ドラえもんたちはフェニキアをトマリギの頂上に誘い出し、鳥野博士のタイムマシンで戦うも、予想以上に強かった。
そこでタイムマシンと一緒に地球が誕生する前の宇宙空間にタイムスリップさせることに成功したのだ。
のび太「早くみんなに知らせよう!」
ドラえもん「ちょっと待って。バードピアの火事を消さなくちゃ……」
のび太「えっ? どうやって!?」
ドラえもん「『モーゼステッキ』! すり鉢バージョンにセットして、それ!」
ドラえもんの投げた「モーゼステッキ」が湖の水を地上に流す。
2人「うわあっ!」
ジャイアン「な、何があったんだ!?」
そこへドラえもんたちが降りてくる。
のび太「ジャイアン、スネ夫! フェニキアはやっつけたよ」
スネ夫「本当!?」
ジャイアン「すげぇ!」
トマリギからの雨がバードピアの火事を消していく。
イカロス「雨だ! これで火が消える…… バードピアは救われたぞ」
そこへドラえもんたちがやってくる。
のび太「しずかちゃん!」
グースケ「ミルク!」
しずか「のび太さん」
ミルク「グースケ?」
グースケ「フェニキアはもういなくなったよ」
しずか「よかった……」
ミルク「グースケ、飛べるようになったんだ!」
グースケ「そうさ。あの時、なぜかイカロスの声が聞こえたんだ…… 勇気を出せってね」
イカロス「……」
ドラえもん「まるでグースケくんにイカロスさんが乗り移ったみたいだったよ……」
のび太「グースケ、ありがとう……」
ミルク「あら? のび太。あなた人間だったの!?」
のび太「えっ? あっ。そ、そうなんだ……」
ジャイアン「俺もさ」
スネ夫「僕も……」
しずか「私もよ。黙ってごめんなさい」
ミルク「しずかさん」
イカロス「私はわかっていたよ……」
そこへパトロール隊がやってくる。
トビオ「イカロス! ご無事で」
ツバクロウ「バードピアのみんなが待っています」
トビオ「フェニキアはトマリギの頂上に行ったっきり……」
ツバクロウ「おい、人間だ!」
トビオ「ええっ?」
イカロス「この人たちはバードピアを救ってくれた恩人だ!」
トビオ「えっ? 人間がバードピアを!?」
ツバクロウ「そ、それはどうも……」
一同「ありがとう!」
ドラえもん「僕たちだけじゃないよ。グースケくんやみんなの頑張りがあったからこそできたんだよ!」
空に虹がかかっていた。
のび太「これから大変だね……」
グースケ「みんなで力を合わせれば大丈夫さ」
しずか「ピーコ……」
博士「これからは人間も鳥も支え合っていかなくてはな……」
ドラえもん「僕たち人間もバードピアに頼らないように努力しなくちゃね……」
一同「うん!」
いよいよグースケたちとの別れの時が近づいてきた。
のび太「グースケ。来年は自分のつばさでイカロスレースに出られるね……」
グースケ「うん! ありがとう…… そして立派なパトロール隊員になってみせるよ」
のび太「これで優勝も間違いなしだね」
イカロス「みんな、本当にありがとう。君たちのことは決して忘れない……」
トビオ「バードウェイまでは僕たちパトロール隊がご案内します!」
ドラえもん「ありがとう……」
ジャイアン「あれ? スネ夫は!?」
のび太「スネ夫!」
スネ夫はグースケの弟の別れを惜しんでいた。
スネ夫「うわあーん! お前を連れて帰れないんだよ。早く大きくなってパトロール隊に入るんだ…… そうしたら会いにこられるから」
ドラえもん「じゃ、帰ろうか……」
のび太「さよなら。グースケ……」
グースケ「うん。さよなら、のび太……」
パトロール隊とドラえもんたちが飛び去っていく。
のび太「きっと会いに来てね! さよなら、バードピア……」
最終更新:2018年01月09日 22:45