一夏「ふわあああっ!?」
一夏(ルームメイト♂のいるシャワールームに入った俺は、思わず固まった・・・そこにいたのは、男子ではなく・・・どこからどう見ても―――・・・)
そう、2番目の男性IS適合者シャルル・デュノアは、少女だった―――
一夏(これが俺とシャルのはじまりだった)
シャルル「ホント言うとね、僕は・・・最初から君に秘密を知られたかったのかなって・・・あの時・・・バスルームにカギをかけなかったのは・・・心のどこかでそう思ってたのかもしれない・・・きっと・・・一夏には知っててほしかったんだ・・・僕が女の子だってこと。他の人だったら・・・こうなってなかったと思う・・・」
一夏「・・・そうか。俺だってそうだぞ。シャルルだから・・・助けたいと思った」
「じゃないと、咄嗟にあんなこと言えないって」
一夏「ここにいろ!」
あの直後、一夏はシャルルを部屋の奥に入れて、他の生徒に見られない様にしていた。
一夏「な?」
シャルル「う・・・うん・・・」
一夏「あれ・・・?でも・・・知られてもよかった・・・ってコトは・・・う~ん」
シャルル「?」
一夏「俺には・・・裸を見られてもよかったってことにならないか?」
シャルルがその事実に気付き、赤面して震えだした。
一夏「あッ・・・わりぃ・・・」
「く・・・くるかパイルバンカー!?・・・あれ?」
シャルル「そ・・・そッ、それはッ」
シャルルが持っていたコップを落とした。
一夏「あッ、あぶね・・・ッ!」
シャルル「わああ」
一夏が飛び込み、コップは落ちずにすんだ。
一夏「セ・・・セーフ・・・ッ!・・・ん?」
シャルル「・・・・っ」
一夏が飛び込んだ拍子に、もう片方の手でシャルルをベットを押し倒していた。
シャルル「・・・・・」
一夏「・・・・・」
シャルル「・・・・・」
「あ・・・・かばってくれて、あ・・・ありがとう・・・」
一夏「お・・・・おう・・・」
シャルル「・・・・・一夏のえっち・・・・♡」
一夏「え・・・ええっ!?」
シャルル「一夏♡」
「一夏!」
「いちか~~」
一夏(俺は織斑一夏。女しかいないはずのIS学園になぜかいる男2人・・・・)
(・・・に見えるかもしれないが・・・)
教室に向かう一夏の後ろにシャルルがぴったりと付いてきていた。
一夏「シャルルって・・・ピヨコに似てるよなぁ。黄色いし」
シャルル「ひよっ・・・!?」
一夏「かわいいと思うぞ」
シャルル「~~~~?!」
一夏(彼女はシャルル・デュノア。俺の専用機・・・白式のデータを盗むためにフランス政府から送り込まれてきた。ISを動かせる2人目の「男子」として――)
(あの一件以来、シャルルは俺を頼ってくるようになった)
(女だと知っているのは俺だけ。つまり秘密の共有者というわけだ・・・それにしても)
一夏「ずいぶん懐かれたもんだなー」
鈴「一夏―!」
一夏が鈴、箒、セシリアの3人と合流した。
シャルル「無自覚にこういうことするんだもの・・・もう・・・ホントに一夏って・・・」
「きっと君は気づいてないよね。一夏のそんな・・・無自覚な優しさが僕や・・・みんなをあったかく照らしてるんだってこと」
「今はまだ・・・言えないけど、僕の本当の気持ち・・・」
「待っててね。いちかきっと、伝えてみせるから――――・・・」
女子の制服を着たシャルル、いや‘シャルロット‘がクラスの皆に挨拶する。
シャルロット「シャルロット・デュノアです」
山田「ええと・・・デュノア君はデュノアさんでした」
一夏「え!?」
クラスメイト「デュノア君って織斑君のルームメイトだったんじゃ」
「それってつまり・・・」
「同棲!?」
シャルロット「みなさん、改めてよろしくお願いしますっ」
砂糖菓子のような愛らしさでメインヒロインの座を奪おうとする彼女・・・
箒「い―――ち―――かァ―――ッ」
セシリア「ハレンチですわ・・・」
鈴「よし・・・殺そう」
ターゲットの彼の後ろに忍び寄る愛すべきヒロインたち。
一夏「あ――――」
そして我らがイケメン(唐変木)が織なす・・・織なすというか巻き込まれる。
一夏「うわ――――」
それはこんな恋の物語。
最終更新:2017年12月31日 19:10