アットウィキロゴ

CSRの背景

1-1CSRが必要とされる背景
谷本さん
①持続可能な発展を求める流れ
②NGOの影響力の拡大
③CSRに関する国際行動基準の広がり
④EUでの取り組み
谷本、(2005)、P9-P15


鈴木由紀子
1960年代に米国で年の大気汚染や農薬などに対する環境運動や、消費者運動、公民権運動などによってそれら様々な社会問題に対して私企業にもその解決が求められた。
大企業が関わった政治関連や石油危機のときに商社による狂乱物価などにともない企業の責任が厳しく問われた。
近年日本では大企業を中心として「社会的責任」を改めて認識し具体的に実践に移そうとCSR担当の専門部署の設置やCSR報告書の作成などの動きが活発化し、2003年が「CSR元年」と言われるように、「社会的責任」が半ば「ブーム」のように捉えられている。
鈴木、(2005)、p187--三田商学研究2005、48巻1号
「社会的責任」の推進の近年の傾向として、「企業活動のプロセスに社会的公正や環境への配慮などを組み込み、ステイクホルダー(株主、従業員、顧客、環境、コミュニティなど)に対しアカウンタビリティを果たしていくこと。その結果、経済的・社会的、環境的パフォーマンスの向上を目指すこと。」という定義に見られるように、「社会的責任」は、持続可能性(sustainability)やトリプルボトムラインなどの概念と関連付けられて展開されている。
同上、p188
企業が「社会的責任」に取り組むようになった理由・・・1、国際標準化機構での「社会的責任」に関する規格化の動きを受けてかつて品質管理の規格化に出遅れた経験から、防衛策としての日本企業や国の対応であるという側面。2、「社会的責任」に取り組むことによって環境や人権に配慮した企業であることをアピールでき、それらに意識の高い消費者にアピールする1つのマーケティング戦略となり、企業の評判(コーポレート・レピュテーション)を高め、ブランド価値を向上させることができる。あるいはリスクマネジメントの点から「社会的責任」に取り組む。
同上、p189



(株)日本総合研究所編著『最新CSR(企業の社会的責任)がよ~くわかる本』
グローバリゼーションの進展によって欧米企業の動向が日本企業に与える影響が増していることや、企業不祥事を契機として消費者の意識が高まってきていることがあります。
日本企業の活動がグローバル化するにつれ、国外で資金調達、資材調達、生産、販売を実施するようになり、欧米の価値基準やルールに直面するようになってきました。こうした事例として、たとえば、途上国の取引先における労働管理や環境配慮の情況をきちんと確認した上で取引を行う必要性が出てきていることが挙げられます。
2005、P15


水尾純一
公害問題。第一次石油危機で企業の買占め、売り惜しみ。1996~97年にかけて銀行証券業界の反社会的勢力団体との癒着。以上のことにより企業倫理問題としての社会的責任が本格的に問われ始め、これを契機に1996年に新企業行動憲章が改正され、政財界をあげて企業倫理への本格的な取り組みが始まった。
日本のCSRは米国型の善行を意味する積極的貢献だけでなく、企業の不祥事により社会に対して危害を与えない「予防」の概念も企業の社会的責任の範疇に含めて考えなければならない。
水尾純一編著、『CSRマネジメント ステークホルダーとの共生と企業の社会的責任』、2004


従来から企業と従業員の関係を重視してきたがEU成立により「社会的結合」を
強調する。国際競争が激化するなかで、域内の不安定要因(再開発や失業の偏在)
を排除する必要があり、これを政府が企業にCSRとして求めている
CSR・SRIが求められる具体的な背景
①消費者の企業評価の視点が変化し、製品やサービスの価格や品質に加えて、企業経
営における環境保全ならびに社会的公正を求めている。
②投資家もSRIを通じて、資金運用の際に企業の収益性だけでなく倫理性、社会性、
環境性も評価するようになった。
③欧州を中心にCSRやSRIを普及・促進させるための法制化が活発となった。
④ビジネスのグローバル化に伴い、特定文化圏の価値観の強要や国際間・地域間の貧
富の差の拡大が懸念される。
環境問題への対応から始まり、最近では法
令遵守、労働安全衛生、消費者保護などへ広がりをみせている。
わが国におけるCSRの認識は、1999 年に発売されたエコファンド(環境に特化し
たSRIファンド)から始まった
日本経団連の海外事業活動関連協議会(CBCC)では、多国籍企業の行動規範制
定や企業行動評価の高まりを背景に、わが国のCSR対応について検討している。
2001 年12 月に多国籍企業に求められる社会的責任に関する研究会を設置し、2002
年5月には「企業の社会的責任(CSR)に関する国際基準・規格の現状と今後の
17
対応について」を公表した。
http://www.rieti.go.jp/users/uesugi-iichiro/financial-flow/pdf 経済産業研究所 「CSR・SRIの現状」




上記の背景を理由に、ステイクホルダー(消費者、従業員、取引先、投資家、株主、環境、地域社会)の要求に適切な対応をとっていくこと。コーポレートガバナンスやコンプライアンスも含んだほうがええんちゃうかなー。



1-3-3 CSRの定義
持続性のある社会貢献をCSRとしよう。



CSRがここまで取り上げられるようになった背景として、欧米の動向が大きく影響している。1990年以降、持続可能な発展を求める動きが高まり、世界会議で議論される内容も環境だけではなく、貧困、失業、人権など社会問題まで含まれるようになってきた。国際的な経営者団体やNGO、国際機関も影響力を拡大し、企業の行動基準、CSRに関する規範も整備されてきた。
グローバリゼーションが伸展するにつれ、国外の企業との関わりも増え、欧米の価値基準や法令にも対応しなければならなくなった。国際的な企業は、経済的な面だけではなく、その国での雇用、環境にまで責任は及ぶ。
また、企業不祥事も後を絶たない。食品偽装や粉飾決算など消費者の期待を裏切る行為が相次いでおり、よりいっそう企業に社会的責任が問われ始めた。コーポレートガバナンス、コンプライアンスといった健全な経営体制が求められている。
企業がCSR活動を推進することで得られるメリットはこれだけではない。環境や人権に配慮した企業であることをアピールでき、それらに意識の高い消費者にアピールする1つのマーケティング戦略となる。企業のイメージや評判(コーポレート・レピュテーション)を高め、ブランド価値を向上させることができる。


CSRがここまで取り上げられるようになった背景として、国際的背景と国内的背景がある。
  • 国際的背景
ビジネスのグローバリゼーションの進展によって、特定文化圏の価値観の強要や国際間・地域間の貧富の差の拡大が懸念されるようになり、欧米企業の動向が日本企業に与える影響は増していった。
1960年代、米国で都市の大気汚染や農薬などに対する環境運動や消費者運動、公民権運動などによってそれら様々な社会運動に対して私企業にもその解決が求められたり、さらに大企業が関わった政治関連の不正事件が起こるようになり、1970年代からCSRが議論されるようになった。一方欧州では、従来から企業と従業員の関係を重視してきたが、EU成立により「社会的結合」を強調するようになった。国際競争が激化するなかで、域内の不安定要因(再開発や失業の偏在)を排除する必要があり、これを政府が企業にCSRとして求めたことがきっかけとなった。

  • 国内的背景
日本経済が発展するに伴い、公害問題が起こり、第一次石油危機では企業が石油の買占めや売り惜しみをすることによって社会は混乱した。1996~97年にかけては銀行証券業界の反社会的勢力団体との癒着が問題視された。また、企業不祥事も後を絶たない。食品偽装や粉飾決算など消費者の期待を裏切る行為が相次いでおり、消費者は企業に社会的公正を求めている。以上のことにより企業倫理問題としての社会的責任が本格的に問われ始めた。

このような背景を受け、日本におけるCSRの認識は、1999年に発売されたエコファンドに始まった。日本経団連は2001年12月に多国籍企業に求められる社会的責任に関する研究会を設置し、2002年5月には「企業の社会的責任(CSR)に関する国際基準・規格の現状と今後の対応について」を公表した。翌年2003年は“CSR元年”とされ、リコーやキヤノンではCSR担当部署が設置されるようになった。
最終更新:2009年09月15日 18:14
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。