キャスター「先日、新国立競技場で行われたARアイドルユナのライブにおいて、オーディナル・スケールのボスモンスターが多数出現したのは、サプライズ演出であったと主催者発表がありました」
「次のニュースです、オーグマーなどの運営会社タムラ社はオーグマー開発責任者である重村教授の退任を発表しました」
街中では、歌うユナの元に相変わらず大勢の人達が集まっていた。
そんなニュースを流すテレビを横目に、タイシー・カフェにクライン達が集まっていた。
桂子「退院おめでとうございます」
直葉「大丈夫だったんですか?」
クライン「いやー、ひでえ目にあったぜ。やっぱゲームするならVRの方がいいな」
里香「ARの方が出会いがあったんじゃないの?」
クライン「いいのいいの、ゲームは女の子と出会うためにするもんじゃないの」
エギル「そりゃウチの家庭への嫌みか?たく折角のチケット無駄にしやがって!」
エギルが、三角巾をまいたクラインの左腕を小突いた。
クライン「何だこの!」
エギル「文句あるか」
直葉「まあまあ、これお土産です」
里香「そういえばどこ行ってたんだっけ?」
直葉がお土産の恋むすびマシュマロを出してきた。
直葉「島根です。合宿所にはパソコンも無かったんですけど、こっそりアミュスフィア持って行って良かったです」
里香;桂子「「・・・」」
クライン「ところで、キリの字とアスナは?」
直葉「別件があるって言ってましたけど、聞いてませんか?」
里香「まあまあいいじゃないの。来ない人たちのことは置いておいて」
クライン「何だよ!SAO時代の一番の親友の退院祝いに来ねえとはフテェ野郎だ!」
エギル「今日はお前だけ料金貰おうか?チケット分っつーことで」
クライン「何だよタダだったんだろ!銭ゲバ道具屋!あーあ、再開するALOのクエストに可愛い女の子いねーかな」
エギル「いねーよ!」
和人と明日奈とユイは、とある山にいた。
明日奈「本当に真っ暗になるんだね」
和人「ああ、見えてるかユイ?」
ユイ「大丈夫ですパパ、ちゃんと見えてます。ちょっと全体的に緑っぽいですけど」
明日奈「ふふ・・・本当に三人で来れるとは思わなかった。結局お母さんには黙って来ちゃったし」
和人「エッ!?だ、大丈夫なの?・・・帰ったら挨拶しに行くよ。アスナ、覚えてるか。アインクラッドで約束したこと」
明日奈「星を見ようって?」
和人「ああ・・・まあ、それはそうなんだけど」
明日奈「ウソ、覚えてるよ。キリト君がプレゼントしてくれるって言ったこと。はい、キリト君」
明日奈が小包みをキリトに渡した。
和人「え?」
明日奈「キリト君から一方的に貰うのは何だし、私からも」
和人「ありがとう」
明日奈は和人に指輪を渡した。
明日奈「今度はちゃんと指にはめて。約束の続き」
和人は明日奈の指に指輪をはめた。
そして、2人が顔を近づけ、キスを――――
ユイ「あっ、流れ星!」
ユイの一言に、2人が顔を離して空を見上げると、
流星群が夜空を染めていた。
明日奈「わっ・・・」
ユイ「凄いです!」
やがて、和人と明日奈は再び、顔を寄せ合った―――
『SAO事件記録全集』は第二版から
`戦いに赴く剣士たちを勇気づけてくれた歌姫がいた・・・
名も無きプレイヤーたち一人一人を我々は忘れてはならない・・`
という一文が追加された。
劇場版 ソードアート・オンライン―オーディナル・スケール― |
その後、重村と菊岡は暗闇の中にいた。
重村「こんな所に連れてきて何の用かね菊岡君。罪に問われなかったのは感謝してるが、私に何をさせるつもりかい?」
菊岡「先生の作られた人工知能、とても興味深く拝見しました。
トップダウン型のAIの行き着くとこを見た気がします。
しかし私はもう1つの未来を信じています。茅場晶彦、須郷伸之を輩出した重村研究室を主催していたあなたに是非見て欲しいものがあるのです」
2人が着いた部屋では、仮想空間内の何処かの都市がモニターに映っていた。
重村「菊岡君、これは一体・・・?」
菊岡「ようこそ、ラースへ」
最終更新:2020年02月11日 22:57