早明浦ダムwiki ~香川県出資拒否デマ~

【デマ】早明浦ダムはもともと治水のために作られた

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sameuradam

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「早明浦ダムはもともと治水のために作られた」という話は本当?


「早明浦ダムはもともと治水のために作られたんだ」という話を聞くことがあります。
でもこれは、正確には間違った情報です。

■ ダムの最初の目的は「電気をつくるため」でした

早明浦ダムの話が出てきたのは、戦後まもなく、昭和23~24年(1948~49年)ごろです。
日本は戦争から立ち直るために、まずは電気をしっかり確保することが大きな課題でした。

そこで、水がたくさんある吉野川に目をつけて、水の力で発電する「水力発電」を行おうという計画が出されました。
これが「安本案(あんぽんあん)」という名前の計画で、早明浦ダムはこの計画の中心でした

つまり、最初の目的は洪水を防ぐことではなく、電気をつくることだったんです

■ 洪水対策が本格的に考えられたのは、そのあと

その後、農業や工場、水道など、いろいろな場所から水がほしいという声が集まりました。国のいろんな役所や四国の4県も加わって、計画はだんだん大きくなっていきました。

ところが、昭和29年(1954年)に吉野川で大きな洪水が起きて、徳島などに大きな被害が出ました。この災害をきっかけに、「やっぱり洪水を防ぐことも大事だ」という意見が強まりました。

それで、電気をつくるだけでなく、洪水対策も一緒に考える総合的な計画へと変わっていったのです。

■ 証言や記録でも「最初は電気のため」とはっきり書かれています

当時この計画に関わった方々の証言や、国の記録でも、ダムの最初の目的が発電だったことははっきりしています。洪水対策は、大きな災害があったあとに加えられたもので、「最初から洪水対策のためだった」という話は事実とは違います。

【まとめ】

早明浦ダムは、最初は戦後の復興のため、電気をつくることを目的に計画されたダムでした
その後、洪水や水不足などの問題に対応するため、治水(洪水対策)や水の利用など、さまざまな役割が加えられていったのです

「最初から洪水対策のためだった」という話は、実際の経緯を正しく伝えていないということを、ぜひ多くの人に知っていただければと思います。

参考資料

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