れっど・れっど
「こうー?紅どこー?」
「……」
「あ、いた。紅今からごみぽいするけど付いて来る?」
「……」
「そっか、じゃちょっと冥と留守番しててな」
「……」
「大丈夫だって、いざとなったら冥だって…」
「あの」
「……」
「あ、いた。紅今からごみぽいするけど付いて来る?」
「……」
「そっか、じゃちょっと冥と留守番しててな」
「……」
「大丈夫だって、いざとなったら冥だって…」
「あの」
しゃがみこみ、紅と同じ高さの目線になっていた鉄が振り返る。すると、そこには怪訝そうな表情で冥がいた。紅が小さく縮めた体を、更にぎゅっと抱き締める。
「…あなたはいつからエスパーになったんですか」
「え?」
「紅さんさっきから一言も言葉発してないじゃないですか」
「そうだっけ?」
「え?」
「紅さんさっきから一言も言葉発してないじゃないですか」
「そうだっけ?」
惚けたように鉄は首をかしげ、再び紅に尋ねる。紅は少しだけ顔を上げ、困ったような顔をした。
「そんなこと無いよなー」
「…え…」
「ほら喋ったじゃん」
「……まぁ別に無理に会話してくれなくても構いませんけど…でもちゃんと意思疏通くらいは出来ないと、いざと言う時困りますよね」
「……」
「でも紅は大丈夫だって言って「だからそのテレパシー会話は止めて下さい」
「別にテレパシーじゃないのになー?立派な意思疏通なのに。やっぱり冥しんけーしつ。」
「…もういいです」
「…え…」
「ほら喋ったじゃん」
「……まぁ別に無理に会話してくれなくても構いませんけど…でもちゃんと意思疏通くらいは出来ないと、いざと言う時困りますよね」
「……」
「でも紅は大丈夫だって言って「だからそのテレパシー会話は止めて下さい」
「別にテレパシーじゃないのになー?立派な意思疏通なのに。やっぱり冥しんけーしつ。」
「…もういいです」
冥はやれやれとため息を付く。鉄が不思議そうに紅と目を合わせ、よく分からないと言う風に眉をひそめた。とりあえずのそりと立ち上がり、大きく伸びをする。
「まぁいいや、じゃ俺ごみ捨ててくる」
「……やっぱり、お仕事、手伝いましょうか」
「あー?さっき冥留守番するって言ってなかった?」
「…私何も言ってませんけど」
「「……」」
「……やっぱり、お仕事、手伝いましょうか」
「あー?さっき冥留守番するって言ってなかった?」
「…私何も言ってませんけど」
「「……」」
冥と鉄の視線が真っ直ぐ紅に向けられた。
紅の耳がびくんと跳ねる。紅の白い肌はいつもよりも明らかに赤く染まっていた。
そして冥の顔には驚き、鉄の顔には嬉しさの感情が、ありありと見てとれる。
そして冥の顔には驚き、鉄の顔には嬉しさの感情が、ありありと見てとれる。
「…聞いたか冥」
「聞き間違えでなければ」
「お前が聞き間違いなんかする訳ないだろこの野郎!!聞いたか今の!紅が文章話した!今まで単語か独り言だけだったのに!」
「…そうだったんですか」
「そうだった、俺が言うから間違いない!紅、おとうさんって言ってみてわんもあ!ワンモア!」
「誰が父さんですか誰が」
「……鉄?」
「ほらもう何この子!何このかわいらしいこ!!」
「…楽しそうですね」
「これはマイスウィートにも報告しないと…!ああ今日は良い日だ!俺的超絶最高記念日!」
「……」
「聞き間違えでなければ」
「お前が聞き間違いなんかする訳ないだろこの野郎!!聞いたか今の!紅が文章話した!今まで単語か独り言だけだったのに!」
「…そうだったんですか」
「そうだった、俺が言うから間違いない!紅、おとうさんって言ってみてわんもあ!ワンモア!」
「誰が父さんですか誰が」
「……鉄?」
「ほらもう何この子!何このかわいらしいこ!!」
「…楽しそうですね」
「これはマイスウィートにも報告しないと…!ああ今日は良い日だ!俺的超絶最高記念日!」
「……」
鉄は窓を大きく開き、いつもの時間では無いのに、いない空飛ぶ恋人に呼びかける。冥はそんな鉄を横目に、先ほどの鉄と同じように膝を折り、紅に話しかけた。
「話せたんですね、ちゃんと」
「…話したく、なかったから」
「そうですか」
「……あかいから」
「?」
「ここは空があかくて、全部あかく見えて、見たくなかった。嫌いでは、ないはずなのに」
「…」
「だから目を瞑ってた方が楽だった、下を見てた方が楽だった」
「…そうですか」
「でも、もう大丈夫な気がして」
「どうして?」
「……あなたた「こーう!俺ともお話ししようお話し!冥ばっかりずるい!」
「……あなたはとことん空気を読む気は無いんですね…」
「だって嬉しいんだもん。な、紅」
「…話したく、なかったから」
「そうですか」
「……あかいから」
「?」
「ここは空があかくて、全部あかく見えて、見たくなかった。嫌いでは、ないはずなのに」
「…」
「だから目を瞑ってた方が楽だった、下を見てた方が楽だった」
「…そうですか」
「でも、もう大丈夫な気がして」
「どうして?」
「……あなたた「こーう!俺ともお話ししようお話し!冥ばっかりずるい!」
「……あなたはとことん空気を読む気は無いんですね…」
「だって嬉しいんだもん。な、紅」
鉄は手を優雅に紅の方に伸ばしてみせた。紅は一瞬怯んだが、恐る恐るその手を取る。鉄の手を頼りにふらふらと立ち上がる姿は見ていて少々危なっかしかった。
「…紅さんが必要最低限以上の行動を起こしたのって、初めてじゃないですか」
「そういやそうだっけ」
「そういやそうだっけ」
紅の頬が再び赤くなった。同時に大きな耳が微妙に揺れる。
「じゃあ、一緒にごみ捨てに行こうか!記念記念!」
「………」
「…鉄、また紅赤くなってますよ」
「………」
「…鉄、また紅赤くなってますよ」
―あなたたちは、いてくれたから
― のように
― のように