仮面ライダーXの第21話

アポロガイスト最後の総攻撃!!
ここはGOD機関の日本秘密基地、アポロン第二宮殿。
そしてアポロン宮殿の射撃練習場では、アポロガイストが毎日3時間、射撃訓練を行っていた。
勿論その目的はXライダーを倒すためのトレーニングなのだ。

人間態のアポロガイストが流れてくる的を次々に撃っていく。

アポロガイスト「はっ!しまった、外れた」
アポロガイストが中心を外した的と自分の右手を見返す。
アポロガイスト「副隊長、この1週間の標的データを持ってこい・・・」
副隊長「はい」

アポロガイストが部屋で、中心を外した3つの的を見ていた。
アポロガイスト「3日前からだ・・・300発撃って、全てが中心に命中していたのは。1発・・・2発・・・そして今日は3発もミスをしている。この指先に狂いが生じているのか・・・」
部屋にコーヒーを入れた戦闘員が入ってきた。
戦闘員「第一室長殿、コーヒーを」
アポロガイストがカップを取ろうとして、倒してしまった。
アポロガイスト「!」
戦闘員「すぐに入れ替えて、お持ちします」
アポロガイスト「もういい!」
戦闘員「あの、どこかお体の具合でも悪いではありませんか?この所、お顔の色も優れないようですし」
アポロガイスト「馬鹿な事を言うな!俺は不死身の命を持つGODの誇るアポロガイストだ!」
戦闘員「失礼しました!」
戦闘員が部屋から出た。
アポロガイスト「俺はGOD総司令から不死身の肉体として蘇らせてもらったはずだ・・・その手術をしたのは、早田と宮本博士・・・」

宮本博士の家。
宮本博士は部屋で論文を書いていた。
そこへ風が吹いて、論文を吹き飛ばしていく。
宮本博士は論文を拾うが、上を見ると
天井にアポロガイストが張り付いていた。
宮本「アポロガイスト!どうしてここに・・・」
アポロガイストが宮本の前に降りた。
アポロガイスト「聞きたいことがある」
宮本「何をです!?」
アポロガイスト「君は俺の再生手術を行った。だから君に聞けば理由が分かると思ってね」
宮本「身体の調子が・・・」
アポロガイスト「3日前からだ・・・時々指がしびれて、感覚が無くなるのだ・・・」
宮本「指が痺れる・・・そうか、とうとう始まったのか」
アポロガイスト「何?とうとう始まっただと!それはどういう意味だ!」
アポロガイストが宮本の首を絞める。
宮本「く、苦しい・・・その手を離してくれ」
アポロガイスト「貴様知っているな!俺の指がしびれる原因を」
宮本「ああ、再生手術による君の生命は丁度一ヶ月間だけだ。まず指がしびれだし、次に足の自由が利かなくなる。そして、脳波が止まって死ぬ」
アポロガイスト「何!?その最後はいつだ!」
宮本「3日前に指がしびれたのだったら、早くて今日一杯、遅くても明日」
アポロガイスト「一度再生手術を行った貴様だ。もう一度やれ!俺の肉体組織を全部新しいものと取り替えるのだ!」
宮本「出来ない」
アポロガイスト「どうして出来ない!」
宮本「君は早田博士を殺してしまった。早田博士と私の2つの力が無ければもう再生手術は出来ないんだ」
アポロガイスト「ちっ・・・あの早田が・・・ええい構わん!俺のメカニック部分だけでも手術するんだ!」
宮本「私には無理だ・・・しかし・・・」
アポロガイスト「しかし、何だ!」
宮本「Xライダーが君の命を助けるかもしれない・・・」
アポロガイスト「なに、Xライダーが?」
宮本「Xライダーの持つ、あのパーフェクターが・・・」
アポロガイスト「Xライダーのパーフェクターか・・・」
宮本「あのパーフェクターを君の心臓部に移せば・・・死なずにすむはずだ・・・」
アポロガイスト「ふふふ・・・いよいよ嫌が応でもXライダーを殺さなければならないか・・・宮本博士、礼を言うぞ・・・用の済んだ奴は死ね!」
宮本「うわああ!!」
アポロガイストがアポロマグナムで宮本を撃ち殺した。
アポロガイスト「早くて今日、遅くても明日いっぱいの命か・・・その前にXライダーを殺し、奴からパーフェクターを奪い取る!」

野外コース。
神敬介はバイクの特訓をしていて、立花藤兵衛はその特訓を見守っていた。
そこへ、殺されたはずの宮本が来た。
藤兵衛「脅かさんでくださいよ、何か用ですか?」
宮本が後ろから藤兵衛を殴り、首を絞めだした。
藤兵衛「何するんだ!」

戻ってきた敬介が宮本を取り押さえた。
敬介「宮本博士・・・あなたが何故・・・」
藤兵衛「何だ知り合いなのか?」
敬介「GODのアポロン宮殿で・・・」
藤兵衛「じゃあGODか、この野郎」

宮本?「神敬介、いやXライダー。俺の声が誰だか分かるかね」
敬介「アポロガイスト」
アポロガイスト「アポロガイストは君に最後の挑戦をする。場所はGODの秘密基地、アポロン第二宮殿の格闘場だ。12時間以内に来ない場合は君の可愛い仲間である二人のお嬢さん方の命は無い」
立花「しまった!チコとマコが人質に!」
宮本?「Xライダー!アポロガイストは楽しみに待ってるぞ」
敬介「危ない!」
敬介が藤兵衛を連れて宮本から離れる。
その直後、宮本の体から泡が拭きだし、爆発した。
藤兵衛「くそう、GODの奴」
敬介「親父さん、チコとマコの身が!」
藤兵衛「まだ間に合うかもしれん」
敬介が飛び出した。
藤兵衛「頼むぞ敬介!」



敬介「チコ!マコ!」
敬介が喫茶店「COL」に戻ったが、
店内は荒らされ、三人の客が倒れていた。
敬介「おいしっかりしろ!おい!」

指令人形「ふっふっふ、神敬介くん。一歩遅かったな」
机の上に、アポロガイストを模した人形が置かれていた。
敬介「GODの指令人形」
指令人形「アポロガイストはやると言ったら必ずやる。12時間以内にアポロン第二宮殿まで来ることだ」
敬介「待てアポロガイスト、俺はアポロン第二宮殿に行く道を知らない」
指令人形「もちろんアポロン第二宮殿への地図は君に渡す。ただし、果たして無事にたどり着けるかな・・・?」
指令人形が爆発し、中に入っていたフィルムを敬介を拾った。
フィルムの中にはアポロン第二宮殿への地図が入っていた。
敬介「これがアポロン第二宮殿への地図か。それにしてもアポロガイストは妙な事を言ったな、無事にたどり着けるかどうか・・・?」
その時、倒れていた三人の客が起き上がり、敬介にしがみ付いた。
敬介「何をする」
客たちが、かってXライダーが倒した神話怪人、
マッハアキレス、ユリシーズ、火焔プロメテウスになった。
アキレス「驚いたか神敬介。一度は貴様のために死んだ俺たちだが、アポロガイストから命の炎を分けて貰い」
ユリシーズ「こうして生き返ったのだ」
プロメテウス「神敬介、アポロン第二宮殿へ行くまでもない。俺達がこの手で貴様の息の根を止めてやる」

プロメテウスたちが敬介を痛めつける。
敬介は引き倒されるも、落ちていた絵を盾にして、プロメテウスたちの踏みつけを防ぎ、起き上がって、アキレスに絵を叩き付けた。

プロメテウスが火炎を吐き、敬介がカウンターの奥に飛び退いた。
プロメテウス「どうだ神敬介!捕まえろ!」
アキレス「もう一度だ!」

敬介と再生怪人たちは外に出て戦う。

ユリシーズが敬介を投げ飛ばした。

敬介「セタップ!」
敬介がXライダーに変身した。

Xライダーがライドルホイップを引き抜き、ユリシーズ達の元に降りた。

Xライダーがユリシーズ達と戦い、ユリシーズにライドルホイップを突き刺した。
X「ライダー電気ショック!」
ユリシーズ「し、し、しびれる!!」
ライドルホイップからの電気ショックがユリシーズを倒した。

X「ライドルステイック!」
Xライダーはライドルステイックで残り二人の怪人と戦う。
X「とーう!ライドル脳天割り!」
ライドルステイックの一撃が、プロメテウスを真っ二つに割り、プロメテウスは爆発した。

一人になったアキレスが逃げだしたが、Xライダーはその前方に飛んだ。
X「ライドルロープ!」
ライドルロープがアキレスの首に絡まり、Xライダーはアキレスの傍に飛び、取り押さえた。

そこへ藤兵衛が来た。
藤兵衛「Xライダー、Xライダー!」
X「親父さん、アポロガイストの言った通りだった。二人は人質に取られた」
藤兵衛「その前、俺の店までめちゃくちゃにしやがって、どうしてくれるんだ!」
X「親父さん、怒るのも無理はないが。こいつにはまだ用がある。我慢してください」
藤兵衛「こんな奴にどんな用があるんだ!」
X「アポロガイストの裏をかくのに利用してやるのです」
アキレス「見損なうな!このアキレスが敵の言う事を聞くと思うか!」
X「アキレス!せっかく蘇った命だ。大事にしたいと思わないか?」
藤兵衛「そうだそうだ。Xライダーの言う通りだ。例えGODの怪人でも命は大切にするもんだ」
アキレス「俺の命を助けると言うのか?」
X「約束する!それにお前ほどの男がいつまでもアポロガイストの命令通り働くには惜しいと思うが・・・」
アキレス「当然だ!ようし、お前たちに加勢する!」

アキレスと敬介がジープでアポロン第二宮殿に向かう。

藤兵衛は「COL」に戻っていた。
藤兵衛「くそう、GODめ。店の賠償請求でも送りつけたい所だ」
そこへ、隠れていたアポロガイストが札束を投げつけた。
アポロガイスト「それだけあれば、店の修理に足りるかな?」
藤兵衛「アポロガイスト!」
アポロガイストは更に香典袋を出してきた。
アポロガイスト「神敬介の香典だ。例え敵にでも良い印象を与えたいからな」
藤兵衛「ふざけるな!それより二人を返せ!」
アポロガイスト「いい歳をして!」
藤兵衛がアポロガイストに殴りかかるも、逆に腹を殴られ気絶した。
アポロガイスト「愚かな男だ」
アポロガイストが藤兵衛を抱え上げる。

敬介とアキレスはアポロン第二宮殿の前まで来た。
敬介「いいか、上手くやるんだ」
アキレス「任せとけ」

戦闘員「誰だ!」
アキレス「俺だ!アキレスだ。アポロガイストに伝えろ、神敬介を捕まえてきたのだ」
戦闘員「さすがはアキレスですな。ただ今エレベーターを上げます」
アキレス「早くしろ」

敬介を連れたアキレスがアポロン第二宮殿の奥に進む。
戦闘員「お手柄ですなアキレス。アポロガイスト殿もさぞかしお喜びの事でしょう。
さあ来い!」
アキレス「待て!俺がアポロガイストの元に連れて行く」
戦闘員「はい。ではご案内します」
アキレス「行け!」

戦闘員「アポロガイスト殿、アキレスが神敬介を捕らえて連れて参りました」
アポロガイスト「よし、中に入れろ」
アキレス達が部屋に入るや否や、アポロガイストはアポロマグナムでアキレスの右手を撃ち砕いた。
その手に持っていたパーフェクターが落ち、敬介がすぐに拾った。
アポロガイスト「しまった!アキレスがパーフェクターを持っていたのか」
敬介「そのパーフェクターがどうかしたのか!」
アポロガイストはアポロマグナムでアキレスを粉砕した。
戦闘員「アキレスはXライダーを捕らえた大手柄の・・・」
アポロガイスト「神くん、中々上手い手を使ったな。だが俺には通用しないのだ!」
敬介「さすがはアポロガイスト、良く見破ったな」
戦闘員「くそう神敬介!」

敬介が戦闘員と戦いながら、チコとマコを探す。

「敬介さーん、助けてー」「ここよー、助けてー」

敬介「チコ!マコ!どこにいるんだ!」

二人の声を聞いた敬介はその部屋に入ったが、その部屋には録音テープと音響機器があるだけだった。

敬介「録音テープか」
?「娘の代わりはちゃんといる」
部屋に三体の再生神話怪人、ケルベロス、ヘラクレス、死神クロノスが入ってきた。
ヘラクレス「神敬介!たっぷり可愛がってやる」
敬介とヘラクレス達が戦う。
敬介「セタップ!」
敬介が再度Xライダーに変身し、ヘラクレス達と戦う。
ヘラクレスが扉から出て、ケルベロスも出ようとしたがXライダーに捕まった。
X「必殺キック!」
Xライダーの飛び蹴りがケルベロスに炸裂した。
ケルベロスは倒れ、Xライダーは部屋から出た。
息絶えたケルベロスの口から泡が噴き出し、死体が泡に包まれた。


Xライダーがアポロン第二宮殿の外に出て、ヘラクレス、クロノスと戦い、
やがて高台の上に飛んだ。

X「ライドルスティツク!」
Xライダーはライドルスティックを広げ、空中で回転する。
X「Xキック!!」
Xキックがヘラクレスに炸裂、ヘラクレスは吹き飛び大爆発した。

X「ライダーアタック!」
Xライダーが倒れていたクロノスにライドルステイックを突き刺す。
更にライドルステイックを投げ捨て、クロノスを掴んだ。
X「ライダーハンマーシュート!」
Xライダーが背負い投げでクロノスを投げ飛ばし、クロノスが大爆発した。

X「アポロガイスト!どうした、なぜ私と戦わん!どこにいる!」
アポロガイスト「Xライダー!私はここにいる」
アポロガイストは近くのステージにいた。
X「行くぞ!とーっ!」
Xライダーがアポロガイストの前に飛んだ。
アポロガイスト「とうとう最後の勝負の時が来たな。役立たずの能無しどもは死んだ!思う存分戦うか!」
X「その前に聞く。捕らえた二人は!」
アポロガイスト「あそこにいる!」

チコとマコは、岩場の上に囚われていた。
チコ「Xライダー!お願いよー」
マコ「きっと勝ってよー!正義は必ず勝つはずよー!」

X「大丈夫だ!必ず助けに行く!」
アポロガイスト「待て!三人目はあそこだ!」

更に藤兵衛も再生メドゥサにギロチンにかけられようとしていた。

X「親父さん!」

藤兵衛「俺に構わず二人を助けてやれ!」
メドウサ「望み通り首を落としてやる!」

X「行けクルーザー!親父さんを助けるんだ!」
クルーザーが自動操縦でメドゥサに体当たりし、
その拍子にメドゥサは藤兵衛の上に突っ込み、落ちてきたギロチンに首を切り落とされた。

藤兵衛「ライダー!」

X「親父さん!二人を!」
アポロガイスト「行くぞ!」
X「来い!」
Xライダーとアポロガイストの戦いが始まった。

藤兵衛が戦闘員を蹴散らし、チコとマコを助けた。
チコ・マコ「「マスター!」」

X「ライドルホイップ!Xライダー!」
Xライダーがライドルホイップを引き抜き、アポロガイストのアポロマグナムと切り結ぶ。

アポロガイスト「とーっ」
アポロガイストが岩場の上に飛んだ。
アポロガイスト「ガイストカッター!」
アポロガイストがXライダーに盾を投げつけ、Xライダーはかわし、盾は爆発した。

Xライダーとアポロガイストが互いに飛び、空中で切り結び、着地した。

アポロガイスト「アポロマグナム!」
アポロガイストがアポロマグナムを撃つも、冒頭のようにXライダーには当たらなかった。
X「どうしたアポロガイスト!百発百中を誇る腕のはずだが」
アポロガイスト「聞けXライダー!俺はまもなく死ぬ。その運命からは逃れられない」
X「死ぬ!?お前がか?」
アポロガイスト「だが一人では死なん!Xライダー貴様も蜜連れに地獄の旅立ちだ!」
アポロガイストがしゃがんだ。
アポロガイスト「死ねXライダー!GODよさらば!!」
アポロガイストの体から炎が吹き上がり、炎の球となってXライダーに向かっていく。

Xライダーは炎の球をかわし、飛び上がった。
X「Xキック!!」
Xキックが炎の球に炸裂した。

アポロガイスト「おお、うおおおおお・・・」
炎の球がアポロガイストに戻り、大爆発した。
それと同時に、アポロン第二宮殿も大爆発した。

X「GODの偉大な救世主、アポロガイストの最期だ」
?「アポロガイストの死と共にアポロン宮殿は爆発した」
X「誰だ?何者だ!」
キングダーク「俺の名はキングダーク!いずれ貴様と戦う事になろう。Xライダー、会う日を楽しみにしているぞ!はっは・・・」
X「キングダーク・・・」


ついにアポロガイストはXライダーに倒された。
しかし謎の声のキングダークとは一体何者であろうか。
Xライダーは何故か不吉な予感を覚えていた・・・


(つづく)

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最終更新:2018年11月16日 16:44