COA内、ユグドラシル内の執務室で、激務に追われているエーテル
そのエーテルの元を、一人の男性が訪れていた
「組織」内の、適当な黒服に化けたディーデリヒだ
エーテルの仕事の手伝いと、ついでに、エーテルから伝えたい事がある、と言われていて、それを聞きに来ていたのだ
そのエーテルの元を、一人の男性が訪れていた
「組織」内の、適当な黒服に化けたディーデリヒだ
エーテルの仕事の手伝いと、ついでに、エーテルから伝えたい事がある、と言われていて、それを聞きに来ていたのだ
「…「教会」の、それもエイブラハム傘下の「13使徒」メンバーが、ですか」
「あぁ。「13使途」メンバーとはっきりわかっているのが二人。エイブラハム傘下かどうか、はっきりしない者が一人。エイブラハム傘下でないとはっきりわかっている者が一人」
「……それと、適当な子飼い連中が多数。明らかに、意図的に送り込まれていると見たほうが良いでしょうね」
「あぁ。「13使途」メンバーとはっきりわかっているのが二人。エイブラハム傘下かどうか、はっきりしない者が一人。エイブラハム傘下でないとはっきりわかっている者が一人」
「……それと、適当な子飼い連中が多数。明らかに、意図的に送り込まれていると見たほうが良いでしょうね」
エーテルがダレンの親衛隊の一人であるディーデリヒに伝えたかった事
それは、「教会」の人間が、学校街内に入り込んでいるという事実だ
以前より、学校町に入り込んでいる「教会」子飼いの契約者であるヘンリーは、ダレンの親衛隊の一人であるドリスが後見人となっている人物であり、ダレン達とも面識があるから問題はない
…だが、今回入り込んでいるメンバーは、注意した方がいいだろう
特に、「13使徒」メンバーの二人が、だ
エイブラハムは、「教会」のメンバーの中でも、少々過激…と言うか、「教会」以外の者に対し酷く冷徹な存在だ
かつての魔女狩りを推し進めた者の一人でもあるし、今でも、「教会」が信仰する神を信じぬ者に対して、残酷な態度を取り続けている
ダレンの親衛隊の中には、「教会」から見れば討伐対象に含まれるような者もいる
だからこそ、エーテルは注意を払うためにも、連絡したのだ
……万が一、ダレンが狙われてダレンの能力が暴発、とかなったら洒落にならない
流石の相手も、歩くリーサルウェポンなダレンをそう簡単に狙ってきたりはしないと思うが
それは、「教会」の人間が、学校街内に入り込んでいるという事実だ
以前より、学校町に入り込んでいる「教会」子飼いの契約者であるヘンリーは、ダレンの親衛隊の一人であるドリスが後見人となっている人物であり、ダレン達とも面識があるから問題はない
…だが、今回入り込んでいるメンバーは、注意した方がいいだろう
特に、「13使徒」メンバーの二人が、だ
エイブラハムは、「教会」のメンバーの中でも、少々過激…と言うか、「教会」以外の者に対し酷く冷徹な存在だ
かつての魔女狩りを推し進めた者の一人でもあるし、今でも、「教会」が信仰する神を信じぬ者に対して、残酷な態度を取り続けている
ダレンの親衛隊の中には、「教会」から見れば討伐対象に含まれるような者もいる
だからこそ、エーテルは注意を払うためにも、連絡したのだ
……万が一、ダレンが狙われてダレンの能力が暴発、とかなったら洒落にならない
流石の相手も、歩くリーサルウェポンなダレンをそう簡単に狙ってきたりはしないと思うが
「本当なら、一番狙われそうなディランやダミアに伝えるべきだとはわかっているんだが…」
「まぁ、ドッペルケンガーである私も、悪魔の一種と見られて彼らからは討伐対象とされていますから。私を呼んだ事には、特に問題はありませんよ。私から、ディラン達にも伝えれば良い事ですから」
「まぁ、ドッペルケンガーである私も、悪魔の一種と見られて彼らからは討伐対象とされていますから。私を呼んだ事には、特に問題はありませんよ。私から、ディラン達にも伝えれば良い事ですから」
化けた姿によって、話し方がころころと変わるディーデリヒ
今回は柔らかな口調で、エーテルの言葉にそう答えた
さて、とエーテルから渡された資料に目を通す
今回は柔らかな口調で、エーテルの言葉にそう答えた
さて、とエーテルから渡された資料に目を通す
「……ヴァレンタイン・ヴァレンタイン、ですか。脳筋馬鹿ですから、これはさほど警戒せずとも大丈夫ですね」
さらっと酷い事を言いつつ、資料に目を通していって
「------っ!?」
ある名前を、目にした瞬間
がたんっ!……と、立ち上がった
がたんっ!……と、立ち上がった
エーテルが、驚いたようにディーデリヒを見る
その名前に、釘付けになっているディデーリヒの変化が…解除されていた
ドイツ系と思われる、西洋人男性の姿
…ディーデリヒが、まだディーデリヒと名づけられる前……ドッペルケンガーに「飲まれる」前の、人間としての姿
それを、無意識に出してしまっている
その名前に、釘付けになっているディデーリヒの変化が…解除されていた
ドイツ系と思われる、西洋人男性の姿
…ディーデリヒが、まだディーデリヒと名づけられる前……ドッペルケンガーに「飲まれる」前の、人間としての姿
それを、無意識に出してしまっている
「ディ、ディーデリヒ?どうかしたのか?」
「…エーテル様……この人物は、確かに「13使徒」のメンバーで…………今、学校街に来ているん、だな?」
「…エーテル様……この人物は、確かに「13使徒」のメンバーで…………今、学校街に来ているん、だな?」
うん?とその資料に目を通して
あぁ、とエーテルは頷いた
あぁ、とエーテルは頷いた
「間違いない。エイブラハム傘下の、「13使徒」メンバーの一人だ。多分、最年少じゃないか?」
エーテルのその答えを聞きながらも
ディーデリヒは、じっと、じっと、その名前に見入っていた
酷く、不吉な予感を感じているような…そんな、表情
ディーデリヒは、じっと、じっと、その名前に見入っていた
酷く、不吉な予感を感じているような…そんな、表情
「…エーテル様。こいつが、「13使徒」のメンバーで……なおかつ、学校街に来て居る事、ディランには、伝えないで居て欲しい」
「ディランに?」
「……頼みます……ヘタしたら、「教会」の連中が来てるってとこから、あいつが調べて気付くかもしれないから……その辺も。ディランには、俺から、厄介な連中が学校街に来ているから気をつけろ、とだけ伝えておくから」
「ディランに?」
「……頼みます……ヘタしたら、「教会」の連中が来てるってとこから、あいつが調べて気付くかもしれないから……その辺も。ディランには、俺から、厄介な連中が学校街に来ているから気をつけろ、とだけ伝えておくから」
不吉な予感を感じて
そこから連想させられる未来に、気付いて
…その未来にだけは、たどり着かないように、と
そう、必死な気配
それにおされて、エーテルは思わず頷いた
そこから連想させられる未来に、気付いて
…その未来にだけは、たどり着かないように、と
そう、必死な気配
それにおされて、エーテルは思わず頷いた
(……何故)
何故
よりによって、彼女が
よりによって、彼女が
(…何故………ッ彼女が、エイブラハムみたいな奴の下についているんだよ。バーナードの孫娘の、彼女が……!)
…ニーナ・サプスフォード
自分にとっても既知である男の孫娘の名前が、「13使徒」メンバーの名前としてあがっている、その事実に
ディーデリヒは、あの男と親しかったディランの事を考え、不吉な未来を予感するのだった
自分にとっても既知である男の孫娘の名前が、「13使徒」メンバーの名前としてあがっている、その事実に
ディーデリヒは、あの男と親しかったディランの事を考え、不吉な未来を予感するのだった
to be … ?