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作品





哀しさ



227 名前:「哀しさ」[sage] 投稿日:03/02/19 00:01 ID:r8inYee9
後悔と懐古のつたに絡まれて
足をとられてしまった


届く事はない
心の痛みも鎮静された今

こんなにも時間が憎らしい

早く
早く過ぎて欲しい

全てから離れて
わざとらしく俯いていたかった

こぼれてあふれたり染みたりしても
招き入れて丸く縮んで俯いて

いっそ笑顔で固まってしまっても


良かった




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哀しい犬



230 名前:哀しい犬1[] 投稿日:03/02/19 02:07 ID:9uOQ4J6/
主人を待つ犬が
あまりに主人の帰りが遅いので
まちぼうけに腹を空かし
きあんきあん、と鳴いてみたものの
いつしか声は消え
そのあとから静寂が
犬をゆっくり押し潰そうと現れた

主人を待つ犬は
気を紛らわそうと
水を普段より行儀悪く飲み
飽きた玩具にむしゃぼりつき
硝子に頭を擦りつけ
爪で己をかき毟ったというのに
やはり主人は帰って来ない

主人を待つ犬は
それでも主人を待っていて
待っていて
さき程よりもいっそう大きく
きあんきあん、と声をあげ
主人を待つのに専念した

静寂に隙を与える間もなく、きあん
静寂が襲わぬように、きあん
きあんきあんきあんきあんきあんきあんきあんきあん
きあんきあんきあんきあんきあんきあんきあんきあん

いつしか犬は声に疲れ
それが静寂に分を与え
主人は帰って来ない



231 名前:哀しい犬2[] 投稿日:03/02/19 02:09 ID:9uOQ4J6/
主人を待つ犬に
もはやどうする手立てもなく
まちぼうけに腹を空かせ
腹を空かせ
もはやどうする手立てもなく
犬は主人を待つのをやめた


犬はもう
主人を待つ犬じゃない




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悲哀



233 名前:「悲哀」[sage] 投稿日:03/02/19 03:08 ID:ipia3I/7
まず気付いたのは
口を吐く独り事が悲しみであったとき
無意識 とても自然に

紙に書きうつす「かなしみ」
まるで切り取られたかのように
残った白色が痛く 馬鹿馬鹿しい

KANASHIMI 鼻歌 気ままに
間違いを身に纏う 誰か気付いてくれるのを
待つ
飽きる

息が飽和していく
クレヨンで区切った領域に 身体を刻み
コインを並べていく
気が済むまで

独り遊ぶ 友達と一緒に
どこかに行かなくても いい
外は無関心の嵐 揺れるガラス

私は暖かい この場所で

ゆっくりと




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遠足の前日



234 名前:遠足の前日[] 投稿日:03/02/19 03:45 ID:zrWyDEGy
遠足の前日の明るい昼間に いてもたってもいられなくなって部屋をでた
おやつを買うという理由をみつけてスーパーへ

誰にも会いませんように 声をかけられませんように

選んだお菓子は 嫌いな順からのような気がして

深呼吸する
なんで今 胸がはりさ けそうなの か
考える


たまたま 重なっただけ

遠足の 前日の 明るい 昼間に

たまたまその時

あたしが


ヒトリボッチ


だっただけ

それだけ




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暗い世界



235 名前:暗い世界[age] 投稿日:03/02/19 05:21 ID:xTx4x8t3
僕の心が
悲しみに包まれたの
そしたら
世界が薄暗くなって
誰もいなくなった
花は枯れ
僕の愛しい あの子も
どこへ行ったのだろう
でも ちょっと考え方を変えてみようよ
目をつむって 寝転んで
ほら空を見上げてごらん
灰色の雲と一緒に 悲しみの心は
真っ赤な太陽に
逃げていくでしょ 





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さ



237 名前:さ(Part1)[sage] 投稿日:03/02/19 10:08 ID:clwo74pd
「ねぇ、愛してるわ」
「いや、俺のほうがもっと愛してるよ」
「何いってんのよ。あたしがどれだけあなたを愛してるか、
知らないくせに」
「ハァ? それだったらお前も同じだろ。つーか、俺は自信あるんだ。
俺のこの想いは世界一。お前なんかに負けるもんかよ」
「そんなことないわよ! あたしだって絶対的に自信あるわよ!
あたしのほうがずっと愛してるって!」
「なにを!」
「なによ」
「こしゃくな・・・」
「勝負する?」
「じゃあ、あの波打ち際まで」

ダーーーッ!


238 名前:さ(Part2)[sage] 投稿日:03/02/19 10:21 ID:clwo74pd
「ねぇ、哀しいよ」
「うん」
「マサヒロも哀しい?」
「うん」
「あたしより哀しい?」
「わからない」
「あたしもわからない」
「うん」
「ねぇ、抱き締めて」
「こっち来いよ」
「うん」
「きっとお前のほうが上だよ」
「ん?」
「きっとお前の哀しさのほうが大きいんだろうな」
「うん」
「ごめんな。抱き締めるしかできなくて」
「マサヒロ」
「ん?」
「愛してる」
「俺のほうがだよ」
「くす」
「なんだよ」
「じゃ、それでいいや」





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有無の差



239 名前:有無の差[] 投稿日:03/02/19 11:21 ID:cy1JFev9
狂った心は 歪んだステンドグラス 何故か美しい
私を優しく包む日の光も ここを通れば
赤や青に寂しく染まってしまうのさ

何も知らない心は 彼方に降る通り雨 何故か寂しい
無色透明の日の光も ここを通れば
赤や青の美しい虹をかけるのさ

その差は 灰の詰った万華鏡 美しくも寂しくも無い
色鮮やかな日の光も ここを通れば
様々に形を変える 灰だけの輪になるのさ




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心臓のトゲ



241 名前:心臓のトゲ[] 投稿日:03/02/19 15:36 ID:35oF0XJB
コンビニで仲良く雑誌を読んでいるカップルを見て
“アタシのほうがこの女よりカワイイわ” と思った

ファミレスでデザートを貪っている女の集団を見て
“こんなところでガッツいてるから太るのよ” と思った

ブランド品で着飾ったギラギラの化粧をした女と擦れ違って
“強くアピールすればいいってモンじゃないわよ、売女ね” と思った

携帯の着メロを昨日解禁になったばかりの新曲にしているオヤジを見て
“そんなに一生懸命若者に媚びて大変ね” と思った

塾帰りのビン底眼鏡の小学生とバスが一緒になって
“それが報われるのも今のうちだけかも知れないのにね” と思った

キャッチセールスを目的としたエステの呼び込みに声をかけられて
“契約してしまえば客の電話にも出ないくせにイヤらしい” と思った

カラオケで、男だけできている集団が異常に盛り上がっているのを見て
“こんなところでストレス発散なんて、いい年して虚しいね” と思った

路上シンガーを見て
“ヘタクソね” と思った

TVで舌足らずを演じるアイドルを眺めて
“あなたたちは物なんだからもうすぐ使い捨てられるのよ” と思った

ホームレスのダンボール家に絵を描く学生を見て
“100円でもあげたほうが実質的に役に立つのに” と思った

コンビニで仲良く雑誌を読んでいるカップルを見て




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無題



243 名前:無題[] 投稿日:03/02/19 18:20 ID:TYQ0VmMV
砂浜、花火
サンバのリズム
ひと夏の想い出

そして

凜とした香
人々の温もり
雪景色も又
逝ってしまう

廻る季節の中で
人々が出会い
そして
切ない想い出が・・




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最終更新:2006年09月15日 02:48