ゲーム中、トレーナー戦に入る際にはおおまかに以下の処理が行われる。
fifth法はこの処理の1.で不正に脱出することで(3.と)4.にかかわる情報を書き換え、任意のポケモンと戦ったり不正なメッセージを介して任意コードを実行したりするバグである。
(fifthは発見者の名前)
最後に戦ったポケモンのとくしゅ値が出現種族になることから、とくしゅエンカウントとも呼ばれる。
ピカチュウ版の任意コード実行法として使われる森地図も、ベースとなるのはfifth法である。(トキワのもりに、ニビシティ南西の民家にあるタウンマップを見てから入るために呼ばれる)
このバグでは、敵トレーナーに見つかった瞬間にその場から脱出する必要がある。
そのための方法はいくつかある。
トレーナー戦から脱出すると、STARTボタンを押してもメニューが開かず、NPCや看板に話しかけてもメッセージが出なくなる。(「背景」のメッセージは問題ない模様)
これはトレーナーに見つかった時の挙動(トレーナーに見つかった際はメニューが開けないなど)がそのまま残っているためなのだが、この状態を解除するには2つの方法がある。
隣接状態で見つかった状態から脱出した場合、この手順は不要。
特にセーブ&リセットでメニューを開けるようにしたときが顕著だが、トレーナーが歩いてくる処理が残っていると、最初のトレーナーに見つかったマップに戻ってもトレーナーが反応しない。
fifth法を行う場合はマップに入った瞬間に戦闘が発生してもらわないと困るので、この状態を解消する必要がある。
メニューを開けるようにな(り、歩いてくる処理の解消が終わ)ったら、今度は戦闘内容の調整になる。
戦うことになるトレーナーの情報(種類やレパートリーなど)は戦闘時に敵ポケモンのステータスで上書きされる。(というよりこの数値が正しく書き換えられないまま残るためにエンカウントが狂う)
この時、トレーナーの種類は(最後に戦った)敵ポケモンのとくしゅ値(の下桁)になるが、この数値がポケモンの種族になると、敵ポケモンのこうげきランクに応じたレベルで野生のポケモンが出現する。
トレーナーの出すポケモンは個体値が固定されているので、特定のトレーナーからは確実に特定のポケモンを出すことができる。(ハナダジムのかいパンやろうでミュウを出せる等)
基本的には最後に出したポケモンしか使えないが、全滅することで途中のポケモンを対象にすることも可能。
野生ポケモンの場合は個体値のばらつきがあるため一見調整が大変に見えるが、味方のポケモンにへんしんさせればそのポケモンのとくしゅ値をそのまま使うことができる。
捕まえるとメタモンのとくしゅに対応してしまう点に注意。
出現するポケモンについてはとくしゅ値対応表を参考に。
敵のこうげきランクが出現するポケモンのレベルになるが、これの初期値は7で、変化技によって1~13に変動する。下げるならなきごえで簡単にできるが、上げるには敵にヨガのポーズやつるぎのまいを使ってもらう必要がある。
経験値タイプが105万型のポケモンはLv.1だと経験値がマイナスになってしまうが、Lv.2にならない程度に経験値を入れると再計算で100に上がる。
ニドキングやミュウなどをLv.100にしてしまえば即戦力になる。できるなら7番目バグを使った方が早いが。
15番目の技を入れ替えると、PPがとくしゅ実数値の下桁になる。(技はぼうぎょ努力値の下桁になる)
つまり、PPを調整すれば好きなとくしゅ値を作れることになる。(一応36番目なら技との入れ替えも可能だが、2匹目のポケモンのこうげき努力値下桁がPPと入れ替わってしまう)
ポイントアップが3回分必要になるポケモンはいない(最大がBEhのウツボットなため)が、中にはPP値の限界突破(残り0から無理やり使う)が必要なものもある。
トレーナー戦では確保できず、野生ポケモンからの用意も面倒なフシギダネなどの入手には役立つかも?低レベルで欲しいとかでもない限り化石変換で十分とか言わない。
その他のポケモンについてはポケモンリストの方でまとめた。
種族 | ポイント アップ |
残りPP | とくしゅ値 | 技 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
フシギダネ | 2 | 25 | 153 | だいばくはつ | 初期PP20の技にポイントアップを2回使えば28になる。 |
ヒトカゲ | 2 | 48 | 176 | (テクスチャー2) | |
ゼニガメ | 2 | 49 | 177 | (エアロブラスト) | |
ビードル | 1 | 48 | 112 | バリアー | ピカチュウでは出ない …が、そもそもピカ版でセレクトバグはできない |
アーボ | 1 | 44 | 108 | えんまく | 赤限定 |
サンド | 1 | 32 | 96 | ヨガのポーズ | 赤では出ない。 |
ロコン | 1 | 18 | 82 | りゅうのいかり | 緑・ピカチュウ限定 |
ナゾノクサ | 2 | 57 | 185 | (だましうち) | 緑では出ない。 要限界突破 |
ニャース | 1 | 13 | 78 | どくのこな | 緑・青限定 5かいバグでかつて見た顔 |
マンキー | 0 | 57 | 57 | なみのり | 赤・ピカチュウ限定 要限界突破 |
ガーディ | 0 | 33 | 33 | たいあたり | 緑では出ない。 |
フーディン | 2 | 21 | 149 | サイコウェーブ | 通信進化 テレポートする危険あり |
カイリキー | 1 | 62 | 126 | だいもんじ | 通信進化 ピカチュウではカラカラとの交換で入手可能。 要限界突破 |
マダツボミ | 2 | 60 | 188 | (ヘドロばくだん) | 緑・ピカチュウ限定 要限界突破 |
ゴローニャ | 0 | 49 | 49 | ソニックブーム | 通信進化 青ではユンゲラーとの交換で入手可能 要限界突破 |
カモネギ | 1 | 0 | 64 | つつく | 赤・緑・青ではNPC交換限定 |
ゲンガー | 0 | 14 | 14 | つるぎのまい | 通信進化 青ではゴーリキーとの交換で入手可能 |
サワムラー | 0 | 43 | 43 | にらみつける | エビワラーと二者択一 要限界突破 |
エビワラー | 0 | 44 | 44 | かみつく | サワムラーと二者択一 要限界突破 |
ベロリンガ | 0 | 11 | 11 | はさむ | 赤・緑ではNPC交換限定 |
ドガース | 0 | 55 | 55 | みずでっぽう | ピカチュウでは出ない。 要限界突破 |
ラッキー | 0 | 40 | 40 | どくばり | 限定ではないが一応。 その辺のなきごえ等から採れる |
ガルーラ | 0 | 2 | 2 | からてチョップ | 青ではNPC交換限定 |
バリヤード | 0 | 42 | 42 | ミサイルばり | NPC交換限定 要限界突破 |
ストライク | 0 | 26 | 26 | とびげり | 緑では出ない。 |
ルージュラ | 1 | 8 | 72 | メガドレイン | 赤・緑ではNPC交換限定 ピカチュウでは出ない。 |
エレブー | 0 | 53 | 53 | かえんほうしゃ | 赤限定 要限界突破 |
ブーバー | 0 | 51 | 51 | ようかいえき | 緑限定 要限界突破 |
カイロス | 0 | 29 | 29 | ずつき | 赤では出ない。 |
ケンタロス | 0 | 60 | 60 | サイケこうせん | 青ではNPC交換限定 要限界突破 |
ギャラドス | 0 | 22 | 22 | つるのムチ | 初期技に定評あり |
ラプラス | 0 | 19 | 19 | そらをとぶ | 一匹限定 |
イーブイ | 1 | 38 | 102 | ものまね | 一匹限定 この後にブースター→サンダース→シャワーズと続く。 |
ポリゴン | 2 | 42 | 170 | (こころのめ) | 一匹限定ではないが一応 |
オムナイト | 1 | 34 | 98 | でんこうせっか | カブトと二者択一 |
カブト | 1 | 26 | 90 | じわれ | オムナイトと二者択一 |
プテラ | 2 | 43 | 171 | (あくむ) | 一匹限定 |
カビゴン | 2 | 4 | 132 | からみつく | 二匹限定 |
フリーザー | 1 | 10 | 74 | せいちょう | |
サンダー | 1 | 11 | 75 | はっぱカッター | |
ファイヤー | 1 | 9 | 73 | やどりぎのタネ | |
カイリュー | 1 | 2 | 66 | じごくぐるま | 進化が面倒な人へ |
ミュウツー | 2 | 3 | 131 | とげキャノン | |
ミュウ | 0 | 21 | 21 | たたきつける | 回りくどい |
けつばん | 2 | 54 | 182 | (まもる) | カブトプスの化石の方 初期PP40の技にポイントアップを2回使えば54になる。 |
最後にメッセージの調整となる。
…のだが、脱出したマップに入る前にメニューを開けば問題なく進める。
大抵は元居たマップに戻るために空を飛んできたりすることが多いため、他のメッセージを表示しなければメニューが開く状態になる。
逆に言うと、脱出したマップに戻る前に他のメッセージを出していると、それに対応したメッセージが表示されることになる。そこで存在しないメッセージが読み込まれてしまうと…?
なお、未戦闘のトレーナーのセリフを呼び出してしまうと、戦闘終了後の処理が正しく行えず、そのマップでの行動が重くなってしまう不具合が生じるので注意。
とりあえずポケモンと戦いたいときはメニューを開くのが無難。
ここまでうまくいけば戦闘が始まるはず。
fifth法で最後にメッセージを表示する際、使用するマップの組み合わせによっては一部NPCが消滅してしまう場合がある。
アドレスD54Dh~にはマップに入るごとにそのマップの消滅するオブジェクト番号と消滅フラグ番号が書き込まれ、末尾にFFhが書かれる。(以降の値は変わらない)
どうやら最後にメッセージを表示する際(メニューを開く場合?)、FFhの次にある消滅フラグ番号をもとにフラグを立ててしまうようだ。
特に消滅するオブジェクトがないマップではD54DhがFFhになるだけで、他のマップの最初の消滅フラグが残ってしまうために思わぬ被害が起きやすい。
ハナダシティの民家を塞いでいる警察官のように有用なものもあるが、ポケモンタワーのフジ老人やタマムシシティのサカキ等、ゲームの進行にかかわるケースもある点に注意。
とりあえずマサラタウンやハナダシティを経由しておけば間違いはないと思われる。
fifth法に限らないが、戦闘でけつばんに遭遇すると、手持ち道具6番目の個数が128個増える。(けつばんを見つけたフラグの代わりに立ってしまうため)
これでふしぎなアメやマスターボールを増殖すれば、セレクトバグの使えないピカチュウ版の図鑑完成がぐっと楽になるはず。
通常、けつばんの姿を見るとデータの各所に影響が出る可能性がある(特に赤緑ではフリーズする)が、前姿が用意されている化石型のけつばんなら他への影響を最小限にできる。
化石型けつばんの内部番号はB6h(とくしゅ182に対応)がカブトプスの化石、B7h(とくしゅ183に対応)がプテラの化石の姿になる。(種族データは最後に読み込んだポケモンに依存する)
個体値7、完全育成のラッタLv.100がちょうどとくしゅ182になる。とくしゅ個体値7はしっぽをふる(27h)を技の21番目に埋め込んだり、いわゆるF7メタモンとの交配で初期とくこう8/とくぼう9の方の個体を使えばいい。
適当なコラッタを9番目バグ(ポケモン)、7番目バグ(技)の2つでとくしゅ182のラッタにする方法。fifth法の仕込みをセレクトバグでやる時点で本末転倒な気もするが