〈ラ・ムクト〉ともいわれる西方北部・西部と南部を完全に遮る大山脈。ペガーナの神々の座す処とも称えられ、〈ペガンズ八柱神〉の御名のついた八つの高峰があり反対側に生きて越えることが出来たものはいない(とされる)。
比類なき巨大山脈そのものを信仰対象と崇めその恩恵からとてつもない延年益寿を保ち、操兵軍団すら無尽蔵の〈気〉を纏った身体ひとつで敗走させる無敵の武力を持つ至高の聖者たち〈リッシュ・マナー〉や、信徒にして未来の修道士候補となる長命なキドニグ人、そして彼らと交流がある神秘的技術者集団〈ゴーラン結社〉と、極めて戦闘的でその徹底した排他性ゆえ謎に包まれた〈ケブレス山岳民〉の本拠地(そこには古操兵ゴーズディンも眠る)でもある。
さらにはアハーン大陸最強にして最悪の生物〈真竜〉どころか、東方にしかいないはずの〈御仁〉・〈九尾獣〉などの人外たちが互いに争うことなく棲み分けている。
…あるいは皆、共同で自分たちより危険な『何か』を封印、監視しているとも。
さらにはアハーン大陸最強にして最悪の生物〈真竜〉どころか、東方にしかいないはずの〈御仁〉・〈九尾獣〉などの人外たちが互いに争うことなく棲み分けている。
…あるいは皆、共同で自分たちより危険な『何か』を封印、監視しているとも。
西方暦以前の北部域に栄えた先史文明を滅亡させた〈巨人〉と〈軍神〉の最終戦争で相当な長期間に渡り撒き散らした大破壊の余波を軽々と受け止め、南部域の生態系(〈グリム氏族〉含む)だけでなく北から南へ主人である〈古の種族〉の知識と技術の残滓を持って逃げ込んだ〈古代アハル民族〉をも守った偉大なる山々。