【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫 @ Wiki内検索 / 「71-874「俺の後ろに○○○はいない。いるのは・・・・・・」」で検索した結果

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  • 71-874「俺の後ろに佐々木がいる」
    71-874「俺の後ろに○○○はいない。いるのは・・・・・・」 71-903「帰省~お盆狂想曲~」 72-31「~夏の終わりに~」 72-51「~移ろい花火~」 72-61「Autumn Rainy&Sweet Day ~俺の後ろに佐々木がいる~」 72-69「猫と君と僕と~俺の後ろに佐々木がいる~」 72-192「秋月宵華談~俺の後ろに佐々木がいる~」
  • 71-874「俺の後ろに○○○はいない。いるのは・・・・・・」
     「キョン、そろそろ起きないか」  すこしまどろみがちだった俺の背中を、誰かがつつく。  「あと少しで今学期の授業は終わる。最後の時間ぐらい起きているフリをするんだ」  「へいへい」  「最近ねむそうだね。深夜放送でも聞いているのかい?」  「いや、ほら、最近熱帯夜が続くだろ?眠りが浅くてな。それとほら、文芸部の部誌とライトノベル 新人賞に応募する作品を同時に書いているからな」  「そういえば、長門さんに言われていたんだっけ」  「お前の担当するミステリ-作品が、どんなものになるか、楽しみだな」  「君の書く恋愛小説も興味あるよ」  俺は少し苦笑いを浮かべた。  「ところでキョン、明日から夏休みだが、水曜日と土曜日は塾に行くとして、月曜日は君の家で勉強 だからね」  「ああ。俺も助かるよ。お前と勉強するとわかりやすいし、とてもはかどるよ。期末テストが良...
  • 71-903「帰省~お盆狂想曲~」
    帰省~お盆狂想曲~ 佐々木さんどきどきナイトその一  *世界観は、俺の後ろに○○○はいない。いるのは・・・・・・ の延長みたいな世界です。  お盆には七月盆と八月盆がある。俺らが住んでいる地域及び田舎のほうでは、七月盆が主流なので、 それが当たり前だと思っていたのだが、佐々木の祖父母さんが住んでいる地域及び全国では八月盆が 主流であると、佐々木に習ったのは最近のことである。  「あれだけニュ-スで帰省に伴う交通渋滞が報じられているのに?」  佐々木はやれやれとつぶやき、首を降った。  「じゃあ、キョン、君はお盆に帰省した経験がないのかい?」  だいたい黄金週間に親戚一同集合するのが主流だな。  「ふむ、キョン。実は僕は今度のお盆に、母親の実家を尋ねる予定なのだが、どうだろう、君も一緒 に来ないか?うちの田舎ではお盆は祭りを兼ねているのでね。普段は静かなのだが...
  • 25-738「俺の愛車は軽トラだ」
    俺の愛車は軽トラだ 「よっ!佐々木」 「やぁ、キョン。  ・・・というか、随分とプロレタリアートな匂いが漂う車に乗っているじゃないか。  君が何故その様な車に乗っているのかい?」 「ああ、これか。  田舎の親戚の叔父に進学祝いで貰ったんだ。  社会に出るまでこれで色々と勉強しろとな」 「くっくっくっ、君のイメージによく合うよ」 「そうだ、佐々木。  これに一緒に乗って登下校しないか?俺も運転の練習になるしお前も楽だろ?」 「いいのかい?キョン」 「ああ、俺に任せろ。  そう言えばお前は荷台が好きだったな。この車の荷台はお前専用にしてやるよ」 「・・・・」 俺の愛車は軽トラだ(Sasaki Side) これに一緒に乗って登下校しないか? そう言われた時、僕の心が大きく揺り動いたのは言うまでも無いだろう。 もし僕に犬みたいな尻尾があったなら、きっとぶんぶんと振ってしまったろうと思う。 あ...
  • 14-879「佐々木さんとケンカ」
    「佐々木さんとケンカ」 きっかけは俺の何気ない質問だった。 「佐々木って男の好みとかあるのか?」 たしかこんな様な質問をしたはずだ。 すると佐々木はくっくっといつもの笑いを見せた後これまたいつもの長台詞をはいた。 「いいかい?キョン、君も健全な男子中学生なのだからそういったことに興味があるのはわからないではない。  けれどね、前にも言ったとおり僕にとっては恋愛なんて精神病に過ぎないんだ。内面を考慮に入れてさえそれなのだから  外見なんてそれ以前の問題さ、むしろほとんど問題にならないといっていいだろう。  まぁ僕だって人間だから余り不潔だったりするのはいやだし、今のところそんなものに出会ったことは無いけれどもしかしたら  生理的に受け付けない顔だってあるかもしれない。でもそんなものは僕にとってはどうでもいいことなのさ。  時折外...
  • 17-129「フラグ・クラッシュ・キャンセラー」
    橘「藤原さんってぜんぜん未来人らしくないですよね。」 佐々木「そうだね。ただの人って感じだね。」 九曜「―――ポン―」 藤原「な。貴様ら僕が未来人である証拠を見せろというのか?」 橘「平たく言えば」 佐々木「そうだね。」 藤原「ふっふっふ。ならば見るがいい!エフシィ~シィ~!」 橘「FCC?っていうか、なんですかそのわざとらしいだみ声。」 藤原「いや、この現地時間では未来道具を出すときはこう発音するのが正式と聞いてだな。」 佐々木「FCC?面心立方格子?」 藤原「いや、そんなマニアックなボケはいらないから。ふふん、これはだな―」 九曜「FCC。フラグ・クラッシュ・キャンセラーの略。」 藤原「…そうだ。そして、その効果は―」 九曜「いかなるフラグクラッシャーでもこの道具の効果の続いている間はフラクラできない。つまり、この道具の効果がある間に...
  • 25-807「俺の愛車は軽トラだ MK.Ⅲ」
    ・・・・俺は佐々木と寝た。誤解するなよ、本当に一緒に寝ただけだからな。   しかしながら女と一緒にひとつの布団に入るのは妹以外、初めての事だったから随分俺も緊張した。 佐々木はすぐに眠り姫とかしてすぅすぅと気持ちよさそうな寝息を立てているが、その寝息が俺の微香をほのかにくすぐり、佐々木が 女の子である事を実感させた。女の香と言えば実にフランス書房チックだが、そう、うちの母親とは違うが母親の匂いがした。 すっかり冷えてしまった佐々木を少しでも温めようと手を伸ばし肩を抱いてみた。 その時、意図せずに佐々木の胸に触ってしまう事になったのだが、二の腕にコツコツと響く佐々木の鼓動を感じると、佐々木の扱いに 今まで何と冷淡だったのだろうかと反省の気持ちで胸が一杯になった。 ・・・・このまま、俺も寝よう。  ・  ・  ・ 「いつまで僕の胸を触っているんだい?」 皮肉混じりに佐々木に起こされ慌てて俺は手...
  • 13-792「電話」
    特に理由は無い。 強いて言うなら、なんとなくだ。 2年に上がった夏、授業が終わるとハルヒは早々に今日の団活の中止を言い渡しかえっていった。 頭の中がすでに古泉との将棋モードになっていた俺には少々拍子抜けなお達しだ。 団活が無い以上これ以上学校にいる意味は無い。 しかし、ついさっきまで部室でだらける気満々だった俺はすぐに家に帰る気にもならなかった。 こういう日に限って掃除当番でもないのだ。 めんどくさそうな顔をしながら箒を出す谷口と変わってやろうかという考えが頭をもたげたが、 あいつの喜んだ面なんぞ見たくもないので却下する。 荷物をまとめ、下駄箱で靴を履き替え、歩く。 今日は涼しい。 今は夏で晴れてはいるが雲もそこそこ多く、気温は高くない。 何時も登校中の俺を悩ませる坂の頂上に立つ。 気持ちのいい風が吹いた。 その風は、わず...
  • 15-97「妹佐々木」
    「妹佐々木」 さて古泉、解説しろ 「毎日毎日佐々木さんといちゃついてるから涼宮さんが危機感覚えてそーいうふうにしちゃったんじゃないですか?  っていうかまた閉鎖空間があるんで失礼します」 古泉は超常現象担当解説役としての勤めを果たした後ハルヒ担当エスパーの職務に戻っていった。 やけにぼろぼろで肩で息をしていたのはここのところ閉鎖空間が頻発しているかららしい。 今もたった一行と少しの解説のために閉鎖空間から飛んできたらだとか。 やれやれ、ハルヒの奴は何がそんなに不満なんだか。 とはいえ今はそれはどうでもいい。 とりあえず現状確認だ。 朝起きたら佐々木が妹になっていた。 以上。 って言うか短いなおい 「くくっ、涼宮さんも面白いことやるもんだねぇキョン。いや、兄さん」 100%の確率で中心人物になってる俺の身に...
  • 14-288「フラグクラッシュ・クルセイダーズ」
    佐々木「そこでこの僕は考える、はたしてキョンはどの程度立ったフラグをおれるのかと?2本か?3本か?」 佐々木「ひょっとして無限に折れることを理解しているのに知らないフリふりしているのではないだろうか・・・・・・とね」 佐々木「・・・・・・まさかそんなことはないよね?信じてるよ?キョン?」 キョン(佐々木がなんの事をいっているのわからねぇ・・・・・・フラグがなんなのかも解ってないとこいつにばれたら一巻の終わりって奴だ・・・・) 佐々木「そこでキョン!君が何本折れようと関係のないフラグ成立方法を思いついたよ!」 キョン「?」 佐々木「鈍感な君は気づいていないようだな・・・・・・さっき涼宮さんからいただいてきた・・・・・・」 佐々木「逃れることはできないよ!君はチェスや将棋で言うチェックメイトにはまったのだ!」 佐々...
  • 15-263「黒佐々木」
    『黒佐々木』 「それ、だれ?」 ついに最後に来るどころか遅刻までしてきたキョンにあたしは存分に説教をぶちまけてやった。 普段普通に話せないフラストレーションから開放されるのを感じる。 そこまではよかった。キョンの隣にいる人を見なければ。 女だ。やけに漂ってくる親しげな雰囲気。 少なくとも逆ナンやキャッチセールスなんて軽い関係じゃないのはわかる。 あたしだってキョンの交友関係を全て把握しているわけじゃないけど、キョンとこんな親しげな雰囲気を出せる女がSOS団外にいるなんて 認めたくなかった。 だから口から出た言葉は・・・・・・キョンに言わせればいつものことなのかもしれないけど・・・・・・辛らつなものになっていた。 「ああ、こいつは俺の・・・・・・」 俺の?俺の何? 最初に「俺の」なんて言葉がつくくらいの関係なの? ...
  • 21-385「my sun」
    佐々木「お邪魔します」 妹「あ、こんにちわー!」 佐々木「こんにちは」 キョン「悪いな、宿題がわからなくて」 佐々木「くっくっ。僕としても光栄だよ。君に頼られているということだからね」 妹「キョンくんすごーい!」 キョン「何がだ。入ってくれ」 佐々木「へぇ、ここがキョンの部屋か。予想よりも雑然としているね」 キョン「特に趣味とかは無いしな」 佐々木「ん?なんだねこれは?」 キョン「ちょっ・・・勝手に引き出しを開けr」 佐々木「・・・ほう?なるほどなるほど。君もこういった物を読むわけだ」 キョン「・・・わりぃかよ!」 佐々木「いーや?まことに結構。中学3年の男子としては至って普通だ」 キョン「・・・いいから早くしまえよ」 佐々木「くっくっ。僕自身このような本を手に取ったことがないものでね。 少しばかり研究をしたい。良いかな?」 キョン「・・・勝手にしろ」 ...
  • 14-51「佐々木式SOS団の作り方」
    佐々木式SOS団の作り方  「キョン、これをみてくれ」  入学して間もないある日。  入学してからずっと俺の後ろの席にい続けている親友、佐々木が一枚のプリントを持って話しかけてきた。  渡されたお世辞にも上質紙といえないよう中身に書かれた文章を黙読する。  「部活案内か」  「そう、新入生勧誘の人から貰ってきたんだ」  もう一度プリントに目を通すと部活の紹介と先輩の言葉が3行ほど載っている。  「で、これがどうしたんだ?何か部活やるのか?」  佐々木と知り合ったのは中3だが引退は中3の夏だったはずだ、須藤がないていたのを覚えている。  俺に佐々木が部活にいそしむ姿はメモリーされていないので佐々木は帰宅部だったはずだ。  「まぁそんなところといえばそんなところだね、ここをみて欲しい」  佐...
  • 71-892「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSOS 夏の夜想曲その6~」
     「少し散歩してきます」  そう言って、僕は部屋を出た。理由はないが、何となく外を歩きたかったのだ。  何となく気分がいい。酒に酔って気分が高ぶるのと似たような感覚だ。  気の合う友人達と出かけ、多いに楽しむ。久しぶりのような気がする。  海岸沿いを歩き、波の音に耳を澄ませる。人影はごくまばらだ(だいたいどんな人達か想像はつくのだが)。  結構長い距離を歩き、「貴洋亭」へ戻って来た。  「?」  暗闇から、スっと、まるで気配を感じさせない忍者のように僕の前に現れたのは・・・・・・  「やあやあ、こんばんわ古泉君」  ニコニコ顔の鶴屋さん。とても明るい笑顔で元気いっぱいと言ったような表情を見せている。  「一人で夜の散歩かい?」  「ええ。出歩きたい気分だったので。鶴屋さんも散歩ですか?」  「うんにゃ。ウォーミングアップに行くのさ。メインディシュをいただく為の...
  • 69-594「佐々木さんのキョンな日常 恋愛交差点その5~」
    「 え、 古泉君の家?」  長門が戸惑いの表情を見せる。  「ええ。今、僕が住んでいる家ですが」  長門にも古泉の家の複雑な事情はわかったのだろう。古泉の言葉にしばらく経ってから、納得したような 表情を見せた。  しかし、いいのか、古泉?俺達がお邪魔して。  「大丈夫ですよ。一人で暮らすには十分すぎる家ですから」  何故か橘が答える。古泉の家の中をよく知っているようだな。  「週に二回はお邪魔していますし、休日は泊まることもありますし」  さらっと言ったが、橘、今とんでもないことを言わなかったか?  古泉の表情を見ると、奴め、視線を空した。  古泉の家は、東中からさほど離れてはいないところにある一軒家だった。  外見はいささか古いが、古泉の話では賃借する前にリフォームをしてあるとのことで、成程、玄関からお 邪魔すると、内部は綺麗なものだった。掃除もよく行き届...
  • 52-249「手間賃」
    「さて、今年もこの時期がやってきたな、キョンよ」 「随分唐突になんだ、中河」 なんだ、とは言ったもののクラスメイトが何について 話題を振ってきたのかが分からないほど世情に疎い訳ではない。 「バレンタインだね」 「また今年もお前の一人勝ちだろうけどな」 そう、既に2年連続で知人中ナンバーワンのチョコ獲得数に輝くのがこの国木田だ。 去年など後輩先輩同級生から圧倒的な支持を集め周囲を驚かせていた。 「だな。中河にはアテがあるのか?」 「あろうはずもない。そういうキョン、お前こそどうなんだ」 ないに決まっている。あるとすればオフクロと妹くらいのものだ。 「お袋さんと妹さんだけ、ねぇ」 中河は何やらニヤけている。いるが、俺には何の事かサッパリ分からない。 いぶかしんで視線を国木田へと泳がすと、あぁ、と言った感じで視線を女子の一集団へ転じた。 国木田の視線の先...
  • 20-587「佐々木vs.キョン」
    今日は私の誕生日・・・佐々木団全員で騒いでいる。 でも私は心から喜べない・・・キョンが来ていないから・・・ 「すまん、佐々木。妹の友達がちょっと熱をだしてな、ちょっと 見舞いに行こうと思うんだ。今日は来れそうにないかもしれない。ごめんな。」 これが朝、キョンから来た電話・・・妹さんの友達はきっとミヨキチという子だろう。 君はなんだかんだいっても何かあったらいつも気にかけてくれる。 そこが好きになったのだから文句は言えないけど・・・ねぇ、僕ももういっぱいいっぱいだよ。 橘さんとコップがいつのまにか入れ替わっていたり・・・ 九曜さんがトンガリコーンを指にはめていたり・・・ ポンジーが消されたり・・・ いつもの佐々木団の光景だ。でも今の私は愛想笑い・・・ ゴメンね、みんな。なぜか心から笑えないんだ ちなみに橘さんにスペインで一緒に住んでみませんかと聞かれたが断っておいた。...
  • 31-845「プロローグ ~改変!3人のお姫様~」
    朝起きるとベッドの上だった。隣には妹。 ・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ 「さて、今週の学校も今日で終わりだな」 今日は金曜日。 うちの高校では週五日制を執っているので、金曜で一週間は終わりと言うことだ。 「部活部活・・・ッと」 ハルヒの奴はもう先に行っているので部室へは一人で向かう。 カチャリ(我ながら単純すぎる擬音だな)とドアを開ける。 すると、驚いた事に…あのハルヒが熱心に小説を読んでいるではないか。 いや、別に、あいつが本を読まないとかそう言うことじゃなく、「部活」の時に読んでいる事に驚いた。 まぁ、今日はこれで静かになるな。 「キョンくん、こんにちわぁー。お茶入れますね」 と朝比奈さん。 「こんにちは、朝比奈さん。ありがとうございます」 朝比奈さんから淹れ立てのお茶を頂く。 「ところで、ハルヒの奴…どうしたんですか?突然小説なんか読み出して」 「それがですね、持ってきたの...
  • 20-561「佐々木vs.ハルヒ」
    今私は駅前に立っている。何をしているかって? 待ち合わせさ。そうキョンから喫茶店に誘ってくれたからね。 キョンからだよ?あの女心にだけは鈍いキョンが・・・ これはデートの誘いだよね?そう思っていいよね? 僕、朝の4時には起きて準備を始めたんだよ。 髪型も短いとはいえポニテにしてみたんだ。きずいてくれるかな? 佐々木、お前はどんな格好をしても綺麗だがその髪形だと更に美しさが際立って見えるよ なーんていわれたりして・・・キョンミンナガミテルヨ・・・キスハアトデ・・・ キャー、キャーどうする?どうする?もういちどくらい鏡を見とこうかな・・・ 「うーす、佐々木。あ、髪形変えたのか?お前も髪形変えたりするんだな。さ、行くか。」 そ、それだけかいキョン!僕の脳内シュミレーションは108つあるのに何も出来なかったよ。 さらに別パターンがあるとは・・・僕もまだまだだな。ハァ・・・...
  • 4-584「プロローグ」
    ====================プロローグ==================== 「─────ン。」 なんだ。聞こえないぞ。妹か?妹の奴か?もう起きる時間なのか?・・・・まだ早いだろう。もっと寝かせてくれ。兄からの切実な願いだ。 「────ョン。起きるんだ。」 ・・・・・・あれ、この声どっかで聞いたことあるような・・・・・・もう少しはっきりいってくれ。 「キョン!起きるんだ!」 聞こえてきたのは昔から聞き慣れてる奴の声だった。そいつの声で俺は目を覚ました。・・・・・・のだが、 何で佐々木が俺を起こしている?why?なぜ? 俺の頭はたちまち煙を上げそうになる。つくづく自分の脳の低スペックを自覚させられるぜ。 「ようやく起きたようだね。とりあえずまずはまずは僕の話を聞いてもらおうか。  僕にいえることは唯一つ。それは周りが灰色になっているということだね。こんな...
  • 72-192「秋月宵華談~俺の後ろに佐々木がいる~」
     お盆の時期に、佐々木の誘いを受け、佐々木の母親の実家に連れて行ってもらってから、ひと月。  初秋の三連休に、俺はまたしてもそこにお邪魔することになった。  ついこの間まで、猛烈な夏の暑さに体もバテ気味だったが、最近では朝晩涼しい空気が心地よく(昼間はまだ少し暑いが)  、体力も回復してきた。  このあたりは俺達が住んでいる所より、自然の移り変わりを感じる事が出来る。  「彼岸花が多く咲いているな」  「もともとこのあたりは田畑が多いから、もぐらよけに多く植えてあるんだよ。それがいつしか名物となって、河原やあぜ道 、裏路地にも植えて、だんだん増えていったんだ。もうすぐ秋桜も咲き始めるから、それを目当てに来る人も増えるよ」  今、二人で川沿いを散歩しているが、河川敷に秋桜が植えてあるらしく、早めに咲いた秋桜の姿が見受けられる。それらが咲 き誇ったとき、さぞかし綺麗な風景が見...
  • 21-271「佐々木と台風」
    今日はそりゃあもうとんでもない台風が来ていて、更に質の悪いことに、 塾の行きの時には雨風は止んでいたが、帰りには凄まじいほどの雨風が俺と佐々木の二人を 非情に打ち付けていた。 「・・・こんなんじゃあ自転車使えないよな?」 「やめておいたほうが良いね」 佐々木はやや憮然とした面持ちで即答。 「僕はこのような非常事態を見越して、折りたたみ傘を持ってきたのだが」 と佐々木は紺色の折りたたみ傘を出す。用意の良い奴だ。 「キョン、君は甘いのさ。いくら一時的に雨風が止んだからといってそれは台風が過ぎたという証拠にはならないのだよ」 薄々感付いてはいたがな。 生憎折りたたみ傘は我が愚妹がミヨキチの家に行くといって持っているのだ。 ノーマル傘ならあったのだが、自転車に乗ることを考えて面倒になり、結局は手ぶらで出てきたのである。 「さてどうする?傘が一つだけあるから、自転車はひとまず...
  • 27-276「俺の初夢」
     初夢は1日から2日にかけてみる物が初夢だと教えられたのは佐々木からだった。 その時、中3時代の初夢は正直言って憶えていないし、その次の初夢は刺すか刺されるかの瀬戸際があった時だから、初夢じたい見た いと思えなかったし実際に憶えてはいない。もしかすると見ていたのかも知れないが、見ていたとしてもきっとロクでもない夢だろう。  夢その物、憶えている事が少ないからな。  そんなこんだで今年の初夢は誰かさんが予定を発表していないから自由に見れる機会がある訳で、一度でいいから1富士2鷹3茄子的な まともな目出度い夢を見たいと思う俺の心境を誰が文句言えようか。 その様な訳で元旦に就寝を迎えるにあたり、枕元にいわゆる縁起物をいくつか用意して目出度い夢を見たいと思ってみたのだ。  元々寝付きはいい方の俺が、そのまま睡魔に身を委ねたのは言うまでも無かろう。  気が付...
  • 23-458「佐々木の昔日」
     く、くくくっ 「どうしたんですか?佐々木さん」 「いや、ちょっと昔の事を思い出してね」 「そうなんですか。それはいいお話なんですか?」 「ねぇ、橘さん。あなたは過去の自分の言動に後悔したりするって事はあるの?」  へっ・・・? 「私も一応は普通の女の子のつもりですから後悔することもありますよ。  そうですね、ぬか喜びと反省の連続ですよ」 「そうなのかい」  ・・・あれ?佐々木さんこのネタ判らないのかな?とりあえずお話しなきゃ。 「反省ばかりしていると自己嫌悪になっちゃいますから、私の場合はお菓子のように  食べてしまうのです」 「反省を?食べる?お菓子?どういう事だい?」 「失敗を分析して、マイナス要素をプラス要素に変えて学ぶのです。  でもでも、失敗だけでは勉強になりませんから基礎を学ばなくてはいけないのです。  ...
  • 長編
    ssトップページ > SS > 長編 74-16「SOS団との決別」 74-16「キョンの退団宣言」(エロ物 注意) 71-874「俺の後ろに佐々木がいる」 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If Bad End) 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If) 70-483『バッテリー』 70-432「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSOS」 68-866『Wanderin Destiny』 68-111「佐々木さんのキョンな日常」 67-9xx 失言と猫ヒゲ 67-9xx どこか足りないフラグメント 橘京子「それが佐々木さんの役割だって言うんですか?」 67-708『だって、あたしだってそうだったし?』 67-116 Rainy Day …… What? 67-30「じゃあ、僕はこれから塾に行かなきゃいけないんでね」 66-358 Rainy Day by? 65-...
  • 19-75「佐々木と文化祭」
    佐々木と文化祭  風呂から上がり、机の上に転がっている試験勉強という現実から目を背け、漫画でも 読もうとかと思ったその時、携帯が鳴った。ディスプレイには、橘、の一文字。  仕方がないので出る。 「もしもし。キョンさん?」 「違うと言ったらどうする?」 「むぅ。キョンさんってあたしに対して意地悪ですね」 「そりゃ常日頃から恨み辛みがあるからな。で、今日は何の用だ?」 「・・・・・・まあいいです。明日、お暇ですか?」 「悪い、橘なら間に合ってる」 「し、失礼ですねっ! 私じゃなくて佐々木さんの事で用事なんですっ!」 「何だ、先にそう言え。明日何かあるのか?」 「・・・・・・いろいろと腑に落ちませんけど・・・・・・いいですよ、もう。  明日、うちの学校で文化祭があるんですが、どうです?」 「文化祭? 随分気が早いな。この時期ってのは珍...
  • 26-626「しごとのはなし」
    やぁ、こんばんは。 僕は佐々木だ。  今キミ達は何をしているのだろうか? 僕はお風呂に入って(変な想像はしないでおくれ)一日の疲れを流し落として、今日一日の事を思い出している。 皆さんは僕の事を完璧人間と思っている節があるけれど、僕も人の子であり、その場その場に於いて判らなかった、あるいは思い出せ なかった事が日々いくつもあり、それをメモして勉強して、次の機会に備えようとしている時間だ。  自分で解決法が見付かる事は自分自身で解決するし、自分で解決出来ない事は人に尋ねて解決法を探したりする。 判らない事があればお互い尋ね合い、色々と議論する相手はおのずと決まってくる。僕の場合はそれがキョンなのさ。 もちろん理解しているさ。相談しても解決法が見付けられない事だってあるし、特に人間関係の煩わしい事に関しては僕自身も話は しないし、相手の相談でも聞き糾した...
  • 26-86「俺の愛車は軽トラだ MK.Ⅳ」
    「そこだ、キョン。最大のボトルネックは流通構造なんだよ!」  その佐々木の言葉を聞いた時、こいつは何を言っているんだと怪訝な瞳で佐々木の顔を見つめたのが本当のところだった。 だからいつもの様に話を聞き流してしまえばいいだろうといういう、俺の考えが甘かった。 佐々木の話はいつもの雑談・勉強モードから懸け離れており、魚の流通に関して淡々と述べていた。 事業目的は鮮魚・地魚の急送による直接販売であり、港と料理屋や小売店に流通経路を発掘する事であった。 最大のネックである既存の流通経路に対抗するには、ニッチ分野でのルート開発しか有り得ないだろうと・・・・。  佐々木は喜々とした表情で話を進めてゆき、その話の相手をしている内に夜が明けてしまったので、佐々木を車に乗せて家まで乗せ て帰る事にした。年頃の娘を二日連続外泊させたんだから、親御さんに俺から謝りの1つでも入れておこうとも思った訳だ。 助手...
  • 71-270「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSO 花嵐浅き夢見し」
      「はい、藤原です」  夕食後、お風呂に入り、そのあと臨時に花の注文があったので、ラウンジに花を届けにいったあと、家に戻ると同時に 携帯電話がなった。  『こんばんは、藤原君』  愛らしい、ふわっとしたような声。間違えるわけもない。  「こんばんは、朝比奈さん」  『ごめんなさい、夜遅く。藤原君、突然なんだけど、今度の土曜日、なにか予定がありますか?』  「いや、何もないですけど」  『もしよかったら、その日、生花の大展覧会が あるのだけど、一緒に見に行きませんか?』  彼女の言葉に、僕は驚いた。なぜなら、こっちも彼女を誘おうかと思案していたからだ。  「はい、是非に」  『良かった。待ち合わせは展示会場でいいですか?』  異論はない。僕は返事をすると、電話を切り、壁にかかったカレンダーの日付に丸をつけた。  土曜日。  会場は駅に直結した大型百貨店の催...
  • 68-827「佐々木さんのキョンな日常 恋愛小説~for You~」
     自律進化の可能性――彼女の観察。しかし、それは思わぬ事実をあぶり出し、また予期せぬ事態を招いた。  もうひとりの内包者。”鍵”の扉。  力はやがて消失し、世界は固定される。  だが・・・・・・  なぜ、彼女は契約したのか?愚問でしかない。その答えは私が一番分かっている。  ”彼”の存在。私を変え、可能性を示した、謎を解く鍵。  全ての勢力は、見誤っていた。ただ、二人を除いて――  優希。その名前は彼と私の思い出。優しさと希望。自律進化の果てに生み出された私。  そして力の行使者は私たちを呼び寄せた。  夏休みも後半に入り、私は図書館に来ていた。  勉強をしに来たわけではない。実は文化祭で出す予定の文芸誌の私の担当部分、すなわち恋愛小説が書きあがらない ので、何か参考になる本はないか、探しに来たのだ。  「あれだけ本を読んでいるのに?」  朝倉さ...
  • 14-934「プラン」
    『プラン』 夕食後、風呂にのんびり使った後冷たいお茶を飲みつつだらけていると俺の携帯が着メロを流した。 充電器から引っこ抜いて発信を見る、一月ほど前に再開した中学時代からの親友、佐々木だった。 「よぉ、佐々木。どうした?」 「君とお話ししたくてね、時間いいかな?」 「ああ、いいぜ」 中学時代佐々木も俺も携帯を持っていなかったのでお互い番号を知らなかった。 この間の再開のときに番号を交換したのだが、俺は一つ失念していた。 佐々木は俺の人生で出会った中で恐らく最も話し好きなやつだったのだ。 番号を交換して以降、ほとんど毎日といっていいくらいこの時間に佐々木は電話をかけてくる。 そして小一時間ほど会話した後眠りにつくのがここ最近の日課になっていた。 そんなに着信の多いわけではない俺の携帯の履歴はほとんどが佐々木の名前で埋ま...
  • 69-376「佐々木さんのキョンな日常 学園祭その3~」
     古泉は俺の友人だが、あいつは一年九組にいる。確か、クラスの出し物の喫茶店の準備で忙しいと思うんだが。  「ありがとうございます。私は橘京子と言います」  古泉の友達か?  「ええ・・・・・・昔からの知り合いです」  橘と名乗った女生徒のその言葉に、何故か俺は少しだけ引っ掛かるものを感じた。  「でも良かった。一・・・古泉さんにあなたのような友人が出来ていたなんて」  「それじゃ、失礼します」  橘は俺たちに頭を下げると、一年九組の教室へ向かった。  「彼女は、古泉君のただの知り合いじゃなさそうだね」  佐々木の言葉に俺は首肯する。  橘が言いかけた言葉、あれはおそらく「一樹さん」だ。下の名前で古泉を呼ぶのは、橘がかなり古泉と近い関係 にあるということだ。  正直に言えば、俺は古泉の友人だと名乗ったが、古泉自身のことを良くは知らない。あいつと顔を合わせるのは ...
  • 27-442「1日お兄ちゃん」
     夏の湿気た空気が秋の空気に入れ替わり、木々の葉が少し秋めいて彩りが変わり始める頃の話だ。 その日の俺は放課後に担任から進路についての有り難いお話を拝聴出来る機会を頂戴したようで、塾の効果や個人的補修の成果により 成績もV字回復とは行かないまでも、それなりの効果を実感していたのでとやかく言われる事は無かろうと考えては居たのだが、今ま での成績に問題がありすぎ、またテストでケアレスミスが多い点を指摘された。  結局、色々と指摘を受けたが志望校のランクアップは認められ、アイツに言えば喜ぶだろうと思い、暗くなった家路を急いだ。 「「キョン君お帰りなさ~い」」 ・・・不協和音になってるぞ、それ。  一体何があったか知らないが、妹が一人増えているらしい。 リビングへ歩みを進めた俺はお袋に事の次第を確認しようとした。 「あら、知らなかったの?」お袋が上げた第一声はこんな感じだった。話を聞けばお袋は「し...
  • 22-864「佐々木さんとストレッチ」
    昼休みの教室、給食を食い終わって俺と佐々木はだらだらと世間話に興じていたのだが、 「ああそうだ」 と何か思い出したように佐々木は身を翻した。 その時――― ゴキゴキゴキゴキゴキッ! ―――ものすごい音がした。 茹蛸のようになって固まる佐々木。 「大丈夫か?もしかして腰やっちゃったか?」 「…いや、んん。大丈夫」 ゆっくりとこちらへ向き直る。顔は真赤のままだ。 どうやら恥ずかしさのあまり固まったみたいだな。 まあ教室には俺達の他には数人しか残っていなかったしそれほど恥ずかしがることもないだろうに。 「…キミにデリカシーを求めるのは間違いではあるがもっとマシなフォローがあっても良いんじゃないか?」 薄っすらと赤みの残った頬の上の半眼が刺すように痛い。 俺変な事言ったか?うーむ、とりあえず訂正しとこうか。 「あー、アレだ。も...
  • 70-194「佐々木さんのキョンな日常 古泉の決断その4~」
     正面から父親と話すのも久しぶりだ。病み上がりのせいかどうかわからないが、少し痩せたように思う。いかつい 顔はかわらないが。この顔を受け継がなくて、そのあたりは母親に感謝したい。  「心配をかけたな」  「いえ・・・・・・無事に回復してよかったですよ」  「これからは少し節制しないとな。今まで通りにはいかんだろうから」  大病をして、少しは反省をした様子だ。豪放さが父の売りだが、それも落ち着くだろう。  「話というのはだ、実はお前と京子の婚約を解消することにした」  一瞬、父の言った言葉に、自分の耳を疑った。  「京子本人から申し入れがあった。お前との婚約を白紙に戻して欲しいとな」  「待ってください、一体どういうことです?」  お互いの両親達により、僕等は婚約者とされた。こちらの意見も聞かず、勝手に話を決めたことに、僕は反発して 家を出た。  「京子から言わ...
  • 69-131「佐々木さんのキョンな日常 涼宮ハルヒの企み」
     「それじゃ、くじを引いてもらうわ」  爪楊枝に色をつけただけの、涼宮自作のくじを引く。最初は俺、次は佐々木、そして鶴屋さんに朝比奈さん、 最後に古泉が引く。  「あたりは誰?」  色付きが当たりだと涼宮は言った。爪楊枝を見てみると、当たりは・・・・・・  「キョンとあたしね!」  涼宮は何故か嬉しそうに言った。  SOS団の超監督・涼宮ハルヒが撮影している映画の撮影は佳境を迎えていた。  体育祭が終わって、最初の日曜日、俺は佐々木に付き添って、涼宮たちの撮影を見学に来ていた。  涼宮の撮影は、見ていてかなり無茶苦茶なもののように思えるが、多分古泉が何とかするのだろう。  涼宮の要求に、佐々木はうまく答えている。何をやらせても佐々木はそつなくこなす。  「OK,これで佐々木さんの場面は終了よ。ご苦労さま、佐々木さん」  「どういたしまして。なかなか面白い体験だ...
  • 20-884「パソコン」
    ず―――――ん 「おや、藤原どうしたんだい?すごくヘコんでるじゃないか。」 「パソコンが壊れたらしいです。いつもは躁状態の人なのにです。」 「メールもゲームもネットもチャットもできない・・・  何を糧に生きていけばいいんだ・・・」ウウウウ・・・ 「んんっ…!もうっ!!私たちに協力してください!たまには。」 「せっかくあの現地人にGPS付けて追跡できるようにしたのに・・・」 「ふむ、それは興味深いな。もっとくわしく教えてくれないか。」 「だろ?」 「もしもしサポートセンターですか?藤原ポンジーのパソコン修理  至急お願いします。・・・・・・ええ、急いでます。」ササキサンノタメニ・・・ 「―――――こらこら――――あんたたち―――」
  • 14-617「占い」
    町を歩いていると物陰から変な人に呼び止められた。 普段なら華麗にスルーを決め込むところだが今日の俺には時間がある。 少なくともどんな奴に呼び止められたのかは見たい気がした。 一歩進んで路地の裏を見る。 水晶玉にタロットカード、虫眼鏡と節操の無い置き方をした「いかにも占い師」がそこにいた。 その占い師は俺に言った。 「珍しい相が出ているね、いいような悪いような・・・・・・失敗する・・・?でも幸運に会いそうな・・・・・どうだろう、詳しく占わせてくれないか?」 物言いにはすごく興味が引かれる。 しかしこの手の占い師は一件何千円とか取ったりするものだ、俺にそんな金は無い。 「おっと、料金なら要らない。今日はもう店じまいだ、これは僕の純粋な興味だよ」 俺が金が無いという前に占い師は見透かしたかのように発言をかぶせた。 まぁ、俺みたい...
  • 71-808「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSOS 夏の夜想曲」
     期末試験の結果は、長門と勉強したおかげで、入学時よりかなり成績は向上し、母親は上機嫌だった。  「長門さんのおかげね。しっかり勉強しなさい。そうしたら、長門さんと同じ大学へ行けるわよ」  最近、母親はよくこんなことを言う。まだ、大学受験など、先のように思えるのだが、佐々木やハルヒの学校では 、先を見据えた授業を行っているらしい。  「キョン、君も塾にきてみたらどうだい。塾で学ぶのも、なかなか面白いと思うよ」  佐々木にそう言われたのではあるが、検討してみるのも悪くない。  夏休みに入って二日たったある日の朝。  「ごめんください」  玄関のチャイムが鳴り、我が家に入って来たのは、長門有希だった。  淡い穹色のギンガムチェック・ドレスに、少し幅が広い、白い帽子。それは、期末試験が終了して、俺と長門と朝倉 涼子の3人で、気分転換の買い物に出かけたとき、俺が選んだもの...
  • 68-738「佐々木さんのキョンな日常 夏夢幻蒼~夢一夜」
     キョンと佐々木さんが戻ってきたのは、花火大会が終わって、しばらくしてからだった。  僕と鶴屋さん、朝比奈さん、それに長門さんと朝倉さんは、花火が打ちあがる前に別荘に戻って来て、涼宮 さんと古泉くんも少し遅れて戻ってきた。  あの人混みの中じゃ、バラバラになるのは目に見えていたから、花火大会が始まる前に別荘に戻ってこよう と鶴屋さんが言ったので、僕等はそうしたのだが、キョン達は二人だけで花火を楽しんできたようだ。  戻って来た二人を見て、鶴屋さんはいつもの如く二人をからかったのだけど、僕が思ったのは、二人の雰囲 気が、少し違ったものになったということだった。  もともと、キョンと佐々木さんはとても仲がよく、かなり親密な間柄だ。谷口なんか、佐々木さんのことを 「キョンの奥さん」なんて言っているけど、案外間違いじゃないと、僕でさえ思う。  それが、何と言ったらいいのか…...
  • 70-258「佐々木さんのキョンな日常 最終章 真相~再生その6~」
     「キョン君、佐々木さんから離れて!」  その声は良く知っている人の声だ。でも――  「誰ですか、あなたは」  反射的に、俺は佐々木を自分の後ろに隠し、その人の前に遮る様に立った。  声は朝比奈さんにそっくりだ。いや、その容姿も、まるで俺達が良く知る朝比奈さんが大人になったような感じで――  ”朝比奈さん(大)”  俺の頭の中に、答えが響く。と、同時に俺の頭の中に、膨大な記憶が――としか言いようのない情報が流れこんでくる。  「キョン!!」  佐々木の悲鳴にも似た声が聞こえ、俺は自分の体が佐々木に支えられている事に気付いた。  「だ、大丈夫だ、佐々木」 ”何でここに佐々木がいる?”  そいて、この場にいたのは朝比奈さん(大)だけじゃなかった。  「キョン!!」  涼宮――ハルヒ。  「なぜここに涼宮が?」 ”ハルヒ、一体これは”  そして...
  • 31-882「フルパワーフラクラ 」
    「ねぇ、キョン」 「なんだ?佐々木」 「今年もあの日が近付いてきたけど、何か考えはあるかい」 「入学式か、特にねぇな」 「違うよ、キョン。今年(も)と言っている以上、毎年ある事だよ」 「あぁ、あれか。俺はどうにも人を拐かすのが苦手でな、いつも騙されてばかりだよ」 「そうだね、君らしいよ。  でも涼宮さんに何か言わされるんじゃないか?」  だったら僕相手に練習してみるといいよ」 「いきなり言われてもな・・・・」 「コツはありそうで無さそうな事を言えば簡単だ」 「よ~し!」  ・  ・  ・  ・ 「なぁ、ハルヒ。俺は佐々木と付き合う事にする」 「・・・・・・うぐっ、えぐっ・・・」 「どうしたんだ、佐々木!往来のど真ん中でいきなり泣き出すなよ」 ・・・まったく女って言うのは扱いに困るな。 しかしそんなに嫌なのかね。 俺とのカップリングが・・・。
  • 69-192「佐々木さんのキョンな日常 涼宮ハルヒの企みその6~」
     涼宮さんと私は並んで歩いていたと思ったら走っていた。  公園を出る時、SOS団員の表情が不安げに見えたけど、何を心配しているのだろう。  団員達と話しているうちに、涼宮さんがキョンに興味以上の感情を抱いているのはわかった。好意と言い換えてもいいかも しれない。  SOS団の設立のきっかけをつくったのは、キョンだというのは古泉君の弁ではあるが、その古泉くんは涼宮さんに思いを寄せ ている。彼はどんな思いで私たちの話に加わり、どんな思いで聞いていたのだろう。  ”私にとって、なくてはならない存在。そばにいて欲しい、そばにいたい。そう思える人です”  「ねえ、佐々木さん。キョンから聞いたんだけど、昔、佐々木さんは恋愛を精神病だ、って言っていたそうね」   その言葉にわたしは頷く。昔、キョンに言った言葉の中で、今は消したい発言№1に入るけど。  「私も昔同じ事を言って...
  • 70-174「佐々木さんのキョンな日常 古泉の決断」
     佐々木が日本を経ち、戻ってくるまでの二年間、時はあっという間に過ぎ、それぞれに大きな変化があった。  二年生になり、クラス替えがあり、俺と長門、古泉、涼宮、国木田、朝倉は進学強化クラスに編成された二年 5組になった。なお、谷口は隣の6組である。  文芸部は春先に新入部員を募集したが、入部希望者は無く、同好会に格下げの危機を迎えたが、元のクラスメ ートで図書委員だった阪中が入部してくれたのと、結局涼宮がSOS団を文芸部に合流させることにより、数だ けは、一年前より増えた形となった。(ついでに書けば、その時点で涼宮は谷口をお払い箱にした。酷い奴だ。)  俺は塾に通う回数を増やし、佐々木がいなくなって成績が悪くなったと言われない様に努力した。その結果、俺 は国木田と共に、学年のみならず、全国模試でも成績を競う様になり、俺の学力は更に伸びていった。  「日本に帰ってくるのが...
  • 69-452「佐々木さんのキョンな日常 学園祭その7~」
     学園祭の一日目はとりあえず、こんな感じでおわり、俺と佐々木は一緒に下校していた。  もうすぐまた季節が移り変わる時が近づいている。日の暮れるのが随分早くなった。  俺は佐々木を家まで送ることにした。  「それにしても、学園祭はなかなか面白かったね。結構みんないろいろ考えて、一生懸命やっていたし」  そうだな。最初はどんなものになるかな、と思っていたんだがな。俺たちの文芸部誌も捌けたしな。やってみて良かったよ。  「文芸部にとっては一つの段階を超えた感じだね。次のことも考えなければならない」  確かにな。長門たちと次の活動を相談しなきゃならんな。  「今日参加して、あらためて思ったよ。何か目標を持って、それに向かって努力し行動することは素晴らしいことだ、てね」  「それじゃ、キョン。また明日よろしく」  ああ。明日朝から迎えに来るからな。  佐々木の家の前で...
  • 69-298「佐々木さんのキョンな日常 朝倉涼子の戸惑い~ヒトメボレαその3」
      次の日。  「それは中々愉快なことだね」  昨夜の中河の電話のことを俺から聞いた佐々木は、くっくっくっと笑った。  「朝倉さんに一目惚れした挙句、君にキューピット役を頼んでくるとは」  キューピット役じゃないな。どちらかといえば、伝書鳩だろうな。  「まあ、確かに朝倉さんは美人だし、性格も良いから男性の目を引くのはよくわかるけどね。中河君が一目 惚れしたのは意外だったな。そんなタイプじゃなさそうだけどね」  本人もそう言っていたな。あいつは宗旨替えしたそうだ。  「何事も経験、ということか」  そのとおりだな。  「で、キョン。君はどうするつもりだい?」  放課後、学園祭の打ち合わせで、文芸部の部員全員部室に集まり(何故か喜緑さんも来てくれた。最近よく 手伝ってくれるのである。さすが長門と朝倉の先輩である)、準備をすることになった。  「朝倉」  文芸...
  • 70-104「佐々木さんのキョンな日常 日常の終わり」
     大晦日の夕方5時。玄関前にて。  「少し早くないかな?」  「そうでもないさ。今から行かないと行列に並ぶハメになるからな。それに今回はコイツがついてくるし」  俺の後ろには、妹の姿があった。  「いつも連れて行け、てうるさいからな。今日は連れて行ってやるさ」  既に今年も残すところ、あと一日。一年を締めくくる大晦日の夕方に俺と佐々木は、年越し蕎麦を食べに行 くことにした。最近評判の「多丸蕎麦」という、兄弟で営業している蕎麦屋の記事を佐々木が見つけ出して、 ここに行ってみようと言いだしたのだ。  ただ、昔、俺は大晦日に蕎麦屋に家族と行き、えらく待たされた経験があるので、それを踏まえて早めに行 くことにしたのだ。  俺は白いマフラーを首に巻き、佐々木は白いポンチョに帽子――すなわち、二人ともお互いにクリスマスに もらったプレゼントを着てきたわけである。  ...
  • 21-808「紙をめぐる戦い」
    人生何が起こるか分からないと言うけれど、今日のようなことは二度と起こらないで欲しい・・・ その日、俺は自分の家で佐々木と勉強していた。ホントそれだけで終わればいいのに 何で複雑になっていくんだ?皆少し自重しろ・・・・・・    ~数時間前~ 「佐々木、さすがに休憩しないか?集中するのはいいが昼飯を食わんとやってられん。」 「キョン、一日位食べなくても平気さ。むしろ始めてすぐに寝る君と勉強することが やってられないと思うが・・・まぁ昼ならせっかくだ、僕が作ってあげよう。」 「いや気にしないでくれ佐々木。カップめんでも作るから。せっかくお前が集中しているのに 邪魔はできないしな。」 「あー!急にお腹が空いてきたな!キョンの言うとおりだ。昼は抜いちゃいけないよ、うん。だから…」 「そうか、ちょっと待ってくれ。今からお前の分のカップめんも探すから・・・」 「ちょっ、いいかい...
  • 20-507「佐々木vs.妹」
    学校帰りに私はキョンにあった。キョンも学校帰りのようだ。 しかしこのごろキョンによく関わっているのにことごとくチャンスを逃している。 いや、ここで落ち込んじゃいけない。学校が違えどここまで会うんだ。 キョン、君と僕はやはり赤い糸で結ばれているんだよ。そうだ、そうに違いない。 これからも僕がもっと結んであげるよ。それこそ離れたら小指が痛むくらいね、くっくっ。 ハァ・・・ おや、キョンため息なんてついてどうしたんだい。もう君の人生は君だけのものじゃないんだ、 そんなにため息をつかれたら二人の幸せが逃げていくじゃないか。 シアワセ・・・教会で二人の家族だけであげる小さくも静かな結婚式、神父の言葉で近づく唇。 ああ、キョン今日の君はやけにロマンチックだね。これからはずっと一緒だよ・・・・・・ あれ・・・キョン?どこいったんだい?今はまだ親友だけど将来は君の伴侶だよ。ちょ、おいて...
  • 25-244「佐々木の初恋」
    大学生になった俺は佐々木と一緒に酒を飲んで話している。 ひょんな事から初恋の話になった。 「キョン、キミの初恋はいつなんだい?」 「俺の初恋は従姉のねーちゃんだ。ずっと俺がねーちゃんを守ってやるとか思っていたんだ・・・。」 「それで結局どうなったんだい?」 「ねーちゃんは知らない男と駆け落ちしてしまってそれ以来連絡取れてない。  実際ねーちゃんが駆け落ちして居なくなったと知った時は相当ショックだったぜ。」 昔を少し思い出して俺は感傷に浸っている―― そんな俺を見てかは知らないが佐々木も口を噤んでいる。 このままだと長い沈黙が続きそうだから俺が話を再開するべきだな―― 「さすがにもうねーちゃんに対しての恋心なんて残っちゃいないが、連絡くらいは取れるようになりたいな。」 「そうかい、初恋は実らないなんて言うけど・・・キミの場合もそうだったんだね。」 「そういう佐々木はどうなんだ? それと...
  • @wiki全体から「71-874「俺の後ろに○○○はいない。いるのは・・・・・・」」で調べる

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