魔法少女リリカルなのはvividの第1話

次元の海の中心世界『ミッドチルダ』。都市型テロ『JS事件』の発生と解決からは、すでに4年が経過して――対処に当たった部隊『機動六課』もすでに解散---
そして機動六課の戦術の切り札、エースオーブエースーー高町なのは一等空尉も、現在はその翼をひととき休めて、育ちゆくのは新たな世代

なのは「ヴィヴィオ~!あさごはんだよ~」
ヴィヴィオ「はあ―――いっ!」

これはかっての空のエース、高町なのはの一人娘にしてSt(ザンクト)ヒルデ魔法学院初等科4年生、高町ヴィヴィオの鮮烈(ヴィヴィト)な物語


memory:01 「セイグリッド・ハート」


ヴィヴィオ(わたし、高町ヴィヴィオは、ミットチルダ在住の魔法学院初等科4年生)

なのは「ヴィヴィオ、今日は始業式だけでしょ?」
ヴィヴィオ「そだよー、帰りにちょっと寄り道してくけど」

ヴィヴィオ(「公務員」のママとふたり暮らしで)

なのは「今日はママもちょっと早めに帰ってこられるから、ばんごはんは4年生進級のお祝いモードにしよっか?」
ヴィヴィオ「いいねー♪」
なのは「さて、それじゃ」
ヴィヴィオ「うん」
なのは・ヴィヴィオ「「いってきまーす!」」
なのはとヴィヴィオがハイタッチを交わした。

ヴィヴィオ(けっこう仲良し親子です。たまにケンカもするけどね)

Stヒルデ魔法学院 初等科・中等科棟
生徒たち「おはよー」「ごきげんよう」

ヴィヴィオは友達のコロナとリオに挨拶すうr。
リオ「ヴィヴィオ!」
コロナ「ごきげんよう、ヴィヴィオ」
ヴィヴィオ「コロナ!リオ!」
リオ「おはよー」
コロナ「クラス分けもう見た?」
ヴィヴィオ「見た見た!!」
リオ「3人一緒のクラス!!」
ヴィヴィオ・コロナ・リオ「「「いえーーい♪」」」
生徒たち「くすくす」
ヴィヴィオ・コロナ・リオ「「「?」」」」
生徒たち「あら、はしたない」「あらあら、まあまあ」

ヴィヴィオ(仲良しの友達と)


教師「選択技術で応用魔導学を選択したみなさんは、これから授業も難しくなってくると思いますが・・しっかり学んでおけば、将来きっと役に立ちますからね」

ヴィヴィオ(結構ハイレベルだけど、楽しい授業)


リオ「はーーー、終わった終わった-」
コロナ「寄り道してく?」
ヴィヴィオ「もちろーん」
リオ「また図書館寄ってこーよ!借りた本あるし」
ヴィヴィオ「あ、でもその前に教室で記念写真撮りたいな。お世話になってるみなさんに送りたいんだ」
「みなさんのおかげで、ヴィヴィオは今日も元気ですよ・・・・って」


ヴィヴィオ「あ、メール返ってきたー」
リオ「そういえば、ヴィヴィオって自分専用のデバイス持ってないんだよね」
コロナ「それ、フツーの通信端末でしょ?」
ヴィヴィオ「そーなんだよー、うち、ママとその愛機がけっこー厳しくてって」

なのは「基礎を勉強し終えるまでは、自分専用のデバイスとかいりません」
レイジングハート「I act as substitute till then」(それまでは、私が代役を)
ヴィヴィオ「だって」
コロナ「そーかー」
ヴィヴィオ「リオはいーなー、自分用のインテリ型で」
リオ「あははー」
レイジングハート「Im sorry.」(すみません)
ヴィヴィオ「あ・・・丁度ママからのメールだ」
コロナ「なにかご用事とか?」
ヴィヴィオ「あー、へいきへいき。早めに帰ってくると、ちょっと嬉しいことがあるかもよ・・・だって」
リオ「そっか」
コロナ「じゃ、借りる本決めちゃお!」
ヴィヴィオ「うん!」


ヴィヴィオ(実はわたしは、その昔、生まれ方関係でちょっといろいろあったりした。なのはママとも血の繋がった親子ではないし、今は仲良しのみんなとも、ほんの数年前には本当に、本当にいろいろな事があった。
助けてくれたいろんな人たち。わたしがわたしのまま、高町ヴィヴィオとして、生きる事を許してくれた人たちのおかげで、わたしは今、なんだかすっごく幸せだったりします)


ヴィヴィオが家に帰った。
ヴィヴィオ「たっだいまーっ」
フェイト「おかえりーヴィヴィオ」
ヴィヴィオ「あれ?フェイトママ!?」
フェイト「うん♡」
ヴィヴィオ「バルディッシュも」
バルディッシュ「Hello lady」
フェイト「フェイトママ、艦の整備で明日の午後までお休みなんだ。だから、ヴィヴィオのお祝いしようかなって」
ヴィヴィオ「そっか・・・ありがと、フェイトママ」
フェイト「お茶いれるから、着替えてくるといいよ」

ヴィヴィオ(フェイトママは、なのはママの大親友。9歳の頃からだって。
わたしがなのはママと親子になる時、後見人になってくれて、その時なんだかわたしはフェイトママの事もママって思っちゃったらしくて。覚えてないよー、ちっちゃい頃の事だもん)
(以来ずっと、わたしにはふたりのママがいる状態。まぁ、ちょっと変わってるけど、ふたりともわたしの大切なママです)


ヴィヴィオ達は夕食を食べた。
ヴィヴィオ「ごちそうさまー!さて!今夜も魔法の練習してこーっと」
なのは「あーヴィヴィオ、ちょっと待って-。ヴィヴィオももう4年生だよね」
ヴィヴィオ「そーですが」
なのは「魔法の基礎も大分できてきた。だからそろそろ自分の愛機を持ってもいいんじゃないかなって」
ヴィヴィオ「ほ・・・ほんとっっ!?」
フェイト「じつは今日、私がマリーさんから受け取ってきました」
なのは「あけてみてー」
ヴィヴィオ「うん!」
フェイトから受け取り、ヴィヴィオが開けた箱の中には、うさぎのぬいぐるみが入っていた。
ヴィヴィオ「うさぎ・・・?」
なのは「あ、そのうさぎは外装というかアクセサリーね」
フェイト「中の本体は、普通のクリスタルタイプだよ」
そのぬいぐるみは、箱から浮かび上がった。
ぬいぐるみ「どもっ」
ヴィヴィオ「とっ・・・と、と、飛んだよっ!?動いたよっっ!?」
フェイト「それはおまけ機能だってマリーさんが」
ヴィヴィオ「あ・・・」
なのは「色々とリサーチもして、ヴィヴィオのデータにあわせた最新式ではあるんだけど、中身はまだほとんど、まっさらの状態なんだ」
フェイト「名前もまだないから、つけてあげてって」
ヴィヴィオ「えへへ・・・実は名前も愛称ももう決まってたりして。そうだママ!リサーチしてくれたってことはアレできる!?アレ!!」
なのは「もちろんできるよー、セットアップしてみてー」
フェイト「・・・・・?」

ヴィヴィオは庭に出た。
ヴィヴィオ「―――マスター認証、高町ヴィヴィオ。術式はベルカ主体のミッド混合ハイブリッド。わたしの愛機に個体名称を登録。愛称(マスコットネーム)は『クリス』、正式名称『セイクリッド・ハート』」
なのは「あらっ・・・」
フェイト「くすっ」
ヴィヴィオ「いくよ、クリス。セイグリッド・ハート!セ――ット・ア――ップ!」」

光の中、ヴィヴィオはバリアジャケットを纏った大人の姿、かってなのはと戦った聖王としての姿になった。
ヴィヴィオ「ん・・・!やったぁ―――!ママありがとー!」
なのは「あー上手くいったねー」
レイジングハート「Excellent!」(お見事です)
ヴィヴィオの姿を見たフェイトはへたり込んだ。
ヴィヴィオ「フェイトママ?」
なのは「・・・・・あ」
ヴィヴィオ「?」
フェイト「なのは・・・・ヴィヴィオが、ヴィヴィオがぁぁー!!なんで聖王モードに!?」
なのは「いや、あの落ち着いて、フェイトちゃん、これはね?」
ヴィヴィオ「ちょ・・・なのはママ!なんでフェイトママに説明してないのー!」
なのは「いやその・・・ついうっかり」
ヴィヴィオ「うっかりってー!!」


陸士108隊隊舎 20:38
ノーヴェ『・・・・連続傷害事件?』
ギンガ「ああ・・・「事件」ではまだないんだけど」
ノーヴェ「どゆこと?」

同時刻 ナカジマ家。
ギンガ「被害者は主に格闘系の実力者。そういう人に街頭試合を申し込んで・・・」
ノーヴェ「フルボッコってわけ?」
ギンガ「そう」
ウェンディ「あたし、そーゆーの知ってるっス!喧嘩師!ストリートファイター!」
ウェンディ「うるさい」
ギンガ「ウェンディ正解。そういう人たちの間で話題になってるんだって。被害届が出てこないから事件扱いではないんだけど、みんなも襲われないよう、気をつけてね」
ディエチ「そう・・・」
ウェンディ「気をつける。つーか来たら逆ボッコだ」
チンク「ふむ・・・これが容疑者の写真か」
チンク達の方に映された画像には、倒れ伏した男と仮面で顔を隠した女性が映っていた。
ギンガ「ええ。自称『覇王』イングヴァルト」
ウェンディ「それって」
ギンガ「そう、古代ベルカ―――聖王戦争時代の王様の名前」




(続く)

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最終更新:2019年01月02日 17:21