仮面ライダーWの第48話

仮面ライダーW、今回の依頼は?

フィリップ「姉さんを捜して、助け出して欲しい。」
順「私が確保した切り札でガイアインパクトの継続は可能です。」
フィリップ「今度Wに変身したら…!僕の体は消滅してしまう…。」
フィリップ「姉さんをプログラマー扱いにする気だな?」
順「さすが、元祖データ人間、理解が早い。」
ユートピア「あなたとは次元が違う。ちょっと死んで見てください。」
フィリップ「やめてくれ!」


投げ飛ばすユートピア。

ユートピア「仲間を傷め付けられるのが、君の苦痛ですか。」
フィリップ「翔太郎!今度こそ、変身だ!」

『CYCLONE』

翔太郎「……。」

フィリップ「翔太郎!」
ユートピア「数値が上向いてる。」

緑に輝く

ユートピア「72%。もう一声…」

元の姿に戻る
順「冴子さん…。」
タブー「来人。早く若菜を連れて、行きなさい。」
フィリップ「冴子姉さん。…!まさか、僕らを助けて…。」
タブー「まさか、こいつの方が気に入らなかっただけよ。」

攻撃を繰り出すタブー。

タブー「あなたは…!」
亜樹子「嘘!生身で攻撃を受けたのに…。」
加頭「私、ショックです。冴子さん。」
タブー「…。」
加頭「死んでいる所ですよ、私がネバーでなかったら。」
冴子「死者蘇生兵士…!この場は逃げなさい、来人!」
フィリップ「分かった!」

退く三人

『UTOPIA』

順がユートピアに変貌する。

翔太郎「照井!」
フィリップ「若菜姉さん!」

逃げる5人
引き寄せられる若菜

翔太郎「うわあっ!」
亜希子「フィリップ君、行こう!」
フィリップ「…。」
亜樹子「フィリップ君!」
順「若菜さんを復活させる為、来人君は後でゆっくり味わって貰いますよ。懸想郷の力を。」


第48話
残されたU/永遠の相棒

担架に運ばれる照井

亜樹子「竜君、竜君!」
フィリップ「竜!」
亜樹子「竜君、竜君、竜君!」


とある浜辺にて
フィリップ「ユートピアは人間の希望、願望など、生きる為の感情を吸い取って、自分の力にする。」
亜樹子「生きる為の感情?」
フィリップ「照井竜が精神波攻撃に強い体質でなければ、もっと恐ろしい症状になっていただろう。」
亜樹子「竜君…。」
フィリップ「翔太郎…何か言う事はないのかい?」
翔太郎「……何の事だよ?」
フィリップ「君が変身を躊躇ったばかりに、この様だ!若菜姉さんも救えなかった!」
翔太郎「俺は…!俺は…。」

ボールを拾う亜樹子

亜樹子「ほれ!」

ボールを投げる亜樹子、それを受け止めるフィリップ

亜樹子「ちょっと二人で話でもしたら?私、先帰って、待ってるね。」

その場を去る亜樹子
キャッチボールをする二人

フィリップ「どうせ消えるなら、姉さんを助けてから消えたいんだ。何で分かってくれない?」
翔太郎「聞きたくねえ、どうしても呑めねえ!」

ジョーカーメモリを取り出す翔太郎

翔太郎「こいつを差したら…お前が消えちまうって思ったら!」

ボールを拾うフィリップ、手が消滅しつつある

フィリップ「翔太郎…優しさは君の一番の魅力さ。でも、このままじゃ僕…安心して逝けないよ。」
翔太郎「…。」
フィリップ「なあ。」
翔太郎「…。」
フィリップ「約束してくれ。たとえ一人になっても、君自身の手でこの風都を守り抜くと。」
翔太郎「約束なんてできねえ。俺は…自分に自信が持てないんだ。」
フィリップ「…。」

スタッグフォンの呼び出し音が鳴る

翔太郎「刃さん…。」

電話に出る翔太郎

翔太郎「何すか?今は…。」
?「来人君はいますか?」
翔太郎「加頭?」

応対するフィリップ

フィリップ「若菜姉さんをどこへやった!?」
ユートピア「我が財団所有の天文研究所にいる。現在数値は…78%。これを100に近付ける為、協力して貰います。」
フィリップ「する訳がない!」
ユートピア「そう言わず、理想郷をお楽しみください。」

電話を切るユートピア

フィリップ「うっ、わああああああっ!!」
翔太郎「おい、フィリップ!どうした!」

クイーン「フィリップ君!」
エリザベス「助けて!」

サンタ「フィリップ君!」

錯乱するフィリップ

翔太郎「おい、フィリップ!」

ウォッチャマン「嫌~、翔ちゃん!フィリップ君!」
倒れるフィリップ

ユートピア「正に理想郷、ユートピアだ。」
フィリップ「ふざけるなあっ!」
ユートピア「次はさらに大事な人を狙います。今どこにいると思います?」
フィリップ「…!」
ユートピア「屋根でクルクル鷗が回ってますよ。」
フィリップ「亜樹ちゃんが…!」
ユートピア「はっはっはっはっは。」
フィリップ「亜樹ちゃんがユートピアに!」
翔太郎「何だと!?」

駆けつけるフィリップ

フィリップ「亜樹ちゃん!?亜樹ちゃん!」
翔太郎「亜樹子!」

亜樹子の顔面がなくなっていた

フィリップ「うわああああああっ!!」

帽子が落ちる
フィリップ(僕のせいで…亜樹ちゃんが…皆が…。)
翔太郎「…。」
シュラウド「あの子を安心して、笑顔で消えられるようにしてあげて欲しい。」
フィリップ「うわああああああっ!!」
翔太郎「俺のせいだ…ごめんな…フィリップ…。」

白の帽子を被る翔太郎

若菜「お父様…。」
琉兵衛「聞こえるだろう?この星の嘆きが。」
若菜「ええ…お父様の嘆きも。だから…私、なります。地球の巫女に。」
琉兵衛「若菜…。」

消滅する琉兵衛
フィリップ「それが、姉さんの決断だったんですね。」
若菜「来人…?」
フィリップ「ごめんよ、もう僕には姉さんを救えない。」
若菜「来人ーっ!」


天文研究所
目覚める若菜

冴子「悪い夢でも見てたようね、若菜…言っておくけど、現実はもっと酷いわよ。」
若菜「何の話…?」

取り乱す若菜

冴子「加頭はクレイドールの力を衛星に飛ばして、地球規模のガイアインパクトを起こす気よ。」
若菜「そんな風にお父様の計画を横取りして…!お姉様の差し金ね?」
順「さあ、冴子さん。約束を果たす時です。」
冴子「約束…?」
順「出会った時に言いました。あなたが好きで逆転のチャンスをプレゼントすると…達成しました、愛ゆえに。」

冴子「何故私を助けるの?」
順「好きだからですよ、あなたが。大好きなあなたに傷つかれたら、私、ショックです。」

冴子「本気だったって言うの!?あれで?」
順「よく言われるんですよ。感情が込もってないから、本気だと思わなかったって。あなたは工場の場所を敵に教え、そして私を売った。でも許します。それはあなたが、園崎冴子だからですよ。」

目をそらす冴子

順「…何故です?何故そこまで私を拒絶するのです!?」
冴子「あなたが園崎をなめてるからよ。こんな形で若菜に勝っても、死んだお父様は絶対に認めない!」

ユートピアのガイアメモリを奪う冴子

冴子「若菜、逃げなさい。」

『UTOPIA』『TABOO』

若菜「お姉様が、私を…?」

押されるタブー
喉輪吊りされるタブー

ユートピア「さようなら。」

吸い取られ、冴子に戻る


ユートピア「結局、一人きりの理想郷か…。」

逃げ出す若菜、それを捕らえるユートピア

冴子「私…若菜を助けようとして死ぬなんて…あんなに憎んでた妹を、最低…。」
翔太郎「若菜姫は任せろ。」

息絶える冴子
手で冴子の目を覆い隠す翔太郎

ユートピア「活動級数98%、素晴らしい…。」
翔太郎が現れる

ユートピア「君か…何の用です?」
翔太郎「邪魔しに来た。」
若菜「左…翔太郎…?」
ユートピア「もはやWにもなれない君に、何ができる?」
翔太郎「だったら仕留めてみろ。」

攻撃を躱す翔太郎
コンテナに叩きつけられる翔太郎
再度攻撃を躱す翔太郎
パイプに叩きつけられる翔太郎
駆ける翔太郎

ユートピア「終わりだ。」

帽子で防ぐ翔太郎

ユートピア「こいつ…!」
フィリップ「翔太郎…!」

飛び越え、蹴りを繰り出す翔太郎

翔太郎「終わりはそっちの野望だ。」

拘束されるユートピア
ユートピア「貴様!」
装置が破壊される
若菜を救出する翔太郎

ユートピア「貴様!」
フロッグ「逃げろ!逃げろ!」

天文研究所が爆発する

翔太郎「大丈夫だ…。」

エクストリームメモリからフィリップが出現する

翔太郎「フィリップ!」
フィリップ「酷い顔だ。」
翔太郎「男の勲章、って奴さ。」
フィリップ「一人、よくやったね。凄いよ…。」
翔太郎「約束を守っただけだよ。」
フィリップ「君の友である事は、僕の誇りさ。」
翔太郎「…。」
ユートピア「馬鹿な…この程度で、私の計画が止まるとでも思うのか?」
フィリップ「止めるさ、何度でも。この左翔太郎が、街にいる限り…!」
ユートピア「何っ!?」
翔太郎「たとえお前らがどんなに強大な悪でも、風都を泣かせる奴は許さねえ!体一つになっても食らい付いて倒す!その心そのものが仮面ライダーなんだ!この街には仮面ライダーがいる事を忘れんなよ!」
ユートピア「仮面ライダー?」
翔太郎「財団X、加頭順!」
2人「さあ、お前の罪を数えろ!」
ユートピア「うおおおおおおおっ!!」
フィリップ「行くよ、翔太郎!最後の…。」
翔太郎「ああ、最後の!」

『CYCLONE』『JOKER』

2人「変身!」

『EXTREME』

最後の変身を遂げる2人。
パンチを繰り出すW
蹴りを受け止め、払うW
盾で防ぐW
パンチを繰り出すW

ユートピア「そんな筈はない!」

受け止めるW

ユートピア「相手の感情が強い程、それを吸い取れるユートピアは勝る筈!」

Wの感情を吸い取るユートピア

ユートピア「私の体に収まらない…!?」
W(翔太郎)「このWにはな、フィリップの最後の想いが込もってんだよ。てめえなんかに、食い切れる量じゃねえんだよ!」
ユートピア「これが…W!?まだだ、まだだ!うおおおおおおおっ!!」
W(フィリップ)「奴にもっとも効果のある攻撃だ…!」

『PRISM』

プリズムのガイアメモリをセットするW

『PRISM MAXIMUM DRIVE』

ユートピア「うおおおおおっ!!」

『EXTREME MAXIMUM DRIVE』

W(翔太郎・フィリップ)「ダブル・プリズム・エクストリーム!!」

ダブル・プリズム・エクストリームが炸裂!
ユートピアが順に戻る
着地するW

順「…お前の罪を、数えろだと…?人を愛する事が…罪だとでも…?」

『UTOPIA』

構えるW
順がガイアメモリを落とす。
ガイアメモリが割れる


Wとユートピアの戦いの場の近くからネオンが現れ、
ネオン「財団は、これで正式にガイアメモリから手を引く。」
独り言のように呟いた後、ネオンはその場から立ち去る。

消滅する順

W(フィリップ)「別れの時が来た。翔太郎、姉さんにはこの事、内緒にしておいてくれ。」
W(翔太郎)「分かった。」
W(フィリップ)「それじゃあ…行くよ。」

エクストリームメモリに手をかけるW
翔太郎がそれを止め、精神世界へ

翔太郎「俺の手で…やらせてくれ。」
フィリップ「任せるよ。」
エクストリームメモリから手を離す
そして、翔太郎がエクストリームメモリを握る

フィリップ「大丈夫。これを閉じても、僕達は永遠に相棒だ。この地球が失くならない限り。」

涙に暮れる翔太郎

フィリップ「泣いているのかい?翔太郎。」
翔太郎「馬鹿言うな、閉じるぜ…。」
フィリップ「さよなら。」
翔太郎「おう…。」

エクストームメモリを閉じる翔太郎
それを見届けたフィリップが号泣する
その姿はメモリと共に消滅した。

鳴海探偵事務所
若菜姫は病院で保護された。俺はフィリップが遺した最後の依頼をやり遂げた。

小包みが置いてあった。
箱を開ける翔太郎
本を取り、開く翔太郎

フィリップ「僕の好きだった街をよろしく。仮面ライダー左翔太郎!君の相棒より。」
翔太郎「ありがとよ、フィリップ…。大事にするぜ。」

俺は、これからもずっと街を守る。仮面ライダーとして、見ててくれよ。な、フィリップ…。

(続く)

※この続きは『仮面ライダーWの最終回』をご覧ください

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最終更新:2025年01月27日 17:07