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都市について
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nanasihennkagura
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解説
なぜ、中世ヨーロッパの都市が、どれもこれも城塞都市なのか。
なぜ、日本の都市は、どれもこれも大きな壁がないのか。
なぜ、日本の都市は、どれもこれも大きな壁がないのか。
それは、島国日本と、地続きの国では戦争の仕方が違うからだ。
中世日本の戦争は外国との戦が殆ど無い。戦国時代は日本人同士による内乱だった。
中世日本の戦争は外国との戦が殆ど無い。戦国時代は日本人同士による内乱だった。
織田信長が変死した歴史的大事件が起きようと、平民からみれば領主が変わっただけで、日常生活に大きな変化が起きることが無かった。
『戦争が多い』『税が高い』くらいの差しかない。当事者には死活問題だったが、後世から見るとその程度の話。
『戦争が多い』『税が高い』くらいの差しかない。当事者には死活問題だったが、後世から見るとその程度の話。
大陸・地続きの国では違ってくる
大陸では、敵将・兵士はもちろん、一般市民まで含めて皆殺しにすることが多い。
戦争をする相手はいつも異民族だから。
戦争をする相手はいつも異民族だから。
言語・文化・宗教・肌の色が違う。
言葉の通じない、自分たちに似た異なる『生き物』を殺し、土地や家・畑を奪って使う。殺戮が自分たちの神が定義している正しい行いだった。
それどころか異民族の救済だと、詭弁と正当化にまみれた宗教的背景も生まれている。
言葉の通じない、自分たちに似た異なる『生き物』を殺し、土地や家・畑を奪って使う。殺戮が自分たちの神が定義している正しい行いだった。
それどころか異民族の救済だと、詭弁と正当化にまみれた宗教的背景も生まれている。
腹が減ったら殺して奪う。それが大陸での戦争の基本形だ。欧州だろうが中国だろうが同じ。従属・隷属などというのは、自分たちが食べていける余裕が生まれた後。
これは戦国時代の日本は全く違う。乱取りという制度を使う大名が時折いたが、やはり皆殺しにはしなかった。
織田信長の比叡山焼き討ちを、武将が新たな領地を獲得するたびにやっていては、自分の首を絞める。
織田信長の比叡山焼き討ちを、武将が新たな領地を獲得するたびにやっていては、自分の首を絞める。
戦国時代、その土地で生きる農民は、食い扶持の作り手であると同時に兵力として扱われた。戦で失われる分は仕方ないとしても、それ以上をいたずらに減らすことは、己の弱体化になる。
なので壁を作れないのではなく、必要無かった。人の出入りを制限するため、柵を作っても、戦闘に備えて頑丈にするのは自分の拠点、城だけで済む。
なので壁を作れないのではなく、必要無かった。人の出入りを制限するため、柵を作っても、戦闘に備えて頑丈にするのは自分の拠点、城だけで済む。
そして、大陸・地続きの国では城塞都市が必要だった。
領主はきちんと外敵から市民を守ることをアピールしなければ、住民は納得せず、税を支払わない。もしくは逃亡する。
それは当然の話で、生きるため。学の無い平民とは言え、身の危険くらいはわかっている。
領主はきちんと外敵から市民を守ることをアピールしなければ、住民は納得せず、税を支払わない。もしくは逃亡する。
それは当然の話で、生きるため。学の無い平民とは言え、身の危険くらいはわかっている。
これは都市内だけでなく、都市周辺の住民に対しても同じ。
生活の都合で離れて暮らしていても、いざという時には避難場所を提供する。逃げ込んでくればいいから税を払えと。
これがノブリス・オブリージュの正体でもある。
生活の都合で離れて暮らしていても、いざという時には避難場所を提供する。逃げ込んでくればいいから税を払えと。
これがノブリス・オブリージュの正体でもある。
現実の異民族対策だけでも、城塞が必要になる。
魔物の脅威がある中世風ファンタジー世界では、なおのこと必要だと思う。
魔物の脅威がある中世風ファンタジー世界では、なおのこと必要だと思う。
じゃあフォーセリアでは?
しかし、ソード・ワールドのアレクラスト大陸では単一の言語と、単一の民族に見える。
まず、神々が自分を模倣して人間を作ったとされる神話がある。ある程度の差はあれど、五大神の教義もあまり歪んでいない。そりゃ神が実在するんで曲げようがない。声を聞くことだってできる。何なら神罰が下ることさえある。
教義を勝手に変えることは神を愚弄するのも同然で、そんなの神罰が実在する世界では畏れ多くてできやしないだろう。まもとな人間なら。
まず、神々が自分を模倣して人間を作ったとされる神話がある。ある程度の差はあれど、五大神の教義もあまり歪んでいない。そりゃ神が実在するんで曲げようがない。声を聞くことだってできる。何なら神罰が下ることさえある。
教義を勝手に変えることは神を愚弄するのも同然で、そんなの神罰が実在する世界では畏れ多くてできやしないだろう。まもとな人間なら。
さらに言えば新王国歴時代の人間は、殆どがカストゥール王国を滅ぼした蛮族の末裔。
つまり、アレクラスト大陸においての人間同士の戦争は、同じ民族同士の内乱に近い。神も言語も容姿も同じなら、殆どの人にとって外国人は異民に見えないと思う。
つまり、アレクラスト大陸においての人間同士の戦争は、同じ民族同士の内乱に近い。神も言語も容姿も同じなら、殆どの人にとって外国人は異民に見えないと思う。
でも、都市の殆どは城塞。
ここから言えることは一つ。
ここから言えることは一つ。
日本式をとってもいいし、大陸式をとってもいい。
どちらかから一部だけを採用してもいいし、しなくてもいい。
どちらかから一部だけを採用してもいいし、しなくてもいい。
GMの自由だ。ルールブックはどちらにも柔軟に対応している。
神罰って?
余談ですが、神罰はどの神も基本はまずは警告する。
次の段階で直接的な罰を与える。マーファなら作物に被害、マイリーなら武器が破損、ファラリスは物理的な神罰を下す。
ファリスはこの段階でも啓示による指導で、直接的な神罰はあまり下さないとされる。
次の段階で直接的な罰を与える。マーファなら作物に被害、マイリーなら武器が破損、ファラリスは物理的な神罰を下す。
ファリスはこの段階でも啓示による指導で、直接的な神罰はあまり下さないとされる。
神罰の内容はGMによってかなり変わる。
公式シナリオでファリス信者が教義を破り、天罰として死にかけるほどの罰が下ったこともある。
物質界には直接介入できないとされているが、祟りや天変地異を起こされることもある。
あるパーティーは「永久に凍える呪い」をかけられ、真夏の炎天下で焚き火をしても凍えるほどの神罰が下った。
公式シナリオでファリス信者が教義を破り、天罰として死にかけるほどの罰が下ったこともある。
物質界には直接介入できないとされているが、祟りや天変地異を起こされることもある。
あるパーティーは「永久に凍える呪い」をかけられ、真夏の炎天下で焚き火をしても凍えるほどの神罰が下った。
ゲーム的には神が赦すまで、永続的に達成値にペナルティが入ることも。
フォーセリアではあんまり悪いことしないほうがいいかも。