ヒトラー暗殺、13分の誤算のエンディング (吹替版)

家具職人であるゲオルク・エルザーは過酷な人生を味わった中でヒトラー暗殺を目論もうとしたが失敗に終わり、ダッハラ強制収容所に収監された。

ベルリンプレッツェンゼー形場。
そこにアルトゥル・ネーベが連行されると、ハインリヒ・ミュラーが罪状が書かれた紙を挟んだクリップボートを持つ。

ハインリヒ「判決を読み上げる。1945年3月2日、人民法廷の判断だ。被告人である元親衛隊中将アルトゥル・ネーベは人間的に欠陥があるものである。このものは7月20日の陰謀に加担し総統の暗殺の計画を黙認するどころか、この計画を企てた反逆者らに手を貸し警官を協力させる手引きをした。以上により国家反逆罪をもって死刑に処する。資産は没収のこと」

ハインリヒがそう言い終えた後、絞首場に連行されピアノ線をくくりつけられ絞首刑に処せられた。
その後、アルトゥル死刑を報告が書かれた書類である「死刑執行報告書、特記事項」と書かれた紙に無しと書かれた。
変わってダッハウ強制収容所の特別囚収容棟で収監されていたゲオルクは弦を弾いている中で看守であるフランツ・クサーヴァー・レヒナーがやってくる。

フランツ「ネーベが処刑されたそうだ。おい、聞いてるのか?絞首刑だ」
ゲオルク「どこでそれを…」
フランツ「新入りに聞いたんだ」
ゲオルク「ネーベが処刑された…?何故だ…?」
フランツ「暗殺計画でシュタンベルク大佐に協力したのさ」

フランツがそう言うと席に座る。
看守「ゲッペルスが望んだ君の公開裁判はなさそうだな」
ゲオルク「もう少しで楽になるな…」
フランツ「まあ、あと数年は先になるだろう」
ゲオルク「エルザがどうなったか知りたい」
フランツ「生きてるかどうかなんてわからない。孤独な人生だ」
ゲオルク「エルザがきっと生きてる。どこから刑務所に入れられてるはずだ」
フランツ「良いニュースがある。音楽学校に合格したんだ」

フランツがそう言うとポケットの中から一枚の封筒を取り出す。

フランツ「歌を習う」

フランツがそう言うとその封筒をゲオルクのテーブルの元へ置くと、ゲオルクはその楽譜を見る。

フランツ「士官の楽譜だ。音楽学校を進めてくれて…君には感謝してる」

フランツがそう言うと、ゲオルクは楽譜通りに弦を弾くと同時に楽譜に書かれた歌を歌う。

ゲオルク「フランツ教えてくれ。何が早くする?。ガス、絞首刑…それとも…銃殺か?。ここまで長かった、その時が来たら早く死にたい」

変わって窓の外には無数の光が証拠として爆撃機が投下した爆撃ミサイルの降り注ぐ。

ゲオルク「我らの父よ、皆のところへ…」

ゲオルクが祈りの言葉を言う中でフランツがやってくる。

フランツ「イギリスがドレスデンを攻撃した。街には建物一つ残っていない。一晩で民間人10万人が死んだ。祈っても意味はない敵の神には届かないからな」
ゲオルク「なぜ僕もみんなも過ちを犯すんだ?」

ゲオルクがそういうと別の看守がやってくる。

看守「囚人エルザ―!、尋問だ!」

看守がそう言うとゲオルクは立ち上がりエルザの写真を持ち看守に連行される。
変わってハインリヒはヒトラー暗殺の事件を秘書に報告していた。

ハインリヒ「ミュンヘンあるいはダッハウにおける。次のテロ攻撃によりエルザーは死亡したことにせよ。極秘にエルザが始末する機会が訪れた時は速やかに処刑を実行するように進言する。この件について知るのはごく限られたもののみにするということを徹底的するように注意すべし。報告書には次のように記載して私に渡すこと。曰く『テロ攻撃に際し特別囚エルザーを含む多くの囚人が死亡。執行後この文章は破棄することにする』」

変わって連行されたゲオルクは処刑場なる部屋で看守に射殺され、ヒトラー暗殺未遂事件のその後が文章として映される。

半月後の1945年4月29日。ダッハウ強制収容所が解放。
ヒトラーが始めた戦争で5500万人以上が死亡した。
エルザーが反体制の闘士と認められるまで数十年を要した。
エルザは離婚を2度結婚し、1994年10月11日に死亡。
ゲオルクを心から愛し忘れることはなかった。

最後はゲオルクの白黒写真が生没年月日と共に映ったところで終わる。


(終)

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最終更新:2020年01月05日 20:59