「あれ?…ノせられちゃった?」
【詳細】
アロハシャツの上から赤い革ジャンを羽織った男性。
サングラスをかけていることや、軽い言い回しからチャラ男のようにも見えるが、監察医務院に属する監察医。
一般的に患者を治す形で言うところの医者ではなく、死者の死因を特定するための医療行為を行う医者である監察医が彼の職務。
基本的に生きている人間を相手にしないこともあってか、本来の医者のスタンスからは一歩引いた立ち位置にあり、”患者”という個人への接し方あるいは、接する経験はあまり無い模様。
たとえ同業者であっても本心を明かさず、「真実」を伏せて単独行動をすることが多い。
これは彼の過去に由来し、時として嘘を交えながら相手を動かし目的を達する様子から、当初は騙された宝生永夢を始めとしてドクターライダーの中では浮いた存在だった。
それでもその実力は確かであり、情報収集の手腕は目を見張る物がある。
かつて2011年(エグゼイド本編の5年前)、衛生省の機密情報を手に入れそれによって
バグスターの存在を知ると、貴利矢の友人であった藍原淳吾がそれに感染していることが判明。
その事実を告知したところ、自分の病気が未知のウイルスによるもので命に関わるものであることを知った淳吾はその事実を受け止められず、激しく動揺した末、交通事故に巻き込まれた結果、
ゲーム病とは関係のない「事故死」として処理されてしまった。
そのことを強く後悔し、親友の死は自分がゲーム病を率直に告知したためと考えたことから、ゲーム病の根幹、その原因である
バグスターの真実を探ることを決意した。
そして
ゼロデイの事実を突き止めると
幻夢コーポレーションに押しかけ、
檀黎斗ぁら
ゲーマドライバーと
爆走バイクガシャットを入手。
これによってバグスターへの対抗手段を手に入れたが、変身する仮面ライダーレーザーはレベルアップするとバイクに変形してしまうことから、戦うためには他のライダーの協力が必須のため、宝生永夢に目をつけ彼の協力を誘うために、前述した経験を誇張する形で「ゼロデイでゲーム病に感染し消滅した友人がいる」と吹込み彼との共闘で
モータスバグスターを撃破。
バグスターに関する情報を手に入れるための「検体」を手に入れることに成功したが、それを良しとしないゲンムの横槍によって検体であるバグスターを消し去られてしまいその目論見は失敗してしまう。
しかしそれでも情報を集め続け、ゲンムの正体が檀黎斗であることを突き止める。
だが他の面々にそれを伏せたうえで檀黎斗から有利なリソースを引き出そうとしたことからゲンムに変身した彼から集中的に攻撃され重症となり入院する羽目になってしまった。
それでも何とかゲンムの正体を暴露するものの、うまいこと
パラドがすり替わったことから、また嘘だったと思われてしまい逆に永夢達からの信用を更に喪い孤立を深める結果になってしまう。
誰も信じず、信じられようとして振る舞ってきた行動が仇となって自分を追い詰めてしまったこと、さらには裏があると睨んで調べた衛生省の日向恭太郎が真実前任であり、裏なんてなく本当に宝生永夢の恩人であったことから、
ドラゴナイトハンターZガシャットの暴走を誘発させエグゼイドを始末しようとしていたゲンムを妨害。
それによって永夢を信じて共に戦うことを決意し、他のライダー達との協力プレイにてゲンムを変身解除に追い込んだことで以前告げた「ゲンム=檀黎斗」であることが周目に晒された。
これによって信用が回復し、これまでの誤解も解消することが出来た。
その後、服役中の
檀正宗と接触し、「世界で初めて
バグスターウイルスに感染した人間」が宝生永夢であることを突き止める。
だがそれを知ったことから、檀黎斗に口封じのため
デンジャラスゾンビガシャットを利用したライダーゲージの大幅現状の罠にハマり、そのままゾンビゲーマーレベルXへと変身したゲンムによってライダーゲージを0にされてしまう。
そこへ駆けつけた永夢達に抱えられながら、ゲームオーバーになってしまったことから消えゆく貴利矢。
彼は永夢に対して激励を送り、自身の
ゲーマドライバーを預けるとその直後ゲームオーバーとなって消滅。
九条貴利矢という人間は死亡してしまった。
「忘れんなよ…お前が笑顔でいる限りお前はお前だ!お前の運命は永夢、お前が変えろ!」
貴利矢が突き止めた檀黎斗にとっての「知りすぎた真実」はその時点では明かされなかったものの、本来弱めたバグスターウイルスを用いた抗体を使う適合手術を使わないとゲーマドライバーは使うことが出来ないことだったり、何故永夢が初めてのウイルスに感染したのかのその理由まで突き止めていたことが後に判明している。
さらにはバグスターウイルスの性質を書き換え、ゲンムゾンビゲーマーの不死性を突破する切り札である「リプログラミング」のシステムを用意していた。
永夢のゲーマドライバーは檀黎斗によって使用不可能ににされてしまったが、貴利矢が残したドライバーを受け継ぎ、さらにはリプログラミングシステムを駆使したエグゼイドマキシマムゲーマーレベル99との戦いで檀黎斗はゲームオーバー、消滅することになったことから勝利の立役者となった。
なおゲームオーバーとして消滅した貴利矢だったが、その真実は伏せられ表向きは失踪扱いとされていた。
――――しかし。
第34話にて突然現れた仮面ライダーレーザーターボ。
それに変身していたのは消滅してしまったはずの九条貴利矢本人だった。
自分を蘇らせた檀正宗への忠誠を誓い、仮面ライダークロニクルの進行を止めようとする永夢達を妨害する貴利矢。
その現状はバグスターになった際に、自分に協力するため正宗がそうプログラミングしたためと判断した永夢達はリプログラミングによってその洗脳を解こうと試みる。
しかしリプログラミングが直撃しても貴利矢は態度を変えず、自分自身の意思で正宗に協力していたことが明らかになってしまった。
その事実に立ち尽くす永夢に対して何事かささやくと、激昂した彼から殴り飛ばされる。
永夢と貴利矢、二人の信頼は壊れてしまったかに見えた。
しかしその真相は、仮面ライダークロニクルの被害者達のデータを記録した
プロトガシャットの所在を明らかにしそれを確保しようとしたことを隠すための芝居。
まんまと檀正宗の信頼を勝ち取った裏で調査、捜索を続けたことで無事プロトガシャットを確保し、正宗が手に入れたハイパームテキガシャットを使いエグゼイドにトドメを刺そうとすると見せかけ、それも確保すると自分で使うことなく永夢へと投げ渡す。
「受け取れ!永夢!」
前述の囁きの内容は「自分の嘘に乗れ」。
つまりこれまでの現状はすべて演技、嘘であり、それに乗ることにした永夢は貴利矢の行動をサポートすることを決意したのだった。
自分を裏切ったことからクロノスの強烈な攻撃を受け変身を解除してしまったものの、その顔は晴れやか。
ムテキゲーマーとなったエグゼイドはクロノスを撃破することに成功し、その戦闘はポーズ状態で行われたことから、クロノスを圧倒するエグゼイドを目撃した際には隣にいたニコと共に高いテンションではしゃいでいた。オッシャイケーエムー!
その後は正宗の元を離れてCRに所属するようになる。
生前の性格、振る舞いが蘇り、暗くなりつつあるエグゼイド終盤の清涼剤として活躍した。
なおせっかく手に入れたプロトガシャットだが、消滅者のデータは正宗が持つマスターガシャットが無いとロックが解除出来ない仕様のため、被害者達の復活やその分析が出来なかった。
さらに追い詰められた正宗が発現したリセットの能力によってそのほとんどが元の場所に戻ってしまい手放す羽目になってしまった。
ゲムデウスバグスターがついに降臨すると
ゲムデウスウイルスによるパンデミックを抑え込むため、新檀黎斗と共にバグスターであることを利用したゲムデウスウイルスに対する抗体を作り出そうとする。
お互いを削り合うような激しい戦いの末、ドクターマイティXXガシャットを完成させ、ゲムデウスに苦しめられるエグゼイド&パラドクスの元へと駆けつけた。
その後日向恭太郎から直々にCRへの就任が打診されたことからそれを許諾。
革ジャンではなく、白衣に袖を通すこととなる。
正宗との決着をつけると、衛生省からの指示もあり、
幻夢コーポレーションと協力したバグスターウイルスを利用した新薬の開発に携わる。
大株主となったニコの推薦もあり、新たに幻夢コーポレーションの社長となった小星作と相乗関係となり、人を救うための新たな手段を模索する生活を続けつつ、マスターガシャットが手に入ったことでプロトガシャットのロックが解除されそのデータが分析可能になったことからいつの日か人間として蘇ることを待つことになった。
【仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング】
エグゼイド本編のその後を描くVシネクストシリーズにも登場。
「PARTⅡ 仮面ライダーパラドクスwith
仮面ライダーポッピー」では八乙女紗衣子と交流を持ち、失意に沈む彼女を救うこととなった。
しかし自分のライダーゲージも0になるという相打ち状態であり、ゲームオーバーになり再び消える…と思いきやゾンビクロニクルにおける勝利条件が限定的に達成した扱いとなったのか、バグスターであった貴利矢の肉体は人間として再生していた。
【余談】
「乗る」「乗せられる」「ノッてる」「悪ノリ」等、やたらと「乗る」事に関する語彙にこだわっているのは、彼がバイクに変身する仮面ライダーであるため。
名前の理由は不明だが、レベル3になると鎌に分離変形する弓矢を武器とするようになるあたり関連性が伺える(きり=斬り、矢)。
アロハシャツを来ているのは彼がハワイ好きであるため。そのため好物もロコモコだとか。
また甘党でありブラックコーヒーは苦手とし、砂糖などを大量に入れて飲む。
最終更新:2024年07月23日 00:46