#center(){|CENTER:&br()ゼロ「ベリアルの魂に乗っ取られた俺と戦いながらも、最後まで俺を信じてくれた、&br()かけがえのない仲間たち……&br()&br()光とともに、未知の力が今──」&br()&br()|} ウルトラマンゼロは最強の姿・シャイニングウルトラマンゼロへ変身を遂げた。 空から大地へと無数の光の粒子が降り注ぐ。メフィラス星人 魔導のスライらダークネスファイブたちが驚愕する。 ベリアル「オ…… オォ!?」 スライ「いかん! 陛下の魂は、肉体を失うと維持できない!」 ベリアル「オオォォ──ッッ!?」 スライ「陛下!」 肉体を失って魂だけとなったウルトラマンベリアルが、光の中にかき消えてゆく。 そして頭上の宇宙空間が猛烈な速さで回転を始め、ゼロダークネスことベリアルによって破壊されたはずのマイティベースが復元されてゆく。これは「シャイニングスタードライヴ」の影響で時間を巻き戻していることだった。 スライ「なんだ、この現象は…!? まさかヤツは、ヤツは周囲の時間を巻き戻している!」 ヴィラニアス「バカな!?」 スライ「ここは一旦退きますよ!」 グロッケン「けっ!」((決着が付かなかったことによるものなのか不満を漏らしていた。)) そう言いながら、スライがワープ能力を使って、彼らが撤退する。 そして、ベリアルに倒されたグレンファイヤー、ミラーナイト、ジャンボット、ジャンナインの4人、光の粒子がその傷を癒し、瞳に再び光が宿る。そして、崩壊したマイティベースも修復した。 全てが元通りとなり、ゼロも元の姿に戻る。 力を使い果たして倒れそうになるゼロ。その体を、グレンファイヤーがしっかりと支える。 グレン「また会えたな、ウルトラマンゼロ」((担当した関智一氏のアドリブで、元々の台詞は「また会えたな、ゼロ」だったことがオーディオコメンタリーで明かされている。)) ゼロ「お前ら……!?」 グレン「へへっ」 ミラーナイト、ジャンボット、ジャンナインも立ち上がり、ゼロを囲んでいる。 再び倒れそうになるゼロを、一同が支える。 ミラー「大丈夫ですか!?」 グレン「おいおい、しっかりしろよ。情けねぇなぁ。いやぁ~、にしても、本当にひどい目に遭ったぜ」 ジャン「しかし、強敵だったな」 ミラー「えぇ、まったく」 グレン「こいつらなんかよぉ、みんなバラバラになっちまって」 ナイン「初めての経験だった……」 ゼロは自分たちに起きた出来事を話そうとしたが、時間を巻き戻した影響で全く覚えていなかった。 ミラー「憶えていないのですか?」 ゼロ「あ、あぁ……。気が付いたら、お前らがいた」 グレン「あぁ!?」 ナイン「理解不能の現象だ……」 ジャン「姫様に報告せねば」 グレン「いやいや、ってかさぁ、俺たち一遍死んで生き返ったんだよなぁ? なんか凄くねぇかぁ!? よぉ、ヤキトリ!」 ジャン「私はヤキトリではない! ジャンボットだ! いつになったら覚えるのだ!?」((まあ、グレンは一度死んだ時に「ジャンボット」と呼んでいたのだが。)) ミラー「まぁまぁまぁ、こうしてまた揃うことができたんですから」 グレン「なんだよ、お前、余計なことしてんじゃねぇよ」 ミラー「何が余計なことなんですか?」 ジャン「だが、あの敵たち((戦死したジャタールを除くダークネスファイブのこと。))、いつの間にかいなくなっていたな」 グレン「チッ! 今度会ったら、きっちりケリつけてやるぜ! 一度見た技は、俺様には通用しねぇってなぁ! ハッハッハ!」 ミラー「散々冷凍ガス浴びてたのは誰でしたっけ?」 グレン「俺! ……それ、俺のこと?」 ミラー「ですよね」 グレン「いちいち言わなくていいんだよぉ!」 ジャン「忘れないように胸に刻んでおけ。私の名前とともにな」 ゼロ「……プッ、フフフ…」 普段と変わらない仲間たちの掛け合いに、ゼロが思わず吹き出す。 ミラー「さぁ、くだらない話は終わりにして」 グレン「くだらないって何だよ」 ミラー「マイティベースに帰りましょう」 グレン「あぁ、そうだな!」 戦いを見守っていたピグモンが、愛らしい声を上げる。 グレン「よぉ! お前も一緒に行くよな、チビスケ?」 ナイン「有機生命体が、また一つ増えた……」 ジャン「姫様((エメラナ姫のこと。))に逢わせたら、喜んでくれるだろうか?」 ミラー「好きそうですよね」 グレン「よぉよぉ、こいつの名前、何にする?」 ナイン「有機生命体8号──」 グレン「なんだ!? ダメだよ、そんな名前。もっと可愛いのにしてくれよぉ」 帰途につく一同の後ろ姿を、ゼロがじっと見つめる。 ゼロ「ありがとうな……」 グレン「おぉい! ゼロちゃんよぉ、置いてくぞぉ!」 ゼロ「……あぁ、今行く!」((後の『ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED』ではここで終了している。)) グレン「お前もよぉ、一緒に名前考えてくれよ」 ジャン「こういうのは、ゼロが得意だ」 ゼロ「実はもう、考えてあるんだ」 グレン「おっ、いいねぇ!」 ゼロ「親父((ウルトラセブンの変身者であるモロボシ・ダンのこと。))の名前を頂いて、モロボシくん!」((後日談を描いた『ウルトラマン列伝』第104話(最終話)では「モロボシくん」、「モッくん」、「ピーちゃん」とコロコロ変わっていたが、最終的には「モロボシくん」に落ち着いた模様。)) グレン「ダメ──!」 ミラー「それはダメです」 ジャン「それはダメだな」 ゼロ「何でだよ!?」 その後、マイティベースにてゼロとグレンがこの戦いを振り返り、ゼロは出来事を思い出して苦難を少し乗り越えるが、それはまた別の話。 #center(){&big(){&bold(){ウルトラゼロファイト 完}}} エピローグ 激闘が終わったかと思いきや── エンディングテーマ『奴らがウルティメイトフォースゼロ!』の後、とある惑星(夕日が映る惑星)で撤退したダークネスファイブが再び現れる。 スライ「ゼロはあの時、周囲の時間を巻き戻し、仲間を甦らせた……。恐るべき能力です。しかし、そのお陰でかつての肉体を取り戻しましたよ。陛下も…」 夕陽をバックに立ち上がる禍々しい黒い姿──、ウルトラマンベリアル。実はその影響で彼も復活し傷も癒えていた。 ベリアル「守るべきもの……、貴様の強さはそれか。ゼロ!! 俺はさらに強くなり、すべての宇宙を手に入れてやる!!」 スライ・ヴィラニアス・グロッケン「「「はっ!!」」」 そして、ベリアルがさらに強くなることを宣言し、ダークネスファイブを引き連れ、改めてすべての宇宙を手に入れて支配することを宣言したところで幕を閉じたのであった……。 が、その一方でとある小惑星では最初に倒されたダークネスファイブの一人であるヒッポリト星人 地獄のジャタールも復活していたのだが、仲間と合流するのはそれもまた別の話((ディレクターズカット版で流れた追加シーン。しかし、その間に仲間であるヴィラニアス、グロッケン、デスローグに忘れ去られていたが、ベリアルとスライだけは覚えていた。))。 ジャタール「ギョポーっ! …あれ?」 #center(){&big(){(終)}}