異世界はスマートフォンとともに。(アニメ版)の第1話

雲の中に、畳の間が浮かび、そこで老人と少年が向かい合っていた。
老人「という訳で、お前さんは死んでしまった。ちょっとした手違いで神雷を下界に落としてしまった。本当に申し訳無い。まさか、落ちた先に人がいるとは・・・」
少年「はあ・・・」
老人「えっと、も、もちづき・・・」
冬夜「冬夜、望月冬夜です」
老人「そうそう、望月冬夜くん。しかし君は落ち着いてるのう。死んだと言われたらもっとこう、慌てたりするもんだと思っていたが」
冬夜「あまり現実感が無いからですかね。どこか夢の中のような感じですし。起こってしまったことをどうこう言っても仕方無いですよ」
老人「達観しとるのお」

冬夜(流石に15歳で死ぬとは思ってかったけど)
「で、僕はどうなるんでしょうか?」
老人「すぐに生き返らせる」
冬夜「ホントですか?」
老人「ただのう、元いた世界に生き返らせる訳にはいかんのじゃよ。そういうルールでな。別の世界で蘇ってもらいたい」
冬夜「・・・分かりました」
老人「え、いいのか?」
冬夜「そちらの事情は分かりましたし、生き返るだけでありがたいです」
(人の過ちを許せる人間になれって、じいちゃんも言ってたし)

老人「人間ができとるのう。うーん、そうじゃ。罪滅ぼしに何かさせてくれんかな?」
冬夜「何か?」
老人「うん、君の望みを聞きたい」
冬夜「望み・・・ですか。じゃあ」

冬夜は自分のスマートフォンを出した。

冬夜「向こうの世界で使えるように出来ませんかね?」
老人「それをか」
冬夜「あー。出来ないこともありますよね。充電も出来なさそうですし」
老人「いやいや、大丈夫じゃ。バッテリーも魔力で充電できるしのう」
冬夜「魔力?向こうの世界にはそんな力があるんですか?」
老人「もちろん。魔法も使える世界じゃ。君ならすぐに魔法も使えるようになるじゃろう。しかし、そんな望みでいいのか?」
冬夜「はい、ありがたいです。ちなみにスマホですが、使えるようになったとしても元の世界と通話とかは・・・」
老人「すまんが、直接干渉はできん。じゃが見るだけ、読むだけなら問題無い。後、わしに電話ぐらいは出来るようにしておこう」
冬夜「分かりました。それでお願いします」


第1章 目覚め、そして異世界


冬夜が目覚めたそこは、開けた草原だった。
冬夜「ここが異世界・・・んと、とりあえず道なりに進めば人に会えるかな」
冬夜のスマートフォンが着信音を鳴らした。あの老人こと神様からの電話だった。
冬夜「とわっ、とと・・・もしもし」
神様「おお、つながったつながった。無事ついたようじゃな」
冬夜「はい、何とか」
神様「言い忘れとったが、君のスマホな、マップとか方位などそっちの世界仕様に変えておる。活用してくれ」
冬夜「そうなんですか。それは助かります。どっちに進めばいいか迷っていたので」
神様「マップで確認しながら進めば町に着くじゃろう。では、頑張ってな」

冬夜「登録、神様って・・・」

冬夜は道を歩き始めた。
冬夜「西・・・でも、食糧も水も無い・・・町に着いたとしても、元の世界のお金は使えないだろうし・・・・」
冬夜の横を馬車が通りすぎたが、馬車が止まって、中から中年の男が降りて、冬夜の前に走ってきた。
男「そこの君!」
冬夜「な、なんでしょう・・・というか、言葉は通じるのか・・・」
男「この珍しい服は何処で手に入れたのかね!?ぜひとも売ってもらえないだろうか!金額は弾ませてもらうよ!」
冬夜「は?」


リフレットの町。
馬車はある店の前で止まった。
男「さあ、降りてくれ。ここで君の服を揃えよう」
冬夜「あ、はい」
「文字は読めないな・・・」

冬夜と男は店に入った。
女性店員「お帰りなさいませ、オーナー」
男「おい、誰か彼に似合う服を見繕ってくれ」
冬夜(この人の店なんだ)

冬夜が着替えている所に男が入ってきた。
男「き、君!その服も売ってくれんかね!」
冬夜(追いはぎか・・・・)


着替えた冬夜は代金の金貨10枚を受け取った。
男「また、新しい服があったら持ってきてくれたまえ」
冬夜「はい・・・ところでこの町に宿屋の様な所はありませんかね?日が暮れる前に寝床を確保しておきたいのですが」
男「おお、宿屋ならこの先の大通りを右手にまっすぐ行けば1軒あるよ。銀月って看板が出てるからすぐ分かる」
冬夜「ありがとうございます」
男「むほほほ」


冬夜がマップを確認する。
冬夜「宿屋銀月・・・あの看板、ファッションキングザナックって書いてあったのか」


?「約束と違うわ!代金は金貨1枚のはずだわ!」
冬夜「?」

道を歩いていた冬夜は怒鳴り声を聞いて、路地裏に入った。
そこでは、2人の少女と2人の男が言い争っていた。

男(短髪)「見ろ、ここに傷があるだろ。だから銀貨なのさ。おらよ!」
光る角を持った短髪の男が少女の足下に1枚の銀貨を投げた。
少女(ロング)「たったの1枚!?そんな小さな傷、傷物の内に入らないわよ!」
少女(ショートヘア)「お姉ちゃん」
少女(ロング)「もういい。お金はいらない、その角を返してもらうわ」
男(短髪)「おっとそうはいかねえ。これはもうこっちのものだ」
そこへ冬夜が来た。
冬夜「お取り込み中すみません。ちょっといいですか?」
男(ハゲ)「何だてめえ!」
男(短髪)「何の用だ!」
冬夜「ああいえ、用があるのはこちらの彼女達で」
少女(ロング)「え、あたし達?」
冬夜「その角を金貨一枚で僕に売ってもらえないかと」
少女(ロング)「・・・売るわ!」

冬夜「じゃあ」
冬夜が石を投げつけ、角を砕いた。

男(ハゲ)「何しやがる!」
冬夜「それはもう僕のものだから」
男(短髪)「やろう!」
短髪の男がナイフを抜いて、冬夜に飛びかかった。


神様「君の基礎能力、その他もろもろを底上げしておこう。これで余程のことが無ければ死ぬことはない」


冬夜は男のナイフを簡単にかわした。
冬夜(すごい・・・まるでスローモーションだ)
「ふっ!」
冬夜の肘打ちが男を倒した。
もう一人の男もロングヘアの少女が倒していた。

冬夜「はい、金貨一枚」
少女(ロング)「いいの?あたし達は助かるけど」
冬夜「粉々に砕いたのは間違い無く僕だしね。構わないから受け取ってよ」
(不意を打つために壊しちゃったけど、こんなに簡単に勝てるなら壊すことなかったな~)

少女(ロング)「じゃあ、遠慮なく」
ロングヘアの少女、エルゼは金貨を受け取った。
エルゼ「助けてくれてありがとう。あたしはエルゼ・シルエスカ。こっちは双子の妹のリン
ゼ・シルエスカよ」
リンゼ「ありがとうございました」
冬夜「僕は望月冬夜」
エルゼ「モチヅキ?珍しい名前ね」
冬夜「ああ、名前が冬夜で、望月が名字」
エルゼ「へえ、名前と家名が逆なんだ。イーシェンの人?」
冬夜「イーシェン?ああ、まあ・・・」
エルゼ「この町へは何をしに?」
冬夜「えっと・・・まずは銀月って宿屋を探して、それから考えようかと・・・」
エルゼ「銀月って・・・」
リンゼ「私達が泊ってる宿ですよ」
冬夜「え?」


エルゼ「ここよ」
冬夜達は銀月に来た。
冬夜は受付嬢のミカと宿泊の手続きをした。
冬夜「とりあえず、1ヶ月泊まりたいんですが」
ミカ「はいよ」

エルゼ「チェックイン終わった?」
冬夜「うん。ごめん、待たせてしまって」
ミカ「あら知り合いだったの?」
エルゼ「今さっき助けてもらったの」
ミカ「なーに?早速男見つけてきたの?」
エルゼ「そ、そんなじゃないって!」

エルゼ「そんな訳で、あたし達さっきの男達の依頼でこの町に水晶の角を届けに来たんだけどね。
ひどい目に遭ったわ」
リンゼ「だから止めようって私は反対したのに、お姉ちゃん、言うこと聞いてくれないから」
エルゼ「やっぱりギルドとか、ちゃんとしたとこから依頼受けないとダメね。この機会に登録しよっか」
リンゼ「その方がいいと思う。安全第一。明日にでも行こうよ」
冬夜(ギルド?ハローワークみたいなものだっけ?)
「あの、良かったら一緒に行ってもいいかな。僕も仕事を探そうと思ってて」
エルゼ「もちろん、一緒に行きましょ。助けてくれたお礼に案内するわ」
リンゼ「うん」
冬夜「助かるよ」


夜。
冬夜はスマホで元の世界のニュースを見ていた、
冬夜「あのバンド、解散しちゃうのか・・・はあ、たった1日で色々あったなあ・・・」


翌朝。
冬夜達はギルドに来ていた。
冬夜(全然読めない・・・まずは読み書きを何とかしないと・・・)
エルゼ「ね、これどうかな、リンゼ。報酬もそこそこだし、手始めにいいんじゃない?」
リンゼ「うん、悪くないと思う」
エルゼ「そっちは何かいいのあった?」
冬夜「え・・・・」
エルゼ・リンゼ「「「ん?」」」
冬夜「実は・・・何て書いてあるか、さっぱり分からなくて・・・」
エルゼ「え?もしかして、読めないとか」
冬夜「うん、うん」
リンゼ「えっと、東の森で魔獣の討伐。一角オオカミを5匹。報酬は銅貨18枚」
エルゼ「何ならあたし達とパーティ組む?あんた強いから心強いし」
リンゼ「うん」
冬夜「ぜひ」
エルゼ「OK、じゃあ受付に申請してくる」
エルゼが依頼の張り紙をはがして、受付に向かった。
冬夜「あ?」
リンゼ「どうしました?」
冬夜「僕、武器とか持ってない・・・」
リンゼ「え?え――――・・・」

異世界はスマートフォンとともに。


武器屋「まいどあり――――」

エルゼ「よし、これで準備オッケーね」
リンゼ「ええ」
エルゼ「いつも通りあたしが前衛でリンゼが後衛。冬夜もあたしと一緒に前衛かな」
冬夜「あ、うん」
リンゼ「それ、イーシェンの剣ですよね」
冬夜が買った武器は、日本刀のような形状の剣だった。
冬夜「あ、うーーーん」
エルゼ「それと、そのギルドカード、無くさないでよ。再発行結構めんどくさいんだから」
冬夜「うん」


東の森。
エルゼ「へぇぇぇい!」
ガントレットを付けたエルゼのパンチが一角オオカミを吹き飛ばした。

冬夜「ふっ!」
冬夜も剣で一角オオカミを切り倒した。

リンゼ「炎よ来たれ。赤の飛礫、イグニスファイア!」
リンゼは炎を放ち、一角オオカミを焼いた。
冬夜「すごい!今の魔法?」


冬夜達は6匹の一角オオカミを倒した。
エルゼ「冬夜、やるじゃない!依頼は5匹討伐だったけど1匹多く仕留めちゃったわね」


3人はギルドに戻った。
受付「はい、確かに一角オオカミの角5本受け取りました。おや、そちらの角は?」
冬夜は1本の角を持っていた。
冬夜「初の依頼だったので、これは記念に取っておこうと思って」
受付「そうですか、ではギルドカードの提出をお願いします」
受付が3人のギルドカードに魔法のスタンプを押した。
受付「それでは報酬の銅貨18枚です。これにて依頼完了になります。お疲れ様でした」


銀月。
エルゼ「あんたと組んで良かったわ。2人だったらもう少し苦戦してたもん。あたし達いいパーティーかもね」
リンゼ「お姉ちゃんに余裕でついて行ける男性なんて、そうそういないですよ」
冬夜「いや内心、かなり緊張してたよ。あんな獰猛な生き物とは思わなかったし・・・それであの、2人に頼みがあるんだけど」
リンゼ「?」
エルゼ「頼み?」
冬夜「うん、僕に読み書きを教えてほしいんだ。やっぱり文字が読めないと不便でさ」
エルゼ「依頼内容が分からないんじゃね―――」
冬夜「うっ」
エルゼ「そういうことならリンゼに教えてもらうといいわ。この子、頭いいから教えるのも上手だし」
リンゼ「そ、そんなことないけど・・・私で良ければ・・・」
冬夜「ありがとう、助かるよ。あ、あと、ついでと言ったら何だけど、魔法も教えてもらえないかな。僕も使ってみたいんだけど」
エルゼ・リンゼ「「えっ」」
エルゼ「魔法を教えてほしいって、適性はあるの?」
冬夜「適正?」
リンゼ「魔法は、生まれ持った適正によって大きく左右されるんです。適性が無い人はどうやっても魔法を使うことが出来ないと言うか・・・」
冬夜「適正か・・・分からないけど大丈夫じゃないかな。ある人がお前ならすぐ魔法を使えるようになれるって太鼓判を教えてくれたし・・・」
エルゼ「誰よ、その人?」
冬夜「ああ・・・・とっても、偉い人・・・ンンッ、その適性があるかどうか分かる方法って無いの?」
リンゼ「ん―――・・・」

リンゼは小袋からそれぞれ色分けされた7つの石を出した。
リンゼ「これは魔石です。魔力を増幅、蓄積、放出できるんです。これを使えば・・・水が分かりやすいかな」
リンゼは青い魔石を手に取った。
リンゼ「水よ来たれ」
魔石から水が出て、真下にあったカップに注がれていく。
冬夜「おお!」
リンゼ「これが魔法が発動した状態、です。魔石が私の魔力に反応して水を生み出した訳です」
エルゼ「ちなみに・・・水よ来たれ」
エルゼが魔石を手にとって、呪文を言ったが何も起こらなかった。
エルゼ「水の適性が無いとこうなるの。だから私は水の魔法が使えないわけ」
冬夜「双子なのにエルゼは使えないんだ」
エルゼ「気にしてることをズバっと言わないでよ」
リンゼ「お姉ちゃんは水の魔法が使えない代わりに魔力によって身体強化の魔法を使えます。逆に私は使えません・・・身体強化にもその適性が必要ですから。
魔力は誰もが持っていますが、適性が無ければその技能を使うことが出来ません」
冬夜「じゃあ僕もそれをやってみれば、適性があるか分かるのか」
リンゼ「はい、手に持って石に意識を集中し、水よ来たれと唱えて下さい」
リンゼが冬夜に水の魔石を渡した。
冬夜「水よ来たれ」
冬夜が持った魔石から水が大量に出てきて、カップから零れた。
冬夜「うわっ!ほ、他の魔石もあるの・・・」
リンゼ「あ、ありますけど・・・」
エルゼ「場所、変えましょうか・・・」


冬夜達は外に出た。

冬夜「火よ来たれ!」
冬夜の持つ火の魔石から火が吹き出た。
冬夜「土よ来たれ!」
冬夜の持つ土の魔石から土がこぼれ落ちる。

冬夜「風よ来たれ!」
「光よ来たれ!」
「闇よ来たれ!」
残る3つの魔石の魔法も発動した。

冬夜「あれ、どうしたの?」
エルゼ「あんた何者!?」
リンゼ「6つの属性を使える人なんて初めて見ました。私は3つ使えますがそれでも珍しい方なんですよ。なのに6つも。すごいですよ!」

冬夜「はは・・・あっ」
まだ使ってない水色の魔石があった。
冬夜「あれ、その魔石は?」
リンゼ「それは無属性魔法の魔石です。無の魔法は特殊でこれといって呪文が決まってないんです」
冬夜「え?じゃあどうやって使えば?」
リンゼ「たとえば、お姉ちゃんの身体強化だと、ブーストと唱えれば発動します。
その他に筋力を強化するパワーライズ、珍しいものだと、遠くに移動できるゲートというものもあります」
冬夜「へー、遠くに行ける魔法って凄く便利だね」
エルゼ「ブーストの方が便利よ。女だからって侮ってる男達はみんなこれで痛い目にあってきたんだから」
冬夜「身体強化魔法か、道理で強い訳だ」
エルゼ「ふひっ、まあね」
冬夜「でも、自分がどんな無属性の魔法が使えるなんて、どうやって分かるの?」
エルゼ「ある時何となく魔法名が分かるのよ」
リンゼ「らしいです。無属性魔法は個人魔法とも呼ばれ、同じ魔法を使える人は滅多にいません」
冬夜「じゃあ、今すぐ無属性の適正があるかは分からないのか」
リンゼ「いえ、魔石を手にして何か無属性の魔法を使おうとしてみれば分かります。
魔法が発動しなくても魔石がちょっと光るとか、ちょっと振れるとか何かしら変化はあるはずですから。先程興味を持たれていたゲート、試してみますか?」

冬夜「うん、やってみる。ゲート!」
冬夜が無属性の魔石を持って、呪文を唱えると冬夜の前に穴が出来た。
エルゼ「うそ!」
冬夜「できた・・・・」
リンゼ「そうですね・・・」

冬夜達がゲートの向こうに顔を出した、
冬夜「ここは・・・」
エルゼ「さっき来た東の森だ」
リンゼ「ゲートの魔法は一度行った所ならどこにいけます。魔法を使った時、ここのことを思い浮かべたんじゃないかと」


冬夜達は銀月の中に戻った。
エルゼ「それにしても全属性使えるなんてあんたちょっとおかしいわよ」
リンゼ「全属性使える人なんて聞いたことありません!すごいです、冬夜さん」
冬夜(うーん、でもこれも神様効果っぽいよな・・・何かズルしたのに褒められてる気分・・・)

そこへ女性を連れたミカが来た。
ミカ「ねえ、お楽しみの所悪いんだけど、ちょっといい?」
エルゼ「ミカさん、どうしたの?」
ミカ「この子はアエルって言ってね、パレントって喫茶店で働いてるんだけど」
アエル「実はうちの店で新メニューを出そうかと考えてるんですけど」
ミカ「旅の人ならいい料理を知ってるんじゃないとかと思って」
エルゼ「料理?うーん何だろう」
リンゼ「すぐに出てきませんね---、冬夜さんはどうですか?イーシェンの郷土料理とか」
アエル「いい料理があれば教えてほしいです」
冬夜「ちなみに、どんなものが希望ですか?」
アエル「やっぱり軽く食べられるものですかね。デザートというか、女性受けするものなら更にいいんですが」
冬夜「女性が喜びそうなものか・・・クレープとかアイスくらいしか浮かばないけど・・・」
ガレット「アイス?氷ですか?」
冬夜「いや、そっちじゃなくてアイスクリームの方」
アエル「アイス、クリーム?」
冬夜(アイスクリーム知らないのかな)

冬夜はスマートフォンでアイスクリームの作り方を検索する。
リンゼ「あの、それは?」
冬夜「ああ・・・便利な魔法の道具って所かな。僕にしか使えないけど、余り詮索しないでもらえると助かる」
リンゼ「うん」
冬夜「あの、今から読み上げるものを紙に書いていってもらえますか?」
アエル「はい」


冬夜「卵3個、生クリーム200ml、砂糖・・・」
(食材の名前は通じるみたいだな)
「そうだ、リンゼは氷の魔法使える?」
リンゼ「はい、使えます。水属性の魔法ですから」
冬夜「ようし」
エルゼ「なになに、なんか楽しそう」

アエル達はクリームをかき混ぜる。
リンゼが魔法で巨大な氷を出し、
冬夜が削っていく。


そして出来上がったアイスクリームをアエル達が食べてみた。
アエル「美味しい!」
ミカ「何だいこれ!冷たくて美味しい!」
リンゼ「美味しいです!」
エルゼ「こんなの食べたことない・・・」
冬夜「これなら、女性受けもすると思うし、新メニューにどうですかね」
アエル「ありがとうございます!アイスクリーム使わせてもらいますね、もう一度作ってみます!」
ミカ「私も覚えようっと」

リンゼ「ホント、あんた何者?その変な道具も」
エルゼ「ものすごく気になります」
冬夜「秘密。でも、これのおかげで2人にお礼が出来たかな」
エルゼ「お礼ですか?」
冬夜「魔法を教えてくれたお礼。なんーてね!」


つづく

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最終更新:2022年11月13日 23:33