シェライン
山師マスガンの相方、風門練法師で黒髪の美女。
術者としての字名は「紅の風(イェン・ハー)」。
普段は能面じみた無表情で言動も淡々としているが、付き合いが長いマスガンにはわかるようで、何か言うたびに飄々としている彼をいいように振り回している。
術者としての字名は「紅の風(イェン・ハー)」。
普段は能面じみた無表情で言動も淡々としているが、付き合いが長いマスガンにはわかるようで、何か言うたびに飄々としている彼をいいように振り回している。
かつては紅葉(フォン・イエ)という名で、属する世俗的共同体に注目される前、人生のかなり早い一時期修行に明け暮れたであろう記憶と、身につけた最良の血統に由縁する練法の力を封じられ、東方と中原の境界付近の練法師匠合〈緋の三者〉の支配下にある辺鄙な村での過酷な生活と、肉親に先立たれたせいで表情を失う(無表情のせいで著しく感情が読み取りづらいだけで、実際には無感情というわけではないらしい)。
匠合にとっても都合が良いことに、短絡的で妻の背景に想像が及ばず思い通りにならないと暴力を振るう夫に悩まされる女性(そのおかげで地域に深く根を張る、いわゆる「草」)として存在を隠されていた。
マスガンとの出会いと、組織の追手により記憶と力を取り戻し半ば操られるような形でマスガンとの交戦の末、行方知れずになる。
関連
- 黒い凶刃(メ・イヴェ) 紅葉を操る。
- アゾーム 同じく表情を失った練法師。マスガンは彼女の在りように、かつての友である彼を想起した。
- ノウ・バ 夫。おそらくは村の乱暴者且つ厄介者だった彼を村の面々が、天涯孤独となった彼女に押し付けるような形で夫婦となったようだが、紅葉当人はそれでも最初は誰かが傍にいてくれれば良い、と思っていた。感情を表に出さない彼女に苛立ち、暴力を振るうことが多いが、それでも結婚当初は彼なりに彼女の表情を取り戻そうと気遣ってはいたらしい。