アナウンス『W08X22ポイント。バトルモード0928でゾイドバトル申請あり!』『バトルモード0982承認!』
アナウンスがそう言った後、惑星Ziの軌道上に浮かび上がる衛星から何かが落とされる。
どこかの荒野でトレーラーに乗っていたビット・クラウドは地面に落ちてあった部品を拾う。
ビット「ラッキー!。ジャッジカプセル!」
ジャッジカップは荒野付近に落ち、中身が展開する。
ジャッジマン「この地点より半径4km以内はゾイドバトルのバトルフィールドとなります。競技者及びその関係者以外は立ち入り禁止区域です。危険なので正しに退去してください」
ビット「退去だって…」
ジャッジマン「禁止区域です。危険なので直ちに退去してください!」
ジャッジマンがそう言う中、黄色のセイバータイガー3体がやってくる。
ビット「セイバータイガー…こっちはディバイソンにコマンドウルフ、シールドライガーか…こいつは派手なバトルになりそうだ…パーツがたんまり手に入るぞ!行くぜ!」
ビットはトラックに乗り、搭載されてあったステルス装置を発動させる。
ジャッジマン「フィールド内スキャン終了。バトルフィールドセットアップ!チームブリッツVSチームタイガース。バトルモード0982、レディ…ファイト!」
レオン「みんな散開して停止しろ!行くぞリノン、バラッド!」
リノン「了解!」
バラッド「了解した」
チーム・ブリッツの3体のゾイドはそれぞれ分かれたる。
タイガース一同「甘いな弱小チームにつまずいとる暇ないで」
「あー一気に蹴りつけたるわ!」「見てもうたれ!」
チームタイガースは奇襲をかけてチーム・ブリッツのゾイド3体を足止めする。
スティーブ「あら~チームタイガースは陣形の火力が強いところをまず高く作戦か…懐に入られちゃったね…」
チームブリッツの監督であるスティーブ・トロスはモニターを通じてその試合を見ていた。
リノンの乗るディバイソンはセイバータイガー3体の砲撃を浴び続ける。
リノン「この…リノンスペシャルファイヤー!」
ディバイソンは砲撃しようとするものの後ろ足を垂れひるんでしまう。
リノン「え?何?システムフリーズ!そんな~」
ジェミー「バラッドさん気をつけてください!タイガースはそっちに向かってます」
バラッド「了解した」
ジェミーの会話を受けたバラッドのコマンドウルフは向きを変えて、迫ってくるセイバータイガーに向けて砲撃を放つ。
戦いの中でビットはディバイソンの元へ行く。
ビット「おほほ~大量!大量!」
ジェミー「トロス博士敵の動きが早くてコマンドウルフが取り囲まれてしまいました」
ジェミーがゾイドの位置を見ていた中で音が鳴る。
ジェミー「バラッドさんのコマンドウルフ、システムフリーズです。戦闘不能です!」
スティーブ「1対1に持ち込めば勝てると思ったが…大丈夫かバラッドくん?」
コマンドウルフは戦闘不能になるほどに破損しており登場していたバラッドは無線を通じて会話をする。
バラット「今日のところはこんなもんかな…給料分の仕事はしたつもりだ」
スティーブ「ご苦労…くそっ、ここで負けると給料払えんぞ…レオン!あとはお前だけが頼りだ!何とかしてくれ!」
レオン「分かりました」
チームブリッツのゾイドがシールドライガーのみとなり、搭乗者のレオンは警戒する。
カークランド「さあ覚悟しいや…」
シールドライガーはシールドを展開後、そのままセイバータイガー3体のところへと進み、突き抜ける。
ジェミー「やったー!」
タイガース2人「「野郎!」」
レオン「あと1体エネルギーを整備しないと苦しいか…」
シールドライガー(レオン)のシールドが消え、セイバータイガーの2体から逃げ続ける中、ステルス状態だったビットのトレーラーにつまづいて転ぶ。
ビット「あっ!俺のトレーラー!」
シールドライガーが立ち上がろうとする。
カークランド「脅かしおって覚悟しいや!」
レオン「早く起きろ!ライガー!なんであんなところにトレーラーが…一般人!?」
レオンはビットがいることに気付く。
レオン「ジャッジマンこちらチームブリッジのレオンだ。バトルフィールドにゾイドウォーリアー以外の人間がいる。すぐにこのバトルを中止してくれ!」
ジャッジマン「中止申請手続き…審議中…審議中…」
タイガースら「てめえ泣きそうになったからってアホな申請しちゃちゃうぞ!」「待て!そんな言われてますアホはおらんちゅうねん!」
レオン「違うここにウォリアー以外の人間がいるんだこのバトルは無効だ!」
カークランド「冗談やない。これはわしらの勝ちや終わらせとるや!」
カークランドのセイバータイガーはシールドライガーに向けて砲撃を放つ。
スティーブ「レオン!ジャッジマン申請は!?」
シールドライガーが戦闘不能状態になった中でカークランドのセイバータイガーはビットに気づく。
ビット「ライガーの外装か…使えっかな…?」
タイガースら「なんやお前?」
ビット「俺はビット。ビットクラウド。あなた達なかなかやるじゃん」
タイガースら「何で一般人がこんなとこにおるんや?」
ジャッジマン「中止申請承認。この場所では無効とする」
タイガースら「なんやて?」「そんなアホな!」
ジャッジマン「ジャッジマンの決定は絶対であるまる明日15時より再戦を行う」
スティーブ「明日なんて無理です。こっちもゾイドもウォリアーも傷ついています!」
ジャッジマン「決定に変更はない。バトルを辞退するなら申請せよ!」
ジェミー「そんなことはできません!今辞退にしたらペナルティも加算されてチームポイントが20もランクダウンしてしまいます」
ジャッジマン「通達は…以上…!」
ジャッジマンがそう言った後。衛星は打ち上げられる。
タイガースら「命拾いしたな。明日はきっちり蹴り付けとるたるで!」「楽しみに待っとるよ」
ビット「これは悪いことしちゃったかな…さてと…しょうがねえな…」
ビットは戦闘不能になったシールドライガーのもとに駆けつけレオンの容態を確認しようとする。
トロスファーム・チームブリッツ本拠地。
出場できない状態の怪我を負ったレオン・トロスを含めリノン・トロス、バラッド・ハンター、ジェミー・ヘメロス、スティーブ・トロスは相談し合っていた。
チームブリッツ一同「どうすんのよ!×2」「僕が戦います」
「ウォーリアの頭数は揃ってもゾイドバトルはできないのよ!」「シールドライガーの修理は?」
「ディバイソンとコマンドだけでも手一杯だ。あそこまでやられては…外装の修理はともかく内部修復まで考えるとあと数週間はかかるな…」
「代わりに使えるゾイドといえばあのライガー…」「あのライガーゼロだけだ…」「あんなのダメよ!大体誰もあれに乗れないじゃない!」
一同が会議する一方でビットがチームブリッツ本拠地の格納庫に入って見回る中、ライガーゼロに気づく。
ビット「こいつは…シールドライガーでもない…ブレードライガーとも違う…何なんだこのライガー…」
ピットがそう言うと同時に格納庫内での照明が点灯し警報が鳴る。
ビット「まずい!しまった…」
ビットは仕掛けられていた罠の網にかかる。
モニターでチームブリッツ一同は捉えられていたビットを見る。
バラッド「あいつは昼間の…」
リノン「疫病神!」
ビット「どうも…」
リノン「どういうつもりよ!あなたのせいで大変なことになってるのよ!責任とんなさいよ!」
ビット「責任…?俺その言葉嫌いなんだよな…」
リノン「なんですって!」
レオン「リノンそのぐらいにしておけまれ俺の怪我を応急処置してくれたのは彼なんだ」
リノン「だからって…」
レオン「君の名前は…」
ビット「ビット、ビットクラウド。ジャンク屋でゾイドのことだったら修理からパーツ交換まで…」
リノン「でもパーツ泥棒なんでしょ?あんたが乗ってたトレーラーからパーツがゴロゴロ出てきたわ。私のディバイソンのパーツもね」
デビット「あの光学迷彩のトレーラーといいゾイドバトル専門か?お前?」
ビット「ここにはちょっと食いもんねえかなって…」
ビットがそう言った後、夕食を食べる。
リノン「何で私があんたにご飯あげなきゃなんないのよ…」
ビット「お前の兄さんがくれるってだからいいんじゃん。一応手当てをした感謝の気持ちってことで…」
リノン「誰があんたに感謝するって!?だいたいあんたが兄貴のライガーの邪魔したんでしょ?」
ビット「いいじゃん。俺も腹がくれたわけだし」
リノン「呆れた…人のところに忍び込んでご飯もらって神経してるわね…」
ビット「なあこのライガー何なんだろう?」
リノン「さあ…私たちはライガーゼロって呼んでるけど」
ピット「ライガーゼロ…」
リノン「パパがインチキリーダーに騙されちゃったの…白いライガーが珍しいからって買ってきたんだけど…パーツの互換性がないから武装も大変だし…誰も乗れないのよね…」
ビット「誰も乗れない…?」
リノン「ものすごく気難しいゾイドなの…コクピットに乗った途端大暴れするのよ…」
リノンがそう言った後、ビットに布をかぶせる。
ビット「おい!毛布はありがたいんだけど、その前にこの縄を解いてくれよ!」
リノン「ダメよ、またパーツ盗まれたら大変だもの」
ピット「そんなことしないって…飯食わせてもらった相手にそんなことするわけないだろ!こう見えても俺は義理堅いんだ」
リノン「どうだか…明日になった解いてあげるから。じゃあね!」
ビット「おい!こらっ!って…しゃーねーな…ライガーゼロか…お前ひょっとしてすげえゾイドなのかもしれないな…」
ビットの返事に反応したライガーゼロはかすかに咆哮を上げた後、彼に近づいた後、頭部のコックピットを展開する。
ビット「ラッキー!」
ライガーゼロはビットに好意的になったのか縄を解かせる。
ビット「お前…」
ビットはライガーゼロに搭乗する。
ビット「何だ…ちゃんと乗れるじゃないか…うんとこれをこうしてこうすれば…」
ビットはスイッチパネルを操作する。
ビット「全然暴れねえじゃん。ひょっとして俺って天才?。なっ…なんだ!?」
ビットがそう言うと、ライガーゼロは突然と走り出して壁を突き破り外出る。
ビット「止めてくれー!」
翌朝チームブリッツの一同はビットが脱走したことに気づく。
チームブリッツ一同「最低ー!」「やれやれ…」「何てやつ…なんで俺は『義理堅い』よ!あの泥棒の疫病神!」
「でも使えないライガーゼロの厄介払いができてよかったじゃないか…」「そういう問題じゃないわよ!」
「しかし…ビートはライガーゼロをどうやって盗み出したんだ?」「乗ってたんでしょ?…あっ!」
「誰も乗れなかったライガーに…」
一方でビットを登場したライガーゼロは荒野を駆け巡る。
ビット「くそっ…どうすりゃいいんだが…ライガーお前どこまで走る気だ!お前がいい機体ってことはよく分かったから少し大人しくしろって!」
ビットの言うことを聞いたのか、ライガーゼロは走るのを止めた。
ビット「落ち着いた…よし、えらいえらい…けど…ここどこだ!」
チームブリッツはホバーカーゴで試合場所に移動していた。
チームブリッツ一同「それで…今日のバトルはどうするんですか?」「こちらがハンデを負うことになるが…ディバイソンとコマンドルフだけで戦うしかないだろう…」
「そうだな」「本気で勝てると思ってるの?」「相手はセイバータイガー3体よ!」「昨日俺がシールドライガーで1体にかなりのダメージを与えている。まともに戦えるのは2体のはずだ…」
「でも…」「それに奴らの手口は分かってる。なんとかなるさ…」
試合場所へ到着し、ディバイソン(リノン)とコマンドウルフ(デビット)並びに試合相手となるセイバータイガー2体が待機していた。
タイガース2人「待っとったで」「自分からよう逃げへんかったな」
リノン「レオ兄さんの言った通り2体しかいないわ」
バラッド「ああ2対2になら勝機はあるな」
ジェミー「戦闘開始1分前です!」
レオン「頼むぞ…リノン…バラッド」
ジャッジマン「チーム・ブリッツ、バーサス、チーム・タイガース。バトルモード0982…レディ…ファイト!」
試合が開始しチームブリッツの2体のゾイドが動き出す。
リノン「あらさっきまでの元気はどうしたのかしら?足がすくんで動けないの?」
バラッド「なぜだ…2対2で戦力…」
前に進む中、どこからか砲撃を受ける。
リノン「何なの!今の砲撃!」
バラッド「どこだ…どこから狙ってきているんだ!?。」
リノン「ていうか…やつら2体だけじゃなかったの?」
タイガースのセイバータイガー2体はディバイソンとコマンドウルフに追い打ちをかける。
タイガース2人「せやから、お前らが三流のチームやねん。なんでお願いが2体で来なきゃあかんねん?」「援護射撃、頼むで兄貴!」
崖の上には砲台を搭載しチーム・ブリッツの2体のゾイドを攻撃したもう1体のセイバータイガーがいた。
タイガースら「私だってこいつ射程距離はバトルフィールドより広いさかいな」
ロングレンジライフルを搭載したセイバータイガーはチーム・ブリッツの2体のゾイドを目掛けて攻撃する。
レオン「そんなバカな!」
スティーブ「敵は動けない一体を砲台にしてきたのか!?」
ディバイソンはロングレンジライフル搭載のセイバータイガーの攻撃を受ける。
バラッド「理論大丈夫か理論!」
タイガースら「捕まえたで…」
ビット「うわー!止まれ!止まれ!止まれライガー!」
試合の中でライガーゼロ(ビット)が割り込んで駆けつけてくる。
タイガースら「何?」「何やこいつ?」
ビット「間に合った…これで3対3だよな?昨日の飯ありがとよ!飯のお礼に助っ人してやる!」
タイガースら「いきなり入ってきよってお前何もんや?」
ビット「あれ…昨日言わなかったっけ?俺の名前?」
タイガースら「なにぃー!」
ジャッジマン「チームブリッツ登録ゾイドを確認。ウォーリアが未登録。ウォーリアの名前は?」
ビット「ビット。ビット・クラウド!」
ホバーカーゴにいたチーム・ブリッツ一同はその様子を見る。
スティーブ「おいおい…」
ジャッジマン「ウォーリアー、ビット・クラウド登録。登録ナンバー777A0985、ゾイドギアにナンバーを入力したまえ」
ビット「OK!」
ビットは収納されていたゾイドギアを操作する。
カークランド「おいジャッジマン!こんなのありか!」
ジャッジマン「ゾイドの登録はされていた。ウォーリアの登録も終了した」
カークランド「なんやと!」
ビット「OK!そんじゃおっ始めようぜ!」
タイガース2人「「なーに!」」
リノン「あんたいきなりどこ行くのよ!」
ビット「あの岩山の上にロングレンジライフルをつけたタイガーがいる。そいつをまず叩く!」
バラッド「何!?」
タイガース2人「まずは一機や!あいつを叩くもうたれ!」「おお!」
ジェミー「本当だ3キロ先にセイバーがいます」
スティーブ「何?彼はロングレンジライフルで撃っていた。3機のゾイドは彼には見えるのか?」
タイガースら「くそっ!なんでここにわいがおんのがわかるんや!当たれ!」
セイバータイガー(ロングレンジライフル搭載)は走り続けるライガーゼロに目掛けて打つも当たらない。
ライガーゼロはセイバータイガー(ロングレンジライフル搭載)を踏み台にして撃破する。
ジェミー「セイバータイガー一体撃破!」
ビット「俺って天才!」
リノン「ビット!前!」
リノンの呼びかけでライガーゼロ(ビット)は迫ってきたセイバータイガー2体の射撃攻撃に怯む。
ビット「こっちもなんか撃つものがあれば…しょうがねえ!走れ!ライガー!」
ライガーゼロ(ビット)はセイバータイガー2体の間をくぐり抜ける。
ビット「くそっ!何で武器がついてないんだよ!」
ビットはモニターにマニュアルが映っていることを確認する。
ビット「ストライクレーザークロー…」
カークランド「今度は逃せへんで!」
ビット「ライガー…お前…よし…頼むぜライガー!」
カークランド「なんや!?」
ビット「いっけー!ストライクレーザークロー!」
前腕の爪が光り出したライガーゼロはストライクレーザークローでセイバータイガーの片方の前足を切り落とす。
タイガースら「カークランド!」
もう1体のセイバータイガーのパイロットがそういう中でコマンドウルフの砲撃を浴びる。
バラッド「お前俺のこと忘れてたろ?」
ジャッジマン「バトルオールオーバー、ウィナー…チームブリッツ!」
ジェミー「やったー!」
リノン「勝っちゃった…やったー!」
ジャッジマン「チームブリッツ…ポイントゲットおめでとう…では次回のバトルでまた会おう」
ジャッジマンは空へ打ち上げられる。
夕方になりビットはライガーゼロから降りる。
ビット「楽しかったぜライガー。縁があったらまた会おうな」
スティーブ「何ならずっと乗ってもいいんだよ」
レオン「今日君はチームブリッジのウォリアーとして登録したじゃないか」
スティーブ「これからうちのウォーリアーだ」
スティーブがそう言った後、ビットは振り向く。
ビット「俺でいいかライガー?」
ビットはそういうとライガーゼロは彼に向けて頭を傾ける。
ビット「よーし!よろしく頼むぜ!ライガーゼロ!」
ライガーゼロは咆哮を上げる。
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最終更新:2024年08月17日 17:34