川澄 あかり(かわすみ あかり、1995年2月17日 - )は、
大阪ナイトブレイカーズに所属するプロ野球選手(投手)。
概要
所属 |
大阪ナイトブレイカーズ |
背番号 |
17 |
国籍 |
日本 |
出身 |
新潟県長岡市 |
生年月日 |
1995年2月17日 |
身長 |
140cm |
体重 |
40kg |
投打 |
右投右打 |
血液型 |
O型 |
プロ入り |
2013年ドラフト外 |
PL |
アキさん |
球歴 |
越後長岡科学高等学校→大阪ナイトブレイカーズ(2013-) |
経歴
プロ入り前
「越後の奪三振女王」と呼ばれ、最速124km/hのストレートとシュート気味に鋭く落ちるシンカーを武器に高い奪三振率を毎試合のように記録し、北信越地区では一目置かれる存在である。
だが、「独特フォーム」「肩や肘の故障疑惑説」「極度の変わった性格」からPGBからのドラフト指名はなかった。
プロ入りを諦めることができない為に自主トレに励む中で、地元の酒屋さんが
大阪ナイトブレイカーズ監督
久保田碧珠にテスト入団させてもらうようお願いしたところ、あっさりOKが出て(一次試験は「川澄本人から電話がかけられるか」だった為)無事一次試験を合格する。その後、二次試験を受ける為キャンプ地の宮崎へ行き、見事合格。念願の「女子プロ野球選手」になることができた。背番号は「17」であり、たまたま長岡へスカウトに来ていた久保田が視察した試合で6回17奪三振を奪った奪三振数から背番号が決まる。
大阪ナイトブレイカーズ入団後
オープン戦で好投を続け、開幕当初はクローザーを任される。また、雷光に落ちるシンカーを投げる投手としてファンから期待されるようになり、開幕後にはシンカーが「ライトニング」と呼ばれるようになる。
プロ初登板でプロ初セーブと初奪三振を記録し、その後もクローザーとして活躍する。だが登板を重ねるにあたり、ストレートのキレとスタミナ不足から球威が落ちライトニングも思うように操れなくなったため救援失敗がシーズン中盤に目立つようになる。その後
本庄伊織の魂のこもったアドバイスを受け、スタミナ不足・キレと球威の回復の為に走り込みと、コントロール重視の投球練習を行う。そして連日の猛練習により、シーズン終盤に開幕前より球威・キレが増し、本来と投球が戻り失点を重ねることが激減した。シーズン終了後も猛練習を続けており、球威・球速・制球・体力・守備力上達した。
2014年度は速球が常時130km/hを超えるようになり、球界屈指の制球力を身に付け、クローザーとして起用される。ファンの間で「長岡の雷光」と呼ばれている。オールスターゲームにも出場し、球界を代表するクローザーになった。そしてリーグトップの13セーブをマークし、最多セーブのタイトルを獲得した。
2015年5月27日の対
横浜アクアマリンズ2回戦で延長12回1死1,2塁のピンチから7番手で救援登板をし、2/3回を無失点に抑え、12回裏に
アリシア・T・ロドリゲスがサヨナラ本塁打を打ちプロ入り初の勝利投手となる。
2015年6月7日の対
横浜アクアマリンズ3回戦の9回裏に2番手で救援登板をし、1回無失点に抑え、『PGB史上2人目』となる『通算20セーブ』を達成する。最終的にセーブ数は9となり、2年連続の二桁セーブは達成できずも、セーブ失敗は「0」で防御率は脅威の「0.00」の成績を残し、抜群の安定感を誇った。12試合に登板をし、11回2/3投球回で四死球も「0」と制球力も脅威の成績を残した。
2016年も守護神としてセーブを重ね、2016年6月5日の対
福岡クローネ7回戦の9回表に4番手で救援登板をし、1回無失点に抑え、『PGB史上3人目』となる『通算30セーブ』を達成する。リーグ2位の13セーブを記録した。
2017年、2018年もクローザーとして活躍。
2019年はリリーフで4敗をし、防御率も7.79とシーズンを通じて不調であった。
2020年から2021年は先発に転向、2021年は4勝3敗、防御率1.67と良い結果を残した。2021年オフシーズン
にFA宣言。オファーが他球団からもあったが、大阪への残留を決断。2022年から4年契約を大阪を結ぶ。
2022年からは8回のセットアッパーとして活躍をしている。
選手としての特徴
ヤクルトで活躍した、高津臣吾投手を彷彿とさせるサイドスロー(2013年~2021年)から、キレのいいストレートとシンカー「ライトニング」を武器にしている投手。高速シンカーも投げる。ストレートとシンカーが同じフォームで投げることができ、投手としてのクセが少ない。球の出どころがリリース寸前に見づらいフォームである為、タイミングが非常に取りずらい投手でもある。
また制球力もプロでは平均レベルであるため、大量失点が少ない。強心臓であり、打たれ強い投手であり、「ピンチになればなるほど制球、球威、シンカーのキレ」が増す。
また、マウンドに上がると強きな性格に変貌し、投球を楽しんでいる。
2022年から投球フォームを千葉ロッテマリーンズの益田直也投手の投球フォームに変更している。決め球はシンカーである。2013年~2021年まで投げていた、ライトニング(シンカー)は大阪の後輩である
今村紡に2023年に伝授した。
人物
- マウンド上では強気だが、一度マウンドを降りると「泣き虫、怖がり、人見知り」な性格になり、よく半ベソをかく。大阪ナイトブレイカーズに入団し、選手と日々過ごすうちにその性格も徐々に改善させつつあるが、「会話を噛む」のは、なかなかに改善されなかった。2020年頃からチームを引っ張るような行動、発言ができるようになった。若い選手へのアドバイスも時々する。
- 家族構成は両親と姉が2人おり、末っ子にあたる。姉に溺愛されており「ガチ百合」と誤解されるくらい姉2人に溺愛されている。
- 故郷である長岡市、新潟県へ強い郷土愛があり、特に出身地である長岡市への郷土愛が強く、長岡市の歴史に詳しい。また長岡市のように「不撓不屈」の魂を持ちたいと常に心に抱いている。郷土の偉人では、「河井継之助」「山本五十六」を尊敬している。
- 投手では、今現在の「投手川澄あかりの原点を作った」チームメイトであり先輩である長良鮎美、本庄伊織を心の底から憧れ、尊敬している。
- PGBで一番対戦したい打者に同郷の真中千夏をあげており、長岡凱旋試合時に「イニング間の投手交代を嫌がる態度を改善したほうがいい」と助言をうけており、以降そのようなことを一切しなくなった。それ以降尊敬するようになり、記者に一番対戦したい打者は?と質問される度に真中と答えている。
- 中学時代に福田繭とバッテリーを組んでおり、福田のリードや強肩に何度も助けられていた。
- Jリーグはアルビレックス新潟のサポーターである。
- オフシーズンにチームメイトを故郷長岡へ招待したり、温泉旅行を計画し、旅行プランを立てるなどの積極的な面も、大阪入団後から徐々に増えてきている。
- 寮の相部屋である阪宮千羽と打ち解けて仲のいい関係になり、その影響か大阪入団直後から比べると、少しずつではあるがチームメイトと自らコミュニケーションを取れるようになってきている。
- 2016年から大阪ナイトブレイカーズの選手会長へ就任をし、チーム引っ張る主力選手としての自覚も強くなった。ファンサービスにも積極的であり甲子園での全体練習終了後に即席サイン会やファンと記念写真を取る光景が見られる。今現在は選手会長を退任している。
- ファンサービスに熱心であり、主力選手、人気選手となった今でもサイン、写真撮影に時間の許す限り応じている。
- バストはBカップ。体は脱ぐと意外にも筋肉質。体脂肪率がかなり低い。
詳細情報
年度別投手成績
年度 |
所属 |
規定 |
試合 |
勝 |
敗 |
S |
H |
完投 |
完封 |
先発 |
QS |
完了 |
防御率 |
投球回 |
打者 |
被安 |
被本 |
奪三 |
与四 |
与死 |
敬遠 |
失点 |
自責 |
WHIP |
2013 |
大阪 |
× |
16 |
0 |
0 |
3 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11 |
3.29 |
13 2/3 |
62 |
15 |
2 |
10 |
4 |
1 |
0 |
8 |
5 |
1.39 |
2014 |
大阪 |
× |
17 |
0 |
2 |
13 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
17 |
1.69 |
16 |
69 |
16 |
1 |
17 |
3 |
1 |
0 |
8 |
3 |
1.25 |
2015 |
大阪 |
× |
12 |
1 |
0 |
9 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11 |
0.00 |
11 2/3 |
42 |
7 |
0 |
13 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0.60 |
2016 |
大阪 |
× |
16 |
0 |
2 |
13 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
15 |
2.25 |
16 |
65 |
16 |
0 |
13 |
0 |
2 |
0 |
5 |
4 |
1.00 |
2017 |
大阪 |
× |
16 |
1 |
0 |
12 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
13 |
3.45 |
15 2/3 |
67 |
15 |
1 |
18 |
3 |
0 |
0 |
7 |
6 |
1.15 |
2018 |
大阪 |
× |
19 |
0 |
1 |
11 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
15 |
2.18 |
20 2/3 |
85 |
26 |
2 |
17 |
1 |
0 |
0 |
8 |
5 |
1.31 |
2019 |
大阪 |
× |
19 |
0 |
4 |
1 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
9 |
7.79 |
17 1/3 |
84 |
27 |
4 |
7 |
3 |
0 |
0 |
17 |
15 |
1.73 |
2020 |
大阪 |
○ |
9 |
2 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
8 |
6 |
0 |
2.73 |
52 2/3 |
225 |
61 |
2 |
49 |
13 |
1 |
0 |
19 |
16 |
1.41 |
2021 |
大阪 |
○ |
9 |
4 |
3 |
0 |
0 |
2 |
2 |
7 |
7 |
2 |
1.67 |
54 |
214 |
47 |
1 |
47 |
13 |
2 |
0 |
10 |
10 |
1.11 |
2022 |
大阪 |
× |
17 |
1 |
1 |
0 |
12 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
3.00 |
15 |
59 |
11 |
1 |
15 |
2 |
2 |
0 |
5 |
5 |
0.87 |
2023 |
大阪 |
× |
15 |
1 |
1 |
0 |
12 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3.07 |
14 2/3 |
55 |
10 |
3 |
13 |
2 |
0 |
0 |
5 |
5 |
0.82 |
2024 |
大阪 |
× |
13 |
2 |
1 |
0 |
10 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3.09 |
11 2/3 |
52 |
13 |
0 |
14 |
5 |
1 |
0 |
4 |
4 |
1.54 |
通算:12年 |
178 |
12 |
17 |
62 |
41 |
2 |
2 |
15 |
13 |
68 |
2.71 |
259 |
1079 |
264 |
17 |
233 |
49 |
10 |
0 |
96 |
78 |
1.21 |
記録
初記録
- 初登板・初セーブ:2013年5月19日、対福岡クローネ1回戦(阪神甲子園球場)、9回表に4番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初奪三振:同上、9回表に姫島ジュンから
- 初勝利:2015年5月27日、対横浜アクアマリンズ2回戦(阪神甲子園球場)、12回表に7番手で救援登板、2/3回無失点
- 初ホールド:2013年7月24日、対横浜アクアマリンズ4回戦(HARDOFF ECOスタジアム新潟)、8回表2死から2番手で救援登板、1/3イニング無失点
- 初先発:2020年3月29日、対福岡クローネ1回戦(福岡PayPayドーム)、先発登板し、3回2/3を4失点で敗戦投手
- 初先発勝利:2020年6月7日、対東京フレイズ3回戦(長岡市悠久山野球場)、先発登板し、7回無失点10奪三振で勝利投手
- 初完投・初完封:2021年4月11日、対福岡クローネ1回戦(阪神甲子園球場)、先発登板し、9回無失点
- 初無四球完封:2021年7月4日、対熊本シルフィード3回戦(KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎)、先発登板し、9回無失点
表彰
節目の記録
- 20セーブ:2015年6月7日、対横浜アクアマリンズ3回戦(横浜スタジアム)、9回裏に2番手で救援登板・完了、1回無失点(史上2人目)
- 30セーブ:2016年6月5日、対福岡クローネ7回戦(皇子山総合運動公園野球場)、9回表に4番手で救援登板・完了、1回無失点(史上3人目)
- 40セーブ:2017年4月16日、対東京フレイズ2回戦(岩手県営野球場)、9回表に4番手で救援登板・完了、1回無失点(史上3人目)
- 50セーブ:2017年9月10日、対福岡クローネ7回戦(福岡ヤフオクドーム)、9回裏に6番手で救援登板・完了、1回無失点(史上3人目)
- 60セーブ:2018年9月2日、対福岡クローネ7回戦(福岡ヤフオクドーム)、9回裏に6番手で救援登板・完了、1回無失点(史上3人目)
- 70セーブ:2025年6月8日、対名古屋Cキャッツ3回戦(パロマ瑞穂スタジアム)、9回裏に3番手で救援登板・完了、1回無失点(史上3人目)
- 100試合登板:2019年4月21日、対札幌ホワイトエンジェルス1回戦(阪神甲子園球場)、9回表に3番手で救援登板・完了、1回1失点で敗戦投手(史上4人目)
- 150試合登板:2022年8月21日、対名古屋Cキャッツ5回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、8回裏に2番手で救援登板、1回無失点(史上4人目)
- 100投球回:2019年4月28日、対札幌ホワイトエンジェルス2回戦(楽天生命パーク宮城)、9回表3死目に美祢眞銀を中飛で達成
- 200投球回:2021年8月8日、対名古屋Cキャッツ5回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、3回裏1死目に武田愛絆を三振で達成
- 100奪三振:2020年5月3日、対広島レッドリーブス1回戦(楽天生命パーク宮城)、3回裏に遠野おしらから
- 200奪三振:2022年8月3日、対名古屋Cキャッツ6回戦(熱田愛知時計120スタジアム)、8回表にマリア・イダンテスから
- 20ホールド:2023年4月5日、対名古屋Cキャッツ2回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、8回裏に6番手で救援登板、1回無失点
- 30ホールド:2023年8月30日 対名古屋Cキャッツ8回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、11回裏に4番手で救援登板、1回無失点
- 40ホールド:2024年8月7日、対名古屋Cキャッツ6回戦(四日市市営霞ヶ浦第一野球場)、8回表に2番手で救援登板、1回無失点
- 10勝:2023年6月18日 対熊本シルフィード3回戦(リブワーク藤崎台球場)、8回裏に2番手で登板、1回2失点
- PGB通算10勝10S10H(2023、史上3人目)
- PGB通算30S30H(2023、史上2人目)
- PGB通算40S40H(2024、史上初)
その他の記録
- オールスターゲーム出場:7回(2014年-2016年、2021年、2023年-2025年)
- 開幕投手:1回(2020年)
背番号
登場曲
- いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪ / 七森中☆ごらく部(2013)
- Every time We Touch / Cascada (2014-2017)
- silky heart / 堀江結衣(2018-)
能力推移
年度 |
速球 |
球威 |
変化 |
制球 |
体力 |
守備 |
ピン/特1 |
対左/特2 |
打強/特3 |
クイ/特4 |
総合 |
2013 |
12/C |
|
10/D |
14/C |
10/D |
12/C |
5 |
3 |
4 |
3 |
850/C+ |
2014 |
16/B |
16/B |
10/D |
20/S |
16/B |
18/A |
5 |
3 |
4 |
4 |
165/S |
2015 |
16/B |
16/B |
18/A |
20/S |
12/C |
15/B |
5 |
3 |
4 |
4 |
165/S |
2016 |
16/B |
16/B |
18/A |
20/S |
12/C |
15/B |
5 |
3 |
4 |
4 |
165/S |
2017 |
16/B |
18/A |
16/B |
20/S |
10/D |
16/B |
5 |
3 |
4 |
4 |
165/S |
2018 |
18/A |
16/B |
16/B |
20/S |
10/D |
13/C |
5 |
3 |
打強○ |
- |
149/A |
2019 |
16/B |
16/B |
16/B |
20/S |
10/D |
10/D |
対ピ◎ |
対右◎ |
打強◎ |
- |
165/S |
2020 |
20/S |
15/B |
16/B |
20/S |
16/B |
12/C |
奪三振 |
クイ○ |
リズム |
- |
165/S |
2021 |
20/S |
16/B |
18/A |
16/B |
15/B |
11/D |
奪三振 |
リズム |
- |
- |
149/A |
2022 |
19/S |
14/C |
14/C |
17/A |
8/E |
7/E |
奪三振 |
- |
- |
- |
109/C+ |
2023 |
19/S |
14/C |
14/C |
17/A |
8/E |
7/E |
奪三振 |
- |
- |
- |
109/C+ |
2024 |
19/S |
14/C |
14/C |
17/A |
8/E |
7/E |
奪三振 |
- |
- |
- |
109/C+ |
2025 |
19/S |
14/C |
14/C |
17/A |
8/E |
7/E |
奪三振 |
- |
- |
- |
109/C+ |
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最終更新:2025年07月25日 05:05