私は「膣痙攣」の契約者である。
膣痙攣ってのは、アレだ。
ある男女が性交中に抜け無くなって病院に運び込まれた、という話だ。この男女は芸能人の名前が入る事が多いらしい。
さて、そんなヤラシイ都市伝説と契約している私の能力は、「くっついて離れなくする」事だ。
物と物を磁石のようにピタッとくっつけて、私が解除するまで決して離れなくする。
正直、都市伝説との戦いでは全く役に立たない。瞬間接着剤を武器に戦うようなものだ。
というわけで、私は都市伝説と戦う事を早々に諦めた。
膣痙攣ってのは、アレだ。
ある男女が性交中に抜け無くなって病院に運び込まれた、という話だ。この男女は芸能人の名前が入る事が多いらしい。
さて、そんなヤラシイ都市伝説と契約している私の能力は、「くっついて離れなくする」事だ。
物と物を磁石のようにピタッとくっつけて、私が解除するまで決して離れなくする。
正直、都市伝説との戦いでは全く役に立たない。瞬間接着剤を武器に戦うようなものだ。
というわけで、私は都市伝説と戦う事を早々に諦めた。
「諦めたんだから襲ってくんなーー!!」
全力疾走しながら私は叫ぶ。
無言で追いかけてくる女は、ひきこさん。なんか子供(だっただろう塊)を引きずってるし間違いないだろう。
ていうか、速い、目茶苦茶足速い。引きこもり気味なフリーターにはマジできつい。
くっ、私が男でマラソンの選手なら逃げきれるのに!
「………………」
ヤバイ。もう後ろから鼻息が聞こえる。泣きそう。
なんか!こう、車とか!電柱、とか、に!ひきこさんがぶつかったら、それに、くっつけて、動けなくして、逃げるのに!
そんな都合良く…………………………………あ、
あるじゃん。
全力疾走しながら私は叫ぶ。
無言で追いかけてくる女は、ひきこさん。なんか子供(だっただろう塊)を引きずってるし間違いないだろう。
ていうか、速い、目茶苦茶足速い。引きこもり気味なフリーターにはマジできつい。
くっ、私が男でマラソンの選手なら逃げきれるのに!
「………………」
ヤバイ。もう後ろから鼻息が聞こえる。泣きそう。
なんか!こう、車とか!電柱、とか、に!ひきこさんがぶつかったら、それに、くっつけて、動けなくして、逃げるのに!
そんな都合良く…………………………………あ、
あるじゃん。
ズベチンッ!!
凄い音がした。
音の正体はひきこさんがずっこけた音でだ。
「おぉ、うまくいった」
ひきこさんの履いていた靴と地面をくっつけた。
突然、靴が動かなくなって、ひきこさんはこけた。あれ?意外と私、戦える?
そして、靴が片方ぬげて、引きずっていた物もどこかへ飛んでいってしまった、無言で起き上がろうとして地面に手をついているひきこさん、
凄い音がした。
音の正体はひきこさんがずっこけた音でだ。
「おぉ、うまくいった」
ひきこさんの履いていた靴と地面をくっつけた。
突然、靴が動かなくなって、ひきこさんはこけた。あれ?意外と私、戦える?
そして、靴が片方ぬげて、引きずっていた物もどこかへ飛んでいってしまった、無言で起き上がろうとして地面に手をついているひきこさん、
を地面にくっつける。
説明しよう!今、ひきこさんは手は地面、足も地面にくっついている!つまり!今、ひきこさんは四つん這いのまま動けないのだ!
「ふふふ、よくも追いかけゲフッ、ちょっとゲホッ……待っウエホッ、グエ」
むせた。こんな走ったの久しぶりなんだもん。無理だわ。きつかった。死ぬかと思ったし。
「ふぅ。……よし!
さっきはよくも追いかけまわしてくれたわね。これはそのお返しよ」
そう言って私は、凄い形相で睨んでくるひきこさんの頭に、
カチューシャをつけた。
猫耳付きの。
「ふふふ、よくも追いかけゲフッ、ちょっとゲホッ……待っウエホッ、グエ」
むせた。こんな走ったの久しぶりなんだもん。無理だわ。きつかった。死ぬかと思ったし。
「ふぅ。……よし!
さっきはよくも追いかけまわしてくれたわね。これはそのお返しよ」
そう言って私は、凄い形相で睨んでくるひきこさんの頭に、
カチューシャをつけた。
猫耳付きの。
「うん、似合う似合う」
ひきこさんが、意味が分からないという顔をする。まあ当然か。
「あ、次これね」
そう言って、猫耳をはずして、犬耳をつける。
「んー、たれてる耳は微妙ね」
私は、都市伝説との戦いを諦めた後、趣味に生きることにした。それは、
気に入った人に獣耳の飾りをつける事だった。
猫、犬、狐、バニーにミッ○ー。背後から忍び寄り、能力でくっつける。その人は、それをつけたまま生活しなければならなくなる。
そんな事をする理由?
獣耳って萌えるよね!
ひきこさんが、意味が分からないという顔をする。まあ当然か。
「あ、次これね」
そう言って、猫耳をはずして、犬耳をつける。
「んー、たれてる耳は微妙ね」
私は、都市伝説との戦いを諦めた後、趣味に生きることにした。それは、
気に入った人に獣耳の飾りをつける事だった。
猫、犬、狐、バニーにミッ○ー。背後から忍び寄り、能力でくっつける。その人は、それをつけたまま生活しなければならなくなる。
そんな事をする理由?
獣耳って萌えるよね!
「うん、これが一番似合うね」
ひきこさんの頭には狐耳。
「じゃ、私もう帰るから。ソレあげるね」
「………………………………」
私を睨みつけながら、半泣きになっているひきこさん。
さすがにあのままではかわいそうなので家に着いたら、解除してあげよう。
もちろん、地面の方だけだが。
ひきこさんの頭には狐耳。
「じゃ、私もう帰るから。ソレあげるね」
「………………………………」
私を睨みつけながら、半泣きになっているひきこさん。
さすがにあのままではかわいそうなので家に着いたら、解除してあげよう。
もちろん、地面の方だけだが。
終