作成中です・・・

ページ:1 2 3 4 5 6

作品





月庭奇譚



158 名前:月庭奇譚[] 投稿日:02/11/01 01:58 ID:6CSckHWK
その庭に 月は二つ在った

一つは天に輝き 客人を詠わせた 変幻自在の月
一つは庭に輝き 客人を酔わせた 透き通る姿の女神

二つの輝きは 庭に満ち
茂みに隠された悲しみさえ 明るく照らした
女神の光が あまりに透き通っているので
天の月は心打たれ その庭に無月の夜はなかった

二つの月に 牽かれた者たちが その庭に集い
饗される宴は 永遠に続くかと 思われた

ある夜(それは後に「荒らしの夜」と呼ばれた)
黒いマントで全身を隠した魔術師が
通りすがりの旅人のふりをして現れ 月を責める詩を詠った
魔術師は 庭の常連客であったが
女神が自分の魔法をはね返すことを 憎んでいたので

魔術師は 女神に向かい 声を張り上げ 詠った
  貴女は罪だ なぜなら貴女は私と同じことを考えない
  貴女は悪だ なぜなら貴女は私の心をわかろうとしない

女神は 魔術師に 返歌を送った
  ここは私の庭 私は客人すべてを愛します
  あなたはとてもいい人 でも少しだけイカレてる


159 名前:_[] 投稿日:02/11/01 01:59 ID:6CSckHWK
逆上した魔術師は 遂に禁断の魔法を唱えたのだった
  こ の 世 で 僕 が 一 番 正 し い ん だ !

魔法によって召還された 夥しい虫どもが 茂みから一斉に飛び出して 
庭の草々を 庭の木々を 客人までもを 食らいはじめた
女神は 客人すべてを愛するので 虫どもにも優しい声を投げかけた
虫どもは これ幸いと 罵声を女神に浴びせた
  俺は暴れたいだけなんだ 声なんか かけるな!
  女神様のおっぱいって どんな感じ? それだけ聞いたら帰るよ

荒らす虫は 放置すれば そのうち荒らすことに飽き
元いた場所に帰って行くものだが
女神は言葉を投げかけ 虫どもの悪戯心に火をつけてしまった

夜が明けた頃
月の庭は 千の虫に埋め尽くされ 帰らぬ庭となっていた
魔術師もどこかへ姿をくらまし
天の月も朝日によって姿をかき消されていた

そして女神は どこへ行った?
あの優しい女神は どこへ追いやられた?

いま この国に月は 一つもない
あれ以来 天の月さえ 姿を見せないのだ


160 名前:_[sage] 投稿日:02/11/01 02:11 ID:6CSckHWK
この詩はフィクションです。実在するコテハンさん、実在した
スレッド等とは何の関係もありません。あしからず。




【コメント】



【得点】 0点





月だ



161 名前:月だ[] 投稿日:02/11/01 02:11 ID:HtM2YjcO
蟻を踏み
森をぬけ
だらだらと歩いていたかと
また走り
道を横切り
老犬を跨ぎ
ホテル街を抜け
化粧を直し
蚊を叩き
アロエをかじり
靴ひもを結びなおして
それを見た
月だ
夜を感じ
ぶらぶらと走り
ぱちんと割る
そりゃないぜ





【コメント】



【得点】 0点





月に発狂す



163 名前:月に発狂す[] 投稿日:02/11/01 02:39 ID:oXeg36uF
月についてなど 何も語るな
あれはただの石だ

月についてなど 何も語るな
お前なんかお呼びじゃない

お前はドクロについて語るべきだ
お前の中にある その 月だ

お前はドクロについて語るべきだ
月という字を お前は食べろ

カルシウムという字には 何の意味もないんだぜ
カルシウム(という字)が光りはじめたなら あるいは月としての意味
があるかもしれないじゃないか大変だ!

俺は出る! 月へ向かって 叫ばずにいられない
来た! 来た! 血流の逆流が!

狼男とは こんな勢いか
狼男とは こんな勢いで 何かを食らうのか

血がすべて陰茎に流れ込み 亀先が満ちる月を亀さす

叫ばずにいられない!




【コメント】



【得点】 0点





世界はミルクのあかるさで



165 名前:世界はミルクのあかるさで[] 投稿日:02/11/01 11:04 ID:El1N11Ps
ここは
とても夜だから
僕の姿も
消えてしまった

これが世界なんだね
光が無くても
光が在りすぎても
存在は まぼろしだったように

しかし僕は
叫ぶことができる
しかし僕は
叫ばなかった

闇の空に
白くてまるい穴
どうして気づかなかったんだろう
それはずっとそこに在った

穴の向こうに光が隠れていて
僕はそれを手招いた

こっち
こっちだ

穴からミルクのような
白い光がとろけて溢れ
一筋の糸を地上に落とすと
燦と弾け
この山頂を照らし出す




【コメント】



【得点】 0点





十五夜



167 名前:十五夜  [] 投稿日:02/11/01 17:02 ID:7rIawKtp
色のない世界
月夜の照らすあやしい光に誘われて
うさぎは餅つき、白くなる。
宴はたちまち、広くなる。
今宵も赤目は色気づき、遊び好き
宴のあなに引きずりこむ。

すでに我慢の限界
星たちの目、笑うススキを尻目に
狼は月に牙むき、吠えつづける。
遠雲はふいに落ちつき、そら覆い隠す。
今宵も宴に気付かず、持ち帰れず
それでも諦めず、つぎへ見送る
ツキに見放された、狼の群れたち





【コメント】



【得点】 0点





月ひとしずく



168 名前:月ひとしずく[] 投稿日:02/11/01 19:58 ID:/eQAW7Fq
月を仰いで息を吐くと すぐそばにいた女が笑顔をこぼした
ひとごみの中で息もせずに 還るべき水の部屋へ 逃げ道を探す
とどまることのない愛の名に充たされた瞬間 ほんのひととき
しなだれた葉に涙をそそぐ あの頃を悔やみだすときりがなくて
ずっと隠し持っていた散りゆく予感 月が別れを嘆き謡う
くたびれた花にも見える華やかな季節 さあ、ここで深呼吸




【コメント】



【得点】 0点





愛?



169 名前:愛?[] 投稿日:02/11/01 20:16 ID:/nTgnIws
太陽さん。

あなたはなんのために燃えているのですか?

なぜそんなに爆発したりするのですか?

どうしてそんなに光るのですか?

誰かに命令されて?

それとも、自分の意思で?

教えてください。

知りたいんです。

あなたはどんな言葉を使うのですか?

あなたは何を食べているのですか?

あなたは生きているのですか?

あなたは―――




【コメント】



【得点】 0点





夜空の帝王



172 名前:夜空の帝王 1/2[] 投稿日:02/11/01 23:38 ID:O8m8E6SW
空の月には興味が無い
あれは夜を司る暴君だ

淡くまたたく北アメリカ星雲
海上で長寿を約束するカノウプス

密やかな者たちを月光で押し潰し
星界を一人で無法に横切るのだ

銀河に泳ぐM19の儚い夢を忘れる事ができない
赤い星のアンタレスが橋頭保を守る限りは

それにあの汚らしい音
月の丸く膨らんだ時に
空より響く粘着の雫はどうだ

夏の夜の陽気に負けて
自分の力を押さえ切れずに
その身へジクジクと月光がたまる

やがては黄色く濁り
表面に染み出して
地上に届く程に長く糸を引いて滴るのだ



173 名前:夜空の帝王 2/2[] 投稿日:02/11/01 23:39 ID:O8m8E6SW
強欲な者はバケツを手に取り
それをすくい取りにゆくという

谷を越えて森を渡ると
妖しい物音と影がさしてくる

見れば月光に捕らわれた猛獣が
雄叫びを挙げて逃れようとしているではないか

その剛毛には汚らしい月の雫が張り付き
巨体を震わせても逃れる事ができない

いやむしろ、より深く絡め取られてゆく

暴君の手にかかり救われた者はいないのだ!





【コメント】



【得点】 0点





誕生日



178 名前:詩人に梔子[] 投稿日:02/11/02 00:16 ID:cY4Hse8q

「誕生日」

こんな晴れの日には死にたくなる
世界の隅々までが 青
誰かが咎めたわけではない 認めたわけではない
ただ 青
嫌になるぐらい
惨めになるぐらい
貪欲な色の空

放物線を描いて消えた僕達の世界
今日はその弔いの日

人差し指を銃口に 親指を撃鉄に そして眉間に狙いをつけて

どん

音が響いて 気が付いた

ああ 生きてるんだな 俺





【コメント】



【得点】 0点





月ノ光命ヲ照ラス



179 名前:月ノ光命ヲ照ラス[sage] 投稿日:02/11/02 00:32 ID:sY7FkOzD

今夜も天空にあって
この地上世界を
その青白い光でやさしく
あまねく照らしている
誠心なるものも
唾棄すべきものも
静かに
ただあいまいに

タンザニア
ルアハ国立公園
広大な草原の一角にそれは横たわっていた
昼間自動小銃で穴だらけにされた
いくつもの象の亡骸
牙を根元から抜くために
顔は削ぎ落とされてない
すでに何を見ることもなくなった
顔のない生命の殻をも
月はやさしく照らし出す


180 名前:月ノ光命ヲ照ラス・続[sage] 投稿日:02/11/02 00:34 ID:sY7FkOzD
奄美大島
金作原原生林
ヒカゲヘゴの根元にある鉄の檻は
ハブを捕らない厄介者を
根絶やしにするための罠
閉じこめられたマングースは
せわしなく動きながら
自分の運命を呪い
頭上の月を仰ぎ見る
巨大な羊歯の葉からもれる月光が
この顧みられることのない生命をも
やさしく照らし出す

ニューヨーク
世界貿易センタービル跡地
グラウンド・ゼロ近くにある
慰霊所には
あの日生命を懸けて
階段を駆け上がり
無念の叫びをあげた
消防士たちの遺影が
いくつも飾られていた
生命を救うことをあきらめなかった生命をも
月はやさしく照らし出す



181 名前:月ノ光命ヲ照ラス・続[sage] 投稿日:02/11/02 00:35 ID:sY7FkOzD
月は
今夜も天空にあって
この地上世界を
その青白い光でやさしく
あまねく照らしている
生と死のいずれをも
分け隔てなく
静かに
ただあいまいに


182 名前:179[] 投稿日:02/11/02 00:38 ID:sY7FkOzD
>>179
コピペ失敗しますた


今夜も天空にあって

月は
今夜も天空にあって

ですた。




【コメント】



【得点】 0点




ページ:1 2 3 4 5 6


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2006年11月05日 10:34