目まぐるしく回る事態 ◆42Xd0tQxv2
魔法少女。
一言で言ってしまえば、ファンタジーの生き物だ。
どのあたりが魔法少女なのかは、魔法少女ごとに異なる。
その中でも、めぐるの能力は異色の方だった。
私が思い描いていた、魔法少女とは遠くかけ離れた能力。
自分がもしあの能力だったら、きっと絶望していたと思う。
それでも、そんな能力を手に入れさせられても。
めぐるは、いつも笑っていた。
一言で言ってしまえば、ファンタジーの生き物だ。
どのあたりが魔法少女なのかは、魔法少女ごとに異なる。
その中でも、めぐるの能力は異色の方だった。
私が思い描いていた、魔法少女とは遠くかけ離れた能力。
自分がもしあの能力だったら、きっと絶望していたと思う。
それでも、そんな能力を手に入れさせられても。
めぐるは、いつも笑っていた。
二人は相談の結果人が集まりそうな場所を目指す、ということを決めた。
地図との照らし合わせで、一番近かったランドマークが南の学校だったため、そこに向かうことにしたのだ。
歩きながら、二人は会話を紡いでいく。
日常生活のこと、好きな食べ物のこと、大切な友人のこと。
他愛もない会話を挟みながら、笑い、怒り、悲しみながら歩き続ける。
ここが、殺し合いの現場であることを忘れようとしているかのように。
「ねえ」
そんな会話の途中、ふと智美がさくらを呼び止める。
「やっぱ、言っとく」
さくらが振向いたとき、その顔は少し強張っていた。
「めぐるの能力について……」
地図との照らし合わせで、一番近かったランドマークが南の学校だったため、そこに向かうことにしたのだ。
歩きながら、二人は会話を紡いでいく。
日常生活のこと、好きな食べ物のこと、大切な友人のこと。
他愛もない会話を挟みながら、笑い、怒り、悲しみながら歩き続ける。
ここが、殺し合いの現場であることを忘れようとしているかのように。
「ねえ」
そんな会話の途中、ふと智美がさくらを呼び止める。
「やっぱ、言っとく」
さくらが振向いたとき、その顔は少し強張っていた。
「めぐるの能力について……」
聖澤めぐるの能力。
それは血液を代償に力を手に入れるというシンプルかつわかりやすい能力だった。
血液を消費すれば消費するほど、強大な力を手に入れることが出来る。
腕一本をカラカラにするほどの血液を消費すれば、素手の一振りでそこらの人間は即死させられるほどだ。
病院生活の聖澤めぐるが健常な肉体を手に入れることが出来たのは、この能力をじわじわ使っていたお陰だ。
但し、そのまま生活し続ければ血液が枯渇して死んでしまう。
だから戦いの場に身を投じ、血液を浴びて染み込ませる事によって、自身の血液を消費しないようにしていた。
彼女が魔法少女としての武器に双剣を選んだのは、近接戦闘を必要とし、大量の血を浴びることが出来るから。
聖澤めぐるは普通の生活を守るために、戦い続けていたのだ。
それは血液を代償に力を手に入れるというシンプルかつわかりやすい能力だった。
血液を消費すれば消費するほど、強大な力を手に入れることが出来る。
腕一本をカラカラにするほどの血液を消費すれば、素手の一振りでそこらの人間は即死させられるほどだ。
病院生活の聖澤めぐるが健常な肉体を手に入れることが出来たのは、この能力をじわじわ使っていたお陰だ。
但し、そのまま生活し続ければ血液が枯渇して死んでしまう。
だから戦いの場に身を投じ、血液を浴びて染み込ませる事によって、自身の血液を消費しないようにしていた。
彼女が魔法少女としての武器に双剣を選んだのは、近接戦闘を必要とし、大量の血を浴びることが出来るから。
聖澤めぐるは普通の生活を守るために、戦い続けていたのだ。
「嘘……」
思わず漏れた言葉は、否定。
「ホントだよ」
否定を、否定する。
「あのヨグスってのが、どーやってめぐるとアタシの力を抜き出したのかは知らない。
けれど、本当にめぐるの力がそのままだったとするなら……」
一息ついて、智美はさくらへ警告する。
「もう一度言う、頼むから無理だけはすんな」
無言。
警告はさくらの心に届いたのかどうか、智美は知ることは出来なかった。
学校は既に、二人の目の前まで近づいていた。
思わず漏れた言葉は、否定。
「ホントだよ」
否定を、否定する。
「あのヨグスってのが、どーやってめぐるとアタシの力を抜き出したのかは知らない。
けれど、本当にめぐるの力がそのままだったとするなら……」
一息ついて、智美はさくらへ警告する。
「もう一度言う、頼むから無理だけはすんな」
無言。
警告はさくらの心に届いたのかどうか、智美は知ることは出来なかった。
学校は既に、二人の目の前まで近づいていた。
「琥珀さん! 見てくださいよコレ! 発電所っすよ! マイクロ波でウニョニョニョ~ンっすよ!?」
バカバカアンドバカ、バカにバカを上塗りしたようなキングオブバカの発言が脳を揺さぶる。
考えるだけでも頭が痛くなってくる、やはりまともに取り合わないのが正解だったか。
バカの思いつきのような「発電所に行きましょう!」という発言に付き合った結果がコレだ。
バカは大騒ぎ、電波シスターは何考えてるのかわからない。
先が思いやられる、いや既にもうどうしようもないのかもしれないが。
バカと電波を放っておき、巨大な画面に記された数々の情報を頭に入れていく。
マイクロ波による発電、明らかにオーバーテクノロジーである存在による膨大な発電量。
この会場の電気を全て賄えるほどの技術が、あんな小さなパラボラアンテナで実現できるというのか。
「まあ、宇宙人の技術だからムリもクソもないか……」
あの二人に聞こえないようにぼやく。
続けて操作盤をいじくり、様々な項目を閲覧してみる。
そのうちの一つ、監視カメラの映像を見ていたときだった。
何故だか分からないけれど引き込まれるような感覚に襲われ、その画面に釘付けになっていた。
何か嫌な予感がする、なぜかその画面から目を離すことが出来ない。
「璃乃ちゃん! パラボラ見に行こうぜ! パラボラ!」
その時、バカの声が頭に響く。
パラボラの映像を見ていた事を察してか、いやただの好奇心か。
電波女は既に言いくるめられ、あのバカについていくようだ。
流石に一人取り残されるのも面倒だと思ったので、私も渋々ついていくことにした。
バカバカアンドバカ、バカにバカを上塗りしたようなキングオブバカの発言が脳を揺さぶる。
考えるだけでも頭が痛くなってくる、やはりまともに取り合わないのが正解だったか。
バカの思いつきのような「発電所に行きましょう!」という発言に付き合った結果がコレだ。
バカは大騒ぎ、電波シスターは何考えてるのかわからない。
先が思いやられる、いや既にもうどうしようもないのかもしれないが。
バカと電波を放っておき、巨大な画面に記された数々の情報を頭に入れていく。
マイクロ波による発電、明らかにオーバーテクノロジーである存在による膨大な発電量。
この会場の電気を全て賄えるほどの技術が、あんな小さなパラボラアンテナで実現できるというのか。
「まあ、宇宙人の技術だからムリもクソもないか……」
あの二人に聞こえないようにぼやく。
続けて操作盤をいじくり、様々な項目を閲覧してみる。
そのうちの一つ、監視カメラの映像を見ていたときだった。
何故だか分からないけれど引き込まれるような感覚に襲われ、その画面に釘付けになっていた。
何か嫌な予感がする、なぜかその画面から目を離すことが出来ない。
「璃乃ちゃん! パラボラ見に行こうぜ! パラボラ!」
その時、バカの声が頭に響く。
パラボラの映像を見ていた事を察してか、いやただの好奇心か。
電波女は既に言いくるめられ、あのバカについていくようだ。
流石に一人取り残されるのも面倒だと思ったので、私も渋々ついていくことにした。
それが、あんなことになるなんてこの時は全く考えていなかった。
少しずつ、視界が戻る。
足下にあるのは一人分の死体。
特に興味を引かれることなく、その上に浮き上がったスキルカードを体に取り込む。
技能は大いに越したことはない、より多くの技能があれば、殺人を容易にすることができる。
この場の全てを殺戮し尽くすと決めた以上、有利に働く物は全て奪い去る。
ただ、それだけ。
その時、耳に二人分の足音が聞こえてきた。
特に抱く感情はない。
生きている奴がいるのならば、殺すだけ。
足下にあるのは一人分の死体。
特に興味を引かれることなく、その上に浮き上がったスキルカードを体に取り込む。
技能は大いに越したことはない、より多くの技能があれば、殺人を容易にすることができる。
この場の全てを殺戮し尽くすと決めた以上、有利に働く物は全て奪い去る。
ただ、それだけ。
その時、耳に二人分の足音が聞こえてきた。
特に抱く感情はない。
生きている奴がいるのならば、殺すだけ。
自信がなかった。
戦いの場に立ったことなんて当然あるわけもなく、ましてや人殺しの経験なんてもってのほかだった。
ああは言ってみたものの、やはりいざとなった時に彼女を守れるかどうかは正直言って不安である。
そもそも、戦いとはどうすればいいのか?
人を殺すとは、どういうことなのか?
今まで考えたこともなかったことが、頭の中でグルグル回って止まらない。
気がつけばただ足を動かすだけで、目の前の光景なんてまったく見ていなかった。
だから、反応できなかった。
「さくら! 危ない!」
その声に反応して意識を向けたとき、全身を貫くような痛みに襲われた。
「クソッたれ!!」
襲い掛かった雷をすんでの所で避け、拳銃を数発放ちながらさくらを抱えて脇に隠れる。
遠距離から放たれた光速の雷は、一般人のさくらには到底避けられない物だった。
自分は殺気を感じ取り先に一歩引いていたが、さくらはその強烈な雷に焼かれてしまった。
白と水色を基調としたドレスが薄く焼け焦げ、体中からは煙が立ち登っている。
「とも、み、ちゃ……」
「喋るな!」
声が弱弱しくなっている上、目に見えて衰弱しているのが分かる。
雷を放ってきた相手がこちらに向かっていることは分かりきっている。
拳銃を数発打ち込んだところで、どうにかできているとは到底思えない。
危機は迫っている、それは分かっているのに答えが見えない。
この状況ではさくらは戦うことは出来ない。
しかし自分の武器は拳銃のみだ。
雷を操るのが相手なら、圧倒的に分が悪すぎる。
この先に待ち受けるのは、二人とも死ぬ未来しかないというのか。
「あの、ね」
さくらが言葉を紡ぎ続ける。
今にも死んでしまいそうなその声は本当に弱弱しく。
それでも、智美の耳に届き続ける。
「めぐる、ちゃんに、よろ、しく」
その一言の後、さくらは笑った。
戦いの場に立ったことなんて当然あるわけもなく、ましてや人殺しの経験なんてもってのほかだった。
ああは言ってみたものの、やはりいざとなった時に彼女を守れるかどうかは正直言って不安である。
そもそも、戦いとはどうすればいいのか?
人を殺すとは、どういうことなのか?
今まで考えたこともなかったことが、頭の中でグルグル回って止まらない。
気がつけばただ足を動かすだけで、目の前の光景なんてまったく見ていなかった。
だから、反応できなかった。
「さくら! 危ない!」
その声に反応して意識を向けたとき、全身を貫くような痛みに襲われた。
「クソッたれ!!」
襲い掛かった雷をすんでの所で避け、拳銃を数発放ちながらさくらを抱えて脇に隠れる。
遠距離から放たれた光速の雷は、一般人のさくらには到底避けられない物だった。
自分は殺気を感じ取り先に一歩引いていたが、さくらはその強烈な雷に焼かれてしまった。
白と水色を基調としたドレスが薄く焼け焦げ、体中からは煙が立ち登っている。
「とも、み、ちゃ……」
「喋るな!」
声が弱弱しくなっている上、目に見えて衰弱しているのが分かる。
雷を放ってきた相手がこちらに向かっていることは分かりきっている。
拳銃を数発打ち込んだところで、どうにかできているとは到底思えない。
危機は迫っている、それは分かっているのに答えが見えない。
この状況ではさくらは戦うことは出来ない。
しかし自分の武器は拳銃のみだ。
雷を操るのが相手なら、圧倒的に分が悪すぎる。
この先に待ち受けるのは、二人とも死ぬ未来しかないというのか。
「あの、ね」
さくらが言葉を紡ぎ続ける。
今にも死んでしまいそうなその声は本当に弱弱しく。
それでも、智美の耳に届き続ける。
「めぐる、ちゃんに、よろ、しく」
その一言の後、さくらは笑った。
ああ、死ぬんだな。
自分のことは自分が一番よく分かっている。
体から力が抜けていくのが何よりの証拠だ。
いろいろ考えたが、やはり自分に戦闘なんて出来るわけも無い。
このまま起き上がったとしても、自分は微塵の役にも立ちはしないだろう。
いくら戦闘経験があって手には拳銃があるとはいえ、智美ちゃんがあの雷に一人で対抗するのははっきりいってムリだろう。
ではどうすればいいか、それを考えたときに智美の言葉が頭を過ぎった。
聖澤めぐるの能力は、血液を力に変える能力。
ならば、この身に流れる血を全て力に変えれば。
少なくとも智美ちゃんだけは生き残れるのではないか。
スキルカードは装着者が死ねば、その遺体の上に現れる。
ならば、やるしかない。
そうすれば、彼女は生き残れるのだから。
彼女は、この場所でやることがある。
自分もやることはあるが、この状況をどうにかできるのは彼女しかいない。
だから、彼女に全てを託す。
お父さん、お母さん。
先立つ不幸をお許し下さい。
ごめんなさい。
智美ちゃんへ。
絶対めぐるちゃんを見つけて、殺し合いを止めてください。
任せっきりになるけど、ごめんなさい。
自分のことは自分が一番よく分かっている。
体から力が抜けていくのが何よりの証拠だ。
いろいろ考えたが、やはり自分に戦闘なんて出来るわけも無い。
このまま起き上がったとしても、自分は微塵の役にも立ちはしないだろう。
いくら戦闘経験があって手には拳銃があるとはいえ、智美ちゃんがあの雷に一人で対抗するのははっきりいってムリだろう。
ではどうすればいいか、それを考えたときに智美の言葉が頭を過ぎった。
聖澤めぐるの能力は、血液を力に変える能力。
ならば、この身に流れる血を全て力に変えれば。
少なくとも智美ちゃんだけは生き残れるのではないか。
スキルカードは装着者が死ねば、その遺体の上に現れる。
ならば、やるしかない。
そうすれば、彼女は生き残れるのだから。
彼女は、この場所でやることがある。
自分もやることはあるが、この状況をどうにかできるのは彼女しかいない。
だから、彼女に全てを託す。
お父さん、お母さん。
先立つ不幸をお許し下さい。
ごめんなさい。
智美ちゃんへ。
絶対めぐるちゃんを見つけて、殺し合いを止めてください。
任せっきりになるけど、ごめんなさい。
ああ。
死にたく、ない、なあ……。
死にたく、ない、なあ……。
無感情。
目に映った二人の少女に対し、特に思うことも無く雷を放っていく。
一人が素早く反応し、此方に向けて銃弾を打ち込んできたのは意外だったが、特に驚くことも無い。
一歩ずつ確実に歩み寄っていく、命を確実に刈り取るために。
一歩ずつ、一歩ずつ、近づいていく。
その途中で、銃を撃ったほうの少女が現れる。
雷を浴びた方の少女のような衣装を纏いながら。
「テメぇだけは……」
少女が息をすうっと吸い込む。
「ぶっ飛ばす!!」
その一言と共に、少女は一瞬で自分の目前に現れた。
超速で振りぬかれるその拳に、全く反応することは出来なかった。
左頬に突き刺さるその力が、全身をふわりと浮き上がらせる。
そして自分の体が、まるでギャグ漫画のように。
目に映った二人の少女に対し、特に思うことも無く雷を放っていく。
一人が素早く反応し、此方に向けて銃弾を打ち込んできたのは意外だったが、特に驚くことも無い。
一歩ずつ確実に歩み寄っていく、命を確実に刈り取るために。
一歩ずつ、一歩ずつ、近づいていく。
その途中で、銃を撃ったほうの少女が現れる。
雷を浴びた方の少女のような衣装を纏いながら。
「テメぇだけは……」
少女が息をすうっと吸い込む。
「ぶっ飛ばす!!」
その一言と共に、少女は一瞬で自分の目前に現れた。
超速で振りぬかれるその拳に、全く反応することは出来なかった。
左頬に突き刺さるその力が、全身をふわりと浮き上がらせる。
そして自分の体が、まるでギャグ漫画のように。
空を舞った。
「……馬鹿野郎」
襲撃者の男を一撃で吹き飛ばした後、めぐるの衣装を纏った智美は小さく呟く。
さくらはあの一言の後、眠るように死に果てて行った。
浮かび上がった一枚のスキルカードと、青ざめた死体を見て全てを察する。
その身に宿る全ての血液を、力へと変換したことを。
「馬鹿ヤロォオオオオオオオオオオオ!!」
そのお陰でこの窮地を切り抜けることは出来た。
だが、その代償はあまりにも大きすぎた。
能力が無い自分なんて、こんなにも無力で、弱くて。
どうしようもないのだろうか。
「めぐる……早く逢いたいよ……」
親友の名を、この能力の本来の持ち主の名前を小さく呟く。
涙が一粒、ぽとりと落ちた。
襲撃者の男を一撃で吹き飛ばした後、めぐるの衣装を纏った智美は小さく呟く。
さくらはあの一言の後、眠るように死に果てて行った。
浮かび上がった一枚のスキルカードと、青ざめた死体を見て全てを察する。
その身に宿る全ての血液を、力へと変換したことを。
「馬鹿ヤロォオオオオオオオオオオオ!!」
そのお陰でこの窮地を切り抜けることは出来た。
だが、その代償はあまりにも大きすぎた。
能力が無い自分なんて、こんなにも無力で、弱くて。
どうしようもないのだろうか。
「めぐる……早く逢いたいよ……」
親友の名を、この能力の本来の持ち主の名前を小さく呟く。
涙が一粒、ぽとりと落ちた。
管理部から少し離れた場所にある小型のパラボラアンテナ。
そこに近づくにつれてバカのテンションはうなぎのぼりに上がっていった。
バカっぽい単語の一つ一つが、イライラを加速させていく。
そして、ようやくその直下に辿り着いた時。
一人の人間が、超速でアンテナに突っ込んできたのだ。
「なッ……!?」
驚いたのはそれだけではない。
その男の全身から雷が発せられ、パラボラアンテナにその光が密集され、一筋の光となって男に打ち出された。
パラボラからの雷を、さらに自身の雷で相殺する。
そんなありえない光景に意識を奪われていた。
超人のような男が、空から舞い降りてくる。
「す、すっげ」
そこまで言いかけたバカの首が、瞬時に飛ぶ。
熟練された者の、疑いようの無い動き。
それを認識したとき、自分の視界が宙を舞う。
ああ、私も首を刎ねられたのか。
そう思ったと同時に、意識が暗転した。
そこに近づくにつれてバカのテンションはうなぎのぼりに上がっていった。
バカっぽい単語の一つ一つが、イライラを加速させていく。
そして、ようやくその直下に辿り着いた時。
一人の人間が、超速でアンテナに突っ込んできたのだ。
「なッ……!?」
驚いたのはそれだけではない。
その男の全身から雷が発せられ、パラボラアンテナにその光が密集され、一筋の光となって男に打ち出された。
パラボラからの雷を、さらに自身の雷で相殺する。
そんなありえない光景に意識を奪われていた。
超人のような男が、空から舞い降りてくる。
「す、すっげ」
そこまで言いかけたバカの首が、瞬時に飛ぶ。
熟練された者の、疑いようの無い動き。
それを認識したとき、自分の視界が宙を舞う。
ああ、私も首を刎ねられたのか。
そう思ったと同時に、意識が暗転した。
「あなた、天罰が下りますよ」
一人残された愛子は、突然の襲撃者にその一言を放つ。
瞬時に二人を肉塊にして見せた男に、恐れの一つすら抱かずに。
「関係ないな」
男も、勿論恐怖しない。
恐怖する理由が無い。
「神なんざ、居る訳が無いからな」
その一言と共に雷を放ち、まるで日常生活のように一人の女子大生の体を真っ黒の炭へと変えていく。
天罰だろうがなんだろうが、恐れる物は何も無い。
自分に立ち向かう存在がいるのならば、殺すだけだから。
一人残された愛子は、突然の襲撃者にその一言を放つ。
瞬時に二人を肉塊にして見せた男に、恐れの一つすら抱かずに。
「関係ないな」
男も、勿論恐怖しない。
恐怖する理由が無い。
「神なんざ、居る訳が無いからな」
その一言と共に雷を放ち、まるで日常生活のように一人の女子大生の体を真っ黒の炭へと変えていく。
天罰だろうがなんだろうが、恐れる物は何も無い。
自分に立ち向かう存在がいるのならば、殺すだけだから。
次の獲物を求めて、オーヴァーは歩き出す。
【龍造寺さくら 死亡】
【花緒璃乃 死亡】
【白井慶一 死亡】
【琥珀愛子 死亡】
【花緒璃乃 死亡】
【白井慶一 死亡】
【琥珀愛子 死亡】
【一日目・早朝/E-2学校】
【安田智美】
【状態】健康
【装備】小型拳銃
【スキル】ブレインイーター、『ある魔法少女の魔法能力(めぐる)』
【所持品】基本支給品、空のカード(残り9枚)、不明支給品1~3(さくら)
【思考】
基本:めぐるととっとと会って、早くこの殺し合いをぶっ潰す
1.……バカ
※どの小型拳銃は不明。残弾も不明ですので、後の書き手様に任せまする。
※双剣はめぐるの魔法少女としての能力で生成された物です
【安田智美】
【状態】健康
【装備】小型拳銃
【スキル】ブレインイーター、『ある魔法少女の魔法能力(めぐる)』
【所持品】基本支給品、空のカード(残り9枚)、不明支給品1~3(さくら)
【思考】
基本:めぐるととっとと会って、早くこの殺し合いをぶっ潰す
1.……バカ
※どの小型拳銃は不明。残弾も不明ですので、後の書き手様に任せまする。
※双剣はめぐるの魔法少女としての能力で生成された物です
【一日目・早朝/E-7・発電所、パラボラアンテナ傍】
【オーヴァー】
【状態】左頬にダメージ
【装備】サンダーソード、ヘルメット
【スキル】『剣技』『平賀源内のエレキテル』『雷剣士』『魔弾の射手』『<<]]巻き戻し』『光あれ!』『復讐するは我にあり』
【所持品】基本支給品、デザートイーグル、金属バット アンドロメダ星マジカル消臭スプレー、金槌、不明支給品×0~1(愛子)
【思考】
1.この場にいる全てを皆殺し
2.最後にヨグスも殺す
【オーヴァー】
【状態】左頬にダメージ
【装備】サンダーソード、ヘルメット
【スキル】『剣技』『平賀源内のエレキテル』『雷剣士』『魔弾の射手』『<<]]巻き戻し』『光あれ!』『復讐するは我にあり』
【所持品】基本支給品、デザートイーグル、金属バット アンドロメダ星マジカル消臭スプレー、金槌、不明支給品×0~1(愛子)
【思考】
1.この場にいる全てを皆殺し
2.最後にヨグスも殺す
24:僕たちの失敗 | 時系列順 | 28:Don't think just feel!! |
25:騎士と騎士 | 投下順 | 27:さよなら、私 |
19:魔法少女になりました! | 龍造寺さくら | 死亡 |
19:魔法少女になりました! | 安田智美 | 34:許さざるもの |
10:馬鹿で……あってくれ。で……電波?り……りょうほーですかあああ~(後編) | 花緒璃乃 | 死亡 |
10:馬鹿で……あってくれ。で……電波?り……りょうほーですかあああ~(後編) | 白井慶一 | 死亡 |
10:馬鹿で……あってくれ。で……電波?り……りょうほーですかあああ~(後編) | 琥珀愛子 | 死亡 |
20:そして彼の受難は続く | オーヴァー | 31:なんだお前か |