スピンコブラ


【基本データ】

リアルミニ四駆
●全長129mm ●全幅86mm ●全高37mm
●Item No:19301
●本体価格600円 ●1996年7月10日発売
  • 2020年再販版
●Item No:95567
●本体価格900円 ●2020年5月16日(土)発売 →発売延期 → 2020年6月13日(土)発売

【本体内容】


リアルミニ四駆第1弾。
初めて発売された「走らない」ミニ四駆。
メッキ部品を多用した内部メカ、完成後も内部が見えるクリア素材のボディー、独自のホイールとボディーキャッチ、パターンの入ったラジアルタイヤや、ディスプレイモデルならではのステアリング機構など、リアル感にこだわった内容は当時斬新だった。
また、ボディにも原作を(不完全ながら)再現したギミックとして、メッキパーツの蛇腹状ボンネットが別パーツ化されていて開閉する機能があった。
開閉方法は、実車のように後方に向かって跳ね上げるか、前方に向かってスライドさせるか選べる。
上に掲載した作例やミニ四駆関係の書籍によく載っていた、コックピットを透明な状態にしておくにはマスキングが必要。
無色透明なボディーを生かしたカラーリングも可能。
走らないといっても、ボディーは走行用シャーシに乗せられる。ただし、リアルミニ四駆第1弾なだけあって乗せ変えには結構苦労する。

【漫画、アニメでの活躍】


「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」にて藤吉が周りのマシンの高性能化についていけなくなった事や、大神軍団に対抗するため開発。
コンピューターチップによるセッティング変更やステアリング機構、埋め込み式ローラー、フロントカウル後方の可変空力システムなど、もうすでにミニ四駆かどうかも判らないスーパーマシン。
さすがお坊ちゃま(声優ネタ)。
なお、原作では蛇腹状ボンネットはシャッターのようにボディに収納されるような形で開閉するようである。

原作漫画では大神軍団に対抗するためにプロトセイバーEVO.と同時に開発されていたが、2台同時に作業していては間に合わないと判断したJがスピンコブラの作業を優先、そのため先に完成する。
原作ではステアリングシステムを装備したためか、サンダードリフト走行は一度もしなかった。

アニメ版ではVマシンに負けた上にビークスパイダーにも歯が立たなかった藤吉が一念発起し、三国財閥の総力を結集して自社開発したニューマシンとして描かれている。
この為原作だと兄弟(いや無生物だから姉妹というべきか?)であったプロトセイバーEVO.とは全く関係が無く、更にネオトライダガーより先に登場した。
「プロトセイバーJBのリモコン操作はミニ四駆としては邪道だから、マシンが自分で考えてセッティングを変えるシステムを開発する!」という、後のGPマシンを先取りしたようなハイテクマシン。
ボディはアルミハニカムによりビークスパイダーの空気の刃すらはじき返し、「左右独立バリアブルサイドウイング」ボンネット上のフロントインテークが空力を操りコーナーも直線もトップスピードで駆け抜ける。
シャーシもこの時点では初登場となるフロントバンパーレスの特製で、専用ボディとの組み合わせで最高のポテンシャルを発揮する。
…が、お披露目となるビークスパイダー戦では勘違いしたチイコに(悪気はなかったとはいえ)邪魔され、ボディの完成が遅れたため性能を発揮しきれなかった描写もあった。
なお後に「フロントミッドシップマシンである」と明言される事になるのだが、この時点ではシャーシにモーターが描写されていない(前も後ろもギヤボックスしか描かれていない)ため判断できない…って、コイツなんの動力で動いてるの?
開発中のシーンなどで背景の画面に表示されていた図面や、番組アイキャッチ、エンディングなどで使われたCGなどはキット基準のモノだったが、劇中デザインは実物と細部が大きく異なる(フロント外周は全体的に四角い、リヤウイングも垂直翼状のフィンがコクピット後方から直に生えている、ボンネットの機能や埋め込み式サイドローラーの数等多数)。
また、リヤウイングらしいリヤウイングがないデザインなので、後のWGP編ではビクトリーズロゴはフロントバンパー部分に描かれている。
ちなみに上記エピソードで登場したチイ子のフラワーアックスはシャーシから新造されたらしく、後のレースでコブラとは別に登場している。

登場が早まったこともあってか無印中期から長い間活躍することになったスピンコブラだが、単体での活躍エピソードはかなり少ない。
当初は数少ないハイテクマシンだったこともあってかマシントラブルに見舞われる機会も多く、雨に濡れて駄目になったり海水に浸かって駄目になったり豪のマグナムのクラッシュに巻き込まれてリタイヤしたりと散々な目にあっているシーンも目立つ。
藤吉本人も新開発したパーツを際限なく無理やり搭載したり無茶なダブルモーターに挑戦したりとかなり無理なセッティングをしていたこともあって、一時期はビクトリーズのお荷物扱いになりかけていた。
その後執事のひこざの提案により余計な装備をすべて排除して軽量化、GPチップがその状態を学習し経験値が高まった事でレース中にサンダードリフトを上回る「ライトニングドリフト走行」を編み出す。
しかしサンダードリフトとは違い、具体的にどういう走法なのか説明されたことがなく、いったいどういう走りなのかいまだに不明であるw

TVシリーズでは作画簡略の関係か、ボディキャッチがS1付属品のようなひし形のモノになっていたが、劇場版ではキット基準のデザインのボディキャッチを装着している(ショートカットの為にパイプ内を駆け上がるシーンや、ミニ八駆を食い止めるために藤吉が一人でトンネル前に残り、電池交換しているシーンなどいくつかの場面で確認できる)。

【VIP内での評価】


【公式ページ】

  • 2020年再販版

-MINI 4WDチャンネル-(You Tube)

【備考】

デザイン重視で造られたボディはどのシャーシに載せ替えるにしても干渉部の加工が必要で、さらにリヤモーターのシャーシに乗せる際はフロントのボンネットを接着する必要がありこれが厄介で、メッキパーツのため接着面のメッキを落とす必要がある。
この知識が無く、そのまま接着した場合強度が確保できず、走行中に脱落する可能性がある。
また、SFM用の肉抜きガイドラインは当時のレーサーのレベルに合わせたためかかなり余裕が出来るようになっていて、ともすればシャーシに載せたときガバガバにも見える。それを避けたいときはガイドラインはあくまで参考程度に、現物合わせで少しづつ削って合わせていくしかない。
また、メカパーツも本気で塗装しようと思うとマスキング地獄を見る。
初期のキットゆえか、説明書の指定色は少ないものの、パッケージアートを再現しようとすると
この辺りでぶん投げたくなってくる。
あとサイドに走ってるカッパー色のパイプも地味に面倒。凸モールドなので筆で塗り分けやすいのが救い・・・。

コロコロやサイクロンマグナム ミニ四駆BOOKに掲載されていた試作品と製品版ではホイールのデザインがかなり変更されている。
また、塗装もマッハブルーではなくメタリックブルーになっていた。

ブルーメッキボディがてれびくん 5月号・6月号(1997年?)連動企画TRFビクトリーズ5台マシンプレゼント 各10名にて配布されたことがある。
また、詳細不明だがゴールドメッキボディも存在するようだ。

2次ブームのころ、トミー(現タカラトミー)からキャラトミカ版が発売された。
トミカサイズでよく再現されたものだったが、パッケージングの都合のためかミニ四駆とはホイールベースの間隔がかなり違うため、全体的に縦長である。

ボディ裏にはSFM用の肉抜きガイドラインもあるが、SFM以外のFM系シャーシの場合フロント周りが大きく干渉するためそこも加工する必要がある。
最新のFM-Aもやはり加工が必要。

2017年、ボディに改修を加えついにプレミアム化。

更に2020年、四半世紀近くの時を経てまさかのオリジナルキット再販。リアルシリーズキットのスピンコブラとしては初めての再販。
元々2次ブーム全盛の頃の人気キットであり、20年以上の時間を開けての再販だった為か、発売日翌日の店頭に在庫があるのは稀と謂う事態にw(まぁ正式発売日の1〜2日前には店頭に並べている店も多かったが)
指定色の青が当時発売されていたMS-04マッハブルーからTS-93(LP-06)ピュアブルーに変更されている(ピュアブルーはマッハブルーより色が薄いため当時に近づけるのならガイアカラーの004ウルトラブルーのほうが近い)。
指定色が変更されたためか再販版ステッカーは当時品より青色部分が若干明るい色に変更になっている。また、一部のステッカーの角がプレミアム版と同じく丸くなってる。
と言うかコックピットの色も薄くなっているw
なんかパッケージの色合いまで薄くなってないか?
パッケージは裏の漫画と解説文まで再現されている。
ただ側面の工具類や塗料は絶版品ばかりの為かオミットされている。
また、オリジナルのキットでは下箱内側は無地の真っ白だったが、再販品では各言語の注意書きがびっしり印刷されている。

フロントのフック部分がリアルミニ四駆とプレミアム版では高さが1mm違うので加工するときは注意(s2が1mm高い)。



最終更新:2024年06月25日 22:23