のび太「お、お、おォォォォ!!!!
すっ、スゲエ!!!!
力が、力が湧いてくるゥゥ!!!!!」
ドス黒く光ったゲンガーの横で、のび太は言いようのない快感に声を上げる。
脳内麻薬が分泌され、わなわなと力がみなぎる。
すっ、スゲエ!!!!
力が、力が湧いてくるゥゥ!!!!!」
ドス黒く光ったゲンガーの横で、のび太は言いようのない快感に声を上げる。
脳内麻薬が分泌され、わなわなと力がみなぎる。
コウ「な……なんだこれは……?」
どう見ても異常としか言いようのない光景にコウはすくみ上がる。
この場所から逃げ出したい。
しかし、足が言うことをきかない。
どう見ても異常としか言いようのない光景にコウはすくみ上がる。
この場所から逃げ出したい。
しかし、足が言うことをきかない。
「うああああああああああああ!!!」
部下の一人が叫びをあげた。
声を上げただけ、それだけならまだ良かった。
そいつはそこから逃げ出した。
そして、その逃走は成功しなかった。
逃げる団員の耳をゲンガーが放った漆黒の弾が削りとっていってしまったからだ。
「ウギャアアアアアア!!!!」
血が噴き出す耳を押さえ団員はその場に伏す。
声を上げただけ、それだけならまだ良かった。
そいつはそこから逃げ出した。
そして、その逃走は成功しなかった。
逃げる団員の耳をゲンガーが放った漆黒の弾が削りとっていってしまったからだ。
「ウギャアアアアアア!!!!」
血が噴き出す耳を押さえ団員はその場に伏す。
のび太「キシシシシシ……。
ツレねえな………。待てよ」
コウでさえ目を背ける光景を前に真ん丸メガネの少年は残酷そうに笑っていた。
ツレねえな………。待てよ」
コウでさえ目を背ける光景を前に真ん丸メガネの少年は残酷そうに笑っていた。
死ぬ。殺される。
その場にいた全員がそう思った。
コウも含めて。
全員が死の絶望で静まりかえる中、ゆっくりとのび太は言った。
その場にいた全員がそう思った。
コウも含めて。
全員が死の絶望で静まりかえる中、ゆっくりとのび太は言った。
のび太「まあまあ、逃げるなとは言ったけど問答無用に殺すとは言ってないよ。
うん。俺だって情けはあるしな。
ちょっとした条件を飲んで貰えばいいんだ。
簡単に言えば取引だ。」
のび太がニヤリと笑う。
うん。俺だって情けはあるしな。
ちょっとした条件を飲んで貰えばいいんだ。
簡単に言えば取引だ。」
のび太がニヤリと笑う。
コウ「取引…………だと?」
コウは首を傾げる。
しかし疑念と共に条件次第で生命が助かる可能性のある事に、彼は密かな安堵感を感じていた。
いざとなれば部下の命を差し出す。彼はそう思っていた。
コウは首を傾げる。
しかし疑念と共に条件次第で生命が助かる可能性のある事に、彼は密かな安堵感を感じていた。
いざとなれば部下の命を差し出す。彼はそう思っていた。
コウ「ハハッ。取引?
い、いいだろ。言ってみなよ。
金かい?ロケット団撃退の手伝いかい?」
コウは答える。
微笑みながらもその顔はひきつっていた。
い、いいだろ。言ってみなよ。
金かい?ロケット団撃退の手伝いかい?」
コウは答える。
微笑みながらもその顔はひきつっていた。
のび太「いやいや、そんな大層なことしなくて良いぜ。
一つ目の条件はおとなしく投降すること。
二つ目はここで起こった事は一切他言しないこと。
それと……」
のび太がしゃべっている途中でコウが口を挟む。
コウ「分かった!分かった!従うよ!
おい!部下達!これからコガネ外部に……」
一つ目の条件はおとなしく投降すること。
二つ目はここで起こった事は一切他言しないこと。
それと……」
のび太がしゃべっている途中でコウが口を挟む。
コウ「分かった!分かった!従うよ!
おい!部下達!これからコガネ外部に……」
のび太「は?何ふざけてんの?
お前は残るんだよ、ここにな。」
お前は残るんだよ、ここにな。」
のび太「逃げたいか?
何故自分が選ばれてるか解んねえのか?」
コウはコクリと頷く。
その顔は雨か他の液体かでグシャグシャだ。
何故自分が選ばれてるか解んねえのか?」
コウはコクリと頷く。
その顔は雨か他の液体かでグシャグシャだ。
のび太はその顔を地面に擦り付けて言う。
のび太「いや、別に誰でもいいんだ。耳が無くなったアイツでも計画は成り立つんだ。
でもな、お前はコイツらのリーダーだから落とし前はテメエにつけて貰おうと思ってな。
別に代わりがいればそいつでいいんだ。
のび太「いや、別に誰でもいいんだ。耳が無くなったアイツでも計画は成り立つんだ。
でもな、お前はコイツらのリーダーだから落とし前はテメエにつけて貰おうと思ってな。
別に代わりがいればそいつでいいんだ。
あ、そうだ。テメエは「人望」のあるお方だったよな。
その「人望」で代わりもゲットすりゃあいいじゃねえか。」
のび太は周りの団員を見る。皆は目をそらす。
のび太「おーい。部下共。
コイツの代わりになる奴はいるかー?
代わりになる奴は残ってそうでない奴は逃げてくれ。
大事な上司が困ってるぜー。」
その「人望」で代わりもゲットすりゃあいいじゃねえか。」
のび太は周りの団員を見る。皆は目をそらす。
のび太「おーい。部下共。
コイツの代わりになる奴はいるかー?
代わりになる奴は残ってそうでない奴は逃げてくれ。
大事な上司が困ってるぜー。」
団員「ヒィ!」
それを聞いた団員達は巻き添えは嫌だとばかりに一目散に逃げ出した。
雨の中残ったのはただ二人。
逃げ出してゆく団員を見ながら鼻で笑うのび太。
のび太「ふん。
カスの「人望」なんて所詮こんなモンか。
笑わせてくれんなあ。
……さて。お前の「命」を貰おうか………。」
のび太の手がコウの頭を持ち上げる。
それを聞いた団員達は巻き添えは嫌だとばかりに一目散に逃げ出した。
雨の中残ったのはただ二人。
逃げ出してゆく団員を見ながら鼻で笑うのび太。
のび太「ふん。
カスの「人望」なんて所詮こんなモンか。
笑わせてくれんなあ。
……さて。お前の「命」を貰おうか………。」
のび太の手がコウの頭を持ち上げる。
コウ「ヒイィィャァァ!!!」
コウは金切り声を上げる。
しかし腐ってもコウもロケット団幹部の一人。
意味もなく恐怖におののき悲鳴を上げた訳ではない。
コウは金切り声を上げる。
しかし腐ってもコウもロケット団幹部の一人。
意味もなく恐怖におののき悲鳴を上げた訳ではない。
コウ『奴の後ろにクロバットとエアームドが………』
のび太は自分の頭を掴み顔を歪ませて笑っている。どうやら後ろの危機には気づいていない様だ。
コウ『どんなにポケモンが強くてもね……、トレーナー自身を殺せばいいんだよ。
このまま演技で油断させてエアームドの翼で首の動脈かっ切ってやる……』
のび太の背後にエアームドが迫る。
コウは音を消すため声を上げる。雨も、それを助長する。
本来ならカチッ、カチッという音を立てるハズだが、それらのおかけで気づかれない。
更にエアームドは接近し、射程距離内に入った。
コウ『ヘヘッ。後数mだ……。
僕の勝ちだ……』
血まみれのコウの口は微笑みで少しつりあがった。
のび太は自分の頭を掴み顔を歪ませて笑っている。どうやら後ろの危機には気づいていない様だ。
コウ『どんなにポケモンが強くてもね……、トレーナー自身を殺せばいいんだよ。
このまま演技で油断させてエアームドの翼で首の動脈かっ切ってやる……』
のび太の背後にエアームドが迫る。
コウは音を消すため声を上げる。雨も、それを助長する。
本来ならカチッ、カチッという音を立てるハズだが、それらのおかけで気づかれない。
更にエアームドは接近し、射程距離内に入った。
コウ『ヘヘッ。後数mだ……。
僕の勝ちだ……』
血まみれのコウの口は微笑みで少しつりあがった。
一方、ドラえもんはのび太との合流を諦め、単身ラジオ塔内部へと侵入を開始していた。
無人の一階フロアを通過し、二階への階段を登りながらドラえもんは考える。
ドラえもん『のび太君………。
何故来なかったんだろう?
やっぱり奴に捕まったのかな?
だとしたらこっちも急がないといけない。
のび太君が幹部に見つかったということは逆に言えば、幹部はそのせいで足止めされているといること……。
しかし……。』
現在、このイベントは確実に終盤に差し掛かっているといえよう。
と、いうことはあることについて懸念する必要性が生まれる。
そう、それは時間犯罪者の件である。
何故来なかったんだろう?
やっぱり奴に捕まったのかな?
だとしたらこっちも急がないといけない。
のび太君が幹部に見つかったということは逆に言えば、幹部はそのせいで足止めされているといること……。
しかし……。』
現在、このイベントは確実に終盤に差し掛かっているといえよう。
と、いうことはあることについて懸念する必要性が生まれる。
そう、それは時間犯罪者の件である。
ドラえもん『奴の目的はあくまでもこのイベントの達成……。
達成間近な今、奴が僕らを攻撃して来ないとは限らない……。
最深の注意を払わないと………』
彼の神経回路が緊張によりバチバチと小さな火花を上げる。
達成間近な今、奴が僕らを攻撃して来ないとは限らない……。
最深の注意を払わないと………』
彼の神経回路が緊張によりバチバチと小さな火花を上げる。
ドラえもんは二階を通過し三階へ向かった。
三階もやはり蛻の殻だった。
ドラえもん『引き離し作戦がここまで上手くいくものなのか?』
微かな疑問を感じつつも足は確実に最上階を目指してゆく。
ドラえもん『引き離し作戦がここまで上手くいくものなのか?』
微かな疑問を感じつつも足は確実に最上階を目指してゆく。
しかし、五階への階段を登る途中でドラえもんの足は止まった。
局長室が見えたのである。
ドラえもん『ここにボスが……。』
ドラえもんは大きく息を吸い込む。
ここにボスがいるかどうかはドラえもんは知らない。
しかし、何か「凄いもの」がいるという威圧感のようなものは感じる。
このごに及んでしたっぱが出てくるハズがない。
故にこの威圧感の正体はロケット団の首領と考えて間違いないだろう。
局長室が見えたのである。
ドラえもん『ここにボスが……。』
ドラえもんは大きく息を吸い込む。
ここにボスがいるかどうかはドラえもんは知らない。
しかし、何か「凄いもの」がいるという威圧感のようなものは感じる。
このごに及んでしたっぱが出てくるハズがない。
故にこの威圧感の正体はロケット団の首領と考えて間違いないだろう。
恐らくこのイベントはロケット団の首領を倒し、怪電波発生装置を止める事により終わる。
長かった戦いもここで一区切りがつくのだ。
長かった戦いもここで一区切りがつくのだ。
物事を成し得るにはそれ相応の覚悟がいる。
ドラえもんはそれをしようとしていた。
ドラえもんはそれをしようとしていた。
ドラえもんは止まった足を再び動かす。
一歩、一歩確実にドアへ向かってゆく。
そしてドアノブに手をかけた。
一歩、一歩確実にドアへ向かってゆく。
そしてドアノブに手をかけた。
ドラえもん『開けるぞ!開けるんだ!』
大きく息を吸い、ドラえもんはそれをした。
ドアを開いたその先の視界には、ヘッドフォンをつけコーヒーをすする一人の老人が映っていた。
大きく息を吸い、ドラえもんはそれをした。
ドアを開いたその先の視界には、ヘッドフォンをつけコーヒーをすする一人の老人が映っていた。
ドラえもんは呆気に取られている。
今、ここでのんびりブレイクタイムを取ってるのが本当にロケット団首領のトシミツなのであろうか?
老人であることは、手のシワからある程度は分かる。
顔は見えない。奴は窓の方を向いてるからだ。
老人であることは、手のシワからある程度は分かる。
顔は見えない。奴は窓の方を向いてるからだ。
ドラえもんは思った。
ドラえもん『これはチャンスではないか?
奴はヘッドフォンで音楽を聞いているし、こっちを全く振り向かない。
気づいてないのでは?』
ドラえもんはそろりと老人の方に近づく。
しかし、物事はうまくは進まないようだ。
ここで老人は初めて口を開いた。
「部屋に入る時はノックをするもんじゃないかな?
え?青狸君。」
ドラえもん『これはチャンスではないか?
奴はヘッドフォンで音楽を聞いているし、こっちを全く振り向かない。
気づいてないのでは?』
ドラえもんはそろりと老人の方に近づく。
しかし、物事はうまくは進まないようだ。
ここで老人は初めて口を開いた。
「部屋に入る時はノックをするもんじゃないかな?
え?青狸君。」
「僕は狸じゃない!」と言うのも忘れ、ドラえもんは足を止めた。
一瞬硬直するドラえもんに老人は言う。
老人「まあ、落ち着きたまえ。
先ずはお茶でもしないか?ここにハーブティがある。
結構高級品だから心して飲むようにな。
おっと、椅子も必要だね。」
老人はドラえもんの方を向き、ティーカップにお茶を入れる。
その顔は間違い無い。
あの時演説していたトシミツという奴だ。
一瞬硬直するドラえもんに老人は言う。
老人「まあ、落ち着きたまえ。
先ずはお茶でもしないか?ここにハーブティがある。
結構高級品だから心して飲むようにな。
おっと、椅子も必要だね。」
老人はドラえもんの方を向き、ティーカップにお茶を入れる。
その顔は間違い無い。
あの時演説していたトシミツという奴だ。
お茶を差し出されるも、ドラえもんは疑り深い視線で老人を見つめ出された椅子にも座ろうとしない。
体は勝手に警戒体制をとっている。
体は勝手に警戒体制をとっている。
トシミツ「緊張しているのか?
まあ無理も無いことだ。初対面の者は必ずそうするものだ。
ま、掛けろといっても無理にとは言わないがね。」
トシミツはヘッドフォンを外し、テーブルの上に置いた。
電源は切られてないのか、まだシャカシャか音がする。
まあ無理も無いことだ。初対面の者は必ずそうするものだ。
ま、掛けろといっても無理にとは言わないがね。」
トシミツはヘッドフォンを外し、テーブルの上に置いた。
電源は切られてないのか、まだシャカシャか音がする。
トシミツ「君は「GREEN DAY」の「Minority」という曲を知ってるかね?」
トシミツはその電源をパチリと消し、訊いてきた。
ドラえもんは首を横に振る。
トシミツはその電源をパチリと消し、訊いてきた。
ドラえもんは首を横に振る。
トシミツ「政府という多数に流れてゆく人々や世間を皮肉った曲なんだ。
イントロの部分がグッと来る。
全米でスーパーヒットを記録した程の曲なんだがね、何かおかしくないか?
「少数派」のための曲なのに、何故か「大多数」のから賛辞を受けている。
何処か矛盾してないか?
「少数派」のための曲ならヒットするのはおかしい、そう思わないか?」
トシミツは訊いてくる。
ドラえもんはよく意味が分からず黙っている。
トシミツは続ける。
イントロの部分がグッと来る。
全米でスーパーヒットを記録した程の曲なんだがね、何かおかしくないか?
「少数派」のための曲なのに、何故か「大多数」のから賛辞を受けている。
何処か矛盾してないか?
「少数派」のための曲ならヒットするのはおかしい、そう思わないか?」
トシミツは訊いてくる。
ドラえもんはよく意味が分からず黙っている。
トシミツは続ける。
トシミツ「私も昔は音楽の道を志していてね、現在の世の中を批判する曲を書きまくっていたよ。
しかし、それには限界が有ることに気づいた。
音楽で心を訴えても、世間は全く動いてくれやしない。凶悪犯罪、孤児差別、戦争!全く無くなりやしない!
そして私は幾等言っても無駄だと思い、音楽を辞め、ロケット団に入った。
しかし、挫折して音楽を辞めたがどうすればいい!?
私の心をどのように伝えればいい!?」
しかし、それには限界が有ることに気づいた。
音楽で心を訴えても、世間は全く動いてくれやしない。凶悪犯罪、孤児差別、戦争!全く無くなりやしない!
そして私は幾等言っても無駄だと思い、音楽を辞め、ロケット団に入った。
しかし、挫折して音楽を辞めたがどうすればいい!?
私の心をどのように伝えればいい!?」
トシミツは言う。
口調は穏やかだが、だんだん熱が入ってきている。
トシミツ「そこで私はラジオ塔をのっとった。
怪電波装置はただの建前。
本当の目的はこのラジオ塔を通して私達の心を全国に伝える事。
言っても無駄な奴らには行動で分からせてやる。
君は私の言ってる事が間違ってると思うかね?」
ドラえもん「間違ってる!!」
ドラえもんは息を絞りだし、叫んだ。
ドラえもん「あなたは……あなたはそんなくだらない事で、こんなに沢山の人々を傷つけ、苦しめたんですか?
自分の欲求を晴らす為?
ゲームのキャラにこんなこと言うのもなんだけど………あなたは自己中だ!」
ドラえもんは叫んだ。
それを聞いたトシミツは少し悲しそうな顔をして言った。
トシミツ「やはり君には伝わらなかったか……。
やはり争わねばならないようだね。
残念だよ。
行け、ニョロボン。」
トシミツはボールを投げ、ニョロボンを繰り出した。
口調は穏やかだが、だんだん熱が入ってきている。
トシミツ「そこで私はラジオ塔をのっとった。
怪電波装置はただの建前。
本当の目的はこのラジオ塔を通して私達の心を全国に伝える事。
言っても無駄な奴らには行動で分からせてやる。
君は私の言ってる事が間違ってると思うかね?」
ドラえもん「間違ってる!!」
ドラえもんは息を絞りだし、叫んだ。
ドラえもん「あなたは……あなたはそんなくだらない事で、こんなに沢山の人々を傷つけ、苦しめたんですか?
自分の欲求を晴らす為?
ゲームのキャラにこんなこと言うのもなんだけど………あなたは自己中だ!」
ドラえもんは叫んだ。
それを聞いたトシミツは少し悲しそうな顔をして言った。
トシミツ「やはり君には伝わらなかったか……。
やはり争わねばならないようだね。
残念だよ。
行け、ニョロボン。」
トシミツはボールを投げ、ニョロボンを繰り出した。
トシミツは言う。
トシミツ「本当なら戦いは嫌いなんだ。
力ずくで相手を従わせても相手の「心」は従っていないんだ。
「心」を手に入れなければ本当の服従関係は生まれない。
しかし、君は私の計画をどうしても邪魔しようとする「言っても無駄な敵」だ。
言って駄目なら行動で分からせる……。いくぞ!
ニョロボン、ハイドロポンプ!」
ニョロボンの腹部から激流が飛び出し、ドラえもんを襲う。
トシミツ「本当なら戦いは嫌いなんだ。
力ずくで相手を従わせても相手の「心」は従っていないんだ。
「心」を手に入れなければ本当の服従関係は生まれない。
しかし、君は私の計画をどうしても邪魔しようとする「言っても無駄な敵」だ。
言って駄目なら行動で分からせる……。いくぞ!
ニョロボン、ハイドロポンプ!」
ニョロボンの腹部から激流が飛び出し、ドラえもんを襲う。
ドラえもん「そんなの効かない!
行けッ!キマワリ!受け止めろ!」
行けッ!キマワリ!受け止めろ!」
ドラえもんはそれに対応してキマワリを繰り出す。
ハイドロポンプがキマワリに命中するが、タイプのせいか思った様なダメージは与えられない。
ハイドロポンプがキマワリに命中するが、タイプのせいか思った様なダメージは与えられない。
ハイドロポンプを堪えたキマワリは攻撃に転ずる。
ドラえもん「はっぱカッターだ!」
トシミツ「遅い!ニョロボン、さいみんじゅつ!」
キマワリの行動の前にニョロボンの「さいみんじゅつ」がヒットし、キマワリは眠ってしまった。
キマワリの行動の前にニョロボンの「さいみんじゅつ」がヒットし、キマワリは眠ってしまった。
しかし、ドラえもんは動じない。
ドラえもん「眠りか……。本来なら厄介だけど、これはなんでも有りの実戦。
眠気覚ましで簡単に対処出きる!」
ドラえもん「眠りか……。本来なら厄介だけど、これはなんでも有りの実戦。
眠気覚ましで簡単に対処出きる!」
ドラえもんはキマワリの眠り状態を解除する。
ドラえもん「眠りは無駄だよ!!!」
得意気に笑うドラえもん。
しかし、トシミツはそれを見ても今だ余裕の表情を浮かべている。
それに少しドラえもんは不気味さを感じた。
トシミツが言う。
しかし、トシミツはそれを見ても今だ余裕の表情を浮かべている。
それに少しドラえもんは不気味さを感じた。
トシミツが言う。
トシミツ「眠らせた事が無駄だって?果たしてそうかな?
ニョロボン、キマワリに「じわれ」だ」
ニョロボン、キマワリに「じわれ」だ」
ニョロボンが飛び上がり、床に衝撃を放つ。
その衝撃で床に破れ目が生じる。
そして、その裂目は一直線にキマワリの方へと向かっていき、キマワリに直撃した。
ドラえもん「キマワリ!!」
ドラえもんはキマワリに駆け寄る。
その衝撃で床に破れ目が生じる。
そして、その裂目は一直線にキマワリの方へと向かっていき、キマワリに直撃した。
ドラえもん「キマワリ!!」
ドラえもんはキマワリに駆け寄る。
ドラえもん「一撃技にも関わらずこの正確さ………さては「こころのめ」か!!!」ドラえもんが叫ぶ。
やられた原因はすぐに分かった。
恐らく「さいみんじゅつ」を使ったのはこちらに「こころのめ」を決める為の隙を作るためだろう。
(敵)さいみんじゅつ→(ドラ)眠り→(ドラ)眠気覚まし
といった流れでこちらが一動作分無駄な動きを取らざるを得なくなる。
多分その間に「こころのめ」を決められたに違いない。
恐らく「さいみんじゅつ」を使ったのはこちらに「こころのめ」を決める為の隙を作るためだろう。
(敵)さいみんじゅつ→(ドラ)眠り→(ドラ)眠気覚まし
といった流れでこちらが一動作分無駄な動きを取らざるを得なくなる。
多分その間に「こころのめ」を決められたに違いない。
キマワリに駆け寄ったドラえもんは、キマワリの容態を確認し苦い表情を浮かべる。
ドラえもん「くっ!元気の欠片を使わないと……」
ドラえもんはその場でキマワリの回復をしようとした。
しかし、それがいけなかった。
ドラえもんの足元からピシピシと破滅の音が聞えだした。
ドラえもんはその場でキマワリの回復をしようとした。
しかし、それがいけなかった。
ドラえもんの足元からピシピシと破滅の音が聞えだした。
「じわれ」の影響で床が崩れかけているのである。
ドラえもん『ヤバイ……。このままじゃ……床が抜けて………。』
トシミツはニヤリと笑い、指示を出す。
トシミツ「いい案配じゃあないか。
まあ、ここから床に落ちても死にはしないよ。
ニョロボン、もう一度じわれだ。
このフロアの床を崩せ。」
トシミツ「いい案配じゃあないか。
まあ、ここから床に落ちても死にはしないよ。
ニョロボン、もう一度じわれだ。
このフロアの床を崩せ。」
ドラえもん「うわあああああ!!!」
無情にもドラえもんの足場は崩れ去り、その体は瓦礫と共に四階フロアに叩きつけられた。
無情にもドラえもんの足場は崩れ去り、その体は瓦礫と共に四階フロアに叩きつけられた。
ガラッ。
四階フロアの瓦礫を払い除け、ドラえもんが姿を現す。
四階フロアの瓦礫を払い除け、ドラえもんが姿を現す。
右腕が少しショートしていたが、気にしてはいられない。
すぐに追撃が襲ってくることは目に見えているからだ。
ドラえもんは辺りを警戒する。
ドラえもん『この階に奴がいる気配は無い……。
と、いうことはまだ上に居る。』
ドラえもんは思考を巡らせる。
すぐに追撃が襲ってくることは目に見えているからだ。
ドラえもんは辺りを警戒する。
ドラえもん『この階に奴がいる気配は無い……。
と、いうことはまだ上に居る。』
ドラえもんは思考を巡らせる。
さっきのでポケモン自体の実力の差は余り無い事が分かったが、戦いの経験からくる戦術レベルの差が違い過ぎる事も明白になった。
少々卑怯だが、もう秘密道具に頼るしかない。
恐らく次の手は階下へのハイドロポンプである可能性が高いだろう。
すると少々マズイ事になる……。
少々卑怯だが、もう秘密道具に頼るしかない。
恐らく次の手は階下へのハイドロポンプである可能性が高いだろう。
すると少々マズイ事になる……。
ドラえもんはショートを起こしている右腕をチラリと見やる。
そこを水に浸けたらどうなるかは言うまでも無いだろう。
そこを水に浸けたらどうなるかは言うまでも無いだろう。
ドラえもんはポケットからひらりマントを取り出すと、上を向いて身構えた。
ドラえもん『さあ、来い。はね返してやる!』
ドラえもんが上を睨みつけたその瞬間だった。
階段の方からガラリという音が聞こえた。
ドラえもんが上を睨みつけたその瞬間だった。
階段の方からガラリという音が聞こえた。
誰かがこの階に侵入したらしい。
だが、それは100%トシミツではない。
音が聞こえたのは上からではなく、下からの階段だからだ。
だが、それは100%トシミツではない。
音が聞こえたのは上からではなく、下からの階段だからだ。
ドラえもん『まさか……のび太君?助けに来てくれたのか……?』
ドラえもんは一瞬、援軍を期待した。
ドラえもんは一瞬、援軍を期待した。
しかし、ドラえもんの期待は無惨に打ち砕かれる事になる。
現れたのはメガネの冴えない少年ではなく、長身の銀髪男だったのである。
ドラえもんはそいつの名を叫んだ。
ドラえもん「お前は………コウ……!!!」
現れたのはメガネの冴えない少年ではなく、長身の銀髪男だったのである。
ドラえもんはそいつの名を叫んだ。
ドラえもん「お前は………コウ……!!!」
まさかの敵の出現に、嘆きに近いドラえもんの声が漏れる。
服装がさっきと違っていたのですぐには分からなかった。
何故服装を変えたのかも気になるが、ドラえもんは今最も安否が気になる人間の事を聞いた。
何故服装を変えたのかも気になるが、ドラえもんは今最も安否が気になる人間の事を聞いた。
ドラえもん「のび太君はどうした……?」
コウ「………………。」
返事はない。
コウは何も言わず瓦礫の山を超え、五階へ向かう。
上のトシミツも階下から訪問者がやってきたのに気づいたらしい。
トシミツ「コウ君、丁度いい時に来たね。
今戦闘中なんだ。
しかし加勢はしなくていい。
二対一は卑怯だ……。
卑怯な手では相手の「心」を屈服させられない……。
すまないが見ていてくれないか?」
トシミツは言う。
今戦闘中なんだ。
しかし加勢はしなくていい。
二対一は卑怯だ……。
卑怯な手では相手の「心」を屈服させられない……。
すまないが見ていてくれないか?」
トシミツは言う。
そして、その時初めてコウは口を開いた。
コウ「………ていけない……」
トシミツ「なに?」
コウの声は小さく、聞き取り辛かった。
聞き返されたコウは面倒臭そうに、もう一度言った。
コウ「ついていけないんですよ……。あなたには。」
トシミツ「なに?」
コウの声は小さく、聞き取り辛かった。
聞き返されたコウは面倒臭そうに、もう一度言った。
コウ「ついていけないんですよ……。あなたには。」
トシミツ「何だと………!?」
予想もしていなかった言葉にトシミツは驚く。
彼をよそに、コウは話を続ける。
予想もしていなかった言葉にトシミツは驚く。
彼をよそに、コウは話を続ける。
コウ「貴方ね……。無能なんですよ……。
貴方の甘い作戦のお陰でセンターは爆破され、コイツらにも侵入を許してしまったんですよ……?」
コウは吐き出すように言う。
貴方の甘い作戦のお陰でセンターは爆破され、コイツらにも侵入を許してしまったんですよ……?」
コウは吐き出すように言う。
トシミツは黙っている。
コウ「私は本気で勝つべきなら籠城と言いましたよね……。
なのにアンタは部下の為だかなんだか知らないが、「あまごい」を続けさせる為にエンジュに出撃した……。
部下の命とか言う馬鹿馬鹿しい物の為に……全てを無茶苦茶にした……。」
コウ「私は本気で勝つべきなら籠城と言いましたよね……。
なのにアンタは部下の為だかなんだか知らないが、「あまごい」を続けさせる為にエンジュに出撃した……。
部下の命とか言う馬鹿馬鹿しい物の為に……全てを無茶苦茶にした……。」
30年来部下を第一に考えるトシミツにとって、コウの言葉は余りにもショックだった。
無理もない。自分の生き方の半分を否定されたようなものだからである。
そしてコウは言った。
無理もない。自分の生き方の半分を否定されたようなものだからである。
そしてコウは言った。
コウ「貴方にはもうついていけません。
ならば僕はこれから好きにする!!!」
ならば僕はこれから好きにする!!!」
トシミツ「で…………。
君は何が言いたいんだね?」
トシミツは訊く。
君は何が言いたいんだね?」
トシミツは訊く。
そしてコウから発された言葉は部下への愛情を注いで止まないトシミツにとっては信じられないものであった。
コウ「僕は無能な貴方を殺してロケット団の首領になる……。そういうことです。」
コウはそう言い、ポケットからモンスターボールを取り出した。
中からはゴローニャが飛び出す。
中からはゴローニャが飛び出す。
コウ「あなたの死体は一切残しません。
コイツの「だいばくはつ」で死んでください。
団なら心配要りません。
部下達や、他の幹部には戦死したと言いますよ。
安心してください。」
ゴローニャにプラスパワーを使いつつ、コウは言う。
コイツの「だいばくはつ」で死んでください。
団なら心配要りません。
部下達や、他の幹部には戦死したと言いますよ。
安心してください。」
ゴローニャにプラスパワーを使いつつ、コウは言う。
一方、下から話を聞いていたドラえもんは軽いデジャヴに襲われた。
ドラえもん『ん?
この展開何処かで見たことあるぞ。なんだっけ……?
ドラえもん『ん?
この展開何処かで見たことあるぞ。なんだっけ……?
いや、それより今はヤツを止めなきゃ!』
ドラえもんはコウの暴走を止めるべく、階段を登った。
ドラえもんはコウの暴走を止めるべく、階段を登った。
コウ「逃げないでくださいよ。
少しでも逃げる素振りを見せたらその瞬間爆破します。」
コウはトシミツに釘を刺す。
そう言われては動く事も出来ない。
少しでも逃げる素振りを見せたらその瞬間爆破します。」
コウはトシミツに釘を刺す。
そう言われては動く事も出来ない。
トシミツ「何故……?
何故このような事をする……?」
トシミツが訊く。
何故このような事をする……?」
トシミツが訊く。
コウ「うるさいなあ。喋らないでくださいよ。
今立場は逆なんですよ。
僕の許可無しに喋らないでください。」
コウはうすら笑いを浮かべて返した。
今立場は逆なんですよ。
僕の許可無しに喋らないでください。」
コウはうすら笑いを浮かべて返した。
その瞬間、
ドラえもん「ヌオー!!!みずでっぽう!!!」
階段を登ってきたドラえもんがコウに攻撃を仕掛けた。
不意を突かれたコウのゴローニャはまともにみずでっぽうを喰らう。
ドラえもん「ヌオー!!!みずでっぽう!!!」
階段を登ってきたドラえもんがコウに攻撃を仕掛けた。
不意を突かれたコウのゴローニャはまともにみずでっぽうを喰らう。
ドラえもん『倒してしまえば「だいばくはつ」を阻止出来るぞ!』
しかし、悲しいかな。その攻撃は効果が抜群にも関わらず、ゴローニャに対して余り効果を挙げる事は出来なかった。
コウはギロリとドラえもんを睨む。
コウ「ウザイですね………。
コイツを先に殺してからにしましょうか……。」
コウは呟く。
それを慌ててトシミツが止めた。
トシミツ「待ってくれ!
その青狸君は全く関係無い!!
青狸君分かったろ。死にたくなければ早く帰りたまえ。」
トシミツが言ったがコウは聞く耳を持たない。
コウは静かにゴローニャに命令を下した。
コウ「ウザイですね………。
コイツを先に殺してからにしましょうか……。」
コウは呟く。
それを慌ててトシミツが止めた。
トシミツ「待ってくれ!
その青狸君は全く関係無い!!
青狸君分かったろ。死にたくなければ早く帰りたまえ。」
トシミツが言ったがコウは聞く耳を持たない。
コウは静かにゴローニャに命令を下した。
コウ「ゴローニャ、あの青狸に向かって「いわおとし」だ。」
ドラえもん「くっ!」
ドラえもんはこれから来る攻撃を撃退しようと身構えた。
プラスパワー四個分の攻撃だ。
並のの威力ではないだろう。
ドラえもんはこれから来る攻撃を撃退しようと身構えた。
プラスパワー四個分の攻撃だ。
並のの威力ではないだろう。
ドラえもん「来るぞッ!!」
コウ「さあ、行けッ!!!ゴローニャ!!
………………ゴローニャ?」
ゴローニャはコウの命令に反応せず、動こうとしない。
コウ『何故言うことを聞かないんだ……?』
コウが首を傾げた瞬間だった。
………………ゴローニャ?」
ゴローニャはコウの命令に反応せず、動こうとしない。
コウ『何故言うことを聞かないんだ……?』
コウが首を傾げた瞬間だった。
「キュイイイイイ・・・・・」
冷たいゴローニャの岩の体が、ほのかに光を帯び始めた。
トシミツ「こッ、これは……だいばくはつの前兆じゃないか!」
一早く異変に気づいたトシミツが声を上げる。
一早く異変に気づいたトシミツが声を上げる。
コウ「ばかな………、僕は一言もだいばくはつの指示を出してなかったぞ!」
コウは悲痛な声を上げる。
コウは悲痛な声を上げる。
ゴローニャは以前として光を発し、だいばくはつの前兆を止めようとしない。
コウ「いかん!このままじゃ爆発する。
死んでしまうッ!!」
コウは黄色い悲鳴を上げる。
コウ「いかん!このままじゃ爆発する。
死んでしまうッ!!」
コウは黄色い悲鳴を上げる。
コウ「だっ、脱出せねばッ!!!」
そして、コウは下の階段に向かい走り出した。
コウ「どけえぇぇぇッッ!!!」
コウは階段の前にいたドラえもんを弾き飛ばし下へ向かう。
コウ「どけえぇぇぇッッ!!!」
コウは階段の前にいたドラえもんを弾き飛ばし下へ向かう。
ゴローニャは強い光を発し、爆発寸前だった。
トシミツ「くっ………。もう逃げても間に合わない……。
青狸君……済まない……。
私の部下への教育が悪かったせいで……君は死ななくて良かったのにな……。」
トシミツは言う。
その言葉は苦しそうではあったが、死期を完全に悟った穏やかな口調だった。
青狸君……済まない……。
私の部下への教育が悪かったせいで……君は死ななくて良かったのにな……。」
トシミツは言う。
その言葉は苦しそうではあったが、死期を完全に悟った穏やかな口調だった。
しかし、その青狸の目はまだ死んではいなかった。
ドラえもん「諦めないで!!
通り抜けフープで脱出する!
それと僕は狸じゃない!!!!」
ドラえもんはそう叫び、トシミツの方へ走る。
ドラえもん「諦めないで!!
通り抜けフープで脱出する!
それと僕は狸じゃない!!!!」
ドラえもんはそう叫び、トシミツの方へ走る。
そして、ゴローニャの体は強い光に包まれ、激しい爆発を起こした。