ビーロボ カブタックの第1話

高円寺(こうえんじ) 研究所(けんきゅうじょ)──

高円寺寅彦(とらひこ)博士がロボットの開発に取り組んでいた。

『B-1号機、セットオン。OK』

博士「睡眠学習プログラミング、開始…… スターピースを頼んだぞ、カブタック」


それから3年後、都内の辺鄙な町・朝日市に、高円寺博士の孫・(ゆずる)とその両親が引っ越してきた。

譲「今日からこの町に住むのか……」

町のあちこちでは、ロボットが人間と一緒に仲良く働いている。


高円寺家の引っ越し作業が始まった。
しかし、譲は自分の部屋で漫画を読んで笑っていた。
そこへママ・(まどか)が現れ、漫画を取り上げてしまう。

譲「ママ!」
円「さっさと片付けなきゃだめじゃない! 漫画ばっかり読んでると、おじいちゃんみたいに変人になっちゃうわよ?」
譲「おじいちゃんは変人じゃないよ」
円「はぁ。とにかく、早く片付けて、下、手伝ってちょうだいよ?」
譲「はーい……」

円が立ち去る。
博士とのツーショット写真を手に取る譲。

譲(パパもママも、おじいちゃんの凄さを知らないんだから……)

すると、荷物の中にあった木の箱が揺れる。

譲「『譲へ』? おじいちゃんの字だ」

箱を開けると、カプセルのようなものと赤い機械が入っていた。

譲「カラオケマイクかな?」

機械が作動すると、カプセルが巨大化してしまう。

譲「うわっ!」

蓋が開くと、出てきたのはずんぐりむっくりとした赤いロボットだった。

ロボット「ふあ~っ、よく寝たカブ……」
譲「なんだ、君は!?」
カブタック「僕、カブタック。よろしくカブ!」



よろしくカブー!



譲「君、本当におじいちゃんが作ったロボットなの?」
カブタック「Bio Elementary Electronic & Transform Locomotive Exhibition systemed Robot……」
譲「は?」
カブタック「略して『ビーロボ』。天才・寅彦博士の作った最強のロボットが、このカブタックカブ!」
譲「はぁ?」
カブタック「およよ…… じゃあ、これを見るカブ」

カブタックの鼻から博士の立体映像が映し出される。

博士「我が孫、譲よ……」
譲「おじいちゃん!」
博士「6年前、ワシは太古の地層から石板を発見した。それを解読した結果、地球には『スターピース』と呼ばれる物体が13個あることがわかった……」
譲「スターピース?」
博士「全てを集めた時、人類に夢と希望と幸せを与えてくれる、素晴らしいことが起こるらしいのだ…… 譲よ、カブタックと力を合わせて、スターピースを集めてくれんか?」
譲「もう、勝手に頼まないでよ……」
博士「それから…… スターピースにはな、手に入れたものに、どんな願いも1つだけ叶えてくれるという、とてもナイスな力があるんだ」
譲「本当!?」
博士「ということは、13回もナイスなことが起こるんだぞ」
譲「13回も!?」

譲はテストで100点を採る、女子からプレゼントをもらうなど、いろいろなイメージを浮かべる。

譲「よっしゃ! カブタック、力を合わせてスターピースを探そう!」
カブタック「OKカブ!」

カブタックは思いきり譲の腕を握る。

譲「ああっ、いてーっ! いてーっ! 放して!」

そこへパパ・(まさ)(とら)と円がやってくる。

正寅「譲、どうした!? おおっ!」
円「何? この…… ずんぐりむっくりなロボットは!?」
カブタック「カブ……」
譲「おじいちゃんが作ったカブタックだよ」
カブタック「パパさん、ママさん、お世話になるカブ~」
正寅、円「お世話になるカブ!?」
カブタック「カブカブ~!」
譲「ねぇパパ、一緒に住んでもいいでしょう!?」
正寅、円「絶対にだめ!!」
譲「どうしてさ!?」
円「ローンだっていっぱい残ってるのよ? そんな余裕はないの!」
正寅「譲。パパがな、おじいちゃんのためにどれほどひどい目にあってきたか、お前だって…… 知ってるだろうが!」
カブタック「大人のくせに、涙目になってるカブ……」
正寅「うるさい! とっとと出て行け、このヤロー!!」

カブタックにチョップを食らわせる正寅。

カブタック「ああっ!」
正寅「あいたたた……」
カブタック「そ、そんな…… 宿なしになっちゃうカブ~……」
業者「泥棒ーっ!! 誰か!!」

譲たちがベランダに飛び出す。まだ荷物が残っているのに、引っ越し業者のトラックが走り出してしまっていた。

譲「ああっ、待ってよ!」
業者「トラック泥棒だ! 止めてくれーっ!!」
カブタック「追っかけるカブ!」
譲「うん!」

トラックを運転しているのは、不良ビーロボのスパイドンとガニランだった。

ガニラン「スターピースを待ってたら、飢え死にしちまうぜ!」
スパイドン「せやせや、早う荷物売り払って飯や!」
カブタック「泥棒、待つカブ!」
テントリーナ「ん? カブタック、やっと目覚めたのね。何かしら?」

一方、スパイドンたちは横断歩道で止まっていた。
おじいさんが横断歩道をゆっくり渡っている。

ガニラン「イライラするなぁ……」
スパイドン「『横断歩道では止まらなあかん』、そうインプットされとるんやからしゃあないやろ」
ガニラン「こっちは急いでんだから!」
スパイドン「せやせや、早よ行って…… あっ!」

カブタックたちがトラックに追いつく。

カブタック「逃がさないカブ!」
テントリーナ「待って!」
スパイドン「カブタックやないか。げっ、テントリーナも一緒や……」

横断歩道では、おじいさんが渡り終わるまで待っていてくれたスパイドンたちに何度も頭を下げている。

ガニラン「ああ、もう……」
スパイドン「頭下げてる場合やないど!」
ガニラン「急げ!」
スパイドン「はいよ!」

トラックが再び走り出す。

テントリーナ「待って!」
カブタック「待てカブ~…… ああ、疲れたカブ……」
テントリーナ「もう少しだったのに!」
譲「頑張れ、カブタック! 荷物を取り返せば、パパたちも一緒に住むの、許してくれるかも!」
カブタック「そうか! カブカブカブカブ~!! それ!!」

カブタックが走り出す。ようやくトラックに追いつく。

カブタック「見つけたカブ!」

その時、宇宙にあるみずがめ座の星々が輝き、地中から光の塊が現れた。

ガニラン「わああっ! なんだ!?」

トラックが急停止。

カブタック「カブカブカブカブ~…… ん? なんだカブ!?」
スパイドン「なんや?」
譲「何あれ?」
テントリーナ「スターピースよ!」
カブタック「えっ?」

光の塊=スターピースは空を飛びまわり、やがてトラックと融合する。

ガニラン「くっついちゃったよ……」
トラック「お引っ越しー!!」

スターピースの憑いたトラックが猛スピードで走り出す。

カブタック「すごいスピードカブ……」
トラック「お引っ越しー!!」
ガニラン「うわああっ!!」
スパイドン「助けてくれ……」
ガニラン「誰か止めてくれ!」

トラックは宇宙に飛び出し、世界中を周り始めた。

テントリーナ「スターピースには、物に取り付いて、その物のパワーを最大限に引き出す能力があるんだわ……」
譲「カブタック、捕まえなきゃ!」
カブタック「僕、もう力が出ないカブ……」

カブタックが倒れる。

譲「カブタック、カブタック!」
テントリーナ「エネルギー切れよ……」
カブタック「お腹すいたカブ……」


3人はハンバーガーセットを食べ始める。

譲「テントリーナも、おじいちゃんが作ったBタイプのロボットだったのか……」
テントリーナ「ビーロボシリーズはカブタックの後にも幾つか作られたの。私は10番目。実は、トラックを盗んだ連中も、Bタイプなの…… それに、もっとタチの悪いのもいるわ」

カブタックはようやく食事を終える。

カブタック「はぁーっ、お腹いっぱいカブ」
テントリーナ「そろそろ3周目ね。カブタック、頑張ってね」

テントリーナがカブタックを押す。

カブタック「わっ! おっとっと……」

そこへスターピースの憑いたトラックがやってくる。

トラック「お引っ越しーっ!!」
カブタック「カブっ!!」

カブタックがトラックを止めようとする。

カブタック「カブ、カブ、カブカブカブ……!!」
スパイドン「止めて……」
カブタック「押してもダメなら…… 引いてみな、カブ!!」

カブタックがトラックを転倒させる。
トラックから荷物が散乱。
スパイドンとガニランも降りる。

スパイドン、ガニラン「め、目が回る……」

直後、トラックが爆発、炎上してしまう。

カブタック「ああっ、荷物が燃えちゃうカブ……」
譲、テントリーナ「カブタック!」

トラックに付着したスターピースが、今度は時計に憑いてしまう。

テントリーナ「ああっ、スターピースが!」
カブタック「時計にくっついたカブ!」
譲「そうだ、カブタック。スターピースを手に入れて、一緒に住めるようにお願いすればいいんだ!」
カブタック「そっか。よーし!」

カブタックが時計に手を伸ばす。
そこに何者かが尻尾をぶつけてきた。

カブタック「ああっ!」

尻尾を当てたのはコブランダーだった。

コブランダー「ちょっと待った!」
テントリーナ「あいつよ、『一番タチの悪い奴』!」
コブランダー「我こそはBタイプの最強ロボ、コブランダーだ! スターピースを手に入れ、バカな人間どもを支配するのだ。お前らには渡さん!!」
カブタック「ダメだカブ!」

カブタックとコブランダーが時計を取り合う。

コブランダー「離しやがれ」
カブタック「そっちこそカブ……」
コブランダー「なんだと、このヤロー!」
カブタック「放すカブよ、コラ」


高円寺家では、円が何かを探していた。

円「ない、おかしいわ、こっち? こっちにもない……」
正寅「また買えばいいじゃないか……」
円「そういう問題じゃないのよ! あの中にはお金では変えない大事なものが、入ってたのよ……」


一方、カブタック・譲・テントリーナと不良ビーロボトリオは未だにスターピースを取り合っていた。
ガニランのアッパーで時計が吹き飛んでいってしまう。

一同「ああーっ!」

時計を追う一同。
しかし、何者かが時計をキャッチ。

声「ハハハハハ! この勝負、私が預かる!」
一同「なっ……」「んん?」「えっ……」「えぇ……?」

スパイドン「だ、誰や?」
声「ひとつ、ひいきは絶対せずに! ふたつ、不正は見逃さず! みっつ、見事にジャッジする! 審判ロボ・キャプテントンボーグ!!」
譲「また変な奴が来た……」
トンボーグ「スターピースは、これから行うレースに勝った方が獲得できることにする。『トーセンボ』!!」

トンボーグが飛ばしたトーセンボによって、リングが形作られる。
その中にカブタックと譲、ガニランとスパイドンが入っていた。

トンボーグ「出場選手は、各チーム2名!」
テントリーナ「頑張れカブタック、譲君!」
コブランダー「スパイドン、ガニラン、負けるんじゃねぇぞ!!」
カブタック「頑張るカブ!」
譲「うん!」
ガニラン「よーし、名コンビ!」
トンボーグ「今日の対決は、これだ!」

リングの中が異空間に変わった。

トンボーグ「数々の障害をクリアして、置き時計があるところまで辿り着けたチームが、スターピースを手にすることができる! それでは、『第1回スターピース争奪 チクタクボンボン友情なけりゃ地獄を見るぜレース』、用意! スタート!!」

ゴングが鳴った瞬間、スパイドンが糸を出してカブタックと譲を転倒させる。

スパイドン「へへーっ! ほな、お先に失礼するで」
ガニラン「あばよ!」
スパイドン「いくでガニラン!」
ガニラン「おう!」
カブタック「汚いカブ!」

背後から歯車が迫る。

カブタック「危ない!」

カブタックが歯車に潰されてしまう。

譲「カブタック!」

一方、スパイドンとガニランも苦戦していた。

ガニラン「目が回る……」
スパイドン「あ、アカン……」
スパイドン、ガニラン「うわーっ!」

2人は歯車から落ちてしまう。

コブランダー「何をやってやがる。スーパーモードだ!」
ガニラン「その手があったか……」
スパイドン、ガニラン「スーパーチェンジ!!」

スパイドンとガニランがスーパーチェンジを遂げ、スーパーモードとなる。

スパイドン、ガニラン「これがビーロボ・スーパーモードだ!」
カブタック「スーパーモード!?」

スパイドンとガニランが猛ジャンプで歯車を越える。

カブタック「ああっ……」
譲「カブタックもスーパーチェンジできないの?」
カブタック「できると思うんだけど…… 忘れちゃったカブ」

とりあえず2人は前に進む。
すると上から振り子が降ってくる。

カブタック「危ないカブ!」
ガニラン「あらよっと!」
スパイドン「スパイ、ドンッと!」

スパイドンとガニランは軽々と障害を越えていく。

スパイドン、ガニラン「はっはっは! じゃあな」
譲「あんなことできないよ……」
カブタック「スーパーチェンジができれば……」
声「『友情コマンダー』を使うんだ!」

唐突に現れたのは、吉祥寺蔵之助とクワジーロだった。

テントリーナ「クワジーロ! 蔵之助君!」
蔵之助「ロボットと心をひとつにして、この友情コマンダーに『チェンジ・スーパーモード』って叫べばいいんだ」

蔵之助が取り出した友情コマンダーとは、カブタックの入った冬眠カプセルに同封されていた、あのカラオケマイク風の機械だった。
譲も、ポケットに入れっぱなしにしていた友情コマンダーを取り出す。

譲「チェンジ・スーパーモード!」
カブタック「カブ!」

しかし、何も起こらなかった。

カブタック「か、カブ……?」
譲「チェンジ! スーパーモード!!」
カブタック「よし! ……カブっ!!」

だが、何度やっても同じだった。

譲「できないよ……」
クワジーロ「心がひとつになってなか! ひとつになれば、友情コマンダーの赤いランプがつくとです!」
カブタック「どうすれば心がひとつになるカブ?」
蔵之助「それは、君たちで考えるんだ! じゃあ、僕は塾があるから。行くぞ、クワジーロ」
クワジーロ「くわっし」

2人は去っていく。
結局、カブタックと譲はチェンジできないまま前に進む。

カブタック「ゴキゴキ、カブカブ…… ゴキゴキ、カブカブ……」

腹ばいになって振り子のトラップを抜け、甲冑の並んだ通りに入る。

譲「寒いね……」
カブタック「カ、カ…… カックション!!」

カブタックのくしゃみで甲冑が倒れる。
無視して先へ行こうとするカブタックと譲だが、突然甲冑の腕が動いて譲の足を掴む。

譲「わあーっ!!」

カブタックが甲冑を蹴り上げる。
甲冑が起き上がってカブタックに襲い掛かり、さらにもう1体の甲冑が譲の服を掴む。

譲「やめろ! 放せ!! わあっ!」
カブタック「あっ、大丈夫カブか?」

2体の甲冑に苦戦するカブタック。

譲「カブタック!」
カブタック「カブ! わあっ!」

すると譲の友情コマンダーが反応。ランプが点灯した。

譲「よし、点いた。チェンジ・スーパーモード!!」
カブタック「はっ!?」

カブタックの頭部に光が灯り、スーパーチェンジを遂げる。

カブタック「君の勇気がこの胸に、熱く響いてイイ感じッ!! ビーロボの一番星、カブタック!!!」

スーパーモードになったカブタックが甲冑をなぎ倒していく。
2人は前に進む。すると、炎が吹き出す。

カブタック「譲君! ここは僕に任せろ」

カブタックの前にスターピースの憑いた置き時計があった。
スパイドンとガニランもようやく辿り着く。

スパイドン「よっしゃ! スターピースはワシらがいただきや」
カブタック「そうはさせん!!」

時計の数字がカブタックに迫る。
カブタックはそれを弾き、スパイドンとガニランに挑む。

譲「頑張れ、カブタック!」
スパイドン「クローアンカー!」

スパイドンのクローアンカーがカブタックの足を掴む。

ガニラン「スターピースは絶対に渡さねぇぞ!!」

スパイドンとガニランがカブタックを妨害。

譲「頑張れ、カブタック!」
カブタック「ビリットスティック!」

変形時に外され、余剰となっていたノーマルモードのカブタックの頭部がビリットスティックに変形。
カブタックがそれを装備。

カブタック「ビリットショック!!」

ビリットスティックから放たれた電撃が2体を痺れさせる。
すると再び時計の数字が迫り、スパイドンとガニランを押していく。

カブタック「とおっ!」

カブタックがジャンプ。ようやく時計を手に入れる。

カブタック「やったー!!」
譲「やった!!」

勝負が終わり、敗れたコブランダー一味はトーセンボに捕らわれる。

スパイドン「勘弁してぇな……」
ガニラン「放してよ~……」
トンボーグ「いい勝負、見せてもらった…… さらばだ! ハハハハハ!」
コブランダー「貴様ら、覚えてろよ!!」

トンボーグがコブランダーたちを連れて消える。

カブタック「ははは! 覚えないカブ~!」
テントリーナ「カブタック、時計からスターピースを取り出して」
カブタック「あっ、わかった」

スターピースを外すと、それが光り輝く玉となる。

カブタック「これがスターピースカブか」
譲「綺麗だね……」
テントリーナ「願いは頼まないの?」
カブタック「あっ、そっか」

そこへ引っ越し業者がやってくる。

業者「大変だ! トラックが~!! 会社、クビになっちゃうよ~!! 娘が大学受験を控えてるのに……」

頭を抱えて泣き崩れる業者。

譲「カブタック、トラックを元通りにしてあげようよ」
カブタック「……わかったカブ! スターピース、トラックを元通りに直してくれカブ」

スターピースがカブタックの願いに反応。トラックが元通りになる。

業者「どうなってんだ……? 直った! トラックが元通りになった!」
テントリーナ「よかったわね……」
カブタック「カブ」

カブタックの手のスターピースが形を変え、何かのかけらのようになる。

カブタック「あっ! スターピースが……」
テントリーナ「それが本来の姿なのよ。13個集めるまでは、大事に持ってるのよ」
カブタック「わかったカブ!」

最初のスターピースを手に入れた譲とカブタックは、高円寺家に帰宅。

譲「あの……」
カブタック「カブ……」
正寅「なんだ、まだいたのか? 出てけと言っただろ!」
円「譲、荷物は?」
譲「これだけしか取り戻せなかった……」

時計からメロディーが流れる。

円「ありがとう、譲!」

時計を見て、譲を抱きしめる円。

円「これされあれば、あとはもうどうでもいいの」
譲「そうだったの?」
正寅「それ、ママに初めてプレゼントした……」
円「ええ。思い出の時計」
正寅「そんなに大事にしててくれたの? ママ~!!」
円「パパ!!」

感極まって抱き合う2人。
それを見た譲が、あきれて咳払いをする。

譲「ねぇパパ、ママ…… カブタックの活躍で、取り戻せたんだ。だから、カブタックを家に置いてやってよ」
カブタック「カブ……」
正寅「……どうする?」
円「仕方ないわね。OKよ!」
譲「よかったね、カブタック!」
カブタック「カブカブ! わーいわーい、やったカブ、やったカブ!」

大はしゃぎのカブタックを、慌てて止める高円寺一家であった。


つづく

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2023年12月30日 18:24