ウルトラマンG(グレート)(漫画版)の最終回

第14話
永遠(とわ)なる勇者(後編)
Nemesis

伝説宇宙怪獣シラリー
伝説深海怪獣コダラー
登場


ウルトラマンの魂は死んだ。
今立ち上がり怪獣に雄々しく向かっていくのは
ジャック・シンドーの魂を持つ巨人なのだ。

ウルトラマンは自らの命を犠牲にし、
地球をそして人類を守る戦いに殉じていった。
その魂を受け継ぐのは自分しかいない。

今、ジャック・シンドーはウルトラマンとして、
この地上最大の決戦に敢然と立ち向かっていく。
果たして最後に勝ち残るのは?
そして第3のものは、この戦いにどう終止符をつけるのか?

あきらめを知らないタフガイがウルトラマンの姿を借り、
今すべての戦いに最後の決着をつけようとしている。



ウルトラマングレートとシラリーが相対する中、不意に地震が起こった。

ジーン「たっ、隊長!」
アーサー「地震だ!」

異常気象は世界中で起こっていた。
崩れゆく山々。地割れ。氾濫する河川。
ジーンは、コダラーが最初に現れた時、その近くで発見されたディスクに書かれていた古代文字を思い出す。


コダラー目覚めしとき
天よりシラリー舞い降りん

やがて第三のもの目覚め
全ては闇に帰らん


ジーン「地球だわ!」
キム「えっ」
ジーン「プレートにきざまれていた予言の中の「第三のもの」とは……地球そのものだったんだわ」
ロイド「そっ、そんな」
アーサー「地球が人間に対して怒っているというのか!?」


睨み合うグレートとシラリー。

ジャック(こいっ、シラリー)

シラリーは両腕の砲塔から光線を連射し、グレートを攻撃。

グレート「ウアアア──ッ」「ウオオ……」
ジャック(こ……この、ウルトラマングレート)

グレートが両腕から、光剣グレートスライサーを出現させた。

ジャック(このくらいでやられるものかっ!)
アーサー「おおっ!」
キム「グレートスライサー二刀流だわ!」
グレート「ウオオオーッ!」

グレートはシラリーに突っ込んでいき、その目の前で大回転。
一閃の直後、切断されたシラリーの首が地面に落ちる。


力を使い果たし、息も絶え絶えのグレート。
カラータイマーが点滅する。
しかし、頭を失ったシラリーが動き出した。

ジーン「まだ生きてる……!」

シラリーが再度、両腕から光線を連射し、グレートを責め立てる。

グレート「グワアッ」

グレートは光線の連射を受けながらも、バーニング・プラズマを放つ──!!


今度こそシラリーは死に、地球を揺るがしていた地震も収まった。

ジーン「やんだ」
キム「地震がやんだわ」
グレート「ジュアッ」

飛び去るグレート。
その姿が小さくなってゆく。


ロイド「ありがとうウルトラマン」
キム「でも……これですべてが解決したのかしら……」

そこへジャックが戻ってきた。

ジャック「地球はわれわれにチャンスをくれたんだと思う」
ジーン「ジャック!」
ジャック「もう一度この地球上に──自然と人間の科学とのバランスをとれた環境を作りあげるチャンスを」
ジーン「ウルトラマンや怪獣や地球が……私たちにそう教えてくれたのよ……」

空を覆っていた暗雲が晴れ、その切れ間から差す陽光が、ジャックのデルタ・プラズマーを照らす──。


ウルトラマンG(グレート)・完

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最終更新:2019年09月09日 16:44