キルコ達は、クビを覚悟の上でジン・スミスの船に乗り込み、彼に負けを認めさせ、流島を守る事に成功した。しかし、その結果、全員が警察をクビになってしまった・・・
キルコ達は河原で落ち込んでいた。
知秋「・・・まさか・・・本当にクビになるとは・・・いや・・・まぁ、そういう話だったしね・・・・元々」
安錠「あああマジかょ、オレ絶対再就職できねぇよォォォ!!」
キルコ「この制服も返さなきゃですね・・・儚い夢だったなぁ・・・フフ・・・」
筒井「みんな、本当にごめんね・・・鬼瓦さんには念を押しといたんだけど、思ったよりずっと早く上が対応しちゃってさ・・・私も明日から無職だよ」
キルコ「いえ・・・別に署長のせいじゃ・・・流島を守れたのはとっても嬉しい事ですし、それにーこうなってしまったっていう事は、結局私、向いてなかったって事なんですかね・・・この仕事」
知秋「キルコ・・・・」
筒井「・・・・キルコちゃん・・・何を今さら私が何をって感じだけれど、これだけは分かって欲しいから言うね」
キルコ「?」
筒井「私がジンの件にふみ込めたのはね・・・このメンバーが-キルコちゃんが流島に来てくれたからこそなんだよ・・・・?」
キルコ「――ありがとうございます署長。でも私は――」
知秋「・・・一雨きそうね・・・そろそろ解散しましょ」
バレット「そうだな・・・オレも日本に残る以上は働かんといかん。明日からは各々食いぶち探しってとこか・・・」
安錠「――――ああ」
キルコ「!!」
安錠「んじゃまあ・・・達者でな、お前ら・・・!!」
安錠たちはそれぞれ、その場から去って行った。
新米無職 キルコさん 第1話 その無職・音無キルコ |
その場に雨が降り出し、一人残されたキルコは泣き出した。
キルコ「皆さんっ・・・!!」
――2週間後・・・
キルコはレストランで働こうとしたが・・・
カンナ「――それじゃキルコ、とりあえず笑顔でいらっしゃいませって言ってみて?」
キルコ「いっ・・・いらっ・・・いらっしゃいませぇ・・・お客様・・・!!
店長「ごめんキルコちゃん、怖い・・・それで接客はちょっと・・・」
キルコ「!!?」
カンナ・男の子「「あぁーまたダメかー!!!!」」
キルコ「い・・・いや待って下さい!!大丈夫です、私、署じゃお茶くみとかやってましたし!!ウェイトレスならやれますよ!!一生懸命働きますから~~!!」
キルコは取り出したカップを握り砕いてしまう。
男の子「言ってるそばから!!だから緊張しすぎなんだってキルコ!力あり余ってるのは分かるけど!!」
キルコ「うええ、すみません~~~!!」
カンナ「うーん。これで10件目か・・・色んなところから厚意で仕事のおさそいもらってるけど、なかなか勤まりそうなとこないねぇ・・・」
女の子「そうだね――・・・何たってキルコだからねぇ・・・」
キルコ「もう一回やらせて下さい店長!」
男の子「危なっ」
キルコの背負っているトンファブレイドが男の子に当りかけた。
カンナ「おまけに今のキルコじゃどんな仕事もうまくいかないわ。変に力んでるせいであらゆるものが寄りつかないんだもん」
女の子「キルコだからねぇ・・・」
コンビニ
「客が逃げた!!キルコちゃん顔怖いって!!」
ガソリンスタンド
「車が逃げた!!キルコちゃん(以下略)」
漁業
「鮫が逃げ(略)」
カンナ「どんな仕事ならキルコに向いてるのかな・・・?まぁ、とりあえず明日またがんばろー!」
キルコ「・・・・・・」
キルコ「うぐぅ・・・カンナちゃんも町の人達もこんなに親身になってくれてるのに。だ・・・だめだめ、弱気になっちゃ!先輩や他の皆さんもきっとがんばってるんだろうし・・・うぅ・・・でもやっぱり心細いなぁ・・・あぁ、流島署に戻り」安錠「戻りたい・・・」
キルコ「!?」
安錠が公園のブランコに座り込んでいた。
安錠「戻りたい・・・家に戻りたいのに戻れない・・・ちくしょう、どうしてこうなったァ-!!」
キルコ「 先輩―っ!!な・・・何してんですか、こんな昼間っから!!」
安錠「え!?あっ、あうあーっ、キルコー!!」
安錠「―――そうか・・・お前も苦労してたか・・・まぁ、そうなるわな」
キルコ「せ・・・先輩こそ・・・家に戻れないってどういう事ですか?」
安錠「――ああ。あれからマジでライメイ兄妹がウチに来てな、仕方ねーから暫く止めてやったんだが――」
メイ「ちょっとォォ!!あんたいつまでゴロゴロしてる気なのよ!?さっさと職探して来い、クソニート!!」
安錠「な・・・何だよぅ・・・いいじゃねーかよ、ここオレん家」メイ「やっかましい!!ここの滞納してた家賃だってメイ達がたてかえたんだよ!!?ジンから貰った給料だって無限にあるわけじゃないんだからね!!」
ライは無言で掃除をしていた。
メイ「仕事みつけてくるまで戻ってくんな、甲斐性なし!!」
安錠「ひぎィ!!」
こうして安錠は家から叩き出された。
キルコ「・・・・先輩・・・それは大人としてどうかと・・・」
安錠「言わないで・・・!分かってる、分かってるから・・・!」
バレット「そんなにしょげるな青年・・・きっとその内いい事あるさ」
安錠「!!そ・・・その声は!オッさ・・・!!」
バレットは犬の着ぐるみを着て、風船配りをしていた。
安錠「 お・・・オッさん、その姿は・・・!?」
バレット「うむ・・・今日び仕事が選べるわけもなくな・・・・まぁ貴様もやってたが、着ぐるみってのは中々に動きづらいもんだな!」
安錠「へ・・・へぇ・・・意外だな、オッさんは山でテントでも張って暮らしてるのかと・・・」
バレット「さすがにね・・・無職で野宿じゃまるでホームレスだろう。いくらオレでもそこまでは・・・」
横の茂みから、ジャージ姿で段ボールを抱えた知秋が出てきた。
安錠・知秋「「!!!!」」
安錠「 ち・・・・千秋さん・・・どうしたんスか、その姿は・・・」
知秋「やめてっ見ないで!!――人はね・・・一度上を知ると中々下にはいけないものなのよ・・・こんなご時世・・・職を選んでた結果がコレよ・・・!!」
キルコ「な・・・何か皆さんもそれぞれ苦労してますね・・・!!」
知秋「フン・・・―――まぁね。だからって泣き言ばっかり言ってられないわ・・・だって、私達もう警官じゃないんだから・・・・!!」
キルコ「――そう・・・ですね・・・私達はもう・・・警察じゃあ――」
安錠「・・・・・・・警察だ・・・!!」
知秋・キルコ「「は?」」
安錠「警察呼べェ!!あそこっあの家の屋根んとこ!!空き巣入ろうとしてる奴がいるぞォーッ!!」
安錠が指指した先には、民家に入ろうとしている空き巣がいた。
空き巣「う・・・うわっ、やべぇ見られた!!」
安錠「はっ早く110番っ!!知秋ケータイかせ!!」
知秋「バカッ、言ってる間に逃がすわよ!!つーか私も今ケータイ持ってないっの!!」
安錠「っつたってどーする!?オレ達ゃもう―――」
知秋「わ・・・分かってるわよ!!とにかく――」
安錠「!」
バレット「お・・・・?」
キルコがトンファブレイドを構えて飛び出した。
安錠・バレット・知秋「「「!!!!」」」
安錠「お・・・おい!?待てキルコ、お前もう警官じゃねーんだぞ!?いつもみたく損害でも出したら――」
キルコ「わ・・・分かってます。・・・・でも先輩。前に私に言ってくれたじゃないですか・・・たとえ望まれなくても助けるのが、わたしたち流島者だって!!」
安錠「!!」
知秋「・・・ま・・・そりゃそうだったわね。バッジがなきゃ何もできないとか、そんな優秀な署じゃないもんね、ウチは!!バレットは回り込んで!!ゲスはとり逃がし回避の為にキルコを追って!!」
安錠「!?、い・・・いやオレは別に・・・」
キルコ「先輩―っ、何してるんですか!?早く早く――――っ!!」
安錠「 ――――――ったく、仕方ねーなっ!!結局いつも通りじゃねーか!!いっけぇぇキルコォ―――――!!」
キルコ「はいィ!!」
空き巣「!!?、う・・・うわ、何だよあのウェイトレス!?すっげぇ速さで追って来・・・!!
空き巣の前に、知秋とバレットが回り込んだ。
空き巣「!?ちょ・・・何なんだよ、こいつら―」
キルコ「私達ですか?私達は――この町が大好きなただのフリーターですっ!!」
「キルコストォォ―――――ムッ!!」
空き巣「!!ギャアア!!」
第1話の様に、キルコが放った衝撃波が周囲の建物を砕きながらも、空き巣を吹き飛ばした。
安錠「・・・・・あーあ、またァ派手にやりやがって・・・・!!」
知秋「きっちり責任とってあげなさいよ先輩!――――それにしても、生き生きしちゃってまぁ・・・・!!」
空き巣を倒したキルコは満面の笑みを浮かべていた。
筒井「うーん、やっぱりキルコちゃんは婦警さんの仕事してる時が一番いい顔してるねぇ」
安錠「まぁ教育係からすりゃその笑顔が一番怖いんスけど・・・って、うおォオ署長ォーッ!!あ、いや元署長!」
筒井「ハハハ、さっそくやってるね、君達!」
安錠「!?なっ・・・何であんたがこんなところにっ・・・!?」
キルコ「!署長っ、みて下さいっ、ホラっお手柄―!!」
筒井「おーホントだ、お見事だねぇ。じゃあ・・・そんな君達に朗報だよ~」
安錠「!?」
安錠「はぁあ!?しょ・・・職場に復帰できる!?オレ達全員!?いやいや、どういう事んスか署長!?んな話ってあるんスか!?」
筒井「それがねぇ・・・お上が切った私達のクビを取り消させた人がいるみたいなんだよねぇ・・・」
安錠「!?」
筒井「お上とつながってる誰かが・・・ね・・・!」
安錠「―――そっ・・・」
知秋「それってまさか・・・」
筒井「あそこまで自分を追いつめた――キルコちゃんへのご褒美のつもりなのかもねぇ・・・どう?キルコちゃん」
キルコ「!?はい!?」
筒井「婦警さんとして復帰できるのうれしい?」
キルコ「え・・・あっ、ハイっ、それはもちろん―――」
キルコの言葉を聞き、筒井が微笑む。
筒井「うん・・・だったらキルコちゃんはやっぱろ婦警さんをやるべきなんだと思うよ」
キルコ「!」
筒井「たとえそれが向いてない仕事だとしてもね!どんな仕事でもいきなり完璧にできる人なんていないでしょ?大事なのは、仕事を一生懸命頑張って、向いてる自分になっていく事なんじゃないかなぁ?」
キルコ「―――署長・・・」
筒井「もちろん知秋くんも、バレットくんも、ハルくんも・・・ね!」
安錠「!オ・・・オレは別に・・・」
筒井「またまたァ・・・さっきはすごく楽しそうな顔してたよ~~~?」
安錠「・・・・・・」
筒井「さっ、そういう訳だし、各々今の職場に連絡して。署に戻るよ~~君達!」
`新`流島署。
キルコ達は再び警察の制服を着た。
キルコ「は―――っ!やっぱりこうじゃないと!私達っ!!」
カンナ「よかったねキルコ!これでまた昼間から遊べるよ~~~!」
キルコ「はいっ、ありがとうございます、みんな~!」
安錠「いや、遊ぶなや」
知秋「あんたこそ、さっそくエロ本読んでんじゃないの・・・もっかい無職に戻るか?あ?」
安錠「い・・・いや、これがオレのスタンスですし、その・・・」
筒井「はいはい・・・そんじゃまぁ、いつも通り今日も一日はりきっていこ~ね~!」
キルコ「―――はいっ!新米婦警音無キルコ、頑張りますっ!」
安錠「いや・・・だからね?ホントそろそろ力加減ってものを・・・」
キルコ「さぁ~~~さっそくパトロール行きましょう、先輩っ!!」
安錠「人の話聞けっつーにお前はァア!!」
キルコ「さーあ、今日もはりきってお仕事しますよ~~~!1」
安錠「朝っぱらからうるせーな、相変わらず・・・」
キルコ「そらそうですよ!一夜明けても興奮醒めやらぬです!流島分署の新しい船出ですよ~~~!!」
安錠「オレは`悪夢再び`って感じだけどな・・・」
「まぁ、でも、はしゃぐ気持ちはわかるぜ・・・あんだけうっとおしかった仕事も、いざとりあげられると、そのありがたさが分かるっつーもんだよなァ~~~!働ける事に感謝しねーとな!さっエロ本エロ本!」
キルコ「先輩後ろです!」
エロ本を読む安錠の後ろで、知秋が釘バッドを振りかぶっていた。
安錠はそのまま知秋にボコボコにされた。
知秋「ホラっ、呑気な事言ってんじゃないの!そういうのは昨日でおしまい!!今日から平常運行なんだからキリキリ働くっ!!」
筒井「そーねー、また忙しく・・・・・・はならないけど・・・まあ、公務はきちんとこなしてね、みんな~!」
キルコ「もちろんです!さあ、いきましょう皆さん!!新・流島分署、活動開始ですっ!!」
カンナ「だーかーらー!!分っかんないかなぁ・・・今日キルコは私達と遊ぶ予定なの!!のこのこついてきたポッと出が、勝手な事言わないでくれる!?」
メイ「ちょっと何言ってるか、メイ分かんないだけどぉ―――キルコは今からメイと特訓するの!大人しくお姉さんの言うこと聞いてね、おチビちゃん!」
カンナとメイがにらみ合っている。
安錠「・・・・・・」
キルコ「あ・・あの二人共」カンナ「ねぇ!!キルコは私と遊ぶのよね!?」
メイ「そんな事ないよキルコ!メイと特訓した方が楽しいよ~~~!」
キルコ「・・・・・・あ・・・あの、じゃあその、みんなで特訓にもなる遊びをやるっていうのは・・・・」
カンナ・メイ「はあぁ!?」」
カンナ「何でそうなるの!?私やだからね!!年上のくせに一人称が自分の名前の女とか寒すぎるし!」
メイ「何言ってんの!?メイだってヤだよ、人気者ぶってる割に友達少ない奴がよく言うわ!!」
安錠「おい、署の前でキャットファイトすんなお前ら!仕方ねーなァ、じゃあオレがどっちか相手になってやっから――――」
メイ「は?」
カンナ「何で?」
メイ・カンナ「「ねーキルコォ!」」
ライ「・・・・オ・・・オレ今暇だけど・・・」
安錠「・・・ライくんは優しいんだね・・・」
知秋「ちょっとあんた達・・・何騒いでんのよ、署内にまで聞こえてるっつうの――――」
メイ「ええいもう何なのよこのガキ!!大人しく年上の言う事聞けェ―――――ッ!!」
カンナ「わっ」
知秋「!!」
メイが投げた空き缶をカンナがかわし、後ろにいた知秋に当たり、
知秋が倒れた。
メイ「・・・あ・・・」
カンナ「・・・・・・・ちょ・・・大丈夫、今の・・・?」
メイ・カンナ「「!!?」」
知秋「八つ裂きだァァガキ共ォーッ!!」
メイ・カンナ「「!!、キャアアア!!」」
知秋が窓から飛び出し、逃げ出したメイとカンナを追う。
安錠「!!お・・・おい知秋!何してんだ。ちょっ・・・キルコ止めろ!!」
キルコ「え!?は・・・ハイ!」
「キルコストームで止めてきますぅ!!待って下さい知秋さん~」
安錠「やめたげてよ!!」
キルコ「止まって下さい~!!」
町会長「!!、うわっ」
キルコ「?、町会長さん!!」
町会長「あ・・・キルコちゃんかぁ!!びっくりしたよ~。ていうか、ちょうどよかった!実はキルコちゃんに用があって来たんだ」
キルコ「え?」
安錠「おう、何だ町会長。また実にならない話持ってきたんか」
町会長「ちょっ、相変わらず酷いなハルくん!ていうか今回はフェアとかそいう話じゃないって!」
安錠「?」
町会長「ほらコレ!キルコフェアのお礼で温泉の招待券!」
安錠「え!!?」
町会長「私の親戚がやってる旅館なんだけどね・・・署のみんなで行ってきてよ!」
キルコ「おんせんっ!!い・・・いいんですか、こんな―――、すごいです!慰安旅行ですよ、先輩~~!」
安錠「さすが町会長!いつでもいい物持ってきてくれるぜ!!」
町会長「清々しい程現金だね、ハルくん」
?「ふふふ・・・何やら面白そうな話ですねぇ・・・!!」
安錠・キルコ「「?」」
本田「その旅行・・・ぜひとも取材させて頂きたいですね・・・この!流島TVが!!」
安錠「!!うわ出た、JB本田!!何だよあんたらキルコしかネタねーのかよ!?」
本田「いや~だってキルコさん数字持ってるんですもん!(流島限定で)他に話題ないってのも事実ですけど」
安錠「いいよ別に!ついてくんなよ、邪魔だから」
本田「おやおや・・・損な話ではないと思いますが・・・」
「温泉といえば無論、入浴シーンも必要ですから、その辺は安錠さんにも協力して頂いて・・・・ね?」
安錠「詳しく」
本田「フフフ・・・さすが話が分かる方で助かります」
キルコ「?」
安錠「タイトルは「巨乳婦警の湯煙桃源郷」だな・・・!」
本田「いいですね、いいですね~!」
そんな話をしている2人の後ろに、バレットがいた。
バレット「楽しそうな話してるな・・・オレも混ぜてくれよ。キルコの入浴が何だって・・・?」
キルコ「先輩っ、私、温泉楽しみです。卓球やりましょう、卓球!!」
安錠と本田はバレットにボコボコにされていた。
安錠「・・・え・・・ええ、やだよ・・・絶対勝てねーし・・・ていうかお前の打つ剛速球とか受けたくねぇ・・・」
キルコ「大丈夫ですっ、卓球の球じゃ死にませんから!!」
安錠「もうその言い方が大丈夫じゃねぇ!!」
そこへ知秋が、たんこぶを作ったカンナ(たんこぶ1個)とメイ(たんこぶ2個)を連れて、戻ってきた。
カンナ「あれ?キルコどっかいくの!?来週はダメだからね!?一緒に動物園行くって約束したじゃん!!」
キルコ「え!?あっ、そうでした!」
メイ「キルコ~~~メイとの特訓も忘れちゃヤだよ~~~」
キルコ「あっ、ハ・・・ハイ!!」
お爺ちゃん「おーキルコちゃん!何かにぎやかじゃの~ゲートボールせんか、ゲートボール!」
キルコ「ハイっ行きます!行きます!」
町会長「キルコちゃん・・・私も実はキルコフェア第2弾を考えてて。今度は握手会とか・・・どうだろう?」
キルコ「おぅふ!!じゅ・・・順番にお願いします!」
安錠「おーおー・・・復帰するなり、いろいろ予約入ったなオイ」
知秋「そーね、これからも暇する事はなさそーだわ。まぁ・・・それもそうか。キルコがいる限り、退屈なんて言葉は無縁だもんな・・・!」
「・・・ていうかあんたも、私の眼鏡買うの付き合いなさいよ?メイが壊したんだから・・・」
安錠「はあ!?何でオレ!?やだよ、そんなデートみてぇな」知秋「デ!!?」
「ばっ・・・違う!そんなんじゃないわよ!!」
知秋が安錠をはたいた。
安錠「ひぎィ!!」
そうしている間に日が暮れて、キルコと安錠は買い物袋を抱えて、2人で土手を歩いていた。
キルコ「はあーっ、もう一日終わりですねぇ!好きな仕事は時間経つのが早いです!」
安錠「つっつても、結局ジジババガキの相手してただけどな・・・」
キルコ「いいじゃないですか、それでも!それでこそ流島ですよ!!」
安錠「せめてなぁ・・・ババァが全員50歳くらい若返りゃなぁ・・・」
キルコ「 先輩!私やっぱりお仕事に戻ってこられてよかったです」
安錠「?」
キルコ「こんな風に言うと、大袈裟かもしれないですけど―――」
「何か今日婦警として働けたのが夢のようで、本当に幸せな時間でしたっ・・・!!」
安錠「――――ハッ、んな事言ってられんのも今のうちだぞ?なんたってこれから毎日、ずーっとこれが続くんだからよ!」
キルコ「?」
安錠「今日だってお前、オレなんか知秋にボコられ、オッさんにボコられ、小学生二人にさげすまれ・・・何か言ってて悲しくなってきたな」
「?、キルコ?」
キルコ「―――そうか?これからも続くんですよね・・・ずっと、毎日!」
安錠「え?あ・・・うん。そうだけど・・・・え?」
キルコ「フフフ、何でもないですっ!さぁ~帰ってみんなで復活祝いの闇鍋パーティですよ~~~!!」
「!、そーだライくん、メイちゃんの小学校の準備もしなきゃいけませんね!温泉旅行もあるし!キルコフェア第2弾も!!これからまだまだ忙しいですよ―――!!」
安錠「お・・・・おい、どうしたよ、キルコ・・・?」
キルコ「――先輩!」
安錠「あ?」
キルコ「明日も頑張りましょう!!」
最終更新:2017年03月26日 00:48