仮面ライダー電王の第4話

電王(SF)「俺の必殺技。」
パスをセタッチする電王(SF)
『Full Charge』
電王(SF)「"パート2"」
起き上がるイマジン
斬撃を繰り出す電王(SF)
姿を消すカメレオンイマジン

山越「先輩!酷いじゃないすか、約束したのに。」
良太郎「え?ちょっと?」
向こうから声が響く
悪徳業者が走る
匿る山越
武器を取り出す悪徳業者
武器を向けられる良太郎
良太郎「何でこうなる訳?」
悪徳業者「今度は昼間みたいにはいかねえからな。」
武器を振りかざす悪徳業者
山越「先輩!やっちゃってくださいよ、遠慮なく。」
良太郎「いや、そう言われても…」
悪徳業者「この野郎、ふざけた真似しやがって!」
良太郎「じゃあ…いくらぐらい…」
悪徳業者「ふざけんな!餓鬼のカツアゲじゃねえんだぞ、この野郎!」
サイレン音が響く
パトカーが迫る
良太郎「今の内に!」
逃げる二人
悪徳業者「待て!」「こら、待て!」
追う悪徳業者
走るハナ
ハナ「どこ行っちゃったのよ?」
連絡するハナ
ナオミ「はい!デンライナー・食堂車です。ハナさん!モモタロちゃんなら、戻って来ますよ。」
モモタロス「その名前は、やめろっつってんだろ!」
ハナ「戻ってる?じゃあ、今は良太郎な訳?どこにいるか聞いて。」
ナオミ「良太郎ちゃんが、どこに行ったか、わかります?」
払うモモタロス
モモタロス「完全に締め出されたから、分かんね!」
ハナ「デンライナーの停車時間までまだ30分もある!どこかに隠れていればいいけど…」



第4話
鬼は外!僕はマジ

ビルの屋上にて
良太郎「運よく逃げられましたね。」
山越「お前、運いいんすか?」
良太郎「いいですよ!かなり。」
山越「先輩!何か感じが違うなぁ。どうしちゃったんすか?」
良太郎「え…いや…(どうしよう…この人、誰だろ?モモタロスの友達?)」
山越「ま、いいや!とにかく成功すよ!」
金を取り出す山越
山越「これだけでしたけどね…でもまた狙いましょうよ!」
良太郎「あの…もしかして、あの人達から取ったんですか?」
山越「え?ちょっと、大丈夫すか?俺が取って来るから、先輩には用心棒を頼んだんじゃないすか。」
金を渡す山越
山越「はい、じゃあ約束の分け前。」
良太郎「貰えません、そんなの。」
山越「先輩が欲しいって言ったのに。」
良太郎「一緒に自首しましょう。」
山越「は?」
良太郎「僕にも半分責任がありますから、行きましょう!」
山越「ちょっと!何言ってんすか?」
引き止める山越
山越「大丈夫!あいつら、悪徳業者だから、訴えたりしませんよ。」
良太郎「泥棒は泥棒です!どんな相手だろうとも取っていい訳ないです!」
山越「冗談じゃないっすよ!俺は、もっともっと金がいるんだ。金が。」
良太郎「…」
山越「金さえあれば、俺だって!」
体から砂が零れる
良太郎(イマジンだ!イマジンがこの人に!)
山越を攫うイマジン
良太郎「変…」
倒れる良太郎

ミルクディッパーにて
ノックが響く
愛理「はい?」
ハナ「朝早くすいません、私ハナって言います!あの…良太郎君は?」
愛理「良ちゃんのお友達?それがね…夕べここに泊まった筈なんだけど、いないの。出かけちゃったみたい。」
ハナ「そうですか?すいません。」
愛理「ちょっと待って!良太郎のお友達をただでは帰せません!珈琲1杯どうぞ!」
ハナ「でも…」
愛理「それに朝からバタバタしてると幸運の星が逃げちゃいますよ。」
ハナ「…」
愛理「…」

山越のアパートにて
金を出すカメレオンイマジン
カメレオンイマジン「一度結んだ契約は必ず果たす!だからここを動くな!」
山越「やばい!マジなんだ!ど、どうなるんだよ、俺…」

一方、ミルクディッパー
愛理「はい、どうぞ!うち自慢のブレンド珈琲!」
ハナ「いただきます!」
珈琲を嗜むハナ
ハナ「おいしい!」
愛理「うちの珈琲達、いい仕事するでしょ?」
ハナ「いつものブレンドと全然違う!」
一方、デンライナー食堂車
ナオミ「よし。」

一方、ミルクディッパー
愛理「良太郎、迷惑かけたりしてない?」
ハナ「え?」
愛理「ほら…ドタバタ倒れるし、嘘みたいに運が悪いし。」
ハナ「いいえ!」
愛理「そう?」
頷くハナ
ハナ「ここって星の本ばっかりなんですね!」
愛理「なんかね…好きなの!不思議じゃない?今、私達が見ているのは何百年も何千年も前の光だなんて!」
上を見上げるハナ
愛理「きっとまだ地球に届いていない光もあるだろうし…多分それが良太郎の幸運の星かな?」
星が輝く

現金輸送車が走る
カメレオンイマジンが現れる
火炎を吐くイマジン
輸送車が壁にぶつかる
逃げる運転手

一方、デンライナー・食堂車
ハナ「イマジンの契約者が馬鹿モモの泥棒仲間とはね!」
モモタロス「泥棒仲間じゃねえ!用心棒だっつったろうが!」
ハナ「警察はそう思ってない!大体、分け前まで要求したくせに、何言ってんのよ!」
モモタロス「あれは良太郎に返してやろうと思ったんだよ!」
良太郎「そんなお金はいらない!」
ハナ「ああ~もう!!とにかく早くその男の居場所、探さないとね!」
良太郎「ごめん!僕がちゃんと追いかけていれば…。」
モモタロス「家なら知ってるぜ。」
良太郎「!」
モモタロス「最初に会った時よ、奴が塒を教えてたんだよ。おい、良太郎!右の尻のポケットだ。」
取り出す良太郎
モモタロス「感謝しろよ。」
良太郎「行こう!」
ハナ「体、平気?」
良太郎「うん、ショック療法かな?大分軽くなった。」
モモタロス「俺のおかげだぞ~。」
ハナ「あんたは二度と出て来ないで!」
モモタロス「戦いになったらよ、俺を呼ぶしかねえんだからな!」
良太郎「呼ばない。」
モモタロス「何?」
良太郎「呼ばないよ、一緒に戦いたくないんだ。」
モモタロス「怒ってんのかよ?警察の事なら…。」
良太郎「僕の事はどうでもいいよ、慣れてるし。でも、泥棒とか人にお金を要求したり、取り上げたり、好きじゃない。大切なものとかお金とかを失くすのって、辛いよ。」
モモタロス「そんなにマジになる事はねえじゃねえか、なあ?」
良太郎「あのさ、まだ決めてなかった願い!モモタロスが僕から離れる事って言うのは駄目?」
モモタロス「そんなの駄目に決まってんだろ。それによ、モモタロスってのはやめろよ!」
良太郎「そうか?」
モモタロス「おい。」
食堂車を後にする良太郎
ハナ「良太郎が怒るのも、無理ないよね!」
モモタロス「勝手にしろ!」

一方、アパートに向かう悪徳業者
悪徳業者「山越!今度こそ逃が…」
金の海になっていた
山越「助けてくれ!」
悪徳業者「何だ…この量?」
拘束される悪徳業者
山越「!」
カメレオンイマジン「望みは死ぬ程の金だったな?」
山越「やめてくれー!」
カメレオンイマジン「これで十分、死ぬ程の金だ!お前の望みは果たした!」
写真を見つめる山越
山越(金さえあれば…違う!本当はあの時…)
投げ飛ばすカメレオンイマジン
カメレオンイマジン「契約完了だ!」
裂け目を開くカメレオンイマジン
移動するイマジン
良太郎「しっかりして!」
山越「先輩!」
カードを翳すハナ
ハナ「去年の3月15日。この日付に記憶は?」
山越「忘れられる訳ねえよ…人生で一番間抜けな日だ。売れないバンド活動を終えた俺と仲間は、そろそろ決着をつけようって…」
回想
山越「その日のオーディションを最後の賭けにした。」
泣く子供のところに行く山越
山越(回想)「どうした?」
山越「完全にアウトだった。オーディションは受けられず、メンバーも気が抜けて、そのまま解散!」
現在
山越「皆、故郷に帰ったけど、俺は何かモヤモヤしたまんまで、金さえあれば、デビューできんじゃないかって借金までして…
馬鹿だったな。金でCD出したって、きっとモヤモヤは消えない。先輩、巻き込んですいません。」
良太郎「勝手に割り込んだのはこっちだから。」
ハナ「君、その日にいた場所は?」
山越「渋谷区のオレンジ通り。」
ハナ「良太郎!急ごう!イマジンは彼の記憶を辿って、過去へ飛んでる!過去を変える為に!」

2006年3月15日

一年前

山越の体に砂が零れる
破壊活動を始める

チケットをパスにセットする良太郎
デンオウベルトが出現する
良太郎「変身!」
電王(PF)に変身する良太郎
デンライナーが出現する
パスをセットする電王(PF)
ハナ「過去を変えられたら、時の運行が変わる!過去も未来も大変な事になる!急がなきゃ!」
モモタロス「…。」
一方、過去
山越「うおおおああ!」

トラックが攻撃される
同時に現在に影響が及ぼす

「うわあああっ!」

パニックになる市民
時計を持った謎の男がその場を去る
過去に到着する電王(PF)
山越「貴様!」
山越の体から離れるカメレオンイマジン、それと同時に失神する山越
デンライナーから降りるハナ
構える電王(PF)
ハナ「良太郎!本当に馬鹿モモ抜きで戦うつもり?」
電王(PF)「僕の事はいいから、早く彼を!」
ハナ「え?」
電王(PF)「今なら、オーディションに間に合うかもしれない。」
ハナ「でも!」
電王(PF)「僕はここからイマジンを引き離すから、行って。」
山越のところへ向かうハナ
立ち向かう電王(PF)
カメレオンイマジン「邪魔をするな!」
電王(PF)「うわあっ!」
ハナ「しっかりして!」
目覚める山越
ハナ「よかった。」
山越「あの女の子は?」
ハナ「ここにいるよ。私が交番に連れて行くから、君には行く所があるんじゃない!早く!」
山越「ありがとう!ありがとう!」
オーディション会場へ向かう山越

立ち上がる電王(PF)
カメレオンイマジン「その姿ではまともに戦えないらしいなあ!」
鞭攻撃を繰り出すカメレオンイマジン
火炎を繰り出すカメレオンイマジン
モモタロス「…。」
抵抗を見せる電王(PF)
押される電王(PF)
モモタロス「くっそー!」
ウロウロするモモタロス
モモタロス「おい、いいのかよ、良太郎!」
再度、押される電王(PF)
ハナ「良太郎!無理だよ!モモタロス呼んで!」
電王(PF)「…。」
押される電王(PF)
モモタロス「馬鹿野郎!死んじまうぞ!俺を呼べよ!」
ハナ「良太郎!」
モモタロス「分かった!もう二度と泥棒の味方したり、金の要求とかしねえ!だから俺を呼べ、良太郎!!」
地面に叩き付けられる電王(PF)
モモタロス「…。」
電王(PF)「ごめんなさいは?」
モモタロス「え?」
電王(PF)「ごめんなさいは?」
モモタロス「だあ~もう~、ごめんなさああああい!!」
立ち上がる電王(PF)
『Sword Form』
電王(SF)に変身する
電王(SF)「俺、ようやく参上!」
カメレオンイマジン「今更出て来た所で遅い!」
かわす電王(SF)
火炎を切り払う電王(SF)
電王(SF)「今更もクソもねえ!」
反撃する電王(SF)
電王(SF)「言った筈だぜ!俺は最初から最後までクライマックスだってな!」
連撃を繰り出す電王(SF)
カメレオンイマジン「殺す!」
鞭を掴む電王(SF)
引き寄せ、斬撃を繰り出す電王(SF)
電王(SF)「今日の必殺技は一味違うぜ。俺の必殺技!」
『Full Charge』
電王(SF)「"パート2ダッシュ"!!」
斬撃を繰り出す電王(SF)
カメレオンイマジン「うわあああっ!!」
良太郎(同じじゃん。)
電王(SF)「へへっ。」

デンライナー・食堂車にて
ナオミ「珈琲お待たせしました~。はい、どうぞ。」
珈琲を置くナオミ
ナオミ「どうぞ。はい、ごゆっくり。」
オーナー「関心しませんね、うん。」
モモタロス「ん?」
振り向く良太郎
オーナー「確かに、男一人がオーディションに行ったくらいで時の運行に変化は起こりませんが、彼は結局オーディションに落ちてバンドを解散するんです。
ただ、もう一度夢を追う決意をしました。お金ではなく、自分の力で。でも、それだけです。それだけ、変える意味はない。それに、流れる時は決して戻らないから、美しいと思いますよ。」
旗が倒れる
ナオミ「は~い、残念。」
オーナー「まっ、いいですけどね。」
その場を去るオーナー
良太郎「間違ってるのかな?」
ハナ「分かんないけど、でも、それでも変えたい時間は、やっぱりあると思う。」
モモタロス「おい、良太郎。お前、へな猪口かと思ったが、結構頑固で根性があるじゃねえか、え?」
良太郎「そうかな?」
モモタロス「何がそうかなだ、この野郎!ま~モモタロスってのはセンスねえけど、センスねえよな。センスねえけど、呼びたきゃ勝手に呼べよ!」
良太郎「そうするよ、モモタロス!」
モモタロス「…。」
良太郎「…。」
走るデンライナー

その道中に新たなイマジンが現れる


(続く)

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最終更新:2017年09月28日 17:30