流星のロックマン パーフェクトコレクション
基本情報
流星のロックマン パーフェクトコレクション(りゅうせいのロックマン パーフェクトコレクション)は、カプコンが2026年に発売予定のリマスターコレクション作品。2006年から2008年にかけてニンテンドーDSで発売された「流星のロックマン」シリーズ3作品(全7バージョン)を収録している。
製品概要
項目 | 内容 |
ジャンル | ブラザーアクションRPG(リマスターコレクション) |
対応機種 | Nintendo Switch / Nintendo Switch 2 / PlayStation 5 / PlayStation 4 / Xbox Series XS / Xbox One / PC(Steam) |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
発売日 | 2026年予定 |
価格 | 未定 |
収録作品数 | 全7作品(流星1=3バージョン、流星2=2バージョン、流星3=2バージョン) |
プレイ人数 | 1人(オンライン時:2人対戦) |
対応言語 | 日本語、英語、繁体字中国語、簡体字中国語 |
プロデューサー | 泉慎吾 |
本作は、イベント限定カードや玩具特典カードを含む完全版収録、高解像度グラフィック化、オンライン対戦機能、ミュージアムモードなど、多数の追加要素を搭載。Nintendo Switchでは本体を縦置きにしてオリジナルDS配置で遊べるなど、ハードに合わせた快適なプレイ環境を提供している。
収録作品
流星のロックマン(2006年)
- ペガサス - 最強カード「ペガサス・マジック・GX」収録版
- レオ - 最強カード「レオ・キングダム・GX」収録版
- ドラゴン - 最強カード「ドラゴン・スカイ・GX」収録版
流星のロックマン2(2007年)
- ベルセルク×シノビ - 2種のトライブ変身(サンダーベルセルク/グリーンシノビ)を収録
- ベルセルク×ダイナソー - トライブ変身「ファイアダイナソー」を収録
流星のロックマン3(2008年)
- ブラックエース - ノイズ率200%で解禁される最強形態「ブラックエース」にファイナライズ可能
- レッドジョーカー - ノイズ率200%で解禁される最強形態「レッドジョーカー」にファイナライズ可能
各タイトルとも、ニンテンドーDS版当時の内容を完全収録。バージョン間で異なる要素も網羅されており、7バージョンすべてを単一パッケージでプレイ可能となっている。
発表情報
2025年9月24日 - TGS2025 カプコンオンラインプログラム
東京ゲームショウ2025に合わせた「TGS2025 カプコンオンラインプログラム」(9月24日23:00配信)にて、本作の最新トレーラー「1stトレイラー」が公開された。トレーラーでは以下の新情報が明らかになった:
- アシスト機能の詳細 - ロックバスター威力最大500%強化、エンカウント率調整(完全オフ対応)、ダメージ軽減、移動速度強化など
- 特別アペンドカードの収録決定 - オリジナル版ではイベントや玩具でしか入手できなかった特殊カードを豊富に収録(一部未収録あり)
- 高解像度フィルター搭載 - ドット絵表示のままのオリジナル風と、滑らかな描画になる高解像度フィルター処理のON/OFF切替が可能
2025年9月25日 - 東京ゲームショウ2025
幕張メッセ会場(7ホール、ブースS02)にて世界初のプレイアブル出展が実現。試遊内容は『流星のロックマン』第1作(ペガサス・レオ・ドラゴンの3バージョン)の冒頭部分で、来場者は実機でリマスター版の操作感や新要素を体験できた。試遊者には記念品としてオリジナルクリアファイルが配布された。
新要素・改善点
グラフィック&操作
解像度向上
オリジナル版256×192ドットのグラフィックを高解像度化し、鮮明なビジュアルにリファイン。
高解像度フィルター切替
フィルターONでドット絵の輪郭を滑らかに表示可能。OFFにすれば当時の雰囲気に近い表示も選べる。好みに合わせていつでも切替可能。
3Dモデル改善
キャラクターやエネミーのポリゴンモデルを高精細化。色調や質感も現ハード向けに最適化されている。
デュアルスクリーン調整機能
2画面だった表示を1画面内に自由に配置可能。上下画面の比率・位置を細かく設定でき、縦持ちでDS風に重ねることも横並び表示も思いのまま。
タッチ操作のボタン操作最適化
DSのタッチスクリーン用操作を現行機のボタンやスティックで快適に行えるよう調整。ショートカット割当などUI改良も実施。
アシスト機能
エンカウント率調整
フィールドでのランダムエンカウント発生率を下げる・オフにすることが可能。煩わしい雑魚戦を好きなタイミングでスキップできる。
移動速度強化
フィールド移動時の主人公の歩行速度を上昇させるオプションを用意。快適な探索が可能。
バスター攻撃力強化(最大500%)
ロックバスターの攻撃力を最大5倍までブーストできる。雑魚戦の短縮やボス攻略も容易に。
自動HP回復&ゼニー保証
バトル後に自動でHPが全快し、必ずお金(ゼニー)を入手できる救済設定も追加。戦闘ごとのリスクや資金不足のストレスを軽減。
EXボス位置表示
ストーリークリア後の隠し強敵(EXボス)の出現場所がマップ上で分かるようになる。手探りだった探索の手間を解消。
戦闘後報酬確定
ウイルスバスティング後に必ず報酬が得られる仕組みを導入。レアカード収集の効率アップが期待できる。
※上記アシスト機能はオプションで個別にオン/オフ可能。ZRボタン一押しで一時的にアシスト設定を有効化するショートカットも搭載されている。
難易度設定
被ダメージ軽減スライダー
敵から受けるダメージ量をプレイヤー側で調整可能。数段階のスライダーで難易度を微調整できる。
ゼニー倍率調整
戦闘後に得られるゼニー(金銭)の取得量を任意で増減可能。周回プレイややり込みの快適さをサポート。
包括的難易度スライダー
全体のゲーム難易度を一括変更できるスライダーも実装予定。初心者向けには敵HP減少や経験値増加など複数項目をまとめて易化し、上級者向けには逆に縛りプレイ設定も検討中。
UI・快適機能
高解像度ロゴ差し替え
タイトル画面やメニュー等のロゴ画像をHD画質のくっきりしたものに変更。UI全般の解像度アップで見やすさ向上。
バトルカード説明文拡張
バトルカード(バトルチップ)の効果説明テキスト欄を拡大し、オリジナルでは省略されていた詳細も表示。カード効果を把握しやすく戦略が立てやすい。
オープニング演出修正
各作品のオープニングデモやイベントシーンを現行機種に合わせ最適化。画質向上はもちろん、一部演出の処理落ちやテンポを改善し、当時アニメシーンだった箇所も高解像度化して収録。
ZRボタンで一時アシストON
プレイ中にワンタッチでアシスト機能のオン/offを切り替え可能。通常プレイ中に難所だけ火力強化するといった使い方ができ、自由度が高い。
モード
ミュージアムモード
大量のアートワーク収録
シリーズの設定画、パッケージイラスト、キャラクター資料など1,000点以上の画像を収録したギャラリー機能。開発資料や当時の販促物まで網羅し、ファン必見の内容。
キャラクタープロフィール
登場人物や用語の解説、世界観設定などを閲覧できるデータベースを搭載。各キャラのプロフィールやシリーズ年表も収録されている。
BGMプレイヤー
シリーズ全曲収録
「流星のロックマン」1~3の全BGMをゲーム内音楽プレイヤーで鑑賞可能。懐かしの名曲を好きなだけ再生できる。
新規アレンジ楽曲追加
本作のための新アレンジBGMを複数収録。原曲とはひと味違うアレンジ版も楽しめる。
ゲーム内BGM差替
オプションで通常プレイ中の曲を新アレンジ版に変更可能。好きな曲を好みのバージョンで流しながらプレイできる粋な機能。
実績システム
プラットフォーム別実績対応
PS5/PS4のトロフィーやXbox実績、Steam実績など各機種の実績機能に対応予定。シリーズをやり込む動機付けとして用意。
ゲーム内チャレンジ搭載
各作品ごとのチャレンジ目標も実装。特殊条件でのボス撃破や収集要素など、達成状況はゲーム内で確認できるようになる見込み。
3Dナビゲーター
シューティングスター・ロックマンが案内
メニュー画面に3Dモデルの「シューティングスター・ロックマン」(星河スバル+ウォーロック)が登場し、各モードをナビゲートしてくれる演出を新規追加。
掛け合いボイス演出
Lボタンを押すごとにスバル(少年)とウォーロック(宇宙人)のユニークな会話が再生される遊び心のある機能も。掛け合いパターンは5種類以上収録され、ちょっとしたお楽しみ要素となっている。
オンライン機能
対戦システム
対戦モード
オンライン対戦では気軽に遊べる「カジュアルマッチ」と、勝敗でランクポイントが変動する「ランクマッチ」を搭載。実力に合わせてモードを選べるため初心者も安心。
ランキング
ランクマッチでは対戦成績に応じてバトルポイントが増減し、ランキングに反映される。本作ならではのリーダーボードで全国のプレイヤーと腕を競える。
ブラザーバンド
登録枠拡大
他プレイヤーと能力を共有できる「ブラザーバンド」は、従来作で最大6人までだった登録枠が100人まで大幅増加。より多くの仲間と繋がり、能力強化の幅が広がる。
オンライン登録対応
対戦後にオンライン対戦相手ともその場でブラザーバンドを結べるようになった。遠くの友達とも絆を結びやすくなり、コミュニティ形成が容易に。
クロスプレイ非対応
異なるハード間でのオンライン対戦や連動要素には対応していない。ブラザーバンドも同一機種ユーザー同士のみ有効。
クロスセーブ非対応
セーブデータの機種間共有も不可。プレイ進行は各プラットフォームごとに保存される。
通信要素
バトルカード交換
オンラインでのバトルカードトレード機能を実装。インターネットを介して遠方の友人とカードを交換可能となり、コレクション要素が強化された(従来はローカル通信限定機能)。
限定カード収録
過去に限定配信されたノイズ改造カードなども最初からゲーム内に収録されており、オンライン交換を通じて全カード入手を目指せる。
通信対戦環境
- Switch版:Nintendo Switch Online
- PlayStation版:PS Plus
- Xbox版:Game Pass Ultimate
への加入が必要(いずれも有料)。Steam版は無料でオンライン対戦可能。
限定版・特典
e-CAPCOM限定グッズ
SSロックマン十字型アクリルスタンド
主人公・シューティングスターロックマンの立ち絵をあしらった十字型デザインのアクリルスタンド。価格5,040円(税込)。
ノイズ暴走アクリルスタンド
『流星のロックマン3』でノイズが暴走した際のロックマン形態を立体化したアクリルスタンド。価格5,040円(税込)。
スバル&ウォーロック エコバッグ(スターペンダント付き)
星河スバルと相棒ウォーロックのイラスト入りエコバッグ。作中キーアイテムの「スターペンダント」を模したチャームが付属するファン垂涎の一品。
※上記グッズはカプコン公式通販「イーカプコン」にて数量限定販売。ゲームソフト本体とは別売りの記念アイテムとなる。
TGS2025試遊特典
オリジナルクリアファイル
東京ゲームショウ2025会場で試遊した人への限定配布特典。流星のロックマンのキービジュアルがデザインされたA4クリアファイルで、シリーズ復活を記念するグッズとなっている。
限定版情報
コレクターズエディション
(※2025年9月現在)ゲーム本編とグッズがセットになったコレクターズエディションは未発表。限定グッズは上記のイーカプコン通販グッズのみで、ソフト単体の販売形態となる見込み。
開発スタッフ
プロデューサー:泉慎吾
カプコン第2プロダクション所属のプロデューサー。過去には『モンスターハンター:ワールド』の開発や『ゴーストトリック HD』のプロデュースを担当した経歴を持つ。ロックマンシリーズとしては本作が初プロデュース作品となる。
開発リーダー:伊藤博史
『モンスターハンター ストーリーズ』プロデューサー等を務めた伊藤氏が開発の中心を担うとされる。長年RPGタイトルに関わってきた経験を活かし、本作リマスターの指揮を執っている。
新体制による開発
前任のロックマンシリーズプロデューサーである土屋和弘氏が2023年にカプコンを退社した後、泉氏ら新たなスタッフが中心となって本作の開発がスタートした。長らくシリーズ休止状態だったロックマンIPを再び盛り上げるべく、若手とベテラン混合の新チームでプロジェクトが進められている。
ファンの反応
日本国内
待望のコレクション化に歓喜
シリーズ完結から約15年を経て実現した本作に対し、国内ファンからは「夢が叶った」「この日を待っていた!」といった喜びの声が多数上がった。発売前からSNS上では祝福ムードで、本作発表ツイートは短時間で数万件の「いいね」を記録した。長年リマスターを要望し続けた熱心なファンにとって、本作は文字通り念願のコレクションといえる。
改善点への高評価
特にエンカウント率の調整機能やオンライン対戦対応など、当時不満点とされた部分への対応に称賛が寄せられている。「流星2のエンカウント地獄が解消されるのは嬉しい!」「ブラザーバンド100人は凄い」など、新要素に期待する声が目立った。
海外
欧州ファンの期待
海外においても本作発表は大きな話題となった。とりわけヨーロッパでは未発売だった『流星のロックマン3』(Mega Man Star Force 3)が公式にプレイできるようになるため、欧州のシリーズファンからは歓喜の反応が見られた。「ついに欧州でもStar Force 3が遊べる!」といった声が上がり、本作でシリーズ完結編が初上陸することに注目が集まっている。
新規層への波及
2023年の『エグゼ アドバンスドコレクション』(ロックマンエグゼ コレクション)成功をきっかけに、バトルネットワーク系列から入った新規ファンが本作にも興味を示している。海外メディアも「Battle Networkに続きStar Forceも復刻」と報じ、新旧ファンが混在する盛り上がりを見せている。
期待ポイント
- エンカウント率改善 - 特に『流星のロックマン2』で不満の声が多かったランダムエンカウントの頻度が調整できる点は、ファンから「神アプデ」と評価されている。
- オンライン機能拡充 - 対戦やブラザーバンドがネット対応したことで、当時できなかった遠距離の友人との交流が可能に。これには「オンライン対戦が一番嬉しい」との声も。
- 限定カード完全収録 - 入手困難だったイベント限定カード類の収録決定に、「カードコンプリートのために奔走しなくて済む」と安心するファンが多い。一部未収録はあるが概ね歓迎されている。
- デュアルスクリーン最適化 - Switch縦持ち対応やレイアウト自由化について「実況者みたいな画面配置にできるのか!」と驚きつつ期待する声がある。DSの2画面を活かした快適プレイに注目が集まる。
- Switch縦画面対応 - 特にSwitch版での縦持ちプレイ(いわゆる"TATEモード")は他機種にはない特徴で、「実際にやってみたい」「新鮮な体験になりそう」と話題になっている。
前作コレクション(エグゼ)との比較
改善点
縦画面モード対応
エグゼコレクション(Battle Network Legacy Collection)では縦持ちプレイ非対応だったが、本作ではSwitchでの縦画面表示など新たな試みに挑戦している。
デュアルスクリーン配置自由度
エグゼコレクションは画面レイアウト固定だったが、流星コレクションでは2画面の配置・比率を細かく調整可能となり、自分好みのUIでプレイできる。
テキスト表示の改善
解像度向上に伴いフォントがくっきりし、テキストウィンドウのレイアウトも最適化。エグゼコレクションで指摘された可読性の課題を踏まえ、本作では文字表示領域の拡大や行間調整が図られている。
チップ説明文の拡張
エグゼコレクションではカード(チップ)説明がDS版そのままで簡略だったが、本作では詳細説明が追加された。カード効果の理解を助ける細かな改善点として評価されている。
コンテンツ面
全作品ワンパッケージ収録
エグゼコレクションがVol.1/Vol.2の分割販売(計10作品)だったのに対し、流星コレクションは7作品すべてを1本に収録している。そのため1本買えばシリーズ完結まで遊べる完全版仕様となっている。
限定カード初期収録
エグゼコレクションでは一部配信で対応した限定チップ類も、本作では初回プレイ時から全特殊カードが実装済み。面倒なパスワード入力や後日の追加コンテンツ無しで、最初からフルコンプを目指せる。
3Dナビゲーター実装
エグゼコレクションにはなかった3Dモデルによるナビゲーションキャラクター(ロックマン)が本作で新登場。UIに彩りを添え、シリーズ20周年記念作品らしい演出強化が図られている。
プレイヤー要望対応
エンカウント率調整
上述の通り、ランダムエンカウントのオン/オフや率調整機能が付き、過去作プレイヤーの「戦闘頻度を下げたい」という声に応えている。
移動速度向上
「フィールド移動がもどかしい」という意見に応え、ダッシュ性能の向上や移動速度アップオプションが実装された点もエグゼからの進化。
ダメージ倍率調整
エグゼコレクションでは強制的なバスターマックス(攻撃力×100)だけだったが、本作ではスライダー式でプレイヤー側与ダメージや被ダメージを調整でき、難易度の細かなカスタムが可能になった。
報酬保証システム
エグゼではバスターマックス利用で強引にS勝利しレアチップ入手率を上げる方法が取られたが、流星では設定項目として戦闘後の報酬ドロップ保証が用意されるなど、公式にドロップ率調整できるようになっている。
総評
本作『流星のロックマン パーフェクトコレクション』は、「流星のロックマン」シリーズを余すところなく網羅し、DS世代の要素を現代機で遊びやすく再構築した保存版である。当時DSでシリーズを遊んだファンにとっては懐かしさと新鮮さが同居する体験となり、初めてシリーズに触れるプレイヤーにとっても快適さを追求した数々のアシスト機能によって遊びやすい作品に仕上がっている。
初心者からシリーズ経験者まで、幅広い層が快適に楽しめるよう多彩なカスタマイズ機能を搭載し、シリーズ史上最も充実したコレクションとして位置づけられる。オンライン対戦やブラザーバンドのネット対応によってシリーズ史上初の通信対戦が実現した点も大きなトピックであり、過去と現在をブリッジする試みとして評価できる。
コンテンツ面・機能面ともにシリーズ最高峰の充実度を誇る本作は、DS世代の名作RPGを現代によみがえらせた究極のコレクションと言っても過言ではないだろう。各種追加要素を楽しみつつ、星河スバルとウォーロックが織りなす物語を存分に堪能してほしい。