ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

一応金銀 その3

最終更新:

member

- view
メンバー限定 登録/ログイン

かたやしずかと出木杉。
メガニウムとブラッキーが対峙し、一触即発の状態だ。
「ブラッキー、騙し討ち」
「メガニウム、ブラッキーが来た所でギガドレインよ」
だが、ブラッキーの背後からの攻撃にメガニウムは反応出来ない。
先ほどのスターミー戦のダメージもあり、メガニウムは後一撃でやられる所だ。
「終わりだ、ブラッキーとどめの騙し討ち!」
…しかし出木杉の命令に反してブラッキーは動かなかった。
「何故だ?騙し討ちだブラッキー!」
だがブラッキーは動かない。見るとブラッキーの体は震えていた。
「まさかお前!僕の命令を聞かないのか!」
出木杉は遂に怒り狂った。
「・・・出木杉さん。今のあなたに何でブラッキーが命令を聞かないか、わかる?」
しずかの目から涙が零れ落ちた。
「ブラッキーはね、きっといつものあなたじゃないってわかってるのよ」
「うああああああ!うあああああああああッ!」
しずかは涙を拭きとって言った。
「だから・・・だから、あなたの目を覚ましてあげる!メガニウム、
ソーラービーム!」
メガニウムの体に光が集まり、それはブラッキーに直撃した。
そして、その衝撃波で出木杉も倒れた。
「出木杉さん・・・!」
しずかは出木杉のほうへ駆け寄った。
「あれ・・・?僕は・・・?確かロケット団になって・・・」
「いいの。終わったの。・・・グス。ほら、私はここにいる。
それよりもブラッキーの手当てをしなくっちゃ、ね?」
「どうやら僕は、このバッジに操られていたようだ・・・」
出木杉は服から取れたロケット団のバッジを指さし、そう言った。



「何?出木杉が元に戻っただと?・・・チッ!使えないやつめ」
フスイは焦りながらもマタドガスを出した。
「マタドガス、煙幕!そしてクロバット、俺をセキエイ高原につれていけ!」
「ま、待ってくれ!ヤミカラス、俺をのせるんだ!」
フスイともう一人の幹部はセキエイ高原に向かって飛んでいった。
「・・・待て!貴様生かしてはおかない!」
シルバーが大声をあげるも、既に二人は見えなくなっていた。
「おい、今の聞いたかよ」
「セキエイ高原・・・そこにいけばドラえもんに会える!」
のび太は嬉しそうに空を見上げていた・・・。

そして、ラジオ塔の一件が全て治まった。
「それじゃあ、俺は行く。お前達には世話になった」
シルバーとユイナはリザードンに乗った。
「何処に?」
のび太が聞く。
「俺は必ずロケット団を潰す・・・だが、今回の戦いで実力不足が身にしみた」
「修行するの?」
のび太の問いかけに対し、シルバーは少し厳しい表情で答えた。
「ああ・・・もう誰にも負けないようにな。じゃあ、さらばだ」
「さようなら、のび太さん」
こうしてシルバーとユイナは飛び立って行った。
「ばいばい!またどこかで会おうね!」



のび太がシルバーと別れた頃。
「本当に良かったわ。出木杉さん・・・」
「やっぱり君は、望んでロケット団に入ったわけじゃないんだね」
「おお、心の友よ!」
しずかとスネオ、ジャイアンは出木杉の復帰を喜ぶ。
「本当にごめん。僕のせいで迷惑かけちゃったね・・・」
出木杉がすまなさそうに顔をうつむける。
――その時。
「おーい!」
のび太がこっちに走ってきた。
(・・・!何で出木杉としずかちゃんがイチャイチャしてるんだ・・・くそっ!)
のび太はしずかと出木杉を見て嫌な気分になった。
「ああ、のび太か。・・・よし、みんな集まったな」
スネオが何かを決心したような顔で言った。
「みんなに言ったように、ロケット団はセキエイ高原にいった。」
「君の言いたい事はわかってる。僕達でロケット団を倒し、
ドラえもんを連れ戻す。そういうことだろ?」
どうやら出木杉はわかっているらしい。
「ここからは、みんなまたバラバラになろう」
スネオが言った。
「よし、じゃあみんな、別れて出発しよう!」
「オー!」



みんなが別れてから5日はたっただろうか。
のび太は新たな仲間を連れてフスベジムに挑戦していた。
「とどめだイノムー!吹雪!」
「ああっ、私のキングドラが・・・」
ロケット団との戦いでかなり成長したらしい。見事イブキを倒した。

「おーい!ジム戦、勝ったよー」
のび太の向かう先にはおなじみの4人がいた。
「遅いぞ、のび太!」
「もう私特訓しすぎちゃったわ・・・」
ジャイアンとしずかが言う。
「よし、じゃあセキエイ高原にいこうか・・・」
出木杉が言うと、皆は空を飛ぶでワカバタウンへ向かった。

「ここが、僕等の旅の始まりだったんだよね」
懐かしそうに言うのび太。
「じゃあ、まずはチャンピオンロードに向かおうか・・・」
それから30分後。
「ここが、チャンピオンロードね・・・」
そこにあるのはただの洞窟。だが異様な雰囲気を醸し出している。
みんながそれぞれの思いを馳せている中、出木杉がいった。
「さて、いよいよ最終決戦だ、僕たちの戦力を確認しよう。
みんな新しいポケモンを捕まえてるようだしね。」

のび太   ピカチュウ45 ヨルノズク42 ゴルダック42 イノムー40 ポニータ39
しずか   メガニウム57 オオタチ49 サニーゴ49 ドードリオ47
スネオ   バクフーン45 クロバット44 ストライク44 ドククラゲ42 グライガー40 
ジャイアン オーダイル48 ゴローニャ42 ケンタロス40 ドンファン40
出木杉   ブラッキー46 デンリュウ45 フーディン42 スターミー41 エアームド40  

5人はチャンピオンロードに入っていった。



「なんか、薄暗いわね・・・」
しずかが少し出木杉の方に近づく。
(なんで出木杉なんだ!くそっ!くそっ!)
だが、今はこんな事を言っている場合じゃない。それはのび太も承知している。
「あ、あれは・・・!」
大分出口に近づいた時、ジャイアンが人の大群を指さす。
「ロケット団だ!」
50人・・・いや、100人以上のロケット団がそこにいた。
「ここから先は通さないぜ」
ロケット団の大群がこちらへ向かってくる。
―その時。
「ここは私にまかせて!」
しずかが言った。
「こんな100人もの相手、しずかちゃん一人じゃ無理だよ!」
のび太がいう。それに皆も同意する。
「この中で一番レベルが高いのは私よ。私一人で何とかやるから、
のび太さん達は先に行って!」
そう言っている間にもロケット団は迫ってくる。
「メガニウム、ソーラービーム!」
メガニウムのソーラービームは大群の中央を突き抜け、出口への道を切り開いた。
「今よ、早く!」
しずかの迫力に押されたのか、4人は出口に向かって走り出した。
「ま、待て!」
「メガニウム、葉っぱカッター!」
葉っぱカッターがロケット団を怯ませ、のび太達4人は
チャンピオンロードを抜けたのであった。



セキエイ高原ポケモンリーグ。
「遂に、遂に・・・ここまできたんだよね」
のび太は決意を固めた顔をしていた。
そして、4人は中に入っていった・・・。

大きいモニター。そのモニターにうつっている男がいた。
そう。その男は紛れもなく・・・
「お前は!ドラえもんを連れ去った・・・!」
忘れるはずもないあの事件。のび太は憎憎しげに男の顔を見る。
「ようこそ。ポケモンリーグ・・・いや、ロケット団の牙城へ。」
男がワインを飲みながら話す。
「うおー!てめードラえもんを返せっ!」
顔を真っ赤にして怒鳴るジャイアン。
「まぁ、そう慌てないで下さいよ。青狸さんを助けたくば、
私を倒すしかないですよ?」
男がワインを飲み終わった。
「聞きたいことがある!なんでドラえもんを連れ去ったんだ!」
スネオが言う。恐らく皆同じ疑問を抱いているだろう。
「フフ・・・それは私に直接会ってから、ですよ・・・。
会えるかどうかは別ですけど」
男がそう言い放つと、モニターから男の姿が消えた。
後に残っているのはピー、ピーという雑音だけだ。

「・・・よし、行こう!」
4人は声を合わせて言った。
そして、中へ進んで行く・・・。
その後姿からは強い決意を感じられた。



四天王一人目の部屋。
本来ならそこに居るのはイツキ・・・だがもちろん今回は違う。
「お、お前は・・・!」
そこに立っていたのはラジオ塔で見た幹部だ。
「ケケ・・・やっぱ来たか」
男は既にボールを手に取っている。
「コイツは、俺がやるぜ」
皆が怖気づいている中、一歩踏み出したのはジャイアンだった。
「ケケッ!おもしれぇ・・・じゃあ他の連中は先に進みな。
一対一の勝負だ・・・ケケ」
のび太達3人は、次の部屋へ向かった。
「ジャイアン(剛田君)、ここは任せたよ!」

      • そして3人がついたのは小さな部屋。
戻ることは出来ない。そして先に進む扉も閉ざされている。
「・・・恐らく、剛田君が勝たないとこの扉は開かないんだ」
出木杉が言う。
3人は一言も話さず、神妙な顔をして立っていた。

そして一人目の部屋。
「ケケ!ラジオ塔では世話になったぜ・・・いけ、ヤミカラス!」
「いけ!ドンファン!」
遂に、戦いの火蓋が切って落とされた。



「先手必勝!地震だドンファン!」
辺りを激しい揺れが襲う。
「ケケ!バカか・・・飛行タイプに地面技はきかねぇよ・・・ヒャハハ!」
ジャイアンは緊張か怒りか、タイプ相性を忘れてしまっていたのである・・・。
「くそ、ミスった!ころがれドンファン!」
「ヤミカラス、黒い霧でドンファンの行く手を眩ませろ!」
ドンファンは霧でヤミカラスが見えない。攻撃は不発に終わってしまった。
そして、霧がなくなっていく・・・。
「・・・ドンファン!」
そこにいたのは傷ついたドンファンだ。
「ケケ、霧が出てる間に攻撃させてもらったぜ・・・ヒャハハ」
「くそっ!もう一度ころがれ!」
ドンファンが激しく回転し、ヤミカラスの方へ突っ込んでいく。
「バカめ!黒い霧だ!そして騙し討ち」
ドンファンはまたダメージを食らってしまい、倒れそうになっている。
      • その時、風で霧が少し晴れた。
ヤミカラスの翼だ。恐らく羽ばたいている風圧だろう。
「そうだ、霧は・・・消せる!」
ジャイアンの顔はさっきまでと一変、希望に満ちた表情になった。



「ドンファン、砂嵐!」
辺りを砂嵐が吹き荒れる。
「ケケケ・・・そんな技を使ったところで意味はない!黒い霧だ!」
今度は砂嵐が見えなくなり、辺りを黒が染めた。
「同じ手は2度・・・いや、3度も通じないぜ!高速スピンだドンファン!」
ドンファンは高速スピンで霧を消した。
「ちっ・・・ならばナイトヘッ・・・何!」
ドンファンは消えていた。
(なるほど、穴を掘るか・・・ケケ)
「へへ、やっぱりな・・・今だドンファン、突進!」
いきなりドンファンが出てきて、ヤミカラスをふっ飛ばした。
「何!どういうことだ・・・」
驚く幹部に対し、得意気な表情を浮かべるジャイアン。
「バカなお前に説明してやるぜ!まず、あの高速スピンは霧を消すためだけじゃない!
 砂嵐をお前の近くにいかせるためだ!それによってお前の視界が狭くなったんだ・・・
 そして、俺はドンファンをお前の視界に入らない所にいかせたんだ!」
タネを明かされた幹部はあっけにとられた表情をしていた。
(・・・まさか、コイツにこんな作戦があったとはな・・・ケケ)
「ヒャハハッ!・・・おもしれぇ・・・」
砂嵐がおさまっていき、幹部はボールを放った。



「出ろ、キングラー!」
幹部の放ったボールから出てきたのはキングラーだ。
「一撃で決めろドンファン!地震だ!」
ジャイアンはドンファンの体力が残り少ないことを認識していた。
「ケケッ・・・キングラー、クラブハンマー!」
ドンファンの地震がヒットするよりもキングラーの攻撃のほうがはやい。
「ドンファン!」
ドンファンは鈍い音を立てて倒れた。
「くそ!いけゴローニャ!」
ジャイアンが次に出したのはゴローニャ。相性では断然不利だ。
「ヒャハハァッ!バカめ!クラブハンマーだ」
弱点による4倍ダメージでゴローニャはかなりのダメージを負った。
(このままじゃ、負ける・・・)
ジャイアンは遂に賭けに出た。
「ゴローニャ、自爆だ!」
辺りを爆音と爆風が支配する・・・。
そして瀕死になったゴローニャ。キングラーは・・・
「何!」
「ヒャアハハ!コイツの装甲のおかげでなんとか助かったぜ」
起死回生を賭けた秘策も失敗に終わるのだった・・・。



「くそっ!くそっ!いけケンタロス!」
幹部のキングラーの体力は残り僅か。ジャイアンはとどめをさそうとした。
「決めろケンタロス、突進!」
「こうなりゃ賭けだ・・・ハサミギロチン!」
二つの強大な力がぶつかり合い、爆発が起きた。
「ケンタロス!」
「キングラー!」
ハサミギロチンがヒットするも、ケンタロスの突進でキングラーは倒れていた。
「チィ・・・これで最後のポケモンだ、ニドキング!」
出てきたのはニドキング。その風格にジャイアンは少したじろいだ。
「俺もこれで最後だ!いけ、オーダイル!」
二つの巨体が向かい合って立っている。
先に動いたのは・・・オーダイルだ!
「オーダイル、ハイドロポンプ!」
オーダイルの口から凄い勢いで水が飛び出す。
「ケケ・・・ニドキング、雷パンチ!」
雷パンチはハイドロポンプを消し去り、ニドキングはオーダイルの方へ走って行く。
「避けろオーダイル、切り裂くだ!」
「爆裂パンチ!」
攻撃は相殺し、勝負は振り出しに戻った。
「オーダイル、爆裂パ・・・」
「遅い、雷だっ!ヒャハハ!」
ニドキングの雷を食らい、オーダイルは倒れた・・・。



「オーダイル!オーダイル!」
ジャイアンは必死にオーダイルに呼びかける。
「もう無理だぜ・・・お前の負けだっ!ヒャハハアアアア」
だが、オーダイルは立ち上がった。
「へへ、堪えるで何とか耐え切れたか・・・」
「何!堪えるだと?」
オーダイルはすぐにニドキング向かって走り出す。
「この一撃に全てを賭けろ!爆裂パンチ!」
「ニドキング、こっちもだ!ロケット団真の復活の為に!」
両者の拳と拳がぶつかり合い、その回りでは空気の渦がバチバチを音を立てている。
「オーダイル!お前の根性を見せろぉっ!ロケット団なんかぶっ潰せ!」
「負けるなニドキング!お前の力、全てを注ぎこめぇえええっ!」
      • ドガーン!
立っていたのはニドキング。そして倒れこむオーダイル。
「ヒャハハァッ!危ない所だったぜ・・・ケケ」
「・・・そ、そんな・・・」
ジャイアンは涙を流し立ち尽くしていた。
―――その時だ。
ニドキングも地面に倒れこみ、オーダイルは・・・
「オ、オーダイル!」
オーダイルは全身傷だらけの体を動かし、立ち上がった。
「やった!やった!やった!やったぜ、オーダイル!」
歓喜の叫びをあげるジャイアン。そして倒れこむ幹部。
「お、おい。どうした?」
「ケケ・・・楽しかったぜ・・・」
幹部は静かに目を閉じた。そして、ジャイアンもその場に倒れこんだ。
「ああ、俺も楽しかったぜ・・・俺もそろそろ限・・・界・・・だ」
バタッ。


記事メニュー
目安箱バナー