怪盗ジョーカー(アニメ版)の第26話

路地裏。傷ついたシャドウ・ジョーカーをジョーカーがおぶっていた。
ジョーカー「おいしっかりしろ!何でオレがこんな事・・・」

2人は路地裏から出たが、その先に鬼山警部達、警察が待ち構えていた。

警官「いたぞ怪盗どもだ!」
鬼山「ジョーカー!激・逮捕だ!」
ジョーカー「くっ、ヤベェかも・・・」
そこへトランプが飛んで来て、警察のライトを破壊した。
鬼山「何!?」
ジョーカーの仲間のダイヤモンドクイーンと怪盗スペードが来た。
クイーン「どうやらピンチみたいじゃない?」
スペード「抜け駆けするとはね」
ジョーカー「クイーン!スペード!」
スペード「さ、脱出するよ!」
ジョーカー達のアジトである、飛行船スカイ・ジョーカー号が来た。
ハチ「ジョーカーさんこっちっす!」

鬼山「待て怪盗ども!」

ジョーカー達はスカイ・ジョーカー号のロープに掴まって、去って行った。

モモ「バイバイ~」
鬼山「ジョーカーめ・・・」
ギンコ「でもどうして奴らがここに?」
鬼山「・・・・」


自由の女神。その右手のタイマツの中にローズが眠るカプセルがあった。
タイマツの上に、プロフェッサー・クローバーが立っていった。
クローバー「時を操る魔女・・・その命燃え尽きる前に、その力でこの世界から全ての宝をこの手にする!フハハハハ!」

長き夜の終わり

DJ・ビーコック「世界中から集まった怪盗対策のプロが警備する中、
プロフェッサー・クローバーが予告通りノルニルの砂時計を盗み出しました!
このまま全世界の秘宝がプロフェッサーに奪われてしまうのか!?
ああ、これはもうハラハラドキドキと言うより、怪盗がいらなくなってしまう展開だ!!」

ハチ「そんな・・・」
ジョーカー「させねぇよ・・・」

クイーン「おじいちゃんの敵は絶対に取るわ」
ダーク・アイ「でもあんな力があったら・・・」
ロコ「どんな攻撃も役に立ちませんよ」
スペード「時を操る魔女がいる限り、無敵だ」
ジョーカー「ローズは操られてるだけだ」
クイーン「じゃどうするの?」
ジョーカー「オレ達は怪盗だ。ローズをプロフェッサー・クローバーから奪ってみせる」
スペード「でも、何処にいるのか・・・」
そこへ全身に包帯を巻いたシャドウが出て来た。
シャドウ「居場所なら知ってるぜ・・・」
ジョーカー「シャドウ」
ハチ「ダメっすよ、休んでないと!」
シャドウ「うるせえ!助けて欲しいなんて言った覚えはねぇ!」
ジョーカー「ふーん」
ジョーカーがシャドウを指で突くと、シャドウは転げ回りだした。

ハチ「も、何やってんスかジョーカーさん!」
ジョーカー「いやあ、だって生意気だから」

シャドウ「て、てめぇ!」
ジョーカー「で、奴らはどこにいるんだ?」
シャドウ「自由の女神だ・・・そこにローズのための研究施設がある」
「ローズはあの時に力を使い果たして、眠ったまま目覚めなかった」
「そんなオレ達の所に奴が現れた。ローズを救いたいだろうと」
「そしてオレは知った。魔水晶に先祖の魔女達の力が封印されている事を」
「その失われた3つの魔水晶を集めて、カイルスの杖の力を分け与えればローズは目覚めることを」
「だからオレはローズの力を狙っていた奴らを利用してやろうと・・・!」

ジョーカー「それでクローバーと」
シャドウ「ああ、魔水晶を集めるためにな」
「オレはローズを目覚めさせることが出来れば良かった。でも、奴は・・・」
スペード「世界中の宝を手に入れるためだった」
シャドウ「そんな事はさせない!オレがローズを取り戻す」
ジョーカー「お前だけを行かせるつもりはないぜ。師匠の敵は取る!」
クイーン「プロフェッサーに借りがあるのは私達も同じよ」
シャドウ「てめえらの助けなんかいらねえ!」
ジョーカー「バカヤロウ!んな事言ってる場合か!力を使い切ったらローズの命が危ないんだろ!」
シャドウ「ジャック・・・・」
ジョーカー「ローズには助けられた借りがあるからな・・・」


夕暮れ。スカイ・ジョーカー号は自由の女神の目前に来た。

ハチ「自由の女神・・・」
ジョーカー「あそこに・・・」
シャドウ「右手だ。純金のタイマツの中に施設がある」
ジョーカー「作戦開始だ!」
シャドウ「キサマとの決着はローズを取り戻してからだ」
ジョーカー「オレ達は怪盗だ!必ずローズを、プロフェッサー・クローバーから奪ってみせる!」
シャドウ「ケッ、怪盗か。だったらその奇跡とやらを見せてもらうぜ!」

ジョーカー達がスカイ・ジョーカー号から飛び降り、
シャドウは傘を広げ、ジョーカーとハチはバルーンガムで黄金のタイマツに向かう。

しかし、自由の女神の前の湖から、プロフェッサー・クローバー飛行戦艦が浮上してきた。

シャドウ「プロフェッサー!」
ジョーカー「来たか」

飛行戦艦はビームでジョーカー達を狙う。

クローバー「ふふふ、空中では身動きがとれまい」
ここで、飛行戦艦が衝撃を受け、振動した。
クローバー「何だ?」

スペード達の飛行船ツイン・サンダー・シャーク号が飛行戦艦を攻撃していた。

スペード「プロフェッサー!お前の相手はボク達だ!」

ジョーカー「そっちは任せたぜ!」

クローバー「こざかしいマネを。撃ち落とせ!」
飛行戦艦のビームがツイン・サンダー・シャーク号を掠めた。

ダーク・アイ「このままでは船が・・・・」
スペード「構うな!接近してアンカー発射だ!乗り込むぞクイーン!」
クイーン「OK!」

ツイン・サンダー・シャーク号がアンカーを打ち込み、飛行戦艦に激突した。

戦闘員「奴らが乗りこんできました!」
クローバー「いい度胸だ。迎え撃て!」

クイーン「プロフェッサーはどこ?」
スペード「警備が厳重な所を目指すんだ!」

クイーン達の前に、クローバーの手下の戦闘員達が出てきた。
戦闘員「怪盗ども!この先は行かせんぞ!」
戦闘員が電撃銃を撃つ。
クイーン「邪魔よ!」
クイーンがダイヤモンドの剣で戦闘員の電撃銃を切り裂いた。

スペード「アイスショット!」
スペードは凍結銃アイスショットで戦闘員を固めていく。

ダーク・アイも格闘で2人の戦闘員を倒したが、
もう1人の戦闘員に右腕を撃たれてしまった。

ロコが超音波でその戦闘員を倒した。
スペード「ダーク・アイ!大丈夫か!」
ダーク・アイ「これ位、かすり傷です・・・」
クイーンが壁を切り裂いた。
クイーン「先を急ぐわよ!」

ジョーカー達がタイマツの上に降りた。
シャドウ「ブラッディレイン!」
シャドウが壁を壊して、ジョーカー達はタイマツの中に入っていった。

クイーン達が入った部屋には、多数の砂時計が保管されていた。
クイーン「何、ココは・・・」
スペード「プロフェッサーのコレクションか?」
ロコ「全部砂時計ですよ・・・・」
そのコレクションの中に、スペードの実家にあった宝物「クロノスの王冠」があった。
スペード「こ、これは!?まさか、クロノスの王冠!?」
「どうしてこんな所に・・・そんな・・・奴があの船を・・・」
クイーン「スペード?どうしたの」

動揺したスペードを、レーザー砲が狙っていた。
ロコ「あ、危ない!」
ロコがスペードを庇って、レーザーを受けた。
スペード・クイーン「「ロコ!」」
スペード「アイスショット!」
スペードがレーザー砲を凍結させる。
クイーン「ロコ!しっかりして!」

スペード「済まない、ロコ・・・」
クイーン「手当しなきゃ・・・!」
ロコ「君達は先に行って下さい・・・」
クイーン「そんなこと・・・」
ロコ「やらねばならないことがあるはずです・・・」
クイーン「でも・・・」
スペード「ダーク・アイ、ロコを頼む」
ダーク・アイ「スペード様・・・」
スペード「君がツイン・サンダー・シャークに連れて行って、治療してくれ。頼む・・・」
ダーク・アイ「スペード様・・・」
クイーン「ロコ・・・・」
クイーンがロコをダーク・アイに預け、二人が頷き合ってから先に進んだ。

ダーク・アイ「どうかご無事で・・・」


ジョーカー達はローズが眠る部屋に来た。
シャドウ「ローズ!」

クイーンとスペードは、クローバーの元に来た。
クイーン「プロフェッサー・クローバー!」
クローバー「ようこそ怪盗ども」
スペード「答えろプロフェッサー!なぜお前がクロノスの王冠を!まさか・・・」
クローバー「その通りだ!お前の両親を殺し奪ったものだ」
スペード「くっ・・・」
クローバー「そしてこのエメラルドの砂時計はクイーン、お前の国を滅ぼし手に入れたものだ」
クイーン「何ですって・・・そんな、ウソよ・・・・」
スペード「全てが・・・プロフェッサーに繋がっていたのか・・・」
クイーン「プロフェッサー・クローバー!よくも!」
スペード「ボクらの借りをたった今返す!」
クローバー「いい顔だ。憎しみの業火で自らを滅ぼすがいい!」


ジョーカー「ローズ・・・」
シャドウ「これで操られているんだ」
シャドウがローズの額に付けられたクローバーのサークレットをはずそうとしたが
ローズ「私に触るな、怪盗ども」
ローズが目覚め、浮かび上がった。

シャドウ「ローズ!」
ジョーカー「くそっ、あれを外さないと」
ローズの放った衝撃波がジョーカーとシャドウを柱に叩き付けた。

ローズ「プロフェッサーの邪魔はさせない」
ハチ「今っス」
ハチが吹き矢でローズのサークレットを弾き飛ばした。
ローズは気を失い、落ちていったが、シャドウが飛び込み、ローズを助けた。
ジョーカー「作戦成功だぜ!」

シャドウ「ローズ!オレだ、シアンだ!」
ローズ「シ・・・ア・・・ン?」

?「そこまでだ!」
シャドウ「誰だ!」
ローズの両腕に付けられていた腕輪が光り、空中に浮かび上がった。
そして、地下から壺の様な物が出て来て、ローズがその真下で拘束された。
シャドウ「ローズ!」
ローズ「キャー!」
?「ハッハッハッ!」


スペード「アイスショット!」
スペードのアイスショットがクローバーの両足を凍り付かせた。
クイーン「プロフェッサー覚悟!」
クイーンが飛び上がり、ダイヤモンドの剣の一撃でクローバーの仮面を切り裂いたが・・・
クイーン「!?」


ジョーカー「お前は・・・プロフェッサー・クローバー!」
本物のクローバーはジョーカー達の所にいた。


スペード「そんな・・・」
クイーン「お前は・・・ダウト!」
スペードとクイーンの所にいたクローバーは、ダウトの変装だった。
ダウト「フフフフ、褒めてあげるわ。でも、もうオシマイ」
ダウトが手元のスイッチを押すと、飛行戦艦が爆発し始めた。
ダウト「ハハハハハ!世界をプロフェッサー様の手に!」
飛行戦艦が爆発し、湖に沈んでいった。


クローバー「驚いたかね、怪盗諸君」
ジョーカー「どうしてお前が!?」
ジョーカーが飛行戦艦の爆発を見た。
ジョーカー「スペード!クイーン!」

クローバー「お前達の仲間は死んだ」
ジョーカー「くっ・・・・・!」
クローバー「いい顔だな。恨むがいい、呪うがいい」
シャドウ「自分の部下達まで、何故だ!」
クローバー「全てを手に入れた私にとって組織は用済み。世界を掴む力を手に入れた私を羨むがいい!怪盗ども!フハハハ!」

外では日が暮れて、夜になった。

ジョーカー「ちっとも羨ましくねえ・・・」
クローバー「何?」
ジョーカー「そんな力に頼って手に入れたお宝なんて、何の価値もねえ・・・」
クローバー「フン、強がりを」
ジョーカー「お宝ってのは真剣勝負で手に入れてこそ輝くもんだ!」
クローバー「戯れ言を!」
クローバーがサンダーブラストでジョーカーとシャドウを撃った。
ハチ「ジョーカーさん!」


クローバー「では、魔女の魂を頂こう」
ローズ「うっ・・・ううっ・・・」
シャドウ「ローズ!」
ジョーカー「やめろ!」
クローバー「動くな!少しでも動けばキサマらの大切なものが一瞬で消えるぞ」
シャドウ「何だと?」
クローバー「見ろ」
クローバーがサンダーブラストで壺の端を撃つと、そこから落ちた液体が下にあった彫刻の腕に落ち、彫刻の腕が溶けて落ちた。
クローバー「硫酸だ。鉄でも簡単に溶かす液体だ。邪魔をすればこの硫酸がローズに降り注ぐことになる」

シャドウ「ローズ・・・・」
ローズ「あっ・・・・・きゃーーーーー!!」
クローバーが杖を掲げると、ローズから光る魂が出て来て、杖の魔水晶に吸収された。
クローバー「くっくっく、魂は頂いた」
シャドウ「聞いてくれプロフェッサー!オレの事はいい・・・ローズだけでは助けてくれ!ローズは何も悪くない!オレみたいな悪党じゃないんだ!」
ジョーカー「シャドウ・・・」
シャドウ「真っ暗な影はオレ一人でいい・・・
だからローズは・・・ローズだけは助けてくれ!」
クローバー「そうか、それ程までに・・・・感動的だな、シャドウ・・・」
シャドウ「ローズ・・・ローズにだけは・・・太陽の様に笑って生きて欲しいんだ・・・」
クローバー「そうか、分かったよ、シャドウ」
「そんなに大切ならば・・・仲良く二人であの世へ行くがいい!!」
クローバーがシャドウをサンダーブラストで撃った。
ジョーカー「シャドウ!プロフェッサー!お前だけは絶対に許さねえ!」
クローバー「許してもらう必要などない」
クローバーがジョーカーをサンダーブラストで撃った。
ハチ「ジョーカーさん!」
クローバー「動くなと言っただろ!」

ここで、壁が砕かれ、傷ついたクイーンとスペードが来た。
クイーン「プロフェッサー!よくも騙してくれたわね!」
スペード「バルーンガムが無ければ危なかった・・・」
ジョーカー「クイーン!スペード!」

クローバー「ダウトめ、しくじったか。まあいい、どちらにせよ消えてもらうだけだ」

ジョーカー「させるかよ・・・食らえ!」
ジョーカー・クイーン・スペード「「「エンブレムファイヤー・スリーカード!」」」
ジョーカー達3人が燃えるカードを放ったがクローバーはクロノスの杖の力でカードを天井の方に逸らした。
天井が砕かれ、星空が露わになった。
クローバー「やれやれ、何人集まっても芸の無い力押しか。この杖の前では全てが無意味だ」
ジョーカーが膝を付いた。
ハチ「ジョーカーさん!」

クイーンが飛び上がり、クローバーに切りかかる。
クローバー「甘い」
クローバーはサンダーブラストでクイーンを撃つ。
クイーンは構わず切りかかるも、クローバーは左腕の義手で受け止めた。
クイーンが飛び退くも、そこをクロノスの杖で時間を止められた。
クイーン「!」

ジョーカー「クイーン!」
スペード「こんなに誰かを倒したいと思った事は無い!プロフェッサー!」

クローバー「フン、光栄だな」
スペード「アイスショッ・・・」
スペードがサンダーブラストを避けて行くも、3発目が当たってしまい、
着地し、アイスショットを構えるも、クロノスの杖で得時間を止められた。
ジョーカー「スペード!」

ハチ「ローズさん・・・」
クローバー「甘いと言っただろ」
ローズを助けようとしたハチがクロノスの杖で時間を止められた。
ジョーカー「ハチ!」

クローバー「止めだ」
ジョーカー「止めろーーー!!
クローバーがサンダーブラストでクイーン達を撃っていった。

ジョーカー「!!」
クローバー「全く頼りになる仲間達じゃないか」

ジョーカー「くっ・・・・・・・!!」
ジョーカーが、硫酸で溶かされた彫刻の腕を見た。

クローバー「素晴らしい夜だ!世界はこの私のものだ!」
ジョーカー「その杖を持っている間だけはな」
クローバー「何?」
ジョーカー「もうすぐあんたはその杖を手放す。そうなっても笑ってられるかな?」
クローバー「ハッタリだな」

ジョーカー「シャドウ、まだ動けるよな。あいつから杖を盗むぞ」
シャドウ「盗むだと?奇跡でも起きない限り、近づく事も出来ない・・・」
ジョーカー「あれを見ろ」
ジョーカーが彫刻の腕を指さす。
ジョーカー「まさか・・・」
シャドウ「お前とオレ、二人のジョーカーがいるんだ。奇跡ぐらい起こしてやろうぜ!」


ジョーカー「食らえプロフェッサー!」
ジョーカーが輝くカード、シューティングスターを放った。
クローバー「何かと思えば、バカの一つ覚えか」
シューティングスターはクローバーの横をすり抜け、自由の女神の腕に当たった。

シャドウ「ブラッディレイン!」
シャドウのブラッディレインもクローバーの横をすり抜け、自由の女神の腕に当たった。
クローバー「フン、無駄だ無駄だ」
シャドウがブラッディレインを連射するも、やはり自由の女神の腕に当たった。
クローバー「何処を狙ってる。杖の力を使うまでもない」

クローバー「無駄だと言ってるのが分からんのか」
クローバーがサンダーブラストでジョーカーとシャドウを撃った。
シャドウ「くそう・・・」
ジョーカー「もう力が・・・」

クローバー「フィナーレだ。まず魂を失った魔女の最期を見るがいい、そしてお前らも虫ケラの様に死ね!」
クローバーがサンダーブラストで硫酸の壺を砕いた。
大量の硫酸がローズの元に降り注ぐ。

ジョーカー・シャドウ「「ローズ!!」」
ジョーカー「シューティングスター!」
シャドウ「ブラッディレイン!」
ジョーカーのシューティングスターとシャドウのブラッディレインが合わさり、自由の女神の腕に炸裂した。
クローバー「フン」

攻撃を受け続けた自由の女神の腕が折れ、クローバー達の居る部屋も大きく傾いた。
クローバー「何!?」
その衝撃で、硫酸はクローバーの方に降り注いだ。
クローバー「うぉ・・・・・あぁ!!」
クローバーはクロノスの杖と義手と仮面だけを残して、完全に溶けてしまった。


シャドウがローズの元に駈け寄り、倒されたクイーン達も起き上がった。
シャドウ「ローズ」
ジョーカー「シャドウ」
ジョーカーがカイルスの杖をシャドウに投げ渡した。
カイルスの杖から3つの魔水晶が浮かび上がり、1つの光の球になって、ローズの体に入っていった。
そして、ローズが目覚めた。
シャドウ「ローズ!」
ローズ「お兄・・・ちゃん」
シャドウ「ああ、そうだ、シアンだ・・・」
ローズ「お兄ちゃん・・・今まで私・・・」
シャドウ「良かった・・・ローズ・・・」
ローズ「まさか、これ私の力で・・・」
シャドウ「お前のせいじゃない・・・」
ローズ「でも・・・」
シャドウ「いいんだ、お前が無事なら」

ジョーカー「良かったな、ローズ、シアン」
シャドウ「ジョーカー・・・いやジャック」
ローズ「ジャック?」
ジョーカー「オレの事覚えてるか、ローズ?」
ローズ「まるで双子みたい・・・あの時と同じね」
ジョーカー「双子か・・・」
ローズ「そっか、ジャック、ジョーカーになったんだね」
ジョーカー「ああ、怪盗ジョーカー!」

ここで、自由の女神の腕が更に折れ始めた。
シャドウ「まずいぞ崩れるぞ!」
部屋の床が真っ二つに割れ、シャドウ、ローズとジョーカー達が引き離された。
シャドウ「掴まってろ!」
ローズ「お兄ちゃん!」
シャドウがローズを連れて、飛び降りた。


ジョーカー「バルーンガム全部使っちまった!」
自由の女神の腕が完全に折れて、ジョーカー達が落下していく。
そこへ、シルバーハートの乗る複葉機が飛んできた。
シルバーハート「お前達飛び移れ!」

ジョーカー「師匠!」
ジョーカー達がシルバーハートの複葉機に飛び移り、
落ちかけたハチをジョーカー達が支えた。
ジョーカー「ハチ!」


シルバーハート「そうじゃったか、プロフェッサー・クローバーをお前達が倒したのか」
ジョーカー達は夜空を見上げる・・・
と、ここでジョーカーのお腹が鳴った。
クイーン「ジョーカー、ムード台無し・・・」
ジョーカー「腹減った・・・上手いカレーが食いてえ・・・」
スペード「全く君って奴は」
ジョーカー「そうだ師匠!この前のパーティーの続きがいい!カレーでパーティーだ!」
シルバーハート「じゃったらクリームシチューパーティーじゃ!」
クイーン「ケーキパーティーがいい!」
スペード「フレンチフルコースパーティー!」
ロコ「トウモロコシパーティーがいいです!」
ダークアイ「早速準備しましょう、ハチさん」
ハチ「はい!あれ、そういえばシャドウさんたちは?」

シャドウとローズは別の道を歩いていた。
ローズ「大丈夫、お兄ちゃん?」
シャドウ「ああ、心配ない」
ローズ「これからどうしよう?」
シャドウ「さあな・・・」
ローズ「じゃあさ、二人で世界中を旅して歩こう。
お兄ちゃんの夢だったでしょ?」
シャドウ「そうだな、それもいい。でも、あいつとは決着を付けないとな。今度は誰がの手下じゃなく、ただの怪盗どうしとして」


自由の女神の残骸の中、残されたクローバーの仮面と義手に
ダウトの正体である猫が寄り添い、鳴いていた。

ハチ「シャドウさんたち、大丈夫っスよね?」
ジョーカー「あったり前だろ、あいつはオレのライバルだぜ。次こそ、決着を付ける!」
シルバーハート「うむ、影はやっと闇夜から逃れたわけじゃな。そう、まさに・・・」

ジョーカー達「「「「「輝く夜へようこそ!!」」」」」

シルバーハート「もう、わしが言いたかったのに!」
そこへ、サイレンが響き、鬼山警部達、警察が来た。
鬼山「見つけたぞ怪盗ども!」

シルバーハート「おっといかん、逃げろ!」
ジョーカー達は駆け出していく。

鬼山「激・逮捕だ!ジョーカー!」

ジョーカー「警部ごきげんよう!輝く夜はこれからだぜ!!」

(第2ジーズン・完)

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最終更新:2021年08月10日 22:01