ドラえもんズの一員、サウジアラビアのドラメッド三世の宮殿。
同じくドラえもんズ、ブラジルのドラリーニョが駆け込んで来る。
ドラリーニョ「ドラドラメッド~!」
ドラメッド「ドラリーニョ?」
ドラリーニョ「大変、大変~!」「大変なんだってばぁ~!」
ドラメッド「何が?」
ドラリーニョ「何だっけ?」
ドラメッド「あら~!? ドラリーニョは物忘れが激しすぎるであ~る!」
ドラリーニョ「あ~っ! 思い出したぁ! これこれ! 校長先生から届いたんだけど」
ドラリーニョが葉書を差し出す。
差出人は、一同の母校、ロボット養成学校の校長である寺尾台校長。
寺尾台『大変じゃ、ドラえもんズ! わしの新しい研究所が、怪盗ドラパンに狙われておる! 君たちの力を貸してはくれんかいのぉ!?』
ドラメッド「ふむ。やはり、ドラリーニョにも届いたか 実は、吾輩も同じものを貰ったであ~る」
ドラリーニョ「本当だぁ! ところで、怪盗ドラパンって何?」
ドラメッド「調べてみたんだが、どうやらフランスで指名手配中の大泥棒らしいのであ~る」
ドラリーニョ「大変だぁ! 早く校長先生を助けに行かなくっちゃ!」
ドラリーニョが俊足で、一瞬にして姿を消す。
ドラメッド「ちょ、ちょっと待つであ~る、ドラリーニョ!?」
──と思いきや、ドラリーニョは転んで、ドラメッドの視界から消えていた。
ドラメッド「って、そこで転んどったか…… 出かける前に、これからのドラえもんズの運命を、タロットカードで占ってみるであ~る」
ドラリーニョ「タロットカード?」
ドラメッド「吾輩のタロット占いは、よく当たるであ~る。ハッ! ドラメーディア・タロトーリア・ウラナイーノ……」
タロットカードの中から、「死神」のカードが選ばれる。
ドラメッド「なぬ!? 何か良くないことが起こる予感……」
ドラリーニョ「大丈夫、大丈夫! 占いなんて、当たらないって! 早く行こう!」
ドラリーニョが駆け去る。
ドラメッド「もう、何か心配であるなぁ…… マハラージャ!」
ドラメッドも、魔法の絨毯に乗って飛び立つ。
ドラメッド「ドカ──ン、進めぇ!」
最終更新:2024年10月12日 13:46