ゼーバ「バラバ!失敗ばかりしおって!貴様のような奴は死刑だ!!」
バラバ「死刑・・・・」
ゼーバ「とあーっ!」
バラバ「うわ!」
ゼーバの光線がバラバを撃ち、倒れたバラバの手足を鎖が縛った。
さらにバラバの腹の上に、石の柱が降ってきた。
バラバ「うわああああ!」
オヨブー「バラバ様!」
バラバ「お許し下さいゼーバ様・・・このままで終わるのはあまりにも無念・・・あと一度・・・一度だけ、チャンスをお与えください・・・」
ゼーバ「ようし、その言葉忘れるな。今度失敗したら、その石の柱、貴様の腹を刺し貫くぞ!」
それから、一人で腰掛けていたバラバに、キロスが話しかけてきた。
キロス「マスクマンを倒さねば、今度こそ死刑。とうとうお前も後が無くなったな」
バラバ「うるさい!」
キロス「マスクマンを倒す方法、教えてやろうか」
バラバ「誰がお前なんぞの世話になるものか!」
バラバがその場を離れようとする。
キロス「マスクマンを倒す方法が、一つだけあるんだがな」
バラバが足を止めた。
キロス「俺の言う通りにやれば、必ず勝てる・・・」
バラバは氷漬けになったイアル姫の元に来た。
オヨブー「バラバ様!おやめ下さい!キロスの言う事など真に受けてなりませんぞ!」
バラバ「離せ!」
バラバはオヨブーを殴りつけ、大地帝剣でイアル姫を持ち上げる。
オヨブー「そのようなことをしたらどんな恐ろしいことになるや!」
バラバ「ええい!うるさい奴め!」
そこへ、上から氷が降り注いできた。
オヨブー「うわああ!」
降り注ぐ氷を受けたオヨブーが氷漬けになった。
バラバ「オヨブー!・・・偉そうな事言った報いだ、大人しくしてればいい」
「いやあぁ!」
バラバはイアル姫の氷柱を持ち去った。
その後、光戦隊基地にバラバからの映像が来た。
バラバ「マスクマン!これが美緒ことイアル姫だ。タケル!懐かしかろう」
タケル「美緒が・・・美緒がこんな姿に・・・」
モモコ「何てひどい・・・・」
バラバ「美緒は冷たい氷の中でずっとお前を待ちわびていたのだ。ふふ」
タケルは美緒との日々を思い返す。
バラバ「タケル。会わせてやるぞ。ただし、俺と勝負するのだ!お前一人で来い!」
映像が切れた。
タケル「バラバ!」
タケルが飛び出した。
ケンタたち「「「「タケル!」」」」
姿「待て!」
追おうとするケンタたちを姿が止める。
姿「タケルを信じるんだ」
タケルは洞窟の中に入り、その奥に置かれたイアルの氷柱を見付けた。
タケル「美緒!」
タケルがイアルの氷柱に駆け寄ろうとするが、その前にバラバが出てきた。
タケル「バラバ!」
バラバ「青いなタケル、女一人のために命を捨てにくるとはな。地帝獣、バリカドグラー!」
地帝獣バリカドグラーが現れ、タケルにトゲ付きの球体を投げつけてきた。
タケル「はっ!」
タケルは球体を避けたが、球体はイアルの氷柱に張り付いた。
バラバ「ふっ、タケルこれを見ろ。へやっ!」
バラバは球体を1つ取って、洞窟の外に投げると、
球体は大爆発を起こした。
バラバ「マスキングブレスを外してもらおう」
タケル「なに」
バラバ「早くしろ!さもなくば・・・・」
タケル「卑怯者・・・・・」
タケルが外したマスキングブレスを、バルカドクラーが光線で破壊した。
バラバ「これで変身できなくなった。だから青いと言ったのだ」
物陰からキロスがのぞき込んでいた。
バラバ「せめてもの情け、イアル姫と一緒に地獄に送ってやるぞ!けやっ!」
タケルが洞窟から出て、バラバとバリカドクラーがそれを追う。
タケルの前をバリカドグラーが光線で撃った。
バラバ「逃げられはせんぞ!死ねタケル!」
バラバが大地帝剣からの光線でタケルを撃つ。
タケル「おりゃーー!」
タケルがバラバに飛びかかるも、はね除けられる。
更にバラバは大地帝剣からの銃撃でタケルを撃つ。
タケル「うわーーー!」
タケルが苦戦する様は光戦隊基地にも映っていた。
モモコ「タケルが危ない!
ケンタ「美緒さんの爆弾を外すんだ!そうすればタケルも、俺達だって戦える!」
ケンタたちがイアルの元に来たが、その前にキロスが立ちふさがった。
キロス「余計な手出しは無用!」
ケンタ「キロス!バラバをけしかけたのはお前か!」
アキラ「一体何を企んでいるんだ!」
キロスは無言で鎌を構えた。
ケンタ「オーラマスク!」
4人「「「「とう!」」」」
ケンタ達がマスクマンに変身した。
ブラックマスク達はキロスと戦うも、切り伏せられ、
洞窟の外に叩き出された。
キロス「クレセントスクリュー!」
クレセントスクリューがブラックマスク達を吹き飛ばした。
東「皆が!」
タケルと変身が解けたケンタ達の姿が、光戦隊基地に映っていた。
東「このままでは、タケルも負けてしまいます!」
姿「愛の力は偉大なんだ。東博士、君も人を愛したことがあるか?
愛が若者を勇気づけ、愛する人のためなら人智を越えた力を発揮する。
それはちょうど、オーラパワーに似た力と言っていい。信じよう、タケルの愛の深さを」
タケルが木に叩きつけられ、更にバラバの口からの光線がタケルを撃つ。
タケル「うわあ!」
(美緒・・・君と別れて1年。君はずっと冷たい氷の中に閉じ込められていた。
許してくれ・・・これまで何も出来なかった俺を・・・
今こそ助けてみせる。この俺の手で!)
「バラバ――――!!」
タケルが立ち上がった。
バラバ「おのれ!いやぁ――――!」
バラバがタケルに向かっていく。
タケル「は―――っ!」
タケル「た――っ!!」
バラバ「いやぁ――――っ!!」
タケルの拳がカウンターでバラバの腹に叩きこまれ、バラバが吹き飛んだ。
キロス「た――――っ!」
そこへキロスが飛び出し、タケルに切りかかってきた。
タケル「キロス!」
バラバ「キロス・・・何の真似だ・・・」
キロス「知れたこと。タケルを倒すのさ。そうすればイアル姫は、晴れて俺の物となる」
タケル「なに・・・・」
バラバ「キロス・・貴様・・俺を利用したのか・・・・」
キロス「共倒れになってくれれば、後の手間が省けるからな」
バラバ「おのれぇ・・・・」
キロス「愛する女を手に入れるためには、手段を選ばないのだ。分かるまいな。恋の1つもしたことのない、お前には」
バラバ「何ぃ・・・・・うっ・・・」
氷漬けになったオヨブーの目が動いた。
キロス「目障りだ、消えてもらうぞ」
キロスの鎌が光る。
オヨブー「ぬううううう・・・・・!はっ!」
オヨブーが炎を発し、氷を溶かした。
キロス「死ね!」
キロスがバラバに斬りかかろうとしたが、
飛んできた火の玉がキロスをはね除けた。
キロス「ああっ!」
火の玉はオヨブーだった。
オヨブー「バラバ様!うるさい奴とお思いでしょうが、お助けに参りました」
キロス「よくあの氷の中から出てこれたな」
タケルも立ち上がってきた。
キロス「おのれ・・・渡さぬ、イアル姫は渡さぬぞ!」
キロスがその場を離れた。
タケル「待てキロス!」
タケルはキロスを追う。
キロスが洞窟へ入っていく。
キロス「クレセントスクリューハリケーン!」
キロスの旋風がイアルの氷柱から爆弾を弾き飛ばした。
弾き飛ばした爆弾は洞窟の入り口まで飛び、大爆発。
それに巻き込まれて、タケルが吹き飛ばされる。
タケル「うわっ!」
キロスが鎌からの光線でイアルの氷柱の下の地面を切り裂き、イアルの氷柱を落とした。
キロス「ここは風地獄に通じているんだ!」
イアルの氷柱が風地獄に落ちていった。
タケル「美緒!うわっ!」
洞窟の入り口が崩れだした。
キロス「ここまで追ってこれるものか!」
キロスも穴に飛び込んだ。
タケル「美緒!美緒!美緒―――――!!美緒・・・・・」
そこへバラバとオヨブーが来た。
バラバ「おのれタケル・・倒す、貴様を倒す!」
「やれ!オヨブー!」
しかしオヨブーは首を横に振った。
バラバ「オヨブー?」
オヨブー「俺はキロスの口車などに乗るなと忠告したはずだ。これはあなたの戦い」
バラバ「貴様!俺を助けに来たのではないのか!」
オヨブー「バルガ族の勇者、地帝司令バラバと言われた男に最後の戦いの場を与えてあげかったのです。せめてもの!武人の情け・・・・」
バラバ「・・・・おのれぇ!いやあぁぁぁ!」
バラバがタケルに向かっていく。
タケル「とりゃ―――!」
タケルがバラバに蹴りを入れた。
ケンタたち「「「「タケル――!」」」」
ケンタ達が駆け付けた。
ケンタ「ブレスを!」
タケル「みんな・・・」
タケルが新たなマスキングブレスを付けた。
バラバ「おのれ!」
バラバの元に、バリカドグラーとアングラー兵が来た。
タケル「許さん!オーラマスク!」
「レッドマスク!」
タケル達がマスクマンに変身した。
レッド「光戦隊!」
マスクマン「「「「「マスクマン!!」」」」」
マスクマンとバリカドグラー、アングラー兵が戦う。
バラバが大地帝剣を地面に突き刺し、衝撃波でレッドマスクを攻撃する。
レッド「うわ!」
レッド「レーザーマグナム!」
レッドマスクはレーザーマグナムを撃つが、バラバは大地帝剣で跳ね返す。
バラバ「いやああぁ!死ねぇ―――!」
レッド「とりゃあ!」
バラバとレッドマスクは飛び上がり、空中で切り結ぶ。
レッドマスクがバラバを地面に落とし、
そのままバラバに突っ込んで行くも、バラバが口からの光線で突き放した。
バラバ「いやあああ!」
バラバがレッドマスクに突っ込んで行く。
レッド「レーザーアロー!」
レッドマスクは光を纏ったマスキーブレードでバラバを切り伏せ、
バラバが掲げた大地帝剣をたたき折った。
レッド「マスキークラッシュ!!」
そしてレッドマスクの必殺剣がバラバに炸裂した。
バラバ「バカな・・・・俺は・・・・うわあああああ!!」
バラバが大爆発した。
ブラック「レッドマスク!」
他のマスクマンがレッドマスクに駆け寄る。
オヨブーは離れた所から、その戦いを見届けていた。
イガムもその場に来ていたが、無言で去って行った。
オヨブーが視線を戦いに戻す。
4人「「「「レーザーマグナム!」」」」
ブラックマスク達がレーザーマグナムでバリカドグラーを撃つ、
バリカドグラーの体から爆弾が落ち、足下で爆発し、バリカドグラーが吹き飛ばされた
レッド「ジェットカノン!」
ジェットカノンが飛来し、砲撃モードに変形する。
レッド「クロスターゲット!」
「メディテーション!」
ジェットカノンがバリカドグラーをロックオンする。
レッド「発射!!」
ジェットカノンが発射され、バリカドグラーに炸裂した。
オヨブー「オケランパ!」
オケランパがやって来た。
オケランパ「オケランパ!」
オケランパの放つエネルギーが、バリカドグラーを巨大化させた。
オケランパ「やれやれ・・・・」
オケランパが地底に帰っていった。
レッド「グレートファイブ発進!」
グレートファイブが飛来した。
グレートファイブとバリカドグラーが戦い、
バリカドグラーは爆弾を投げつけ、グレートファイブを攻撃する。
レッド「ファイブシールド!」
グレートファイブはグレートガンとファイブシールドを構える。
バリカドグラーが光線を撃つも、グレートファイブはファイブシールドで防ぎ、
グレートガンをバリカドグラーに撃ち返した。
レッド「光電子ライザー!」
グレートファイブがファイブシールドから光電子ライザーを引き抜く。
レッド「ファイナルオーラバースト!!」
ファイナルオーラバーストがバリカドグラーに炸裂し、
バリカドグラーは大爆発した。
風地獄。
キロス「ははははは!ははははははは!イアル姫は誰にも渡さない!イアル姫は俺のものだ!取れるものならここまで来てみろ!風地獄に耐えられるのは俺だけ!セーバもここまでは来れん!イアル姫!イアル姫よ!もう手放しはしないぞ!」
タケル「美緒―――――!!」
ナレーター「宿敵バラバは倒した。
しかし、夢にまで見たイアル姫は、その痛ましい姿のまま風地獄に連れ去られてしまった。
果たして、イアル姫を救うことは出来るのだろうか?」
(つづく)
最終更新:2022年05月07日 19:03