ドラえもん のび太と奇跡の島 〜アニマルアドベンチャー〜のオープニング

とある要塞の中。

シャーマン「我々はついに、重大な手がかりを手に入れました。見つけ出すのは時間の問題でしょう……」
一同「おおーっ!」
出品者「よし、俺が買う!」「いや、私だ!」「最初に買い取る権利は私にある」
シャーマン「諸君! まずはこれをご覧ください……」

シャーマンが立体映像を映し出す。

出品者「おおっ! ここに?」
シャーマン「左様…… 1番高い値をつけた方にお譲りしましょう…… 奇跡の島に住んでいる黄金のカブトムシ、ゴールデンヘラクレスを‼︎」


のび太がパパから買ってもらったカブトムシを眺めていた。

のび太「うーん…… ありがとう、パパ。カブト欲しかったんだ!」
パパ「なぁ、のび太…… 今度はちゃんとやるんだぞ」
のび太「えっ? なんのこと?」
パパ「1年前に買った金魚だってそうだ! お前が面倒を見るって言ったのに、結局はママとドラえもんに任せっきりじゃないか」
のび太「こ、今度は大丈夫だよ……」
パパ「本当だね?」
のび太「うん……」
パパ「はぁっ…… なぁ、のび太。お前はいつもママとドラえもんに頼りっぱなし。そんなの情けないと思わないか? 自分の力だけでやってみようと思わないのか? 人に頼ってばかりいては、いつまでたっても1人前になれんぞ! まずは守れない約束はしないこと。そう思わないか⁉︎ のび太!」
のび太「うん……」
パパ「ははは! それにしても暑いなぁ…… アイスクリームでも食べに行くか」
のび太「大事に育てるよ! 約束する!」
パパ「……よーし、約束だ!」
2人「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ます!」


のび太とパパが空き地を通りかかるとジャイアンたちが盛り上がっていた。

のび太「なんだ?」
パパ「おおっ、虫相撲か。懐かしいなぁ…… パパ、得意だったんだぞ」
のび太「……」

早速のび太も虫相撲に挑戦する。

スネ夫「かたや、カブ太、カブ太……」
のび太「よし!」
スネ夫「こなた、カブトダケ、カブトダケ……」
ジャイアン「よーし、ケッチョンケッチョンのギッタギタにしてやれ!」
のび太「頑張れよ、カブ太……」
スネ夫「はっけよーい、のこった!」
のび太「カブ太。ほら、前へ進め!」
スネ夫「のこった、のこった!」
のび太「カブ太、前へ、前へ……」

カブ太がのび太の顔に飛ばされる。

スネ夫「カブトダケ!」
ジャイアン「はっはっは! 必ずや正義は勝つ! どうだ、のび太。参ったか?」
のび太「ちっとも……」
ジャイアン「上等だ……」
のび太「行け、カブ太!」
しずか「頑張って」
出木杉「無理だよ、しずかくん。野比くんには悪いけどこの体力差は如何ともしがたい…… カブ太に勝ち目はないよ」
のび太「負けるな、カブ太!」

カブ太が再びのび太の方に飛ぶ。

のび太「今度こそ……」

やはり結果は同じだった。

少年たち「そういや、のび太のカブトって駅前のスーパーで売ってなかった?」「売ってた、売ってた!」
スネ夫「うん、300円で!」
のび太「違うわい、350円だい!」
スネ夫「そりゃすごい! どっちにしても安物だね」
ジャイアン「はっはっは! そんな安物のカブトで俺様のカブトと勝負しようなんてちゃんちゃらおかしいや!」
パパ「のび太、選手交代だ! 行け、のび太!」
のび太「カブ太だよ、パパ」
パパ「頑張れ、のび太!」
のび太「カブ太だって……」

カブ太は今度はパパの顔にくっつく。

のび太「パパ! 大丈夫? パパ……」
一同「ははは!」
スネ夫「カブトダケ!」
ジャイアン「楽勝、楽勝!」
パパ「ははは! 降参だ」
のび太「えっ?」
パパ「小さいから仕方ないさ。それに、これ以上やるのはカブ太がかわいそうだ……」
のび太「うん……」
パパ「じゃあ、先に帰ってるぞ。よいしょ…… みんな、熱中症に気をつけるんだぞ」
一同「はーい、さようなら!」
のび太「パパ!」

パパが去る。

スネ夫「のーびー太!」
ジャイアン「お前の父ちゃん……」
スネ夫「逃げちゃった! のび太のパパってのび太にそっくり!」
ジャイアン「俺の父ちゃんはもっと男らしいYO!」
2人「カブトもパパも弱っちい!」
出木杉「2人とも、もうやめないか!」
しずか「そうよ、かわいそうでしょ?」
ジャイアン「ありゃりゃりゃ?」
スネ夫「同情されちゃった!」
2人「ははは!」
のび太「……ドラえも〜ん‼︎」



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最終更新:2020年01月26日 22:33