深海でいろいろな魚が泳いでいた。
すると何者かがタコを鮫にぶつける。
鮫が暴れる。
とある惑星。
そこの生物たちが逃げ惑う。
海から乗り物が浮上。
声「ふん。この星にはろくな生き物すらいやしない」
乗り物の砲撃が砲撃を繰り出す。
声「引き上げるぞ!」
乗り物は要塞に帰還。
トラギス「申し訳ありません、ブイギン様! この星にも奴らはおりませんでした……」
モニターにブイギンの姿が映る。
ブイギン「トラギス!」
トラギス「ブイギン様……」
ブイギン「探せ! 是が非でも奴らを探し出せ‼︎」
トラギス「御意!」
ブイギン「で、次なる標的は?」
トラギス「御意! 太陽系第3惑星、地球と呼ばれる星でございます……」
要塞はワープして地球の前にやってくる。
ドラえもん「のび太くん! のび太くん‼︎ ママがお使いに行って欲しいって!」
しかし、のび太は出かけてしまう。
ドラえもん「のび太くん、お使い…… どわっ!」
ドアにドラえもんの姿がめり込む。
のび太「今、忙しいんだ僕! 海賊ごっこに遅れそうなんだよ‼︎」
ドラえもん「あいたたた……」
ママ「のび太!」
のび太「ごめんなさい!」
ママ「海賊ごっこ?」
ドラえもん「ジャイアンたちと約束してたみたい…… まぁ、ここは温かい目で、見守って……」
ママ「学校が休みだと遊んでばっかり!」
パパ「元気な証拠だ。いいじゃないか……」
ママ「またそんなこと言って! 5年生にもなっていつまでたっても子どもっぽいのも考えものだわ!」
パパ「子供は子供っぽいのが1番だよ。なぁ? ドラえもん」
ドラえもん「はい!」
ママ「よーくわかったわ…… じゃあのび太の代わりにお使いに行ってくれるのは、ドラちゃん?」
ドラえもん「ぼ、僕、ミイちゃんと約束が……」
ママ「じゃあパパ?」
パパ「ぼ、僕も田中さんと約束が…… た、頼むよドラえもん…… 大切な約束なんだ」
ドラえもん「僕だって……」
パパ「この通り!」
ドラえもん「大切な……」
ミイ「ふあーっ……」
こうして、ドラえもんがお使いに行くことになった。
ドラえもん「油揚げ2枚、鯵の開き4枚、ベーコン、卵、パパのビール、ドラちゃんのどら焼き。ママ大好き!」
空き地。
しずかはスネ夫の写真を見ていた。
しずか「うわーっ、素敵ね……」
スネ夫「これ、パラオの写真さ。おとといまでいとこと海に潜ってたんだ……」
しずか「へぇーっ……」
ジャイアンが足ヒレをはいてこける。
しずか「大丈夫? 武さん……」
ジャイアン「ちっとも役にたたねぇな、こいつ……」
スネ夫「足ヒレは水の中で使うものなの! 文句言うなら返してよ!」
ジャイアン「しかしよぉ…… スネ夫にパラ夫か。おかしな名前のいとこだな」
スネ夫「パラ夫じゃないの。パ・ラ・オ! まぁ、小学5年生にもなって海賊ごっこに夢中になってる連中にはわかんないだろうね……」
しずか「そうなの? 武さん……」
じゃ「のび太がどうしてもやりたいって言うから…… そのパラ夫っていとこがどうしたって……?」
スネ夫「はぁーっ…… 南太平洋の島国なんだ。どこまでも透き通るような海がパーって広がってるんだ……」
しずか「へぇーっ……」
そこへのび太がやってくる。
のび太「あっ、何見てるの?」
スネ夫「見てよこれ……」
のび太「見る、見る! j?」
ジャイアン「すげぇ……」
スネ夫「マンタっていうイトマキエイの1種なんだ」
しずか「これスネ夫さん?」
スネ夫「ふふふ。気づいてくれた?」
しずか「怖くなかった?」
スネ夫「ううん、全然…… しずかちゃんだって乗れるよ。今度どう?」
しずか「ちょっと遠慮しておこうかな?」
スネ夫「そう? 面白いのに……」
のび太「どれどれ?」
スネ夫がのび太を避ける。
スネ夫「それからね、こっちはいとこが海に潜った時の写真…… 見てよ。海に沈んだ遺跡なんだ」
しずか「わあーっ、すごい!」
のび太「見せて、見せて!」
スネ夫「もっと見たいならうちにおいでよ。ビデオも撮ってあるんだ」
ジャイアン「おおっ、行こうぜ!」
しずか「楽しみ……」
のび太「行こう、行こう!」
スネ夫「あれ? のび太も来るの?」
のび太「えっ? うん……」
スネ夫「無理しなくてもいいよ。海賊ごっこで忙しいんでしょ?」
ジャイアン「ははっ、忙しそうだな……」
のび太「海賊ごっこやろうって言い出しのは、ジャイアン……」
ジャイアンがのび太を足ヒレで叩く。
ジャイアン「のび太くん? この俺様がそんな子供っぽい遊び、するわけないでしょ? それに…… なんだよこれ?」
のび太「探したけど、それしか見つからなくて……」
ジャイアン「こんなの幼稚園児だって使ってないぜ? 今時」
のび太「幼稚園の時に作ってたんだ、僕……」
スネ夫「ははは! ほんと子供だよ」
しずか「のび太さんらしい……」
のび太「しずかちゃん!」
ジャイアンが栓を抜くと空気が抜ける。
ジャイアン「しぼんじまった……」
のび太「えっ?」
ジャイアン「のび太、返すぜ! さぁ、行こうぜ」
しずか「のび太さん、来ないのかしら?」
ジャイアン「来たけりゃ来るだろう?」
スネ夫「そうだよ。自分のことは自分で決めなきゃ、5年生にもなって…… あ、いけね。のび太は幼稚園だった……」
のび太「くうっ! 悔しい! ドラえも〜ん!」
ドラえもんは空からのび太を見ていた。
ドラえもん「はぁーっ、情けない…… いや、ここは、温かい目で見守ってやろう……」
のび太「ドラえもーん‼︎」
ドラえもん「はーい!」
最終更新:2020年01月17日 07:03