激走戦隊カーレンジャーの第43話

恭介「ダップが暴走皇帝エグゾスにさらわれた。その時からVRVロボのエネルギーメーターが警報を鳴らし始めた」

イエロー「エネルギーが急速に減少!」

VRVマスター「お前達との間に出来た心の溝がダップの気持ちを乱しているのだ。
ダップは今、夢の力を発揮できず、クルマジックパワーもVRVロボやRVロボに届いていない」

恭介「残り少ないエネルギーでマリンザブーンに再び立ち向かう俺達の代わりに、VRVマスターはダップを助け出すことを約束してくれた。だが、そのダップとVRVマスターは・・・」

ダップを乗せたバリランダーを逃がすために、VRVマスターが光の弾になってエグゾスに体当たりした。

ダップ「パパ――――-!!」

メリークルマジッククリスマス!!

エグゾス「おのれ!このエグゾスをだし抜くとは!ガイナモ!すぐダップを探しだし、捕まえるのだ!」

ガイナモ「まあそう興奮するなって。今、ゼルモダが探してっからよ」

エグゾス「忌々しいハザード星人め!お前達の息の根を必ず止めてみせる!正義のクルマジックパワーを使ってな。ハハハハハ!」


海の覇者、マリンザブーンの攻撃がRVロボとサイレンダーに炸裂し、
RVソードが落ちた。

ピンク「出力18パーセントまでダウン!」
ブルー「もうどうしようもないでございます!」
グリーン「アホタレ!弱音を吐くな!VRVマスターと約束したやないか!」
シグナルマン「聞こえるかカーレンジャー!操縦席のグラッチを狙うんだ!そうすれば敵の動きは止められる!」
レッド「そうか!みんな全部のエネルギーをブルービークルに集中させるんだ!」

マリンザブーンがアンカーを投げる。
シグナルマン「サイレンシールド!」
サイレンダーがサイレンシールドでアンカーをはね返し、
その隙にマリンザブーンの左腕をつかみ、動きを止めた。
シグナルマン「今だ!」

ピンク「ターゲットロック!」
ブルー「いきますよー、プラグネードスパーク!」
RVロボのプラグネードスパークがマリンザブーンの額に合体したバリアクバーに直撃し、
乗っていたグラッチが吹っ飛ばされた。
グラッチ「どひゃーーー!ほへーーーー!」
マリンザブーンが倒れた。

カーレンジャーは喜んだが、コックピットの電気は消えた。
レッド「やった――――!」
グリーン「シグナルマン協力ありがとう!」
ブルー「ありがとうございます」
イエロー「でもエネルギーは完全にゼロになっちゃたみたい」
ブルー「ああ、あれは!」

そこへ、ダップの乗るバリランダーが墜落していった。

レッド「あっ、ダップだ!」
グリーン「ダップや!」
レッド「みんな!」


バリランダーが墜落した場所にカーレンジャーが駆けつけた。
レッド「ダップ!大丈夫か?」
ピンク「ダップ、しっかりして!」
ダップが目覚めた。
レッド「ダップ!俺達ダップに言わなきゃならない事があるんだ・・・」
ブルー「そうなんでございます」
ダップ「みんな・・・」

?「ダップ・・・ダップ・・・ダップ・・・」

そこへVRVマスターが来た。
ダップ「パパ!生きていたんダップね!」
レッド「パパ!?」
グリーン「ええ!」
ダップがVRVマスターの方へ駆け出した。
ピンク「VRVマスターがダップのお父さんだったの!?」

VRVマスター「ダップ・・・」
ダップ「パパ!」
VRVマスターがダップを抱きしめた。
しかしすぐに突き放した。
ダップ「パパ?」
そこからVRVマスターがダップの首をしめる。
VRVマスターはゼルモダの変装だった。
ゼルモダ「俺だよ!本物のVRVマスターはエグゾスのとっつあんが片付けたぜ」
ダップ「!!」
レッド「何だと!許せねえ!」
ゼルモダ「ワッパー!」

ゼルモダの壺から多数のワッパーが出て来た。
カーレンジャーはワッパーと戦うも、ゼルモダはダップの首に剣を突き付けた。
ゼルモダ「おっとそこまでだ!」
レッド「ダップ!」

そこへ、ライオン型巨大ロボット、陸の覇者ランドズズーンが来た。
ランドズズーンの額に合体したバリランダーにはガイナモが乗っていた。
ガイナモ「ゼルモダ、よくやった」
ランドズズーンが胸からの光線でダップを胸に閉じ込めた。
カーレンジャー「「「「「「ダップ!」」」」」」

ガイナモ「ようく見てろよ、カーレンジャー。今からこのダップの野郎のクルマジックパワーを悪の力、アクマジックパワーに変えてやるからな!」
ダップの体からクルマジックパワーが吸収されていく。
それをチャージしたランドズズーンが耳からビームを撃った。

その頃、サイレンダーは残されたマリンザブーンを運んでいた。
シグナルマン「全くこんな所に放置駐車していきおって。レッカー移動も大変なんだぞ。ん!?」
マリンザブーンの額にビームが当り、遠隔装置が形成されて、
マリンザブーンがサイレンダーをはねのけ、動き出した。
シグナルマン「待て!」

ランドズズーンが今度はビームを空へ撃ち、空の覇者、スカイギュギューンが来た。

そして、ランドズズーン、スカイギュギューン、マリンザブーン、陸海空の覇者が集結した。

グリーン「なんちゅうこっちゃ」
イエロー「せっかく倒したのに!」
レッド「VRVマシン出動!」

まずビクトレーラーが出動し、カーレンジャーがその中のVRVマシンに乗り込み、出撃した。

エグゾス「ふはははは。カーレンジャー、お前達のエネルギーはもう殆ど底をついてるはず。今度こそお前達を地獄に葬ってやる」

レッド「みんな、VRVロボに合体するエネルギーはもう残ってない。VRVファイターで戦って絶対ダップを取り戻すんだ!ファイターチェンジ!」
5体のVRVマシンがVRVファイターに変形した。
サイレンダーも合流し、6体で陸海空の覇者に向かっていく。
レッド「行くぞみんな!」

まずランドズズーンが飛び込み、ファイヤーファイター以外の4体のVRVファイターと戦う。

シグナルマン「サイレンダガー!・・・な?」
スカイギュギューンがくちばしでサイレンダガーをくわえていた。
そこをマリンザブーンが攻撃しようとしたが、ファイヤーファイターが止めた。

ファイヤーファイターがランドズズーンの顔を殴り、その衝撃でダップが目覚めた。

ダップ「ここは・・・・みんな!うわあ!」
ダップの体からクルマジックパワーが吸収され続ける。

エグゾス「アクマジックパワーがどんどん蓄積されていくぞ。ふふふ」

ダップ「体中から力が抜けていくダップ・・・」

スカイギュギューンが飛び上がり、口から光弾を吐き、VRVファイター達を攻撃する。
イエロー「ダメ!パワーがなくてどうにもならない!」
ブルー「ダメなんでしょうか!本当に・・・ダメなんでしょうか!?」
ピンク「そんなことない!私達が負けるなんてそんなこと!」
グリーン「そうや!ヒーローは負けたらあかんねん!負けたらあかんのじゃ!」
レッド「そうだ!俺達は・・・」
ピンク「はっ!」

陸海空の覇者が手を繋ぎ、そこからランドズズーンがビームを放ち、
VRVファイター達に炸裂した。

ガイナモ「しぶとい奴らめ。たがそろそろトドメだ。120パーセントまでアクマジックパワーをためて、必殺ビームをお見舞いしてやるぞ」

ダップ「ダメダップ・・・カーレンジャーも、ダップも・・・」
ダップが、VRVマスターが特攻する前に言った言葉を思い返す。
VRVマスター(ダップ、仲間と一緒に見る夢さえあればクルマジックパワーに限界はない。忘れるな!)
ダップ「パパ・・・」

エグゾス「アクマジックパワーチャージ!80パーセント、85!」

ガイナモ「90、95」

ダップ「みんな・・・みんなゴメンだっぷ・・・」

レッド「何だよそれ!諦めるっていうのか!」
イエロー「私達は絶対にあきらめないからね」
ブルー「そうでございます」
レッド「俺達はな・・・俺達が頑張るのは・・・」

恭介「お前と一緒にクリスマスがしたいからなんだよ!」
ダップ「え・・・・」

恭介「ダップ」

ダップ「みんな・・・・」

洋子「ダップ」


ダップ「何ヒーローらしくない個人的なこと言ってるダップ・・・そんな事言うみんななんて、そんな事言うみんななんて・・・大好きダップ!!」

ランドズズーンから火花が噴き出し始めた。
アクマジックパワー、いやクルマジックパワーのチャージが急激に加速し、600パーセントにまでなった。
エグゾス「何600パーセント!?マズイ、このままではエネルギーを蓄えきれなくなる!」

レッド「俺だって・・・俺だって・・・」
カーレンジャー「「「「「大好きだ!!」」」」」
ダップ「みんな・・・」
レッド「ダップ!クリスマスパーティーを一緒にやろう!」
ダップ「うん!」
ダップのペンダントから五色の光が飛び出し、VRVファイターに入っていった。

ガイナモ「何ぃ!」

VRVファイターのエネルギーが回復した。
イエロー「パワーが戻った!」
レッド「よしみんな必勝合体だ!」
ブルーたち「「「「おう!」」」」

カーレンジャー「「「「「必勝合体!」」」」」
5体のVRVファイターがVRVロボに合体した。
カーレンジャー「「「「「エンジン絶好調!VRVロボ!!」」」」」

エグゾス「おのれ~~~」

レッド「みんな何がなんでもダップを助けるんだ!」
グリーン「おう!でもどうやって?」
レッド「俺がRVロボに乗り移る!」

ガイナモ「ふざけた真似をしやがって!行くぞ!」
ランドズズーンがVRVロボと組み合うも、VRVロボのパンチが炸裂した。
スカイギュギューンをレッドレーサーが乗ったRVロボが殴りつけた。

レッド「行くぞみんな!」
ブルーたち「「「「OK!」」」」

VRVロボのパンチがマリンザブーンとランドズズーンに炸裂した。

レッド「ビクトリーツイスター!」
ビクトレ-ラ-からRVロボへVバズーカが、VRVロボへVバルカンがそれぞれ射出された。

スカイギュギューンが飛び上がった。
レッド「Vバズーカ!!」
RVロボのVバズーカの砲撃がスカイギュギューンに炸裂し、空中で大爆発した。

マリンザブーンが頭のカッターを飛ばす。
ブルーたち「「「「Vバルカン!!」」」」
VRVロボのVバルカンの連射がカッターを押し返し、マリンザブーンに炸裂した。
マリンザブーンは転倒し、大爆発した。

レッド「みんな今だ!」
VRVロボはRVソードを構えるRVロボをロックオンした。
イエロー「ターゲットロック!」
グリーン「頼むぞ~レッドレーサ-」
ブルー「フルパワーでいきます!」
ブルーたち「「「「ビクトリーツイスター!!」」」」
ビクトリーツイスターが放たれた。

レッド「RVソード・ツイスターカッター!!」
RVロボはその場で大回転し、RVソードでビクトリーツイスターの砲撃を真っ二つにした。

ダップ「みんな――――!!」
真っ二つにされた砲撃は、ダップの囚われた胸部をよけて、ランドズズーンに直撃し、
ダップを拘束していた手枷と足枷が外れた。

ダップ「クルクル、クルマジック!」
ダップが脱出した直後、ランドズズーンが炎に包まれた。
ガイナモ「脱出!」

ランドズズーンが大爆発した。
ガイナモの乗るバリランダーは炎に包まれながら、吹っ飛んでいった。

ガイナモ「ひえええ、また負けた!」

着地したダップの元にカーレンジャーが駈け寄った。

ダップ「みんな~~~」
レッド「良かったな、ダップ」

カーレンジャーがダップを胴上げする。

ダップ「パパ・・・」


ペガサス。
消沈したままのダップに、5人が寄ってきた。
恭介たち「「「「ダップ」」」」」
恭介「せーの」
5人がプレゼントを差しだした。
恭介「俺達からのプレゼントさ」

ダップ「ありがとうダップ・・・」
洋子「げーんき出してよ、ダップ」
菜摘「そうよ、夢だったでしょ。家族と一緒のクリスマス」
ダップ「それよりみんな、家族と一緒のクリスマスはいいダップ?」
実「何を言うてんねや、この6人やて家族みたいなもんやないか」

直樹「ちょっと皆さん、このプレゼントは誰からのものでございますか?」
洋子「プレゼント!」
実「プレゼントってあの、実くんへ書いてない?」
恭介「書いてないっつの」

その中に入っていたのは6本のコーヒー牛乳とクリスマスカードだった。
恭介「VRVマスター!」
ダップ「パパ!」
実「うわあ!正義はそう簡単にやられへんで!ちゅうことやな」
菜摘「クリスマスカードだ」

VRVマスター「戦いの後とクリスマスケーキにはコーヒー牛乳がよく似合う。・・・またいつか会おう」

ダップ「パパ!」
恭介「よしみんなパーティーだ!」

ダップ「ダップからもみんなに何かプレゼントしたいダップ」

夜の街。子供達がサンタの元に集まっていく。
サンタと子供達が空を見上げると。ダップとレッドレーサーの乗るペガサスサンダーが夜空を飛んでいた。
ダップがクルマジックパワーで雪を降らせていった。
一人の女の子が雪を手に取ると、光の粒になった。

コバーンベース。シグナルマンが妻のシグエと息子のシグタロウへのクリスマスカードを書いていた。

バリバリアン。ボーゾックもクリスマスパーティーをやっていた。
ゾンネットは一人、窓から地球を見つめ、レッドレーサーの事を思っていた。

ダップと5人がクリスマスパーティーをする絵に引かれていた×線が消え、
現実でもみんなでクリスマスを楽しんでいた。

ダップたち6人「「「「「「メリークリスマス」」」」」」


(つづく)

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最終更新:2017年12月24日 22:01