配給・制作会社のロゴが表示された後、とある農場。
子供「やれよジャック。引き金を引けばいいだけだって」
少年であるジャック・ボンデュランドは農場の飼育場でライフルの弾丸を装填する。
ジャック「無理だよ…」
ジャックはそう言ってライフルを構えてゆっくり歩く中、その兄弟と思われる少年二人であるフォレストとハワードは様子を見ていた中、その兄弟の一人が木の柵にいた豚を拳銃で射殺する。
変わってテロップが表示されるとともに秋景色の森林が映り、森の中の道路でボンデュラント兄弟が乗っているトラックが走る。
ジャック「俺達兄弟は死なない。下の兄フォレストはそういった。例えば第一次対戦の時、上の兄ハワードの部隊全員が海で溺死したらしい。ハワードだけが助かった」
ジャックが語り手としてそういう中で、ハワードは瓶に入った酒を飲む。
ジャックがトラックの運転をしている中、隣座席に乗っていたフォレストは煙草を咥え、次に口から外す。
ジャック「だから飲んで、暴れても責められない。そしてフォレスト、同じ歳。スペイン風邪がフランクリンで猛威を振るい大勢が死んだ。両親とフォレストも倒れたが、どういうわけかフォレストだけは生き延びた。その結果確信したそうだ。俺たち兄弟は死なないと。」
ボンデュラント兄弟が乗った車が警備員らしき男性がおり、トラックが停まっているフランクリン都の境界線に到着する。
ジャック「物騒な時代だった。1920年、禁酒法により販売は禁止となった。そう…表向きには」
ボンデュランド兄弟の乗った車が止まると保安官がフォレストの元にやってくる。
保安官「おはようフォレスト」
ハワード「極上の密造ウイスキーだ。保安官。喉にかーんと突き刺さって腹の底から熱くなれる」
ハワードがそう言うと、密造ウイスキーを詰めた箱を保安監に渡す。
保安官「それをよこすなら二箱くれ」
ハワード「よーし!来た」
ジャック『俺たち兄弟は酒を密造して売っている。密造酒は何からでも作れた』
ボンデュランド兄弟らは保安官らに密造酒を渡した後、車を発進させる。
ジャック『株、かぼちゃ、黒いちご、とうもろこしの粉、木の皮、何でもいい。何しろ違法だ』
変わって景色が夕方となった中、ボンデュラント兄弟の乗った車は老女のいる所へ向かうとハワードの命令で停まる。
ハワード「そこで止まれ。いつものリンゴ酒でいいのか?」
老女「ああ、頼むよ」
ハワードは老女に密造所の入った箱を渡す。
ジャック『フランクリンは当時、世界一酒の密造が盛んな土地と言われていた。夜になると山々は蒸留所はまるでクリスマスツリーのように光って見えた。そして山の向こうでは凶悪な犯罪が頻発し人々を脅かしていた』
変わって人々が盛んになっているフランクリンの街。
ジャック『山で作られた密造酒はトラックで街へ運ばれていく。その金をめぐりギャングの抗争が激化。アル・カポネやトミー・マロイといった連中だ。そしてこの辺りを牛耳っていたのは狂犬フロイド・バナーだ』
ギャングらが抗争の中で対立相手が持っていた所持品を奪う場面となり、次に真夜中になったフランクリンの街でボンデュラント兄弟の乗ったトラックが酒場らしき場所へと辿り着く。
ジャック『一方、俺達はトラックで酒を運ぶ日々だった』
1931年 バージニア州フランクリン。
ボンデュランド兄弟の乗ったトラックからハワードが降り、積んであった密造酒の箱を運ぶ。
ハワード「よしっと…それじゃあ、ジャック。お前は待ってろ?」
ジャック「え?」
ハワード「車にいろ」
ジャック「こんなポンコツ。誰も盗まないよ」
ハワード「言われた通りにしろ」
ハワードの命令でジャックが車で待ってる中で様子見としてか車から降りて、フォレストとハワードの兄弟の様子を見る。
ハワード「フォレスト、ノックだ」
ハワードの指示でフォレストはドアをノックする中、ジャックは店の外の下の柵から酒場の様子を見る。
店内では客が激しく賑わっており、二人が店に入ってくる。
客「さあを踊って!みんなを踊って!」
ハワード「おーい邪魔だ。どいてくれ」
フォレスト「みんな酒だぞ」
女性店員「こんな時間にありがとう。調子はどう?」
ハワード「ご主人は…残念だったな…」
女性店員「女好きの人だった。お酒もね…」
ハワード「やつにふさわしい葬式だ」
ジャックが覗き見をしていた中、周辺をうろついていたナイフを持った男性に声をかけられる。
男性「金をよこしな坊や。言う通りにしな、でねえと切り裂く」
ジャック「金は持ってない、俺はただの運転手だ」
一方で店内ではハワードが女性の店員と話していた。
女性店員「飲んどけば?」
ハワード「せっかくだが、行かないと」
客「一杯ぐらいいいだろ?」
ハワード「いや、戻った方がいい」
一方でジャックは男性に脅されホールドアップされていた。
男性「ざっくりやったら死ぬぞ。さっさと金さえよこせばいいんだよ」
ジャック「金は持っていないんだ」
男性「いいから全部出せ、こんなところで死ぬのは嫌だろ?」
そんな中、ハワードとフォレストの兄弟がやってくる。
ハワード「何してやがる?俺に任せろ。おいお前、何のつもりだ?。そんなもんしまって仲間を連れて帰れ」
フォレスト「言うことを聞きな」
男性「てめえが、ボスか…。中で黒人どもに酒を売ったんだろ?。金をよこせさもなきゃまとめて切り刻むぞ」
ハワード「いいか、よく聞け。この世には分からないことが多すぎる。空を飛ぶ鳥にとっても人間にとってもな。鳥は何もわかってない。それでも世界は回る。鳥にはお構いなしだ」
男性「なんだこいつ…」
ハワード「何が言いたいか、わかるか?人生とは意思とは関係なく変わる。知らぬ間にな」
男性「何言ってんだてめぇ?」
男性がそう言うとハワードは拳を一発ナイフを持った男性にお見舞いする。
ハワード「失せろ」
部下「逃げろ」
ナイフを持った男性の部下2人はその場から去る。
フォレスト「ほら言うこと聞かないからだ」
フォレストがそういう中でハワードに手には鉄製のメリケンサック持っていた。
ハワード「さあ、帰るぞ。大丈夫か、ジャック?」
ジャック「何ともないよ」
ハワード「運転できるか?」
ジャック「うるさいよ」
ハワード「震えてるくせに」
ハワードがそう言うと、ボンデュランド兄弟三人はトラックを動かすと共に映画のタイトルが映る。
最終更新:2020年12月26日 18:41