超獣機神ダンクーガ 失われた者たちへの鎮魂歌のオープニング

超獣機神(ちょうじゅうきしん)ダンクーガ 失われた者たちへの鎮魂歌(レクイエム)のオープニング


ダンクーガは基地戦艦ガンドールのビームエネルギーを受け、ムゲの宇宙を目指して異空間を突き進んでいた。

忍「ガンドールからのビームエネルギーが消えた…… これより、慣性および補助レーザーシステムに切り替える」


一方の地球では葉月博士のもと、ガンドールの改修作業が行われていた。

葉月「急げ、急ぐんだ…… あの若者たちの行為を、見捨ててはならん」

作業現場のすぐそば、花の咲き乱れる丘で、ローラが花を摘んでいる。

ローラ「このお花が咲いているうちに帰って来て……」


ダンクーガは異空間を抜ける。そこには宇宙空間が広がり、禍々しい色の惑星が浮かんでいる。

忍「チッ! なんて宇宙なんだ、ここは」
沙羅「あぁ。なんだかゾクッときたよ」
亮「何か気配が満ちている…… ひどく邪悪な気配が」
雅人「そんなぁ、脅かさないでよ」


失われた者たちへの鎮魂歌(レクイエム)
Lequiem for Victims


ムゲの宇宙では、ムゲ・ゾルバドス帝王がダンクーガの接近を感知していた。

ムゲ帝王「今、我らの宇宙の風が乱れた」
デスガイヤー「は?」
ムゲ帝王「現れおったな」
デスガイヤー「なんと!?」
ムゲ帝王「生き物とは己の生き得る空間を心得てこそ、生き延びることができるもの。それをわきまえぬ愚か者どもめ!」
デスガイヤー「それでは!? ダンクーガが、ヤツらが我らのこの地に入り込んだと!?」
ムゲ帝王「うむ」
デスガイヤー「やはり、ギルドロームを撃ち破ったか……!」
ムゲ帝王「その勢いもここまでだ。ヤツらは、この宇宙すべてがこの私自身だということを、すぐに思い知るであろう」
デスガイヤー「では、あれを? あの戦法で戦いを?」
ムゲ帝王「うむ、久しぶりにな。デスガイアー。貴様も、獲物を思う存分可愛がってやれ。コロセウムはどれを選ぶ?」
デスガイヤー「闘技場は…… ぜひとも、赤い宇宙で!」
ムゲ帝王「ふむ、赤い宇宙とな…… 我が宇宙に眠る悲しき魂どもよ── このムゲ・ゾルバドスの声に応えよ!」

ムゲの居城から、不気味なエネルギーが立ち昇り、空へ飛び去って行く。

ムゲ帝王「行け、赤い宇宙へ!!」


ダンクーガを強烈な衝撃が襲う。

忍「うわぁぁっ!」
雅人「ヤツらの宇宙へ、入ったんだね!」
沙羅「チッ! ハナから、歓迎パレードは期待してなかったけどね!」

ダンクーガが惑星上に叩きつけられる。

忍「こ、これは!?」

大地は真っ赤な大気で覆われ、無数の岩塊が宙に浮遊している。

忍「く、くそっ…… 一体ここは、なんだってんだ!?」
沙羅「まるで、まるで地獄だね。死神たちがパーティでもはじめそうだよ」
雅人「ちょ、ちょっとやめてよ、沙羅」
亮「辿り着いた…… 辿り着いたところが、これか」
忍「亮……」
沙羅「まったくだね、亮…… あんたの言うとおりだよ。私たち、ずっと戦ってきた…… 戦って、追い詰めて、そんで、辿り着いたところが……」
忍「地獄、ってわけか」
沙羅「地獄を見るために戦ってきたんじゃない。戦いの向こうに、幸せが…… フッ、明るい光が見えるんじゃないかってね」
雅人「そうさ! 僕だってそのつもりで…… ねぇ、忍!」
忍「あぁ……」


最後の決戦を前に、忍たち4人にこれまでの戦いの記憶が甦る──

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最終更新:2014年08月08日 12:44