Ker - 悪の女神
Kerは悪の女神である。破壊者であり、闇をもたらす者である。
神話
Kerは破壊と死の異名である。彼女は人格化された悪そのものであり、全ての混沌の起源である。彼女はいかなる形の秩序をも認めない。なぜなら秩序とは安定であり、安定は停滞であるからである。混沌だけが存在のあるべき姿であり、闇だけが弱者に対する回答なのである。Kerは光の神Lumenと永遠の戦いを繰り広げており、この戦いはAncariaにおける重要な宗教的テーマとなっている。しかしこの争いは双方とも決して勝利することができない戦いである。なぜなら秩序がなければ混沌はありえず、創造なくして破壊はできないからである。両神はお互い永遠に束縛され、お互い最も憎むべき相手に依存しているのである。一方を滅ぼすことはすなわちもう一方をも滅ぼすことだと知りながら、それでも自らの片割れと戦い続けなければならない、それが彼等の宿命である。Ancariaの神秘学者の間でしばしば語られる説によると、LumenとKerは実際にはきょうだいであり、どちらも一なる者であろうとして争いを続けているのだという。
外見
Kerは赤く輝く髪を持つ、非自然的な美しさの女性として描かれる。彼女の瞳は冷たく無慈悲であり、生命ある者が覗き込めばそれだけで狂気に陥るという。彼女は人間のような姿を持つが、額から一本の角が生えている。Kerは通常ゆるやかに身体を包む、幾重にも重ねられた服をまとっている。
信仰
Kerの支持者は数多いが、ほとんどの神殿や祠は秘密の場所に建立されている。言うまでもないことだが、Kerは教団以外の人々にとっては恐ろしい存在であり、大抵の人はKerの信徒とは接触したくないと考えるからである。それゆえ世界のほとんどの場面において、Kerの教会は秘密裏に活動を行う。Ancariaの暦の中でKerが関わる祭日は非常に多く、そういった日には大抵人間の生け贄や拷問、その他しばしば流血を伴う、血なまぐさい混沌の儀式が行われる。これらの儀式に秘められた深意はみな秘密の聖典 "Kerの書" に書き記されているが、この本を読むことを許されているのはKerに仕える高僧だけである。Kerの教会のシンボルは壊れた鎖であり、これは秩序の束縛を破ること、安定を崩すことを象徴している。
敵と味方
Kerは光の神Lumenの仇敵である。両者は互いに永遠の争いを続けている。
最終更新:2008年12月01日 19:15