機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの第24話

鉄華団はテイワズやモンターク商会等の組織の援助を受けて、地球へ到達しギャラルホルンとの戦いを幾度も潜り抜けた末にエドモントンにたどり着く。

エドモントン近郊 廃駅。

メリビット「包帯をお願い!」
アトラ「はいっ!」

駅内ではメリビットとアトラが戦いで重傷を負った少年の兵士達の治療をしていた。

メリビット「ありがとう。少し我慢してね…」

医療の専門であるメリビット・ステープルトンは負傷者の腕に包帯を巻く。

鉄華団兵士A「有難うございました…」
メリビット「駄目よ!まだ安静にしてないと!」
鉄華団兵士A「手が足りてないんだ、すぐに戻らないと…」
メリビット「何を言ってるの!」
アトラ「はっ!」

アトラの声が聞こえガラスが割れる音がし止血剤の瓶が割れる。

アトラ「ご…ごめんなさい!」

アトラは割れた止血剤の瓶の欠片を拾う。

メリビット「アトラさんも少し休んで」

メリビットがそれを言うと、アトラは慌てて止血剤の瓶の欠片拾ったためか手から出血し痛みを訴える。

メリビット「あなた、昨日も寝てないんでしょ?」
アトラ「だ、大丈夫です!私、徹夜得意なんです」
メリビット「でも…」
鉄華団兵士B「どうした…アトラ」
アトラ「なんでもないよ」
鉄華団兵士B「そっか…よく見えなくてさ…」
アトラ「うん、大丈夫、大丈夫だからね…」
メリビット(鉄華団がエドモントン侵入を阻むギャラルホルンと会敵し、すでに3日が経過していた)

鉄華団と防衛するギャラルホルンのモビルワーカーが橋で戦っている。

メリビット(ギャラルホルンの軍勢を相手に数は圧倒的に劣勢ながら、一歩も怯むことなく進む彼ら、ろくに休む間も無く、叩いても×2、立ち向かってくる、ギャラルホルンは恐怖を覚えただろう。)

リーダーのオルガを筆頭にギャラルホルンの防衛ラインを突破を試みる。

メリビット(彼らも正気を失ったかのような、その戦いぶりに…)
鉄華団兵士「頼む!メリビットさんに!」
鉄華団の兵士は戦いで負傷した兵士をグーデリアに引き渡す。
クーデリア「こちらへ!はっ!あなた!手伝って下さい」

人手不足の事態にクーデリアは助けを求める中、元アーヴラウ代表の蒔苗 東護ノ介が来る。

蒔苗「まだ突破出来んのか?午後には国会議事堂でアーヴラウ代表選挙が始まる、タイムリミットまであと6時間、やはり荷が重かったか…」
メリビット「急いで!先に運ばせて」

メリビットの指示で兵士は負傷者を医療地帯である駅内へと運ぶ

クーデリア「彼に戦うような言葉をここで口にしないで下さい!彼らは私達のためにギリギリの所で戦っているのです!あなたの心無い言葉が背後からの攻撃にもなる」
蒔苗「もちろんワシは信じておるよ、やつらならきっとたどり着ける」

一方で三日月(ガンダムバルバトス 第6形態)がギャラルホルンのモビルスーツと戦う。

蒔苗「ワシが案じているのは、それまでの地の量に流れる話だ」
メリビット(鉄華団の団長、オルガ・イツカは自分達には戻れる場所は無いといった「たどり着く場所は無い」と…、一体どこにたどり着こうというのだと…、この地獄を抜けた先に…)

エドモントン廃駅隣の野原で鉄華団のモビルスーツ部隊はギャラルホルンのモビルスーツ部隊と戦い、一方では鉄華団が防衛ラインの突破を試みようと休む間もなくギャラルホルンのモビルワーカー部隊と戦うも、引き下がる鉄華団のモビルワーカー。

鉄華団兵士A「くそっ!まだ!駄目だ!団長!もう前がもたねえ!」

鉄華団兵士B「時間がねぇっていうのに、これじゃいつになったら市街地に入れんのか…」

タカキ「団長!もう弾が無くなりそうです!」
オルガ「くっ…仕方ねえ…一旦引くぞ!阿頼耶識隊は撤退だ!」

一同「了解!」

オルガ率いるモビルワーカー部隊は一旦撤退し、ギャラルホルンの防衛部隊は様子を観察していた。

ギャラルホルン兵「隊長、我々は援護に出なくてもいいのでしょうか?」
ギャラルホルン隊長「我々の任務はこのエリアの防衛にある」
ギャラルホルン兵士「こちらが動けば一気に叩けるのでは?」
ギャラルホルン隊長「そうだな、だがこれは何のための戦いだ?元はアーヴラウの政治問題だろう」
ギャラルホルン兵士「ええっ確かに…」
ギャラルホルン隊長「ギャラルホルンが内政干渉するなど本来あってはならんのだ、本来はな…」

一方で三日月率いる鉄華団のモビルスーツ部隊は格納庫を防衛するためギャラルホルンのモビルスーツ部隊と戦いを続けていた。

ギャラルホルン兵士「すみません!隊長!体勢が崩されました」
コーリス「退却して立て直す!」

コーリス率いるモビルスーツ部隊は退却する。

ラフタ「あーもー!また逃げた」
アジー「乱戦なったら不利って確中したんだね、向こうもよくやってる」
ラフタ「敵を褒めんな!」
アジー「あたし達もよくやってるよ…、3日もここで耐えてるんだ…」
三日月「やっと飯が食える…」

三日月はそれをいうとノルバが操縦する流星号(グレイズ改弐)は警戒姿勢を緩める

ノルバ「はーっ!?マジかよ…食える気がしねえ…」
昭弘「どうなってんだお前は…」

一方で格納庫では補給・メンテナンスの準備をしていた。

エーコ「ほらほら、急げ!補給にメンテ、やることはいっぱいだよ!」
ヤマギ・一同「はいっ!」
ヤマギはモビルスーツの弾丸の数を見て不安を感じる。
ヤマギ「こっちも限界だ…」

エドモントン近郊の廃駅では鉄華団の部隊が次の戦闘準備にモビルワーカーを備える準備をしてた。

ナディ「弾薬の装填と数の補充が最優先だ!修理とは足回りとかかからんぞ!。だいぶ減っちまったな…」
オルガ「ああ…」

鉄華団兵士「三日月さん達がいれば、防衛線の突破が可能なのに…」
タカキ「その三日月さん達が後ろを抑えてくれるから、俺達が戦えてるんだろ!それに…」

2人が整備する中、オルガがやってくる

オルガ「エイハブ・リアクターを街に持ち込むだけで都市機能はやられちまうんだ、それを理由に蒔苗の爺さんが世論を敵に回したんじゃ意味がねぇからな、時間のほうは?」
クーデリア「市街地に入っても議事堂までは距離があります、もう時間はありません」
ライド「団長!」
オルガ「ライド!もう終わったか?準備は?」
ライド「たいぶ数は減ってました、今ならモビルワーカーはいけそうです」
オルガ「そうか…」
ライド「次は俺も一緒に行かせて下さい!モビルワーカーは空きがあるんでしょ?」
オルガ「それがどういう意味かわかってんのか?」

ライドは懇願しようとすると、オルガは懇願する。

オルガ「わかった」
ライド「しゃぁー!」
タカキ「やったなライド!」
ライド「ああ、こっからどっちが賭けられるか勝負だ!」
タカキ「やったなライド!」
ライド「じゃあ勝負だ!」
タカキ「なに行ってんだよ!戦うだけだろ?」

オルガは他の状況を見てる中、メリビットが負傷した兵士を治している姿を見て、メリビットはオルガに気づく。
一方で基地に帰還した鉄華団のモビルスーツ部隊、その中で三日月は非常食を食べていた。

オルガ「聞こえるか?ミカ?」
ミカ「オルガ?」
オルガ「今から最後の攻撃に出る」
ミカ「うん、わかった」
オルガ「かなり危険な賭けになる、どうしたってそれなりの被害は避けられねえ、あいつらにそいつを押し付けなきゃならねえんだ」
三日月「俺はもうオルガに賭けてるよ」

回想
少年時代の三日月とオルガ

三日月「最初のあの日から…俺だけじゃないよ、皆だってそうだ、みんなオルガに賭けてる、だからオルガも賭けてみなよ俺達に鉄華団のみんなに…」
オルガ「鉄華団のみんなに…」

エドモントン市街地。
兵士らが警備体制に入っている。

本日アーヴラウ選挙のため交通規制中

アナウンス「代表戦を控えたエドモントン市内は現在、警備に当たるギャラルホルンにより封鎖状態にあり、異様な雰囲気に包まれています、ギャラルホルンは現在…」

エドモントン国会議事堂。
国会議事堂内では代表戦の準備をしていた。

議員A「そうです、話が違うではないか!」
議員B「蒔苗さんは間に合うのか!」
ラスカー「ご心配なく、すぐ近くまで来ていますよ」
議員A「だが、ギャラルホルンの部隊が動いているのだろ」
議員B「イズナリオ・ファリドが来ているという話も聞いた」
ラスカー「それこそ安易派を追い詰める郭公の材料ではありませんか、我々、アーヴラウの主権がギャラルホルンに侵されとしれば、両方はどう思うでしょう」
議員A「それはわかっているが…」
ラスカー「ええもちろん蒔苗が間に合わなければ選挙以前なのは承知してます」

一方で次期アーブラウ代表候補の女性議員であるアンリ・フリュウが控え室にいるイズナリオ・ファリドの所へとやってくる。

イズナリオ「落ち着け」
アンリ「あなたが任せとけというから!」
イズナリオ「蒔苗派の議員の動きは聞いている」
アンリ「だったら!」
イズナリオ「打てる手は打った、やつらがどう足掻こうとも、全ては徒労に終わる」

エドモントン 廃駅。

オルガ「聞いてくれ、もう時間がねえ、上手くいこうがいかないが、次が最後の作戦だ。メリビットさん」
メリビット「何か?」
オルガ「あんたは負傷したやつらをここから離脱してくれ」
メリビット「それは…」
オルガ「って、お前達には囮としてギャラルホルンを全力で引き付いてもらう!」
蒔苗「おう…」
オルガ「正直無茶な作戦だ、だが目的を達成するために、今俺が考えられる唯一の手だ、もしこの作戦にのれねえなら、負傷したやつらと一緒にひいてくれて構わねえ、けど…のってくれるならお前の命っていう名前のチップをこの作戦に賭けてくれ!」
メリビット「ふざけないで!囮になる?命を賭ける!?この子達を死なせたいの!」
オルガ「俺達は命を金と引き換えにして生きてきた、それをこの仕事から初めた時から、いや…生まれた時からか、ただな俺達、1人×2の命は自分が死んじまった時点で終わる消耗品じゃねぇんだ!鉄華団がある限りな…、ここまでの道で死んでったやつらがいる、あいつらの命は無駄になってなんね!あいつらの命もチップとしてこの戦いに賭ける!幾つもの命を賭けるごとに俺達が手に入れられる報酬、未来がでかくなってく、、俺ら1人×2の命が残った他の未来のやつらのために使われるんだ!」

メリビット「それは!」

メリビットはその作戦内容に対して訴えようとするもののライドが説得する。

ライド「オルガさんの言うとおりだ」
タカキ・ウノ「今まではなんとなく、俺らは遠くないうちに死ぬんだろうなって思ってた。でも俺らの誰かか死んだとしても、それで鉄華団が見れる未来がでっかくなっていく。俺等の誰かが死んだとしても残ったやつらはその分もらえる」

オルガの言葉に打たれるノルバ・シノ。

ノルバ「言うようになったじゃねぇか…」
オルガ「そうだ、誰が死んで誰が生き残るかは関係ねえ、俺達は一つだ、俺達は…家族なんだ!、鉄華団の未来のためにお前らの命を賭けてくれ!」

鉄華団の一員らは威圧の声を上げる。

メリビット「違う…そうじゃない…家族って言うのは…こんなの間違ってる!、ビスケット君だってフミタンさんだって、こんなの望んでない!絶対に間違ってる!」

ナディがそれに泣き続けるメリビットを慰める。

ナディ「ああ、間違ってるさ」
メリビット「間違ってるのね…どうしてなの、もう何も言えない…」

メリビットの言葉に未来の不安を感じる仲間達。

準備が整うと蒔苗と一緒にクーデリアは護送用の車に乗車際、リーダーであるオルガを見つめ見守り、乗る中、アトラが乗車する。

クーデリア「!?、アトラさん!?なんで!?」

自動車の運転免許を取っていないアトラ・ミクスタが運転しようとしていた。

アトラ「戦う人の手が足りないんで、運転が私がします!」

アトラはシートベルトをしめ運転準備に備える。

アトラ「団長さんの許可は貰ってきました!」
クーデリア「で…でも…」
アトラ「三日月の代わりに私がクーデリアさんを守ります、それが私の革命なんです」
クーデリア「ええ!お願いします!。(そうだ、これがもう私だけの戦いじゃない…)」
三日月「残さず賭けるよ」
オルガ「行くぞ!お前ら!」
三日月「俺の全部…!」

一方でギャラルホルンの防衛キャンプで警報が鳴る。

ギャラルホルン兵「なんだ!警報か?」

それを言うの束の間、グレイズが破壊される。

コーリス「敵襲!うわぁー!」

三日月、昭弘、ノルバの3人は正面突破でギャラルホルンの防衛キャンプを攻撃する。

ノルバ「どりゃー!行くぞー!」
昭弘「これで最後だからなー!」
アジー「混乱してるうちに数を減らすよ!」
ラフタ「了解!」

アジーとラフタの乗る漏影2機が防衛キャンプに向けて攻撃する。

コーリス「まさか!向こうから来るとは!」
三日月「これで全部終わらせる…!」

そんな中、センサーが感知して、ガンダムキマリストルーパーが攻撃しようとうするもののバルバトスはレンチメイスで防ぐ。

三日月「この間のヤツか…」

キマリストルーパーは怯んだバルバトスに集中砲火を浴びせる。

ガエリオ「カルタ、任せてくれ、お前の無念は俺が晴らして見せる、そして…ギャラルホルンの未来を…俺たちの手に!」


  未
#24 来
  の
  報
  酬

街と田舎を繋ぐ橋ではモビルワーカーの攻防戦が繰り広げられていた。

ギャラルホルン兵士A「何をしてる!とっとと押し返せ!」
ギャラルホルン兵士B「駄目です!いくら撃っても突っ込んできます!正気じゃないですよ!」
ギャラルホルン兵士A「火力を集中しろ!良く狙って一機ず…」

ギャラルホルンが説明するも束の間、攻撃で怯む。

ギャラルホルン兵士A「仕留めろ!」
ガット「うわぁー!畜生がぁー!」
ディオス「俺が引きつける!その間に!」

ディオスがモビルワーカーで囮となるものの破壊される。

ガット「ディオース!」

鉄華団兵士「怯むな!もっと足を駆けろ!」

鉄華団の兵士らは防衛ライン突破に命懸けで攻撃する。

タカキ「みんな…」
オルガ「お前ら…」
ライド「続けーっ!」

鉄華団のモビルワーカー部隊は集中砲火を浴びせられる覚悟で防衛網を突破しようと走行する。

オルガ「お前達の想いは絶対に無駄にしねぇ!」

ガッド「うわあーっ!、敵が動いた!あと少し…あと少し!」

ガッドが操縦するモビルワーカーが到着するも束の間破壊される。

ギャラルホルン兵士A「流石に味方は見殺しには出来ん」

オルガ「よーし!橋に敵が集中してきた!」
タカキ「でも、火力が違いすぎて、川を渡るまで、みんなが持ちませんよ!」

侵入を阻止しようとギャラルホルンのモビルワーカーが進む。

オルガ「腹を括るぞ!あいつらの賭けた勇士、無駄にする訳にはいかないんだ!」

ギャラルホルンの防衛部隊のモビルワーカーは橋に向かって進み攻撃する中、突然とやってきたミサイルランチャー装備のモビルワーカー部隊がそれを破壊する。

オルガ「なんだ!?」
ユージン「よー!オルガ!ヒーローのお出ましだ!」

ミサイル装備のモビルワーカーの増援はテイワズ下部組織・タービンズと共に地球降下の囮作戦後、鉄華団の戦艦・イサリビと共にオセアニア連邦の宇宙ステーションに匿われ残留していた部隊であった。

オルガ「その声…ユージン!」
チャド「俺達もいるぜ!それと…」
ダンテ「こいつらも一緒だぜ!」
アストン「また居場所が無くなるのは御免だ!困るんだよ!」
デルマ「給料貰って無いしな…」

ヒューマンデブリのチャド・チャダーンにダンテ・モグロ、鉄華団に引き取られた元ブルワーズ所属のアストンとデルマもオルガの援護をする。

オルガ「お前ら…」
ユージン「敵はこっちで引き受ける!行け!オルガ!」
オルガ「よし…行くぞ!」

オルガを筆頭とするクーデリア護送部隊は身を出し走行する。
一方でガンダムバルバトス第6形態(三日月)とガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)は戦っていた。

ガエリオ「コーリス・ステンジャ、お前達はモビルワーカー隊の援護に向かえ」
コーリス「ボードウィン特務三佐、しかしキマリス一機だけでは…」
ガエリオ「問題ない、行け」
コーリス「は、はっ!」

コーリス率いるグレイズ部隊はモビルワーカー隊の援護に向かう。

昭弘「あっ…あいつら!行かせるか!」

ガンダムグシオンリベイク(昭弘)はそれを阻止しようとコーリス率いるグレイズ部隊を追う。

ラフタ「昭弘!?あんた1人じゃ!」

ラフタは不安に言う中、敵襲来のセンサー音が鳴る。

ラフタ「何?」

すると頭上から謎の大型モビルスーツが降りてくる。

アジー「ラフタ!」

漏影2機はそれを避けると、降りてきた謎のモビルスーツは武器である斧を取りだす。

ラフタ「何…この大きいモビルスーツ…」

アジー「データには無い機体だけど…行くよ!」

ラフタ「おう!」

漏影がバズーカで攻撃しようとするものの、謎の大型モビルスーツは左肩から展開したマシンガンでそれを破壊する。

ラフタ「貰ったー!」

ラフタが上から攻撃しようとする瞬間、謎のモビルスーツは避けると同時に斧で後から攻撃し蹴り飛ばす。

アジー「今の反応…、阿頼耶識?」

アジーは再びバズーカで攻撃しようとするものの謎のモビルスーツは俊敏に後から攻撃する。

アジー「何!?」
ノルバ「ぬあっ!?アジーさん!?」

流星号(グレイズ改弐)(ノルバ)は謎のモビルスーツが漏影(アジー)に攻撃する光景を見る。

アイン「わかる…考えなくてもわかる…これがそうなんだ…これこそが俺の本来あるべき姿!」

謎のモビルスーツの正体は瀕死状態のアイン・ダルトンが阿頼耶識搭載手術を施し生体ユニットとして組み込まれたグレイズアインであった。

頭から血が流れ動きの無いアジー。

一方でオルガを筆頭とするクーデリア護送部隊は立入禁止のゲートを容易に突破し市街地を走る。

蒔苗「ほほっ、本当に革命の中に街に入りおったか、しかしこいつらへの報酬か…こりゃ高くつきそうだわい」
オルガ「街の中の警備は薄いな…タカキ!このまま一気に行くぞ!」
タカキ「はいっ!」

一方でラフタはアジーの仇を取ろうとマシンガンをグレイズアインに向けて乱射するもののグレイズアインは容易に回避する。

ラフタ「アジー!×2、返事して!なんなのよこいつ!動きが読めない!気持ち悪い…これ…三日月以上…」
ノルバ「ラフタさん、危ねぇー!」

グレイズアインが投げ付けた大破したグレイズが落下し、ノルバの呼びかけにラフタはそれを咄嗟に避ける。

ラフタ「何っ!あっ!」

漏影(ラフタ)が回避した隙にグレイズアインは足が変形させたドリル攻撃で漏影(ラフタ)を攻撃する。

三日月「ラフタ!」

ラフタが攻撃されてる姿を見て、ガンダムバルバトス第6形態(三日月)は向かおうとするもののガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)が立ちはだかる。

ガエリオ「どこを見ている!」

ガンダムバルバトス第6形態(三日月)はガンダムキマリストルーパーの槍を手で抑え込む。

ガエリオ「お前達はここで終わりだ!」

ガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)は盾から剣を取り出し攻撃をしようとする。

ガエリオ「あれこそが…阿頼耶識の本来の姿!モビルスーツとの一体化を果たしたアインの覚悟は紛い物のお前達を凌駕する!」

ガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)が攻撃しようとする瞬間、ガンダムバルバトス第6形態(三日月)はサイドスカートのブースターを推進させキマリスの頭部を殴り怯ませる。

ノルバ「野郎ー!」

流星号(グレイズ改弐)(ノルバ)がラフタとアジーの仇を取ろうとグレイズアインに立ち向かうものの、グレイズアインが投げ付けたアックスが右肩と胸の間に命中し頭を掴まれて腕に内蔵されたパイルバンカーで流星号の頭部を破壊され、三日月を筆頭とするモビルスーツ部隊を見守っていたヤマギとエーコはグレイズアインに倒された3人に唖然する。

ヤマギ「そんな…」
エーコ「ラフタ…アジー…嘘!」

グレイズアインは大破したクランクのグレイズが原型の流星号(グレイズ改弐)を掴みながら、亡きクランクへの勝利の言葉を言う。

アイン「クランク二尉…やりましたよ!あなたの機体を取り戻しました!きっと見てくれますね、クランク二尉…、俺はあなたの意志を継ぐ…」

ノルバは生死不明の中、流星号(グレイズ改弐)からナディの無線通信が発せられる。

ナディ『モビルスーツ隊、聞こえるか!』
アイン「あなたの無念を晴らし…あなたの…」

大破した流星号(グレイズ改弐)から通信が発せられるのに気づくと同時にノルバの意識は微かに動く。

ナディ『返事をしろ!クーデリアとオルガが市街地に入ったぞ!あと少し…あと少しだ!踏ん張ってくれ!』

三日月はナディの通信を聞き、グレイズアイン(アイン)はクーデリアの名前を耳にすると流星号(グレイズ改弐)を離す。

アイン「ク…ク…クーデリア・藍那・バーンスタイン!」

ガンダムバルバトス第6形態(三日月)とガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)は一騎討ちの戦いをする。

ガエリオ「お前だけは俺が倒す!」

ガエリオは三日月に怒りの言葉を発し打倒の執着心を起こす。

残りのグレイズ部隊を一掃したガンダムグシオンリベイク(昭弘)。

昭弘「三日月!すまねえ!一機突破されちまった!」

グレイズアイン(アイン)は防衛キャンプを突破し、護送中のクーデリアの後を追いエドモントン市街地へと向かう。

一方でエドモントンの国会議事堂内では蒔苗 東護ノ介が出るのを待っている議員ら。

ラスカー(もう議会は始まってしまう…時間がありません蒔苗先生…)

アンリの秘書が蒔苗登場を待つアンリに耳を向け話す。

アンリ「なんですって?」

クーデリア護送部隊は包囲網を容易に突破する。

ギャラルホルン兵士「なんてやつらだ!街中で重火器を使うのかい!おい!応援はどうなってる!こっちの装備じゃどうにも…」
ギャラルホルン兵士B「待ってくれ!橋まではせい」

すると通信が途絶える。

クーデリア「議事堂はまだなのですか!?」
蒔苗「次の信号を右に」

そんな中、信号の電源含め市街地の電気が次々と消える。

アトラ「信号が!?」
オルガ「なんだこりゃ!?」
タカキ「団長!LCSを除く、全ての通信が切断!レーダーも消えました!これって…」

タカキの通信にオルガは後を振り向くと、ナディの無線通信からクーデリアの言葉を聞いて追いかけてきたグレイズアイン(アイン)が落下の衝撃と共に降りてくる。

オルガ「正気か…!?やつをこんな街中に…モビルスーツだと!?」

グーデリアと蒔苗の乗った車とグーデリア護送部隊は吹き飛ばされる。

アイン「そうだ…思い出しました…申し訳ありませんクランク二尉…俺はあなたのあなたの命令に従いグーデリア・藍那・バーンスタインを捕獲しなければならないんだ!」

意識が覚めたアトラは外に出たクーデリアを見る。

アトラ「グーデリアさん!?」

クーデリアはグレイズアイン(アイン)の前に立つ

クーデリア「わたくしがグーデリア・藍那・バーンスタインです!私に御用がお有りですか!?」

グレイズアイン(アイン)は顔のセンサーを展開する

アイン「ああ…こんなところにいたのですねCGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)までお迎えに上がったのですが、何故あの時、あなたは逃げたんですか!?」

オルガ「あの馬鹿!何を…タカキいつでも出せるようにしておけ!」
タカキ「はい!」

オルガはクーデリアを向かって守ろうと走りだす。

アイン「あの時、私は逃げたのですが、こちらにおいでなさればクランク二尉が死ぬことが無かった!そもそもあなたがいなければ!」
アトラ「クーデリアさん!」
鉄華団兵士「一瞬でいい!お嬢さんが逃げる隙を!…!?」

別の護送部隊がグレイズアイン(アイン)に向けて撃とうとした瞬間、グレイズアインは展開した左肩のマシンガンで容赦なく破壊する。

アイン「ああ…そうか、あなたのせいでクランク二尉は…」
クーデリア「私の行動のせいで多くの犠牲が生まれました、しかし…だからこそ私は立ち止まれない!」

クーデリアが説得する中、アトラはクーデリアの元に駆けつける。

アイン「その思い上がり!この私が正す!」

グレイズアイン(アイン)はクーデリアに向けて斧を振り下ろそうとし、アトラはクーデリアを咄嗟に抱きつけ避ける中、いち早く駆けつけたガンダムバルバトス第6形態(三日月)がレンチメイスでグレイズアインの斧を受け止める。
一方で防衛キャンプではガンダムバルバトスと戦っていたガンダムキマリストルーパー周辺は大きな土煙に溢れ、ガンダムバルバトスの姿が見えなくなる。

ガエリオ「何が起こった…!?今のは…?」

すると赤いモビルスーツであるグリムゲルデが現れる。

ガエリオ「貴様か!俺の邪魔をしたのは」

仮面の男・モンタークことマクギリス・ファリドは変装を外し、素顔を晒す。

マクギリス「君の相手は私がしよう」

マクギリスは危険が迫ってるクーデリア達の元へ行ったガンダムバルバトス第6形態(三日月)に代わってグリムゲルデ(マクギリス)がガンダムキマリストルーパー(ガエリオ)に挑もうとする。

オルガはクーデリアとアトラを自身をクッション代わりとして受け止める。

オルガ「そうだよな俺達がお前をこんな所で終わらせる筈がねえ!ああ…ミカ!」
アトラ&クーデリア「三日月!」
三日月「いくぞ!バルバトス!」

(続く)

次回予告
クーデリア「最初にあなたと出会った時、私は怖かった、自分の傲慢を討ち、迷いをあなたに全て見抜かれている気がした、三日月、もうあなた1人を恐れはしない、私の心は1つですたどり着きましょう一緒に。」
「次回、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ。第25話『鉄華団』」

※この続きは『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの最終回』をご覧下さい。

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最終更新:2016年12月10日 18:25