勇者と天狗は山を降り、森を歩いていた。

「それで、カウレスさん。どうします?」

愛の言葉は、カウレスに向けたものだ。
下山までに行動方針を決めておいて、と愛は言った。
しかし、山を降りてもなお、カウレスは黙していた。
いつまでもフラフラしてる奴と行動するのは愛も嫌だし、こんな風にじっくり考えることができるのも今だけかもしれない。方針は早めに決めるべし。と愛は思っている。

現在、カウレスが辺りを警戒しながら歩き、愛はそれに追従している形をとっている。
本来なら天狗、妖怪である愛が前を歩くほうが理に適っているのだが、愛が自分が人間ではないことを隠していることから愛はカウレスに追従する形になっている。

愛の問いかけを聞いて、カウレスの脳裏に浮かび上がったのは、自分が勇者になった時。
つまりは、聖剣を抜いた時のことだった。

(あの時僕は、何を考えていた?)

  • ただ無心に、自分を信じて柄に手をかけた。
――否、この心にそのような空虚が訪れた時などない。常に何かの感情で満たされていた。
  • 唯一の妹を守りぬくと誓い、これ以上奪われないと力を求めた。
――建前だ。誰かに聞かれた際に答えてきた答えは、しかし彼の正確な本心ではない。


  • 魔族を、魔王を、自分から家族を友人を奪った外道の化物共を滅ぼす力を求めて、自分は勇者になろうとした。
――そう、これが僕の本質だ。

「アイさん、僕は魔王討伐を優先します」

迷いなく言い切って、カウレスは後ろを振り返った。
歩みは止めない。前など見なくとも、彼の両足は安定感を持って体を進めている。
彼のギラギラとした瞳を見て、愛は彼を心配すると同時になぜか背筋が寒くなった。
その目には、魔に対する深い憎悪が見えたから。

「仲間は探さなくていいの?」

それはさっきまでカウレスが悩んでいた、もう一つの選択肢だ。

「ミリアやオデットも確かに心配です。……けれど、二人の安全を確保する上でも、早急に魔王を殺す必要がある」

しかし、もはや彼に迷いは見られない。
彼は絆ではなく復讐を選択した。

そうねえ、と愛は心中でカウレスの言葉に同意した。
確かに彼の言う魔王は恐ろしい相手だ。天狗の中でも上級の部類に入る彼女だからこそ、カウレスの語る魔王のヤバさが理解できる。

(私と宮子、二人がかりで戦っても厳しいでしょうねぇ。甲児さんも合わせて、三人で互角くらいかしら)

それはつまり、この島では魔王には勝てないことを意味していた。
しかし、それはカウレスも同じことのはずだ。

「でもカウレスさん、あなた武器がないじゃない」

カウレスは剣技、身体能力、頭脳、魔法は人間の中でも最高峰のスペックを誇る完璧超人だが、彼が魔族と戦える最も大きな理由は彼が振るう聖剣だ。
それは邪神にさえ届き得る神々が作りし宝具。
それを抜いたことでカウレスは勇者と呼ばれるようになった、カウレスの相棒とも呼べる武器。
しかし、現在は革命家によって没収され、愛のよく知る小学生の所持品となっている。
代わりとなる支給品は、愛のも合わせてもカウレスの好みの支給品はなかった。

「丸腰で勝てるような相手ではないんでしょう?」

「もちろんです、だから譲ってもらう」

ああ、そういうこと、と今度は声に出して愛は呟く。
他の人間から武器を借りるなど、中々勇者らしい発想だ。ここが殺し合いの舞台でなければ、きっと理に叶っている。
そして、やはり愛はカウレスに違和感を抱くのだ。
カウレスの言葉は続く。

「参加者がこの世界でまずするべきことは何か。殺し合い、騙し合い。脱出のために首輪を解除したり、ワールドオーダーについて情報を集めたり、マーダーを討伐したり」
そこで、一拍置く。

「そんなことは、別に後回しでいいでしょう。この島にいる参加者全員が何よりも優先することは魔王軍の掃討のはずだ」

なるほど、ゲームに乗った愚者は確かに敵だが、被害者であり、人間だ。
この殺し合いに参加している人間全員の共通の敵は魔王軍なのだ。

ディウスガルバイン暗黒騎士。他にも何人か魔王の傘下が参加しているかもしれない。そいつらを全員駆逐した後、あらためてバトルロワイアルをすればいい」

カウレスの考えは愛を大きく驚かせた。
面白い考えだとは思う。
殺し合いのルールを、ワールドオーダーを無視して、まずは人間vs魔王軍で戦おうというのだ。脱出派も優勝派も手を取り合って魔王を脱落させることに全力を尽くす。
人間とはいがみあう生き物だ。
しかし、共通の敵がいれば、結束する。その敵が強大であればあるほど、結束は強くなる。

「確かに魔王はその条件を満たしてるわね、十分なほど。でもカウレスさん、もし魔王が脱出派だったらどうするの?」

「関係ないでしょう」

即答。その言葉に愛は首を傾げる。しかし、これはカウレスと愛の住む世界の違いによる違和だった。

「魔王が脱出を目指そうが、ここでどれだけ人間のために行動しようが、あいつが今までたくさんの人間を殺してきて、脱出した後もたくさんの人間を殺すことは変わらない。むしろこの閉ざされた空間で、あいつが一人でいるんだ。ここで討たないでいつ討つんですか」

「……ああ、うん、なるほど」

カウレス曰く、世界の脅威である魔王。しかし、愛は聞いたことがなかった。
カウレスが嘘を言っているようにも、妄想が見えているわけでもないようなので、きっとこの島には魔王がいるのだろう。それは愛も信用している。
しかし、自分がいた日本にも、いや地球にはその魔王はいたのか?

(世界中探せばいるかもしれない。けど、カウレスさん言うとおりなら世界中にその名を轟かせているという……聞いたことがないわ)

毎日人間の新聞を読んでる自分が、知らないなど少し異常じゃないだろうか。
愛は静かに考察を進める。
さっきから感じているカウレスと自分の認識のズレ。
人類の敵、魔王の存在。
自分の古い友人、吉村宮子が言っていたある魔法。
そもそもこのカウレスさんって、何人よ?
このことから導き出された結論は。

「もしかして、異世界?」


さて、さっきも述べたが上杉愛は天狗だ。
彼女の五感は人間を遥かに上回り、誰かが近づけばすぐに察知することができる。
……しかし、ここにその定義を覆す者がいた。
生い茂る木々の中に紛れて気配を消す存在が一人。
超能力でも、人外の力でもない。
磨かれた技術のみで、天狗の感知能力を欺く。
彼に名前は無く、彼に心は無く、彼に顔は無い。(本当はあるけど)
人は彼を敬意と畏怖を込めて「アサシン」と呼んだ。

さて、アサシンの現在の目的はワールドオーダーからの依頼、20人斬りの達成にある。
第一放送前に10人は斬るつもりだと、つい数時間前まで考ええていたアサシンだが、現在その目標に暗雲が広がりだしていた。

(まいりましたねえ、隙がありませんよ)

なぜか心中で丁寧語で呟きながら、アサシンはゆっくりと追跡する。
自分は今まで何人もの強者を暗殺してきたが、ここまで殺しづらいと感じる相手は久々だ。
しかも、問題なことにとある革命家が殺し合いを宣言してしまった。
あの言葉には参加者を恐怖のどん底に落とすと同時に、全員に警戒心を植え付けた。
その結果がこのざまだ。アサシンは惨めにも追跡を続けることしか出来ない。
彼は「殺せる瞬間」というものを知っているため、それをじっと待っているのだが、いつまでたってもチャンスは訪れない。
かといって焦って正面から突っ込んでも返り討ちにされるだけ。
元々戦闘は得意ではないし、目の前の獲物が規格外だということは理解している。

では、見逃して次の獲物を探すべきでは?
そのほうがいいかもしれない、と一瞬考え、アサシンは自分が弱気になっていることを感じる。
後10分だ。10分以内にチャンスが訪れなければ、次の獲物を探そう。
アサシンがついに、そう決めた時だった。

「もしかして、異世界?」

チャンスが、来た。


最初に言っておこう。
アサシンの攻撃は失敗した。
愛の一瞬の集中力の欠如。
そこを狙って、アサシンは飛び出した。
しかし、この時アサシンは二つの失敗を侵した。
一つは、森に紛れながらも害意をわずかに出してしまったこと。
殺すつもりはないので、殺意は発生しない。
殺意ではなく、とても小さな害意。
しかし天狗である上杉愛の耳にかかれば、それは大声を上げることと同じに他ならない。
アサシンにとってさらに不幸なことは、愛の同行者、カウレスもまた一流だということ。
愛が驚いたように後ろを振り返ったことで、全てを察し、すぐさま臨戦態勢に入った。
結果的に暗殺者は来るなら来いと構える妖怪と勇者に突っ込まなければならなくなった。

愛は最初、信じられなかった。
突然現れた敵意。その発生源は自分のすぐ後ろ。

(いつの間にこんな近くに!?)

慌てて後ろを振り返る。
と、彼女の目が捉えたのは自分に向かってナイフを振り下ろす黒ずくめの何か。
迎撃か回避か。
いや、そのようなことを考える間もなく彼女はその妖怪としての身につけた本能で。
攻撃を選択した。

アサシンは嫌な雰囲気を感じた。感じると同時にそれは来た。
突風。今まで静かだった森に、突如、風が暗殺者へと吹き荒れる。
思わずアサシンは吹き飛ばされた。元々暗殺のために体は身軽に絞っている。
絶命確定だった距離が、大きく開く。
アサシンの攻撃は失敗した。
暗殺者が第一撃を失敗する。
それは致命的。この時点で、アサシンの末路は真っ暗だ。
が、アサシンの表情に変化は見られなかった。

「やっぱり能力者でしたか」

そう言いながら、アサシンは吹き飛ばされた先にあった木の幹に着地すると、そのまま夜の闇に消えた。
カウレスも愛も警戒は解かない。
次はどこから仕掛けてくるのかを見極めるために、二人は背中合わせになり、身構える。
愛は持って生まれた天狗の勘で気配を探ると、襲撃者が自分たちの周りを移動しているのが感じ取れた。
その移動速度は野生動物並で、改めて愛は襲撃者の技量に戦慄した。
一度姿を視認し、いることを確認しているからこそ、今は動きを追えるが、自分にあそこまで近づいた隠密性は人間業とは思えない。

「カウレスさん、どうします?」

「安心してください、僕に考えがあります。……まだ、この近くにいるんですよね?」

「ええ、私たちの周りをぐるぐる回ってる。きっと仕掛けるタイミングを図ってるんだわ」

カウレスは闇の向こうに飛び回っている暗殺者の姿を幻視した。

「襲撃者よ、共に人類のために戦おう!」

「は?」

突然のカウレスの勧誘に、愛は大きく目を見開いた。
アサシンも思わず動きを止め、カウレスを見る。
カウレスの顔に浮かぶのは、絶対の自信。

「襲撃者よ、出てこなくてもいい!まずは、僕の話を聞いてくれ!」

「ちょっとカウレスさん、貴方何考えてるの!」

愛の言葉をカウレス無視。

「いいか、今やるべきことはなんだ、襲撃者よ。優勝を目指すことか?違うだろ!」

別に狙ってないんですけどね、とアサシンは心中で呟く。

「君は一人で魔王と戦うつもりなのか!?なるほど確かに君の隠密性は目を見張るものがあるが、それだけで魔王に勝てると思っているのか!?」

「魔王?」

森の中からアサシンの不思議そうな声が聞こえてきた。
脈アリだ、とカウレスは判断する。

「魔王は恐ろしい相手だ。数多くの呪文を使い、身体能力も高い。恐らく、この殺し合いでもっとも優勝に近い男だ」

「呪文……というものがよく分かりませんが、なるほど強敵ですね」

「ああ、だから今僕らは争うべきじゃないんだ」

茂みの向こうから、アサシンはカウレスの表情を確認する。
偽善者の顔ではない。
あれは、復讐者の顔だ。何を犠牲にしても、どんな手を使っても相手を殺そうとする、アサシンが何度も見てきた顔だ。

(面と向かって依頼せず、報酬も後払いのワールドオーダーと、正面から依頼したカウレス。個人的には後者のほうが好みなんですけど)

しかし、アサシンのポリシーで依頼を実行している最中に別の依頼は受けない。

「一つ聞きます。貴方は魔王に勝てる算段があるんですか?」

「すまないが、必勝の手段はない。だがぼくは何年もあいつを殺すために戦ってきた。この島であいつを殺せる可能性が一番高いのは、きっと僕だ」

「なるほど、わかりました」

見逃してあげます、の声を最後にアサシンの気配が完全に消える。

「……」

カウレスは無言で、アサシンの声がした方向を見つめていたが、残念そうにため息をついた。

「すいません、仲間に引き込めませんでした」

「ねえ、カウレスさん」

ここに来てカウレスは、愛の顔から表情が消えていることに気がついた。

「あなた、これからもああいうこと続けるわけ?」

「ええ、魔王を倒すまでは」

そう、と愛は言った。そして、

「別々に行動しましょう。私とお前は相容れない」

それは、決別の言葉だった。
カウレスの顔が驚きに染まる。

「そんな、何でですか?」
「分かっているはずよ。お前はそこまで馬鹿じゃないでしょうに」

ぎりっ、と歯ぎしりの音が響く。

「愛さん、魔王に勝つには人間は群れなきゃダメなんだ。僕だってあいつは危険だったと思う。でも、このままだと僕らは一人一人殺されていく……!」

「じゃああなたはさっきの襲撃者が勇二ちゃんを襲ったら、どう責任をとるの?確かに魔王は恐ろしいわ。でもね、この島には魔王以外にも残虐な奴がいっぱいいるのよ?」

「それは僕でも分かるさ!でも、魔王に対抗するには一大勢力を築かなくちゃダメなんだ」

「だから、それはカウレスさんに任せるわ。あなたたちが魔王と戦っている間に、私は勇二ちゃんを保護して安全な場所に隠れてるわ」

「そんな、身勝手な……!」

「何言ってるのよ。勇二ちゃんはまだ六歳よ。いくら賢いといっても、六歳の男の子をお前は魔王戦線に居させる気なの?」

「……そういうことを言ってるんじゃありませんよ」

「そういうことを言っているのよ、お前は」

愛はカウレスに後ろを向け歩き出す。

「お前は魔王退治に全力をつくす。私は勇二ちゃんを探す。ついでにミリアちゃんとオデットちゃんも探してあげる。ほら、役割分担をしただけよ私たち」

じゃあね、短い間だったけど、色々タメになったわ。
そういう風なニュアンスの言葉を紡いだ後、愛もまた夜の闇に消える。
それを見送って、カウレスはもう一度憂鬱なため息をついたのだった。

【G-5 森/黎明】


カウレス・ランファルト
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダムアイテム1~3(確認済み、カウレスに扱える武器はなし(銃器などが入っている可能性はあります))
[思考・行動]
基本方針:魔王を探しだして、倒す。
1:愛を追うか、それとも……
2:魔王を倒すために危険人物でも勧誘。邪魔する奴は殺す。
3:ミリアやオデットとも合流したいが、あくまで魔王優先。
4:あの男(ワールドオーダー)に奪われた聖剣を見つけたい。


「おやおや、面倒なことになりましたねえ」

カウレスたちを見逃した後、アサシンは自分に向かって迫る何かを感じた。

(もしかして、私の居場所バレてる?気配は消しているはずなんですが)

だが、いい機会だとアサシンは思った。
ここで完全に隠れてやり過ごす。なるほど、いい判断だ。
だが、一回目の放送までに10人を斬るという目標がある。
いまだ斬ったのは一人だけ。残り数時間で、9人斬るために、ここはあえて勝負に出よう。

(カウレスさんですか?いやはやこの速さ、あの人人間離れしてますよ)

そう考えながら、殺意を放つ。
それに呼応するように、漠然と進んでいた気配がこちらに向かってまっすぐ進んでいる。
暗殺者である自分が待ち構えるのも不思議な話だが、まあたまにはこういうことをしよう。
そして、それは姿を現した。
背中から大きな翼を生やした、美しい女。
その眼光は、まっすぐこちらを捉え、自分を啄まんと突っ込んでくる。

「本当に人間じゃなかったんですね、もしかしてあなたが魔王ですか?」

そう軽口を叩きながら、アサシンは愛の突進をひらりと躱した。
が、車に轢かれたように吹き飛ばされる。
愛は全身に風の鎧を纏っていた。
幹に体を叩きつけられ、アサシンは苦しそうな声を上げる。
そこを愛はすかさず追撃。
両手の掌に風を集めると、気団のように放った。
とっさにアサシンは地面を這うように回避する。
が、愛が放つ気団は止まることがなく、漫然とアサシンを襲う。
山の斜面を利用して、アサシンはごろごろと転がる。
転がりながらも立ち上がったアサシンは空中に高く飛び上がった。

「あら、天狗に空中戦を挑むつもり?」

そう嘲笑うと愛は羽を羽ばたかせ、天空へと躍り出る。
アサシンは木の枝を軽快に蹴りながら、どんどん自分の体を上に進める。
空へと登っていく二人の男女。
だが、どうあがいてもアサシンは人間。天狗である愛より上に行くことは不可能。
常に自分の頭上にいる愛を、アサシンは無表情に見つめる。

「落ちろ」

その言葉と共に上から竜巻が落ちてくる。
巻き込まれれば、ただでは済まない。

「では、人は人らしく地面で暮らします」

その言葉と共に、アサシンは体を空中へ躍らせる。
後を追うように竜巻もアサシンへと迫る。

そこを見逃さなかった。

アサシンの右手から放たれた妖刀無銘が竜巻の目を掻い潜り、愛に近づく。
愛は、それを右手で弾いた。ただのナイフで、自分に致命傷を負わせれるわけがないのだから。
そして、それが彼女の敗因だ。

「がっ……」

突如、彼女の体中に痺れが広がった。

(しまった、ナイフに毒物が……)

落下しながら愛に広がるのは焦操と後悔。
地面に激突した衝撃に顔を歪めながら、愛は気を失った。

[G―4・森/黎明]


【上杉愛】
[状態]:気絶 麻痺 マーダー病感染
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダムアイテム1~3(確認済み)
[思考・行動]
基本方針:田外勇二の保護。 殺し合いには極力乗らない。
1:(気絶中)
2:勇二を探す。ミリアやオデットもなるべく探す。
3:勇二を襲う可能性がある者は排除。
4:カウレスに苛立ち
※マーダー病に感染しました。


「いやー、天狗は強敵でしたね」

表情をまったく変えずに呟いたアサシンは、妖刀無銘を拾い上げると、闇の中へと消えていく。
暗殺者と天狗の対決は、暗殺者の勝利へと終わった。
本来の実力なら上杉愛の方が格上である。
もし、アサシンの武器が妖刀無銘でなかったら、いや愛が無銘の効果を知っているだけでも、この戦いの結末は変わっていただろう。
しかし、それは所詮イフの話。
アサシンは野に放たれ、愛はマーダー病に感染した。
それが、この戦いの結果である。



【アサシン】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:妖刀無銘
[道具]:基本支給品一式、ランダムアイテム0~2
[思考]
基本行動方針:依頼を完遂する
1:第一放送までにもう少し斬りたいけど、ちょっと無理そうかなと考えている。
2:二十人斬ったら何をするかな…
3:魔王を警戒

※依頼を受けたものだと勘違いしています。
※あと18人斬ったらスペシャルな報酬が与えられます。

061.金色の眠りから覚めない 投下順で読む 063.混沌ロボ!野獣と化したダルビッシュ
059.友のために/国のために 時系列順で読む 041.罪と罰
探し人は誰ですか カウレス・ランファルト 勇者システム
上杉愛 死がふたりを分かつまで
人選ミス アサシン 殺し屋の殺し屋による殺し屋のための組織

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最終更新:2015年07月12日 02:55