レジエル・フォビドゥン

「俺は人間なんかじゃない!選ばれし崇高なる存在だ!」

【名前】 レジエル・フォビドゥン
【読み方】 れじえる・ふぉびどぅん
【声/俳優】 高野海琉
【登場作品】 仮面ライダーセイバー
【登場話】 第27章「哀しみを、笑顔に変えて。」
【所属】 黒い本棚
【分類】 メギド/幹部
アルターライドブック レジエルアルターライドブック(EX)
【ジャンル】 幻獣
【特色/力】 幻獣のジャンルを司る/超破壊力
【モチーフ】 様々な幻獣
【名前の由来】 伝説(英:LEGEND)+אל(ヘブライ語の接尾語)、ラジエル?・禁断(英:Forbidden)

【詳細】

ストリウスによる「禁断の術」を施した「レジエルアルターライドブック(EX)」を取り込み、レジエルが限界を超えた力を手に入れた姿。
しかしパワーアップと引き換えに肉体面の負荷は凄まじく、最早人間の姿には戻れず、命も長くは持たない。

度重なる敗北からプライドをずたずたにされたれジエルにとってその程度はためらう理由にはならない。神山飛羽真への強すぎる復讐心に狂った彼は狂気の笑い声と共に目の前の敵を破壊しようとする。

手にした大剣「ボルヘスド」を振るい、炎、風、雷等の今まで操ってきた幻想的な力も大幅に増大し、
雷を付与した竜巻や、それにさらに炎をプラスするなど超破壊力を得ている。

取り出した自らのアルターライドブックをストリウスに差し出し、彼に禁術を施してもらって再び取り込むことで怪人態へと変身したレジエルは街中で破壊活動を再開。
止めに入ったバスター、最光エックスソードマンを軽くあしらい、遅れて駆けつけたセイバーを目にすると彼に襲いかかる。

対するセイバーは一旦ドラゴニックナイトに変身したものの、すぐにプリミティブドラゴンワンダーライドブックが割り込んでフォームチェンジ。
プリミティブドラゴンとなって暴走を始めるセイバーだったが、その直後精神世界で飛羽真が神獣「プリミティブドラゴン」との対話を始めたため動きを止める。
その戦いのすぐ側で様子を見つめていた賢人によれば、本来ならそこで変身を解除するはずだったようだが、神獣との対話を進める飛羽真は変身を解除せず、
ボルヘスドで地面を割って噴き上がる溶岩をバスターと最光に浴びせて変身を解除させるとセイバーへと突進していく。

そこへ飛羽真の覚悟を見届けるため倫太郎がブレイズキングライオン大戦記に変身して割って入り、
対処を試みるもその凄まじい力でライオニックフルバーストも跳ね返されてしまい変身を解除してしまう。

無防備になってしまったセイバーへなおも攻撃しようとするレジエルから飛羽真を守ろうとする剣士たちは必死に生身のまま食らいつく。
しかし大した抵抗にもならず倫太郎達を簡単に蹴散らすと、棒立ちのセイバーへ向けてボルヘスドを振り下ろす。

だがその瞬間、プリミティブドラゴンとの対話を経てその心を救い、「エレメンタルドラゴンワンダーライドブック」を手に飛羽真が帰還した。
そして新たなる力、仮面ライダーセイバー エレメンタルプリミティブドラゴンへと変身。

レジエルの繰り出す属性攻撃に対し、セイバーは尽く上回る圧倒的な力で瞬く間に追い込んでいく。
禁断の力にまで手を出したのにも関わらず人間にその上限を軽く超えられている事実を受け入れられないレジエルは激昂するも、セイバーからかつて自分も人間だったことを告げられそれを否定した瞬間、2000年前の初めてワンダーワールドを訪れた「始まりの5人」だった頃の自分の記憶がフラッシュバックする。

今まで人間とは違う、自分を高位の存在と思い込んできたレジエルは蘇った記憶を認められず茫然自失となり、叫びながらボルヘスドに炎を纏わせてセイバーに斬り掛かったが敵わず風の力で高速移動するセイバーの連続斬りを受けて禁術の反動が限界を迎えたため、ユーリの言葉を受けたセイバーエレメンタルプリミティブドラゴンの森羅万象斬を受けとどめを刺される。

その死の間際何かを得たのか安らかな顔を浮かべた直後、爆散し消滅した。

それを見届けたストリウスは「レジエル、貴方の物語はここで終わりです」という決別とも、餞別とも取れる言葉をかけその場から立ち去るのだった。

【余談】

名称に追加されたフォビドゥンとは「禁断」を意味する英単語から。
レジエルの名前はLEGENDを由来に含むため、それらを含めると「禁断の伝説」といったところ。
公式サイトの個別ページのアドレスには「legeiel_forbidden」となっている。

スーツはこれまで撮影に使われたレジエルのスーツのリペイントと思われる。
マフラーが赤一色へと変化し、全体的に装甲は金色となった。

第27章では飛羽真が神獣「プリミティブドラゴン」の悲しみに寄り添い、それを理解して新たな力を手に入れたのに対し、
戦う相手となったレジエルは飛羽真の言葉を跳ね除けつつわかりあうことなく消滅した。
失われた伝承を抱えるプリミティブドラゴンも、初心を忘れて身も心も怪物と堕ちてしまったレジエルは同じく何かを失ってしまった哀しい存在だったのに、その物語の結末は対象的なものとなった。
しかしレジエルは最後笑っていた。
彼の死の間際に浮かび上がった人間態の笑顔は、初めてワンダーワールドを訪れた際の誇りを語る時のようで、
彼もまた飛羽真との戦いを通して何かを取り戻せた現れなのかもしれない。

これは関係ないのか意図的な演出なのか定かではない話なのだが。
元々アルターライドブックのジャンルは3つ、レジエルの「幻獣」、ズオスの「生物」、ストリウスの「物語」。
対してワンダーライドブックのジャンルは「神獣」、「生物」、「物語」の3つである。科学技術を記録したものも有るようだが該当物の定義が曖昧なのでここでは省く。

見てわかるようにメギドの3幹部が司るジャンルのうち、レジエルのみ「神獣」ではなく「幻獣」となっている。
元からアルターライドブックは大いなる本の代わりとなるべく作り出されたという設定のため、大いなる本が分割されたワンダーライドブックとは似て非なる別物。
しかしわざわざジャンルの一つだけ分類を変える必要はないだろう。どうせならすべてを変えたほうが”らしい”のだから。

レジエルにとどめを刺したエレメンタルプリミティブドラゴンの力の一つ、プリミティブドラゴンワンダーライドブックは当初「人類にとってとても危険(ストリウス談)」という禁書が変化したものだが、実際には仲間が死に絶え深い悲しみを残したまま自らも朽ちてしまった哀しいドラゴンの話だった。
実際の内容と今に伝わる口伝が異なるのはよくある話では有るが、実際に記録された神獣の少年が望んでいたものは「友達」、つまり仲間であった。
内容が改竄されたか、間違った内容が後世に伝わっていたのである。

記憶を改ざんされたらしきレジエルが、文章を改ざんされていた禁書のさらなる力で倒されるという第27章。
この符号は偶然か制作側が意図したものかはまだ不明だが、レジエルもまた禁断の術で新章に到達しながらもセイバーとの差を作ったのは「心の絆で結ばれた仲間」の有無だったのは間違いない。

最終更新:2021年11月11日 03:15