賢者の孫SP(漫画版)の第1話

第1話

人々「例の噂知ってます?」
「奇妙な格好をした女の子たちのこと?」

強盗に押し入られた店に、バイザーで顔を隠し、フリフリの服を着た3人の少女が駆けつけた。

?「どんな悪事も見逃さない!」
「魔法の力で無理矢理解決」
「我ら!!」

キューティースリー「「「魔法少女キューティースリー!!!」」」

そう名乗った3人の正体は、アルティメット・マジシャンズのアリスとリン、そしてーーーー

アグネス「ねぇあの人・・・」
コリン「うん・・・」

アグネス・コリン(メイ姫様――――!?)


時は遡って・・・アールスハイド王国

街中を馬車が走っていた。

メイ「あーあ!私も夏休み中にゲートの魔法を教えてほしかったです!」

馬車に乗っていたのは、アールスハイド王国第一王女のメイ=フォン=アールスハイドだ。

メイ「お兄様は教えてもらったのに!」

オーグ「いやーすごいなゲートは!移動が一瞬で済んでしまうな!登校前に紅茶だって飲めてしまう」
「おや?お前はまだ馬車で登校だったな?すまんすまん」

メイ「・・・・・・思い出しただけでムカつくです!!」
メイド「メイ姫様お行儀が悪うございますよ。それに、便利すぎる魔法を覚えたいと言ったら、殿下による厳し~い倫理研修が・・・・」
メイ「やっぱりいいです!!」
メイド「それはようございました。焦らずとも魔法の基礎からゆっくり練習していけばよろしいかと」
メイ「はーい」


メイ(私の魔法、賢者様と導師様も褒めてくれたです。私もいつかきっと、みんなと一緒に・・・・)

メイド「それにしてもメイ姫様、登校なされたら皆様驚かされるでしょうね」
メイ「?」


アールスハイド王国を大国たらしめている一番の理由は、『教育』であると言われている。
初等・中等は義務教育とされており、国民の識字率は他国と比べても圧倒的に高い。
その中でも王侯貴族の通う初等学院がここ、アールスハイド初等学院である。

メイド「お勉強頑張ってくださいませ」
メイ「行ってきまーす!」


生徒たち「おはようございますメイ姫様!」
「おはようございます」
メイ「はい!おはようです!」

笑顔で挨拶を返すメイに周りの生徒たちはほんわかとした。

アグネス=フォン=ドネリー「メイ姫様おはようございます!」
メイ「おはようですアグネスちゃん!」
アグネス「ちゃん付けはやめてくださいませ、なにやら落ち着かない気分になりますので・・・・・」
メイ「ごめんなさいアグネスさん」
アグネス「いえいえ」
メイ「待っててくれなくてもいいですのに!」
アグネス「メイ姫様のお側仕えですから!それより・・・・」
メイ「どうしたです?」
アグネス「その・・・・」

周りの生徒達が持ってる鞄を、メイは持ってなかった。

生徒たち「メイ姫様手ぶらであらせられる・・・・」
「学院のお鞄は・・・・?」
「もしかして・・・」

メイ姫様不良に!?夏休みデビュー

メイ「ああ鞄ですか?それなら・・・・」
「ここにあるです!」

メイは異空間収納していた鞄を取り出した。

生徒「異空間収納魔法!?」
メイ「あ」

異空間収納してた本やボールやぬいぐるみが落ちてきて、
メイは異空間収納に押し戻した。

アグネス「め、メイ姫様魔法が使えるようになったのですか!?」
生徒たち「魔法を教えてもらえるのって中等学院生からじゃあ・・・・」
「それに異空間収納なんて使えるのは大人の魔法使いでもほんの一握りだって・・・・」

メイ「実は夏休み中に、賢者様と導師様に、魔力制御を教えていただいたです」

生徒たち「「「賢者様!?導師様!?」」」

アグネス「な、なんで・・・・?」
メイ「お兄様の合宿について行ったらお二人がいらしたです」
アグネス「アウグスト殿下の合宿・・・・アルティメット・マジシャンズの合宿ですか!?」
メイ「そうです。アルティメット・マジシャンズになる前でしたけど・・・・」
アグネス「うわあ!うわあ!!いいなあ!メイ姫様いいなあ!!」

メイ「それにさっきの異空間収納魔法を教えてくれたのは・・・・」
「シンお兄ちゃんなのですよ!!」

シン=ウォルフォード様

メイがダメ押しとして放った、その名の威力は絶大であった。
シン=ウォルフォード、言わずと知れた賢者の孫。
その功績と類稀なる実力に畏敬の念を込めて、ここアールスハイド王国ではこう称されている。魔法使いの王、すなわち、
魔王。

そんな彼に魔法を教わったメイの噂は、初等学院中を一瞬で駆け巡った。
メイ姫様は賢者様と導師様が認める魔法の天才であり、魔王の弟子であると!!

不良、夏休みデビューの噂はそのインパクトにかき消された。

メイド達「聞きました?メイ姫様のお噂」
「えぇ・・・最近もゲートの魔法を覚えたいと言い出しまして・・・」
「それは大変なことになるのでは・・・どこでも行ったり来たり・・・」
「お転婆な方ではありますけど、これからますます沢がサシ区なるかもしれませんね・・・」」

生徒達は畏敬の念を持ってメイを見ていた。

メイ「最近、話かけてくれる人が減った気がするです・・・自慢しすぎたです」


シン「またなんかろくでもない噂される気がする!!魔王とか!!」


(続く)

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最終更新:2020年08月30日 10:43