轟轟戦隊ボウケンジャーの第27話

ナレーション「Task.27」

ターロン「キミの風水、超最悪!」

蒼太&菜月&さくら「チーフ!?」

暁「ぐ……偶然だ! 俺は占いなんて信じない!」

真墨&映士「明石!」

暁「……不幸だ。……不幸すぎる」

ナレーション「風水占いの罠」

暁「占いなんかに負けてたまるか!」



 この日もプレシャス確保の為にミッションを行っているボウケンジャー。

 アクセルラーで菜月は占いサイトを見ている。

菜月「やった! 今日の菜月の運勢最高だ! 見て見てさくらさん」

さくら「ミッション中ですよ! イエロー」

真墨「まあいいだろ? ……おっ! 明石は運勢最悪だぜホラ」

暁「いや、俺は占いなんて信じない」

 立ち止まって唖然とする真墨と菜月とさくら。

真墨「えっ?」

暁「そんなモノに左右されていては、冒険なんて出来ないからな」

 再び歩き出すボウケンジャー。



 そうこうしてる間に目的地へ到着した。そこには行列があった。

蒼太「ここだ」

菜月「わぁ、凄い行列!」

蒼太「風水士、陳崇光(チン・スウコウ)。彼のする占いは異常なほどによく当たると言われています」



 看板のアップ



真墨「必ず当たる占いかぁ……」

菜月「菜月も占って貰いたいなぁ」

さくら「プレシャスを使用していると見て、間違いないでしょう。
    ……サージェスに預けて貰うよう交渉するのが、今回の任務です」

蒼太「ま、ネガティブ相手のミッションに比べれば遥かに楽だけどね」

真墨「ああ」

 扉の開く音がした。

陳「ああああっ!」

 陳が飛び出してきた。さらにそこから現れたのはなんと……

???「フハハハハハハハハハハハ!」

 なんとネガティブシンジゲートの一つ邪竜一族の邪竜である。
 陳も客達も慌てて逃げ出す。

ターロン「伝説の風水羅盤! この邪竜ターロン様が手に入れたぞ!」

真墨「邪竜一族!」

 アクセルラーでターロンが持ってる羅盤を調べるさくら。

さくら「ハザードレベル88。プレシャスです」

暁「ああ。……邪悪竜!!」

ターロン「あ!?」

暁「返してもらうぞ! そのプレシャスを」

 アクセルラーをスタンバイし

暁「レディ!」

5人「ボウケンジャー! スタートアップ!!」

 ボウケンジャーに変身し戦闘開始!!



レッド「はぁ!」

 サバイブレードでターロンを攻撃するがすべて弾かれ攻撃を受ける。

ターロン「黒いのはーあっち!」

ブラック「ああ!」

ブルー「はぁ!」

ターロン「青いのはーこっち!」

ブルー「だぁ!」

 イエローとピンクが立ちはだかる。すると何故か地団駄を踏むターロン。

ターロン「あああ! 君たちはそっちじゃあーなくて!」

 イエローとピンクのサバイブレードを受け止めるターロン。

ターロン「あっち!」

イエロー&ピンク「ああ!」

 レッドも攻撃するがかわされ。

ターロン「君はーそっちー!」

レッド「うわあぁ!」

ターロン「そうそう、この位置だよ! 東に青! 南に赤! 西に黄色と桃色! そして! 北に黒!
     良い風水だ! ……そして! この風水羅盤を使えば……」

 先程奪った風水羅盤を操作し……


レッド「なんだ!?」

ターロン「フハハハ! ボクの風水は固定されたよ! これで僕は最高の運勢を手に入れたんだ!」

イエロー「……何言ってんの?」

ピンク「サバイバスター!」

 ピンクがサバイバスターで攻撃するが立ち止まっているのにターロンには全く当たらずとばっちりを食らうブルー。

ブルー「うっ! おっ! わぁ!」

ピンク「えっ!? 外れた!?」

ブラック「!?」

ブルー「えっ!? ピンクの射撃が当たらない!?」

ターロン「! 隙あり!!」

 ターロンが手から光線を放つ。ブルーはサバイブレードでなんとか受け流すが、流した先のガラスに反射しそのままブルーに命中。

ブルー「うわぁ!!」

ピンク「ブルー!」

ターロン「それはこの風水羅盤・竜眼の力! 地脈と気のパワーを増幅し、人の風水的運勢を固定することが出来るんだ!」

レッド「なにが風水だ!」

ブラック「ふざけるな!!」

 突っ込むブラックとレッド。

ターロン「500円玉めーっけ!」

 と、お金拾った反動でブラックの攻撃をかわすターロン。

レッド「はあ!」

ターロン「よいしょっと」

 攻撃しようとしたレッドの攻撃を立ち上がった反動で妨害。

ターロン「はあ!」

レッド「うわあ!」

 攻撃を食らいながらも立ち上がるレッド。そこに他の4人も集まる。

ターロン「!? 東に青! 西に黒! 南に黄色と桃色! 赤いキミ! キミの風水超最悪だよ~!」

レッド「なにっ!?」

ターロン「竜眼!!」

 レッドの足元に羅盤の模様が発生する。そしてそれがレッドを覆う。

レッド「何をした!?」

ターロン「分からないのかい? 風水羅盤・竜眼は……良い運勢も悪い運勢も固定することが出来るんだよ!」

レッド「なに!?」

ターロン「ご愁傷様。ま、精々頑張ってね」

 目から光線を出すターロン。ボウケンジャーは防御態勢を取る。そして煙が晴れたときにはターロンは消えていた。

ブラック「ちっ!」

レッド「消えた……」

Task.27 風水占いの罠




 サージェス基地のフロントにて。

 壁によりかかる暁。

暁「…………」

蒼太「邪竜一族はあの風水羅盤で、何をするつもりなんだ?」

さくら「チーフの事も気になります。……運勢を固定したって」

暁「俺の事は気にするな。……大体風水なんてのは……」

 と、椅子に座ると椅子が突然下がり転げ落ちる暁。

暁「うわっ!!」

 驚くボウケンジャーの面々。

暁「いった…………大丈夫だ!」

 立ち上がると突然暁の頭上の天井のガラスにヒビが入りそれが割れ降りかかる。

さくら「!! チーフ!!」

暁「! うわっ!!」

 とっさによけなんとか難を避けた。

暁「ふぅ……」

 今度は後ろ向きで小階段を上ろうとすると足を滑らせ

暁「うわぁ!」

 倒れた反動で飾られていたギターが倒れそれが暁の顔面に直撃する。

4人「!!」

暁「偶然だ!! こんなの……すべて……偶然に決まっている……」
(何故かギターを蒼太に渡した暁)

???「それはどうかな?」

 映士が現れる。

菜月「映ちゃん!」

映士「風水とは、古代中国に生まれた占いだ。太陽、風、水、土、そして色など
   様々なエネルギーの流れを読み、それをスムーズに流すことにより、幸福を得ようという考え方だ。
   家や墓、都市を建設するときによく利用される。
   そして……その気の流れを調べるのが風水羅盤という訳だ」

真墨「でも、どうして映士がそんなこと知ってるんだ?」

映士「高丘流は陰陽道にも通じている。ひいては風水でも繋がりがある。
   しかし、このままじゃマズいぞ明石!」

暁「……え?」

映士「そいつは『風水を固定した』と言ったんだよな? 
   ……今の悪い運勢がこのまま続けば……下手すりゃ命にかかわるぜ!」

暁「…………いや! 俺は信じない! ……信じて……たまるか」

 とマグカップを持ち上げるとカップが壊れた。

暁「あ……」

さくら「……」

映士「まだ信じないのか?」

蒼太「チーフ……」

 何故か慌てふためく暁。

暁「…………お……俺に近づくな! ……みんなにもとばっちりが来る!
  巻き込むわけにはいかん!」

さくら「チーフ!」

暁「みんなはプレシャスについて調べておいてくれ! 俺はここには居られない!」

さくら「しかし!」

暁「ついてくるな!! 俺は……俺でなんとかする!」

 と、外へ出ようとするが、自動ドアが開かず激突し、倒れる。

暁「どあっ!!」

蒼太「あ……」

さくら「……」

暁「近寄るな!! みんなは、ここで待機、これは命令だ!!」

 ドアを強引に開けて外に出る暁。



ターロン「よーし! この竜眼を使って、新たな作戦に出るよ!」

 竜眼を操作するターロン。

ターロン「まずはあそこからだ!」



 その頃暁は……

暁「!! …………」

 何事もないと思って再び歩き出すが、突然サッカーボールが飛んできてそれが暁の後頭部に直撃する。

暁「うわぁぁうわ!」

 ぶつかった拍子で下水の上蓋を足で壊して溝に左足を突っ込む。
(ここで緩いBGMの『轟轟戦隊ボウケンジャー』が流れる)

 溝で汚れた左足を洗おうとして水道に向かい蛇口を捻ると蛇口が外れ水が物凄い勢いで暁にかかる。

暁「え? おおっ! うわぁ!」

 さらにはそれで転んだ勢いで後ろに倒れ出前の自転車にぶつかり冷やし中華をくらう暁。

暁「これがプレシャスの力か……」

 ダメ押しにと皿をくらう暁。



 一方サージェスでは蒼太がパソコンで、さくらが本で風水について勉強していた。


菜月「ただいまー」

 帰ってきた真墨と菜月。

菜月「あったよー。開運麦わら帽子に……幸運を呼ぶスカーフ。あとは……ラッキーフサフサ尻尾」

真墨「こっちは厄除けブレスレットに……明石の星座にピッタリのハッピー法被だ」

さくら「ご苦労様。……こちらも風水の基礎知識、大まかな事は把握できました」

 牧野が現れる。

牧野「お取込み中失礼します」

蒼太「牧野先生、何かあったんですか?」

牧野「それが、変なんですよ。……見て下さい」


菜月「あっ!」

蒼太「えっ!?」

映士「……」

 モニターに移されたのは屋根をピンク色に染められた東京ドームであった。

牧野「ほらね」

菜月「ドームがピンクになっちゃった!」

牧野「変でしょ?」

映士「白をピンクに……わざわざこんなマネする必要があるのは……」

真墨「邪竜一族か……」

さくら「ええ。……風水羅盤が関係しているとみていいでしょう」



 一方暁は……。

 歩いていると空き缶に足をとられ。

暁「おわぁ!!」

 すっころび近くの工事現場のクレーンが何故かぶっ壊れそれが暁に襲いかかる。

暁「うわぁぁぁ!!」
 あわや一貫の終わり! ……と思われたが
レッド「でやぁ!」

 変身して難を逃れ場を後にするレッド。

レッド「危なかった」

 しかし鉄パイプに足を滑らせ。

レッド「うわぁ!!」

 倒れ、その最中にトラックに遭遇し激突するレッド。

レッド「うわあ!!」

 吹き飛ばされ建物にぶつかりようやく止まる。

レッド「いてて……」

???「ああ忙し……」

 ターロン達邪竜一族を発見する。

レッド「邪竜一族!」

 追おうとするが地面埋め込み型車避けにスネをぶつけ転げ落ちるレッド。

レッド「あ! あ~! いったたたたた!」

 爆発音がした後今度は突然ビルが壊れその破片がレッドに降りかかってきた。

レッド「うわあぁぁぁぁぁぁ!!」



 サージェス基地。

ミスター「大変だ! 今度はビルが吹っ飛んだ!」

さくら「色を変えたり、穴を掘ったり、建物を破壊したり……これで10か所です」

映士「ああ。……邪竜一族は、風水を利用して何かとんでもない事をやろうとしてやがる」

真墨「風水的に何かを変えようとしてるってことか」

菜月「あの風水ナントカを使って? ……何を?」

蒼太「………………そうか……分かったぞ! 地脈だ!」

4人「!?」

蒼太「地脈っていうのは、地中を流れる巨大な風水エネルギーの事」

 リモコンを使ってディスプレイにもなるテーブルを操作する蒼太。
 地脈の流れが表示される。

蒼太「これが元の地脈の流れ。……これに、邪竜一族が起こした事件、風水的な影響を入力すると……」

映士「こいつは……!」

さくら「地脈の流れが変わって、一か所に交わった」

映士「龍穴(りゅうけつ)か!」

蒼太「うん!」

さくら「……」

真墨「……」

菜月「龍穴?」

映士「地脈の膨大なエネルギーが集中した場所の事だ! ……奴ら、人工的に強力な龍穴を作りだしやがったんだ!」

蒼太「間違いなく、……邪竜一族はここにいる!」

さくら「行きましょう! まずはチーフと合流します!」



 一方その場所にいるターロンはリュウオーンと共にいた。

リュウオーン「ここか」

ターロン「はい! ここが、龍穴となる場所です!
     この竜眼を使い、ここに集まる地脈のパワーを増幅させ、さすれば……」

 ターロンが竜眼を掲げると掲げた先の地面が割れる。

リュウオーン「伝説の地竜が復活する!」

ターロン「その通りです! そして我々邪竜一族は……」

リュウオーン「地竜の力を使い、この世界を制覇する!」



 一方暁はボロボロになり杖を突いて必死になっていた。

暁「…………不幸だ。……不幸すぎる」

 しかし暁の身体を支えていた杖が折れ、坂に転げ落ちる。

暁「ああ、ああ……あ……ああ……………………俺は、もう……ダメかもしれん……」

さくら「チーフ!」

蒼太「チーフ!」

 暁に合流する他の5人。

暁「みんな……」

さくら「チーフ、邪竜一族の居場所、判明しました」

暁「……そうか。……だが、俺はただでさえ不幸のれ……」

 いったん立ち上がるが崩れ落ちる暁。

暁「これじゃ……ボウケンジャーが務まらないどころか……(倒れる)
  ……ちょっとした……冒険すらできやしねぇ……」

 再び崩れ落ちる暁。

暁「俺は……もう…………」

菜月「はいチーフ」

 と開運麦わら帽子を暁に被せる菜月。

暁「? ……これは……?」

菜月「はいこれも」

 ハッピー法被も身に着けさせる。

暁「これは?」

菜月「みんなで買い集めた開運グッズだよ。
   これさえ身に着ければ運勢アップ間違いなし」

真墨「気休めかもしれないけどな。無いよりはマシだろ?」

蒼太「きっと効きますよ!」

さくら「チーフ、行きましょう!」

映士「……うん」

暁「……俺の為に……」

真墨「ほら」

暁「……そうだな、こんな所で落ち込んでいるわけにはいかない。
  ……俺はボウケンレッドだ。……占いなんかに負けてたまるか!」

 笑顔になる菜月。

 満場一致の4人。
 そして暁は全ての開運グッズを身に着ける。

暁「みんなの気持ち、確かに受け取ったぞ!
  ボウケンジャー! 総員出動!」

5人「了解!」

 アイキャッチ

 先程の地割れがどんどん大きくなっていく。

リュウオーン「フハハハハハ! 美しいではないか! この輝き!」

ターロン「もうすぐです! もうすぐで地竜が復活します!」
ボウケンレッドの声「そんなことさせない!!」

リュウオーン&ターロン「!?」

2人が声のした方に向かうとボウケンジャーがいた…………が。

ターロン「フハハハハハハハハ!」

リュウオーン「ボウケンレッド、なんだその格好は!?」

 2人の目線には開運グッズを纏ったレッドが映っていた。

レッド「大きなお世話だ!! ……風水羅盤・竜眼、返してもらうぞ!」

シルバー「眩き冒険者! ボウケンシルバー!」

ピンク「深き冒険者! ボウケンピンク!」

イエロー「強き冒険者! ボウケンイエロー!」

ブルー「高き冒険者! ボウケンブルー!」

ブラック「速き冒険者! ボウケンブラック!」

レッド「熱き冒険者! ボウケンレッド!」

レッドの姿を見て大笑いするリュウオーン&ターロン。

レッド「ゴホン! ……果てなき冒険スピリッツ!」

ボウケンジャー「轟轟戦隊ボウケンジャー!!」

 名乗りが決まりバックで爆発が起こる。…………が、爆発の炎がレッドの法被に燃え移り。

ピンク「!! チーフ!! 背中!!」
 慌ててレッドに燃え移った火を消すボウケンジャー
レッド「熱っつい! 熱っつい! 熱い! 熱い!!」

リュウオーン&ターロン「フハハハハハ!!」

リュウオーン「なるほど! 確かに運勢、最悪の様だな!」

ターロン「そんな君が、運勢最高のボクと戦おうなんて結果は見えてるよ!」

レッド「そんなことはない!!」

リュウオーン&ターロン「!?」

レッド「俺にはみんなから貰った幸運のアイテムがある!」

ターロン「ふん! そんなもの、気休めにもならないよ!」

レッド「いや、今もこの『ハッピー法被』を着ていたお陰で、大事には至らなかった! いくぞ! はあ!」

 ジャンプしいざ戦闘開始! ……かと思われたが
 何処からともなく大岩が転がり込んできてレッドを押しつぶす。

レッド「おわあぁ!!」

ブラック達「!!」

ターロン「ふん! ほら! みたことか!!」

 しかしレッドは根性(?)で岩を無理やりどける。

レッド「……大丈夫。この『幸運を呼ぶスカーフ』のお陰だ!!」

 再び走り出すレッド。

ターロン「だから、無駄だってば! ほら!」

 空を指すターロン。
 すると上空が曇りだし落雷がレッドに直撃する。

レッド「うわあぁぁぁぁ!! うわぁ!!」

ピンク「チーフ!!」

 レッドを助けようと他のメンバーも駆けつけようとするが邪竜兵の妨害を受ける。




 転がるレッド。

ターロン「ね! 言ったでしょ!?」

レッド「……この『厄除けブレスレット』のお陰で……雷なんか……全然効きやしない……」

 立ち上がり強がってるわりにはヨレヨレのレッド。大丈夫か?

レッド「うわあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 突貫するレッド。

ターロン「しつこい! はぁ!!」

 右手から光線を放つターロン。しかしレッドは怯まず走り続ける。

ターロン「はぁ!!」

レッド「うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ターロン「はぁ!!」

 ターロンの光線がレッドに命中!

ターロン「ふっはは! ……!?」

 しかしレッドは無事である。

レッド「まだだ! 『ラッキーふさふさ尻尾』があるから、まだやれる!」

ターロン「そんな……バカな!?」

レッド「まだ分からないのか!? このアイテムには……みんなの気持ちが、こもってるんだ!
    みんなの気持ちに……俺は支えられてるんだ!!」

ターロン「ほざけ!! はぁ!!」

レッド「!! うあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 駆け出すレッド。……しかし穴に躓く。……が、それが幸いかターロンの光線をかわした。
 そして再び突貫する。
 右手で攻撃するターロン。しかしターロンの攻撃はレッドではなく咄嗟に外れた『開運麦わら帽子』に刺さった。
 そしてレッドは見事ターロンから風水羅盤・竜眼を奪取した。

ターロン「おっ!? おっ!? おっ!?」

レッド「『開運麦わら帽子』の力、見たか!!」

ターロン「しまった!!」

レッド「ボウケンボウ、ボウケンジャベリン!」

ターロン「返せ!!」

レッド「レッドゾーンクラッシュ!!」

 レッドゾーンクラッシュがターロンに炸裂した!

ターロン「ぐ、ぐわあぁぁぁぁぁ!! ぐわあぁぁぁぁ!!」

 大爆発を起こすターロン。



 サガスジャベリンで邪竜兵を倒すシルバー。

シルバー「よし!!」



 ターロンを倒して安心したのか崩れるレッド。

レッド「…………」

シルバー「大丈夫か!?」

ブラック「明石……」

ピンク「貸して下さい」

 レッドから竜眼を受け取り、それを操作しレッドの運勢を元に戻すピンク。

ピンク「これでチーフの悪い運勢は解除されました」

レッド「……そうか」

イエロー「よかったね。チーフ」

レッド「……ああ」



 そしてボロボロになったターロンはヨレヨレで龍穴に向かっていた。
 そこにリュウオーンが寄ってくる。

ターロン「おお……リュウオーン様ぁ……」

リュウオーン「責任は取ってもらうぞ!」

 ターロンを龍穴に向けて蹴落とすリュウオーン。

ターロン「うおぉぉぉぉぉ……!!」

リュウオーン「フハハハハ! 我々の勝ちの様だ! 地竜の力を受け、ターロンが今! 復活する!!」


ターロン「うおぁぁぁぁぁぁ!!」

 ターロンが巨大化して復活した!!

レッド&シルバー「……ゴーゴービークル、発進!」

 発進シフトオン!

 ゴーゴーダンプ、ゴーゴーフォーミュラー、ゴーゴージャイロ、ゴーゴードーザー、ゴーゴーマリン、
 ゴーゴーファイヤー、ゴーゴーエイダー、ゴーゴーポリスが現れる。

5人「轟轟合体!」

 ボウケンフォーメーション!
 ダンプ、フォーミュラー、ジャイロ、ドーザー、マリンがダイボウケンに合体する。

5人「ダイボウケン! 合体完了!!」

シルバー「緊急轟轟合体!」

 サイレンフォーメーション!
 ファイヤー、エイダー、ポリスが合体しジャッキアップで立ち上がりサイレンビルダーの顔が現れる。

シルバー「サイレンビルダー! 合体完了!」

ターロン「ん!?」

ボウケンジャー「ファーストギア、イン!」

ターロン「地竜の力、見せてやる!」

 ターロンの口からの炎がダイボウケンとサイレンビルダーを襲う!

5人「うわぁ!!」

シルバー「!!」

ターロン「こんなものじゃないぞ!!」

 ターロンが右手から光を発し落雷を発生させるそのパワーに圧倒されるダイボウケン&サイレンビルダー。

5人「うわぁ!! !!」

シルバー「うわぁ!! くっ!!」

 倒れるサイレンビルダーとヨレヨレのダイボウケン。

ブラック「ああ! なんてパワーだ!!」

ブルー「今までの邪悪竜や大邪竜とは桁違いだ!!」

ターロン「フハハハハ! 地竜の力をこのボクは無敵!!
     そして見ろ! 東には川! 西には山脈! 風水的に最も最高の気を感じるぞ!」

ピンク「それはどうでしょうか!?」

 と竜眼を取り出すピンク。

ターロン「なに!?」

ピンク「ゴーゴービークル、発進!」

 発進シフトオン! ゴー! ゴー!

 地中からゴーゴードリル、ゴーゴーショベル、ゴーゴーミキサー、ゴーゴークレーンが現れ
 ドリルがターロンに体当たりした後四方に展開するゴーゴービークル。

ターロン「!? ……これがなんだってんだ!? え!?」

ピンク「よく見なさい!
    東にオレンジ(ドリル)! 西に水色(ショベル)! 南に緑(ミキサー)! そして北に紫(クレーン)!
    ……貴方にとって、最っっっ悪の風水です!!」

ターロン「えっ!?」

レッド「グッジョブ!」

 ピンクから竜眼を受け取るレッド。

レッド「次はプレシャスの力を、パラレルエンジンで増幅だ!」

 ダイボウケンが唸り、轟轟剣で円を描き羅盤を作り上げる。

レッド「竜眼! はあ!!」

 羅盤がターロンに降りかかる。

ターロン「!? これは……」

レッド「これでお前の最悪の運勢が固定された!」

 ダイボウケンに寄ってくるサイレンビルダー。

ターロン「……まだボクには、地竜の力が! はぁ!!」

 右手をかざし落雷を発生させるターロン。しかし落雷はダイボウケンにもサイレンビルダーにも一切当たらない。
 次々と外れていく。

ピンク「当たりませんね!」

シルバー「無駄だって!」

ターロン「!! おのれ……この!!」

 2体に向かって駆けるターロン。しかし岩に躓きすっころぶ。

ターロン「おっ!? おっ!? うわぁ!!」

 転んだあと立ち上がろうとするとそこにはいつの間にか合体を終えたスーパーダイボウケンがいた。

レッド「お返しだ!」

ターロン「!!」

5人「ダブルアームクラッシュ!!」

 スーパーダイボウケンの必殺技『ダブルアームクラッシュ』がターロンに炸裂した!

ターロン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 断末魔をあげターロンは爆発四散し完全に倒された。

 勝利のポーズをとるスーパーダイボウケンとサイレンビルダー。



 サージェス基地。

真墨「しかし……このプレシャスにあんな力があったなんてなぁ……」

さくら「チーフ、今回はお疲れさまでした」

暁「……えっ? あ、ああ!」

 と、操作していた蒼太のパソコンを閉じる暁。

暁「ま、色々あったがあれはプレシャスのせいだ!
  結局占いなんてものは気の持ちようでなんとでもなる!
  ……今回の事で俺はそれを確信した」

映士「ほう。……じゃあこれは何だ?」

 暁のズボンの後ろポケットに入っていたものをスリ取る映士。

暁「あっ! オイ!」

 映士がスリ取った物を受け取る菜月。それは……

菜月「あっ! 『開運』って書いてあるよ!」

 表面に大きく『開運』と書かれた財布であった。

蒼太「それに、さっき僕のパソコンで、占いサイト見てましたよね?」

暁「いや、それはそうだけど……」

真墨「あんなこと言ってたのに……結局信じてんじゃねーか!」

暁「いや……だから……そ……それは…………冒険者ってのはだな……」

菜月「見て見てさくらさん」

暁「オイ! 菜月返せ! 菜月!」

 財布を真墨にパスする菜月。
 それを受け取る真墨。

真墨「おおっ!」

暁「オイ! 真墨!!」

 財布を取り返そうと駆け寄るが、ほどけた靴紐に足を取られ小階段に向かって転び

暁「どわあぁ!」

 その倒れた衝撃で飾ってたギターが倒れ暁の頭に命中!

暁「あっ!」

 笑いだす5人。

 暁は立ち上がって何故かギターを構えて。

暁「笑うなーーーー!!!!」

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最終更新:2018年01月14日 17:53