スイートプリキュア♪の最終回

ラララ~♪
世界に響け、幸福のメロディニャ!


響「皆、見てこれ!こんなにカップケーキが残ってたよ!何でこれだけ、石にならないで残ってたんだろうね?」
奏「音吉さんのお陰ね。あの時、バリアの後ろにあった物は皆、守られたみたいだね。エレンもさっき、無傷のギター見つけて来たよ。」
響「そっかあ…。ほら、皆も食べようよ!」
奏「ありがとう。」
アコ「ありがとう。」
エレン「ありがとう。」
しかし、三人の顔は晴れない

アコ「ハミィ、目を覚まさないのね。」
奏「うん。今日は一日経つのに。」
「エレン、どうしても幸福のメロディ歌わないソソ?」
エレン「ええ。幸福のメロディを歌うのはやっぱりハミィでなくちゃ。それに、あんなに体を張ってくれたハミィを差し置いて私が歌う事なんかできないわ。」

回想

メロディ「ねえ、ハミィは?」
リズム「え?」
メロディ「ハミィ!」
ビート「伝説の楽譜に守られていたんだわ!」
ハミィ「ニャ…ニャプニャプー!」
メロディ「…!」

音符が楽譜に吸い込まれる
ハミィ「音符が全部集まったニャ。」
メロディ「ハミィ!」
降り注ぐ
メロディ「何!?」

石化したファルセットが
メロディ「ファルセット!バスドラ!バリトン!」
リズム「ハミィ!」
メロディ「ハミィ!」
駆け寄る4人
ビート「しっかりして、ハミィ!ハミィーーー!!」
響「ハミィが幸福のメロディを歌ってくれたら…」
エレン「え?」
響「ううん。ねえ、エレン、何か歌って?ハミィが目覚めそうな元気になれる歌。」
エレン「ええ。分かったわ。」

歌うエレン

ノイズ(勝手だな、お前達。お前達がいる限り、私は消える事はない。楽しい事があれば、同じように同じだけ悲しい事がある。
その悲しみの中から私は生まれる。私は悲しみそのもの。お前達がいる限り、私は永遠に生まれ続ける。)

響「(聞こえてる、ハミィ?あの時、ハミィも私と同じ事、思ったよね?だから、早く目を覚まして。早く世界をあなたの幸せの声で包み込んで。)!」

辺りは花園になった

響「!」
ハミィの姿が
響「ハミィ!」
ハミィに接近する響
響「ハミィ!ねえ、ハミィってば!」
しかし、応えず
響「ハミィ?ここは一体?」
エレン「ハミィの夢の中みたいね。」
響「エレン!」
エレン「何故こんな事に?」
奏「私もハミィの事を考えたら、いつの間にか…。」
アコ「エレンの歌で皆の気持ちが一つになったからじゃない?」
響「奏!アコ!どういう事?」
アコ「エレンの歌の力がハミィを思う皆の気持ちに反応したんだと思う。」
奏「それじゃ…。ここで私達どうすればいいのかしら?」
響「さあ…。」
ハミィ「いい匂いニャ。そうニャ!楽しい時は歌うニャ!セイレーン!セイレーン、どこニャ!一緒に歌うニャ!」
エレン「ハミィ!」
ハミィ「セイレーン!どこニャ?響も、奏も、アコも!どこ行ったニャ?そうニャ、皆音符を探しに行ってるニャ。ハミィも探すニャ!」
響「伝説の楽譜は完成してるのに。」
エレン「ハミィ、大丈夫よ!音符は全部集まってるの!皆、幸福のメロディを歌うのを待ってるのよ!」
ハミィ「皆、どこ行ったニャ?」
奏「ハミィ…。」
響「皆ここにいるよ、ハミィ!」

ハミィ「!」

再度、歌うエレン
ハミィ「セイレーン?いるニャ?どこニャ?セイレーン!」
響「歌が届いた。?」
エレンに応え、歌う三人
ハミィ「響?奏?アコ?どこニャ?」
響(泣かないで、ハミィ。)
奏(私達、ハミィのお陰で一緒になれた。)
エレン(おっちょこちょいで天然ボケの子猫ちゃんだけど。)
アコ(ハミィがいないと、何も始まらない。)
響・奏・エレン・アコ(だから…。早く起きておいで。)

目覚める四人

ハミィ「皆、ありがとニャ。ハミィがこんなに幸せな気持ちになれたのは初めてニャ。皆の歌がハミィに幸せをくれたのニャ。」
奏「ハミィ。」
響「皆、心で繋がれたね。」
ハミィ「セイレーンのお陰ニャ。皆が来てくれて本当に嬉しかったニャ。ありがとうニャ、セイレーン。」
エレン「…。」
ハミィ「セイレーンの分も頑張って、幸福のメロディを歌うニャ。」
エレン「当たり前でしょ。しっかり歌って世界を幸せにしないと承知しないわよ。」
響「さあ、行こう!皆の幸せを取り戻しに!」
奏・エレン・アコ「うん!」
ハミィ「はいニャ!」

楽譜を置くハミィ
見守る四人
アコ「…。」
頷く奏
ハミィ「行っくニャよ!」
エレン「頑張ってー!」
響「そんな明るいノリなの?」

歌を歌うハミィ
奏「なんて綺麗なメロディー。」
元に戻るアフロディテ
アコ「ママ!」
アフロディテ「アコ!」
石化された人々が元に戻る
アコ「ママ!」
アフロディテ「アコ!」

再度、歌うハミィ
アフロディテ「よく頑張ったわね。ついにノイズを倒したのね?」
アコ「うん。ママ!ママ!」
涙が零れる二人
バスドラ「う…。ここは…?」
エレン「バスドラ!」
バスドラ「おお!お前達!」
エレン「よかった、無事で!」
バスドラ「俺達、助かってる!ファルセット、お前も何ともないか?」
ファルセット「はい!元通りです!」
バリトン「夢のようです!」
バスドラ・ファルセット・バリトン「セイレーン!」
エレン「重いわ!喧しいわ!」
アフロディテ「さあ、パパの所へ!」
アコ「うん!」
アフロディテ「ありがとう、ハミィ。すぐ戻るわ。」
頷くハミィ
奏「綺麗。」

目覚める音吉
エレン「幸せが降り注いでるみたい。」
奏「こんなに気持ちが安らぐなんて…。」
エレン「この歌の力は人間界にも届いている筈。」
奏「皆、新しい音楽が奏でられるのね。」
響「もう一つの声も、きっと新しい音楽を口ずさんでくれる筈。そしたら、私達も鼓動のファンファーレを響かせよう!
それぞれの夢に向かって!」
奏・エレン「うん!」
アフロディテ「伝説の戦士プリキュア、本当に頑張ってくれました。
おかげでメイジャーランドは救われ、無事、幸福のメロディも完成し、全ての人々に幸せが戻りました。」
メフィスト「皆さん!今まで迷惑を掛けて本当に済まなかった。」
響「そんな…。」
?「全くじゃ。」
メフィスト「お義父様!」
音吉「この老体に無茶させおって。」
メフィスト「誠に申し訳ございませんでした!」
クレッシェンドトーン「メフィスト。もう二度とアコに心配をかけるのではありませんよ。」
メフィスト「はい!もちろんです!」
アフロディテ「ハミィ!素晴らしい歌声だったわ。さすがメイジャーランドの歌姫ね。」
ハミィ「ありがとうニャ。セイレーンが一緒にいてくれたお陰ニャ。」
赤面になるエレン

「プリキュア!ありがとう!」
「プリキュア!プリキュア!プリキュア!」
三人「ありがとう!」
メフィスト「もうしばらくアコの事をよろしく頼む!」
響「皆、いい笑顔だった。」
奏「うん。ほんとによかったね。諦めずに戦って。」
響「うん。さあ、加音町に帰ろう。」

加音町

響の母「響!」
響「ママ!」
響の母「響!どこに行ったのかと思ったわよ。」
響「いやあ、ちょっと調辺の館に…。」
奏の母「奏!あんな所にいたわ。」
奏太「何やってたんだよ、お姉ちゃん?」
奏「さ、さあ、私も何が何だか。」
奏の父「ああ、無事でよかった。」
奏太「よう!何ともなさそうだな。」
アコ「まあね。奏太も、元気そうでよかった。」
「不思議なのよね。怖い怪獣が現れたと思ったら、いつの間にかここにいて。」
「普通そんな目に遭ったら、不安で仕方ないんだと思うけど。何故かそんな気持ちにならないんだよね?」
「満ち足りた気分と言うか?何も心配はいらないって思えるんだ。不思議だね。」
響の父「響は歌を聴いたかい?他の皆はそんなの知らないって言うんだけど。」
響の母「パパとママは聴いたのよ。聴いているだけで幸せになれる!それはもう素晴らしい歌!響にも聴かせたかったわ!」

響の母「あんまり遅くならないようにね!」
響「はーい!」
音吉「何じゃ?何で帰らんのじゃ?」
響「うん、ちょっともう少し待ってみたくて。」
音吉「待つ?一体何じゃ?」
響「…。」
音吉「?」
響「そういえばハミィ、ちゃんとお礼言ってなかったね。皆を幸せにしてくれて、ありがとう。」
奏・エレン・アコ「ありがとう、ハミィ。」
ハミィ「そんなに改まって言われると照れるニャ!でも、幸福のメロディが完成して本当によかったニャ。」
「ピィーー!」
音吉「!」
クレッシェンドトーン「!」
音吉「この声は!ノイズ!」
響・奏・エレン・アコ「ピーちゃん!」
響「おいで、ピーちゃん!おかえり、ピーちゃん。」
奏「待ってたよ。」
ピーちゃん「ピー。」
音吉「皆どうしたと言うんじゃ!?そいつはノイズじゃぞ!」
響「音吉さん、幾ら幸せの世界になっても、悲しみや苦しみが全て消える訳じゃないわ。」
奏「私達もピーちゃんを受け入れた上で前に進みたいの。」
エレン「悲しみを見ないふりをするのは幸せとは言えないの。」
アコ「よく見れば可愛いよ。」
音吉「何と。」
響「ピーちゃん、これからはずっと一緒だからね。」
ピーちゃん「ピー。ピー。」
クレッシェンドトーン「音吉、プリキュアは私達の想像以上の成長を遂げたようですね。」
音吉「ええ…。ノイズが必要な存在だとは…。」
クレッシェンドトーン「見守りましょう。彼女達がどんな音楽を奏でて行くのかを。」
音吉「ええ。」
響「これで皆一緒に夢に向かって進めるね!」
奏「うん。」
響「私達はまだまだ変われる。新しい明日に向かって変身するのよ!」

一同「レッツ・プレイ!プリキュア・モジュレーション!」

ケーキ作りをする奏

路上ライブをするエレン


学校生活をするアコ

ピアノを奏でる響


演奏会にて

ピアノを奏でる響

メロディ「爪弾くは荒ぶる調べ、キュアメロディ!」
リズム「爪弾くはたおやかな調べ、キュアリズム!」
ビート「爪弾くは魂の調べ、キュアビート!」
ミューズ「爪弾くは女神の調べ、キュアミューズ!」
一同「届け!皆の組曲!スイートプリキュア!」




(終)

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最終更新:2020年04月17日 12:16