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ささやき破り

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ささやき破り(914氏)


※この作品は619氏の「パワプロ男対聖」および
「パワプロ男対聖 ベッドインヘヴン??」の外伝的作品となっています。



914 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:20:50 ID:HCEIXnfV

帝王、敗れるー このニュースが高校球界に流れたときは衝撃が走った。それも同じく強豪クラスのあかつき大付属や大東亜学園が勝つならまだしも、
ほぼ無名に近かった聖タチバナ学園という高校がこの帝王を破ったのだから。衝撃度からすれば、デビルレイズがヤンキースを3タテしたり、
WBCで南アフリカがカナダ相手に善戦したり、朝青龍が琴欧州に初めて負けたときぐらいの衝撃度であった。

そのタチバナ学園の次の相手、そよ風高校にとってはもっと衝撃的だったかも知れない。
昨年は意外といえる快進撃を続けベスト16まで進んだそよ風高校だったが、最強で有るはずの帝王実業を破った高校と対戦するとあってか、
または一部の選手達は帝王実業との力比べをしてみたいと開き直って意気込んでいた選手も居たためか、かなり意気消沈気味であった。

さて、その「聖タチバナ対そよ風」の試合が始まると、案の定そよ風打線はみずきの前に8回裏まで3安打0点に抑えられ、逆にタチバナ打線には効率よく点を取られ、
9回表を終わって3対0。
そよ風も力を付けてきているとはいえ、所詮は公立の中小高校。元々の貧打は相変わらずで頼みの上位打線もここまでは先発のみずきの前にいずれも3タコと元気がない。
9回裏も8番9番と早々に倒れ早くも2アウト。ここで、1番打者の小波の打順になった。


915 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:22:20 ID:HCEIXnfV
(打てないかなぁ今日は)
この日不調、凡退の内容も3三振と悪い小波がそうつぶやきながら右バッターボックスに入り、よく場を踏んで軽く足場を固め、
いつものように適度に肩の力を抜きながらややオープン気味に構える。
(チーム全体で3安打、か。ずば抜けて「これは!」という球はないけど、四隅にうまく集められてる、しかしこの程度なら、あの帝王が敗れる程ではないと思うがなぁ。)
いろいろ考えながら軽くヤマを張って待つ。外に来るか内にくるか。今までの打席を思い出し、パターンを考える。恐らく、やや外目だろう。
初球、左腕から繰り出されたボールは小波の考えとは裏腹にインローに入ってくるストレートだった。(しまった、逆か!)

キン!
ファール!

何とか当てたものの、やや力のない打球が3塁側ファールゾーンを転々とする。
内角やや低めをえぐるボール。この3打席、この球にやられてきた。
(ちょっとあってないなぁ…ま、ウチが適度に打てないのはいつものことだよな)
そよ風の選手達は、決して野球に対して不真面目というわけではないのだが、自分たちの力や勢いに対して見切りを付けてしまうような癖がある。
この日もそのパターンだったし、打席の中の小波も例外ではなく、強豪校のレギュラーになれる実力はあるのだが3三振という結果もそれに結びついていた。 
ベンチを見ても大抵の選手は諦めムードで、よそ見をしている者、あくびをしている者、帰り支度を始める者までいた。

一方タチバナバッテリーは小波のスキを見て、
その間にたがいにアイサインを送る。
(みずき、今日もやるのか?)
(あとひとりだし、やっちゃお♪)
ここまで本来のピッチングでそよ風打線を翻弄してきたため特に使う必要もなかったのだが、あと一人なので引き締めていきたいところ
そして帝王さえ沈めた、「ささやき戦術」を、今日初めて実行に移した。

916 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:23:26 ID:HCEIXnfV
2球目、今度は外角やや高めのコース、小波にとってはヒットゾーンといえる得意なコースだった。
(しめたっ!)しかし、

「最近、摩れて痛いんだが、どうしたらいい?」
「……!?」

ズバァン!
ストゥラゥイック!

このいきなりのささやきに、小波は驚いて思わず得意なコースを見逃した。ここまでは前回の帝王戦と同じく、みずきと聖の狙い通りだったが、
普通の健全な男児なら顔を真っ赤にして狼狽するところ、小波はむしろ真剣に、深く考えていた。
(擦れてる……?確かに初球はこすった打球だったな…身体が前につっこみ気味でなかなか芯で捉えてないのか……?気持ち後ろに重心を置くか)

「よしっ!」
そう一声上げると、再び小波はバッターボックスに入った。しかも今度はうって変わって、かなり自信ありげに。
(打てる気がしてきた!)
その反応を見たバッテリーはかなり困惑する。

(げ、元気になった!?なんで?)
そして3球目。今度はかなり内角低めのシンカー。しかもギリギリストライクゾーンに入ってくる打者泣かせの球だった、しかし。

カッキーン!
彼本来の実力ならばこのぐらいの球を捌くことは容易く、打球は快音残してきれいに三遊間を破るヒットになった。
一塁上で手をポーンとたたき、思わず小波はキャッチャーの聖に対し「良いアドバイスをありがとう!」とさけぶ。
(ア、アドバイス?私のあの言葉がか?)聖はさらに困惑する。
そしてマウンド上のみずきも(ささやかれてもフォームを崩さずに……あの球をヒットにするなんて何者?)
普通の男ならばこの言葉でフォームを崩し、まともに自分のスイングが出来なくなる。実際それで何十人もの強者をプライドと共に打ち砕いてきた。
しかし、この小波という男は前途の通り、野球の実力はかなりの物で、2年生ながら打率7割台、通算本塁打と盗塁は共に20を超える。
タイプとしてはソリアーノに巧打力が加わった感じといえるが、しかし弱小校たる所以か、この選手もこの地区以外ではあまり名を知られていない。
おまけにかなりの天然ボケで、そのレベルは長島茂雄ばりである。しかしここではその天然ボケがうまく効いた?が
当然バッテリーはそんなこと知る由もない。


917 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:25:07 ID:HCEIXnfV
続くバッターは2番円谷
無警戒の相手の守備陣形を見て、セーフティーかと思いベンチからの指示を確認するが特に何もない様子。
なんせ監督もチームメイトも4番を除けばほとんど諦め気味に試合運びを見ていた。
じゃ、自由にやらせてもらうか。そう思いながら軽く上段にバットを構え、そこからややクラウチング気味の構えに直す。

(これ以上出したらやっかいだし、あれでいこう)
(えっ?……あぁ)
よもやの事態にもアイコンタクトでバッテリー間で打合せをする。
久しぶりにセットでの初球は抜けたボール
しかし
背後から妖しい、「3D濁音」が聞こえた
(なんっすか?)円谷がその方向を見ると
聖が胸を揉みながら、指をしゃぶっていた
「ンッ…」(ジュパジュパ)
(!!!!!)

ズバァン !
ストォライック!

円谷は赤面した。なんだいまのは。そうか、これが天下の帝王が敗れた原因か。週刊誌のようなアクションをとられて、それにつられるのはさぞかし情けなかっただろう。
なるほど、女の子から黄色い歓声浴びまくってる割には、帝王にはチェリーボーイが多いんだな。
そんな考えや凄まじい煩悩やこの狡いアクションに対する憤りが頭の中で久御山ジャンクションのようにこんがらがっていた。
見逃したボールはすこし抜けた真ん中やや低め。しかし円谷の足なら転がせば内野安打にできそうな、見逃すにはもったいなさ過ぎるボールだった。
どうにかパニック状態の気持ちを落ち着かせ、深呼吸するも、動揺は治まらない。
(落ち着け落ち着け……つーかこれアドバイスじゃないっすか……)
高ぶる鼓動を抑え、努めて冷静に振る舞う。とはいってもやはり男の子。ピーンと張った緊張感を、しかもかなり不純な形で
切られて、それをすぐに戻すのは容易ではない。どんなに技術の高いアスリートでも気持ち次第でその技術は一気に崩れてしまう。
落ち着こうとすればするほど逆に動揺する。どうすればいいのか、しかしそのときある男の姿が彼の心の中に浮かんだ。そして決断した。
(そうだ、どうせダメなら、目には目を。)

あれこれと考えがまとまらないまま再び構える。しかしどう考えても動揺が見え見えだった。

918 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:27:30 ID:HCEIXnfV
(……こっちがペースを握ったな)
そう確信した聖が追い打ちの言葉を口にしようとした寸前、つぶやいた。
「こんなに濡らして…………いけない子だ」

(!!!!!!!!!)
この予想だにしなかった円谷の一言に聖は一瞬動揺し、なんでもない球を横にそらし一塁走者小波の二塁進塁を許してしまう。

(ど、どうしたのよ聖!)(いや……)
(なによ?)(…………)
今度は逆に赤面する聖。まさかささやくことがあっても、逆に卑猥な言葉をささやかれるとは。

「(やっぱりまだまだ女の子だ。)これで五分っすね」
そうつぶやくと、これにより、冷静さと男のプライドを取り戻した円谷は逆に動揺の隠せないタチバナバッテリーから四球を選ぶ。
(さすがは土橋勝征の心得だ!)心の中で密かに『球界一エロかっこいい』選手に感謝する。

迎えるは主軸、3番阿畑

「どっこい、しょと」
バットの先を2・3回地面に付け、そこから少し重たそうにバットを構える。どこかやる気のなさそうなフォーム
言うならば元近鉄の梨田のようなフォームで、さぁこいと投手に対峙する。
この覇気のないフォームとアクションで相手を油断させ、その油断した球を左右に鋭く叩く、いわゆる「十八番」の体制に入ろうとしていた。
しかしタチバナバッテリーにはもはや、油断している余裕も無かった。なんせ2回もささやきが打ち砕かれたのだから。
(もうこうなったら奥の手よ!)(また?)
(こんな苦戦するとは思っても居なかったけどしょうがないじゃない!)
あれこれアイコンタクトで連絡をとり、そんなこんなで投球動作に入る。
阿畑の方は落ち着き払って、さぁ投球を待つ。内か外か、相手の攻めをじっくりと考え始めたそんな時、
阿畑にも、その『お声』が掛かった。

「私達……

今 日 ノ ー ブ ラ ノ ー パ ン な ん だ が ど う 思 う ?」


919 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:29:02 ID:HCEIXnfV
「!」
ズバーン!
ストルァァイック!!
バッテリーの狙い通り、
普段の阿畑なら確実に捉えて居るであろう外角真ん中の打ち頃のボールを見送った。
しかし阿畑、動揺するどころか、逆に気持ち悪いほどニヤニヤしている。

そして満面の笑みのあと、一言、こうのたまった

「うん、 え  え  ズ  リ  ネ  タ  が  で  き  た  わ  」

(!!!!!!!!ぐううっ……!!!!!!!)
ささやきで動揺するどころか、逆に心の糧にされた。しかもこっちにはさっきのつぶやきのダメージまだが残っているのに
さらにこういわれては堪らない。何せ想像上とはいえタイプでもない男の性欲の足しに使われる。
元々野球を抜けば清楚なお嬢様である。そのお嬢様には耐えられない屈辱だろう。

「策士、策に溺れる」こうなってはもはや動揺は簡単には治まらない。

一方、俄然元気になってしまった阿畑は次のボール、内角低めの厳しいコースをうまく叩くと
それが二塁の頭の上を越えるライナーヒットとなり、かくしてランナー満塁。

あかん、ちんちんたってきたわ。一塁上でそうつぶやきながら、その阿畑やすしはこの晴れ渡る7月の青空のように爽やかな笑顔を浮かべていた。


920 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:32:56 ID:HCEIXnfV
この出塁によって試合前から諦め気味だったベンチにもひさしぶりに、そしてこの試合では初めて「モチベーション」がだんだんと浮き出てきていた
盛んに声が出てバッターやランナーにベンチから声援が送られる。
そしてこの場面、打席に立つのは、先程からこの試合を悔しそうに見ていた、そよ風の四番にして台湾からの留学生、張羽和(チャン・ハンワ)だ。
この男、実力は折り紙付きで、若干17歳にして台湾(チャイニーズ・タイペイ)の五輪野球代表候補にも選ばれるほどの男である。既に高校通算でのHRは40本とずば抜けている。

しかし、なぜそんな逸材があかつきでもなく帝王でもなく、いわばそよ風のような公立の中小高校に入学したかというと、簡単な話公立校なので学費が安かったからである。
その、いわば将来の台湾のクリーンナップを確実に担うであろう男にとって、今日の試合はまさに屈辱的だった。
なんせここまでみずきの前に2三振にピッチャーゴロとほぼ完璧抑え込まれている。それに女の前に4タコではかなりかっこが悪い。当然彼は雪辱に燃えていた……
(なんだよテロ朝、台湾名物、持ち逃げ・ひったくり・くじ泥棒って……台湾人がセコい人種みたいじゃないか……オマケに犬は缶に首をつっこんでるし)
いや、ちがう意味での雪辱に燃えていた。ともかく雪辱に燃えていた。
少なくとも、彼が4番で有ること、2死ながら満塁というピンチであること、加えて雪辱に燃えるあまり傍目から分かるほど凄まじい気迫がみなぎって居たこと、
たまらずタイムをかけ、マウンド上で緊急の打合せをする。
(どうしたのよ聖!さっきかららしくないわよ!)
(いや……ささやきがきかないんだ……それどころか逆に相手を元気付けてしまっているような気がする…)
(な!?なんだってー!?)
確かにここまで3人塁に出したが、それがみんなささやいたあとに塁に出ている。しかもみんな塁上では元気そうだ。
しかし聖は張羽和を見ると、こう言った(でもこの人には効きそうなんだ。気迫はすごいが、追いつめられてる感じがある。)
確かに彼は雪辱に燃えるあまり、ある種自分で自分を追い込んでしまっていた。
精神的に追いつめられると、力を出せる人間はスキルも一時的にかなりUPするようではあるが同時に同じぐらいの焦りが出てくる。
焦りをうまくつき、実力を出させない。ささやきの有効性はそこにもあった。
(焦りをつく……か。やってみる価値は十分ね)

921 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 01:45:49 ID:HCEIXnfV
タイムを解く。
張羽和はいつにもまして迫力の有る構えをとった。アトランタオリンピックのオマール・リナレスのような迫力すら感じられた。
気がつけば3点差、9回裏、2アウト満塁。しかも打順は4番。青春を謳歌する野球漫画でよくあるシチュエーションである。
当然1発出れば逆転サヨナラ勝ち。逆転サヨナラ満塁お釣り無し状態だ。
もっとも、泥臭さと爽やかさからはかけ離れた、不純さが中心となり、このシチュは実現したのだが。

「ねぇ……」

「ぬれてきちゃったよぅ……おにいちゃぁん……」

野球バカにして天然ボケの小波でも、また阿畑でもキツそうな一言だった。むろん、帝王男児ならば一瞬で粉々だろうが

しかし、史極単純な結果が、彼の口から返ってきた。
『日本語、ワカンネ』



        そうだった、元々日本語の分からない相手に日本語でささやいても意味が無いじゃないか。

        なにより、一番焦っているのは、そんなことに気がつかない自分たちじゃないか。

        それに気がついたときには、もう遅かった。


グワァラゴワグァキーーーン!

凄まじい金属音が響いたあと、白球は恐ろしい速度と鋭い角度で伸びていった。左翼手は一瞬2歩追いかけたが、すぐにやめた。

白球は、場外に消えた。逆転サヨナラ満塁弾。

雪辱を晴らした4番打者はこの試合初めて、会心の笑みで1塁に走り出す。


924 名前:ささやき破り[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 02:01:29 ID:HCEIXnfV
元近鉄の笑顔の素敵なアンパンマンではない。ライトに巨人の堀田は居ない、マウンドに160キロを投げる投手も居なければ打者は某番長キャラでもない。
ささやきが効かなかったのは相手選手全員がそんな事が気にならないほどエロティックな選手達だったのか、それともみんなTDNやTNOKのような人間だったのか。
いずれにしても、「ささやきが負けた」と言うことは事実であった。
みずきはまさにホームラン打たれて・・状態となり聖はホームベース上でおもわず四つんばいになった。
他のタチバナナイン達も呆然とその場に立ちすくむだけだった。

一方そよ風高校ナイン一転喜びを爆発させ、サヨナラのヒーローを選手全員で激しい祝福と
( ^ω^)おっ( ^ω^)おっ( ^ω^)おっ( ^ω^)おっ の嵐で出迎える。
まさに七夕と盆とクリスマスと正月が一緒に来たような大騒ぎ騒ぎだった。
喜びの輪が解け、笑いながら小波と阿畑が張に聞く「おまえどんなこといわれた?」
「オニイチャン、ヌレテキチャッタオ、って言われたよ」
その言葉を聞き、一気に赤面したり思わず吹くそよ風の選手達。しかし小波は「へぇ~何がぬれてたんだろうなぁ」
ただ2人、小波と張波和だけはその意味を理解してないようであった。

(張はともかく小波がその意味を知るのは多分童貞無くしてからやな・・・・)そう心に思う阿畑だった。@wikiへ

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