忍者ハットリくん ニンニンふるさと大作戦の巻のエンディング

科学忍者メカマロがメカ忍たちを率い、ハットリくんの故郷である伊賀の里の支配を企む。
しかしハットリくんとメカマロとの一騎打ちの末に、ハットリくんが勝利する。
メカマロは危うく命を落としそうになるところを、ハットリくんに救われる。


ハットリくんたち一同が、捕われの身の父上や母上たち、里の一同のもとへ急ぐ。

シンゾウ「ヤッホ──! 父上、母上──!」


メカマロがメカ城から、ハットリくんたちの様子を見ている。

メカマロ「僕は小さい頃から、コンピューターだけが友達だった…… 信じられるのは、コンピューターだけだった。だから、コンピューターや科学の力で、最強の忍者になろうとした。でも、ハットリに負けた……」

メカマロの目に、涙が浮かぶ。

メカ忍7号「泣かないで、メカマロ様」
メカマロ「泣いてなんかいないよ」

メカマロが涙をぬぐいつつ、自分の手を見つめる。
ハットリくんに救われたときの、その手のぬくもりが甦る。

メカマロ「だけど、ハットリの手、あったかかった…… 今度会うときは、握手しよう、ハットリ。さらば、ハットリ!!」

メカ城が大きく煙を上げる。

獅子丸「わぁ、なんだワン!?」

メカ城がロケットとなって地上を離れ、空の彼方へと飛び去ってゆく。

ハットリ「メカマロ(うじ)……」
シンゾウ「わぁ! 父上、母上だぁ!」

ハットリくんの父上であるハットリジンゾウや、母上、里の皆が現れる。

ハットリ「まさしく父上、母上!」
ツバメ「うちの父上もいる!」
ハットリ「父上──!」
シンゾウ「母上──!」
獅子丸「お久しゅうございますだワ──ン」
ツバメ「父上──!」

シンゾウとツバメが駆け寄り、親たちのもとへ抱き着く。

ジンゾウ「やぁ、シンゾウ、カンゾウ!」
シンゾウ「父上、母上!」
ジンゾウ「ハハッ、よしよし。どうだ、少しは強くなったか?」
ツバメ「父上、母上!」
ツバメの父「おぉ、よしよし」
小池「おぉ、劇的な一瞬! 素晴らしい!」

ハットリ「それもしても父上、母上、よくご無事で。捕われの身の間は、さぞお辛かったことでござりましょう」
ジンゾウ「ん? 何を言っとるか。我々は捕われの身になど、なっておらんぞ」
ハットリ「いや、しかし、あのメカマロ氏とかいう科学忍者に……」
ジンゾウ「おぉ、あの少年、どうした?」
シンゾウ「たった今、空飛んでどっか行った。兄上がね、やっつけたんだよ」
ジンゾウ「おぉ、そうかそうか。ハハハハ!」
ハットリたち「……?」
ジンゾウ「つまりじゃ。あの少年が自分の愚かさに気づき、目が覚めるまで、わしらはただ身を隠して、待っておっただけなのじゃ。ま、これも一つの忍法じゃよ。ハッハッハ!」
シンゾウ「なんだぁ!」
ハットリ「さようだったでござるか」
一同「ハハハハハ!」
ケムマキ「ふぅ~ん、なるほど。さすがハットリの父上、恐れ入った!」

ケン一「ところでさ、忍者料理、いつ食べられるの?」
シンゾウ「あっ、思い出した! 母上、タケノコごはん! 作ってよ、早くぅ!」
獅子丸「チクワ、チクワ! チクワごはんも作ってだワン!」
シンゾウ「タケノコごはんが先だぞ!」
獅子丸「チクワごはんだワン!」
シンゾウ・獅子丸「タケノコごはん!」「チクワ!」「タケノコ!」「チクワ!」
母「大丈夫よ、一緒に作ってあげます」
シンゾウ「やったぁ! 母上、早く早く! 行こ行こ!」
一同「ハハハハハ!」


(終)

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最終更新:2024年11月30日 13:26